どうすればビジネスをブランド化できるか号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

熾烈なビジネスでの競争を抜け出すキーワードに、「ブルーオーシャン」や「ブランド化」があります。前者は競争のない市場に立脚することで、後者は売り込まなくても売れていく仕組みを作り出すことです。

だれもが鵜の目鷹の目で新市場を探している今日では、ブルーオーシャンを発見することよりも自社のブランド化のほうが手っ取り早く実現可能な方法に見えるでしょう。

しかし、プランド化はたやすいことではありません。実際にブランド化に成功したビジネスを眺めてみると、ブランド化を目的としたのではなく、顧客満足や理念の追求の結果としてブランド化が実現したケースが多いようです。

ビジネスに王道はなく、経営者の勉強は尽きることがない。言い古された言葉ですが、成功者たちの言葉を聞くたびに、それが唯一無二の真実であることに気づかされます。

今回の「オススメ参考書」は、ブランド化に成功したあるスーパーの物語です。

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

成城石井の創業――そして成城石井はブランドになった

石井良明・著 日本経済新聞社・刊

1,500円 (税別)

「成城石井」という中堅食品スーパーをご存じでしょうか。2015年現在で全国に134店舗を展開している、規模からいえばどこにでもあるチェーンストアです。

現在はローソンの連結子会社であり、創業者一族は経営から退いていますが、このスーパーが知られるようになったのは、英国の新聞記者が「スーパーマーケットのルイ・ヴィトン」と称したほどの高級化路線でした。

ルイ・ヴィトンは上質な皮革と優れた職人の技で高品質の高級品を世に出しましたが、成城石井は食料品の分野で「いつ行っても質も味も良い商品ばかりが置いてあり、お客さまの期待を決して裏切らない」という信頼を構築しました。

いわば「スーパーのブランド化」に成功した成城石井ですが、当時の経営者にブランド化という目標はありませんでした。ひたすらお客さまのためにと積み重ねてきたことが、結果としてブランド化を招いたというのが真相だというのです。

本書は、そのブランド化に成功した経営者・石井良明みずからの手による、成城石井の成功談です。当事者のみが知る事実を、生の言葉で伝えているところに価値があります。

本書の帯には慶應大学教授の国領二郎氏による推薦の言葉が載せられています。「『一番良い商品』を効率よく。成城石井ブランドを育てたエレガントで合理的な経営の秘密」

それでは、目次を紹介しましょう。
・はじめに
・第1章 成城石井の歴史
・第2章 成城石井のコンセプト
・第3章 成城石井の商品戦略
・第4章 成城石井の経営戦略
・第5章 成城石井の人事戦略
・第6章 スーパーマーケットの将来
・おわりに
・関連略年譜

ちなみに本書は、この価格帯では珍しいハードカバーです。シンプルなカバーを外した本表紙は手触りも良く、本棚での存在感も光ります。やはり経営書はハードカバーがいい。そう思わせる造本です。

著者は歴史的には2代目経営者ですが、実質的には創業者です。というのは、今の成城石井ブランドを構築したのが著者だからです。その前は、東京・成城学園前駅のそばにあった石井食料品店であり、スーパーではない単店舗経営でした。

「なんだ、成城の石井食料品店だったから成城石井か」と笑うかもしれませんが、成城学園前で創業したということが、成城石井の高級化路線の基礎となりました。というのは、東京の人はご存じでしょうが、成城学園というエリアは田園調布と並ぶ高級住宅街だったからです。

著者は石井食料品店に生まれ、中学から慶應義塾に入学します。両親が世話になった人から「慶應義塾を受けてみないか」と誘われたことがきっかけでしたが、一般家庭から私立中学に進むという発想がまったくない時代のことで、「石井食料品店のせがれが慶應義塾に入った」と近所で評判になったそうです。

大学を卒業すると、著者はすぐ石井食料品店に就職しました。最初は総務や経理を任されていましたが、あるとき果物の責任者が辞めてしまい、代わりに担当することになります。これが果物で売上の柱を作るという成城石井の路線につながりました。毎朝5時に家を出て神田市場に仕入れに行くという経験が、果物を見る目を鍛え、売り方のコツをつかませてくれたからです。

成城石井がスーパーの業態になったのは、1976年、社長に就任して3年目のことでした。このとき社名も変更しました。日本におけるスーパーマーケットの第1号は1953年、青山の紀ノ国屋が嚆矢です。その後、1956年に西武ストア(後の西友)、1957年にダイエー、1961年にヨーカ堂(後のイトーヨーカドー)と続きますから、成城石井のスーパーマーケット化は早い部類ではありません。

著者がスーパー化を考え始めたのは1965年ころのことだといいますから、構想と準備に10年ほどかけたことになります。入念な研究と学びがあったわけで、そのために1号店は開店していきなりの成功を収めました。

また、さまざまな協力者がいたことも幸いしました。たとえば店舗設計を委託した建築家の橋本邦雄氏は、スーパー第1号の青山紀ノ国屋を設計した人です。綿密に設計されたレイアウトは、長く成城石井の基本レイアウトとなりました。

果物と並ぶ売上の柱となった輸入洋酒については、当時ナンバーワンの売上を誇っていたナショナル麻布の酒部門責任者が協力してくれました。「輸入洋酒を安売りすると売れるよ」というアドバイスが、のちに「成城石井はディスカウンターのはしり」という評判を取ることになります。

商品レイアウトは、ナショナル麻布の支配人と紀ノ国屋の店長が全面的に指導してくれました。直接競合しないにせよ、同業者が親切に教えてくれるというのは、黎明期ならではの出来事です。

そしてオープン後1年でオフコンを導入。商品の単品管理をスタートします。コンピュータに詳しい社員がいなかったので、社長みずからがコード作成から伝票の打ち込みまでを行いました。

続いてPOSを導入します。IBMがPOSシステムを誕生させたのが1973年、日本で食料品や雑貨などの標準コードとしてのJANコードが制定されたのが1978年ですから、1979年にPOSを採用した成城石井は非常に早い対応といえます。

著者は健康上の理由から、2004年に事業を売却し、経営を退きます。唯一後悔することがあるとすれば、良い後継者を見つけられなかったことだそうです。その原因は著者の経営者在籍期間が30年と短く、プロパー社員が育つ時間が不足していたためですが、経営者在籍期間が短いということは、社長になるための準備が長かったわけで、事業成功の要因でもあるわけですから、コインの裏と表です。

何事も「すべて良し」とはならない。そういうことも教えてくれる経営の参考書です。


EC仙人のダメ出し!道場

有限会社スタイル・イー

有限会社スタイル・イー
代表:太田哲生
http://www.style-e.com/

たまにはコンサルタントらしく数字の話もしてみましょう(笑)

私は元々は理系で大学は工学部卒業ですし、最初の仕事はIT企業でシステムエンジニアだったのですが…

中身は時代劇大好きな超アナログ人間(関係ないか?)。なんでもかんでも数字で分析して判断するのは、実はあまり得意でもないし好きではありません。

むしろ「雰囲気」「ノリ」「流れ」「勘」といったもので判断を下していることも多いです。
数字による分析は、あくまでその傾向やパターンを把握するための道具と捉えています。

本来科学とは、なんでもかんでも数式や化学式で理路整然と答えを導き出すことが目的ではなく、自然現象を数式や化学式を使って証明し、その法則性(パターン)を理解・把握し、応用していくことなのです。

要は、科学者がコツコツと調べたり実験や数式で証明してくれたことを、「そういうもの(パターン)」として理解し、「結論」を応用していけば良いのです。

例えば…
科学(物理や数学)では「体重●kgの人が◆mの高さから落下したときの速度や衝撃は?」と計算して、その結果の数値を見て判断するのですが…
厳密に「何m何十cmなら大丈夫なのか、危険なのか?」
なんて知らなくとも、高いところから落ちたらケガをしたり死んだりすることは経験として知っているし、1mならまあ大丈夫、2mなら死なないけどかなり痛い、5mならかなり危険、20mならほぼ即死など、大体の感覚はわかりますよね。

携帯電話やノートパソコンの開発者なら、耐衝撃性の正確な計算が必要なこともあるかもしれませんが、悪者に追いかけられて逃げているときとかは、そんな計算をしている暇も意味もないですから、ぱっと見で行けるか危険か判断するほうがよほど重要ですよね。

その他にも…
例)食器用、床用、トイレ用、キッチン用などいろいろな洗剤が売られていますが、それぞれの成分、作り方は知らなくとも、特徴やどんな用途に向いてるかを知っていれば、適切に掃除ができます。

例)車のエンジンや構造・仕組みを100%知らなくても、車という機械の機能や能力を把握しておけば、有効に使えます。スポーツカーは早いけど、大量の荷物を運ぶなら、遅くても大きくて力のあるトラックを選ぶでしょう。

などなど…正確な数字を出すことより、アバウトでも判断を下して行動すること
のほうが重要ですし、皆さんもこんな判断を当たり前のように日々行っておられる
と思います。

もう少し具体的に数字を入れた例で…

1)10mの高さから65gの卵を落としたとき、地面では卵は時速何kmになって加わるエネルギーはどのくらい?

2)パスタをゆでる際は、1%濃度の塩水が良いとされています。では100ccの水には何gの塩を入れれば良いですか?

3)1日229人来店して3件売れました。CVR(転換率)はいくつ?

↓↓↓↓↓ 正解 ↓↓↓↓↓

1)計算すると(省略)
時速50kmに達しエネルギーは約6.37J(ジュール)

2)約1g

3)3÷229×100で約1.3%

計算できましたか?(^^;) できなくても安心してください。こんなの検索すれば計算式なんてすぐ調べられます。

でもそれよりも、これらの数字を出せたらOKなんですか?
むしろ、そんな計算式知ってて答えが出ても、意味あるの?
ってことです。

1)は計算なんてできなくても、卵を10mの高さから落としたらヤバイ!(ほぼ間違いなく割れる)ってことを瞬時に予測して、割れないためにはどうするか? 必要な対策案を考えたり…

2)もパスタをゆでるのに100ccに1gの塩 という正解を知ってたとしても、たった100ccのお湯でパスタをゆでたら1人前もゆでられないですよね!

いろいろなレシピがありますが、一般的にはパスタ100gでも水1000cc以上、できれば2000ccくらいのお湯でゆでるほうが美味しくゆであがるそうです。

ある大きさの鍋である量のパスタをゆでるとき、どのくらいの塩が必要なのか? とトータルで考えなければ、美味しいパスタにはありつけないですよね!(^^;)

3)のCVR(転換率)についても、数字や数式を知って導き出すことよりも、その数字を見てどんな判断を下し、どういう戦略やアクションを取るか? それが店長としては重要ですね。

今回はニッチなジャンルのお店ですが、お店の見た目(写真やページ)よりも数字からどんなアイデアや対策が出てくるか? 皆さんと一緒に考えてみましょう! ではダメ出し!道場」第125弾 スタートです!(^-^)

ダメ出し!依頼ショップ
木の切り文字表札木製看板の舞蔵屋

ショップ名 :
木の切り文字表札木製看板の舞蔵屋さん

PCサイト : http://mycraft.ocnk.net/

スマホサイト : http://mycraft.ocnk.net/phone/

カテゴリ : 事務、店舗用品

アクセス増の対策をしていないので、1日30~50の自然アクセスで伸び悩みです。
PPC広告をためしまして、100アクセスを超えましたが、CVR1.3%ほどで、費用対効果が合いません。
サイトの構成やバナーなど工夫したいのですが、どうして良いかわからない状態です。
どうぞよろしくお願いいたします。

第一印象は…

木製の板材から切り出して作る切り文字の看板やサインなどに特化して商品展開されている専門店さんであることは、ひと目でわかります。

トイレの男女マークサインからお店などで必要なスタッフルームや、レジの案内、ドアの押、引、喫煙関連など商品のバリエーションも豊富ですし、素材の質感、デザインも洗練されていて、商品に関してはクオリティ高さを感じますね!

一方で、お店のページのデザインと商品写真に関しては、例えばトップページの一覧で写真サイズがバラバラで、並べるとガタガタだったり、商品撮影時の背景壁が同系色で、商品が目立たないとか、白抜きや木目など統一感がないとか…

コツコツと商品やコンテンツを増やしていった努力の過程が、結果としてややツギハギ感、統一感のなさに繋がっているように感じます。

具体的なダメ出し

商品ページでは、メイン画像が1枚で、ページ下部にサブ画像を用意して、拡大写真や細部の写真を見せるパターンになさっているようですが、結果として下までスクロールして行かないと細かな点が見られない、気づかないことになってしまっていると思います。

スマホサイトを特に意識するならば、メイン画像を数枚用意して、左右スクロールでさっと商品の細部を確認できるほうが良いでしょう。切り文字の特徴である厚み、奥行き3D感は、角度を変えた写真で見せなければ伝わりにくいので、商品の初見、第一印象でそれが感じられるようなページ構成を意識しましょう。
↓↓↓↓↓
例)
http://mycraft.ocnk.net/product/110
http://mycraft.ocnk.net/phone/product/110

いつも申し上げますが、分類ページ、一覧ページは、お客様の店内移動の起点になるページです。ただ一覧があればよいのではなく、見やすい一覧、一覧性が良いことが重要です。サムネイル画像が小さい、サイズがまちまち、背景がバラバラなど、統一感の無さが気になります。

面倒くさいでしょうが、どこかのタイミングで統一されると、グッと見やすくなりますし、全体の印象も良くなると思います。
↓↓↓↓↓
例)
http://mycraft.ocnk.net/product-group/1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さて、申し込み文にありましたが…
「PPC広告をためしまして、100アクセスを超えましたが、CVR1.3%ほどで、費用対効果が合いません」
とのことですが…冒頭コラムで書きましたように、CVR(転換率)という数字が1.3%であることはわかっても、
「ではこの数字から何を判断してどうするべきなのか?」
経営者としてはこっちのほうが重要ですよね。

大切なのはそのロジック(論理や数式)を正確に計算できることよりも、そのパターンの感覚を掴んで正しく判断することなのです。
------------------------------------------------------------
では読者の方々、とくに初心者店長さん向けに、仮想のお店を使ってわかりやすい具体例を少しあげてみますね。

<仮想のあるお店の現状>
平均売上(月商)50万円
月間注文件数(平均)100件
月間アクセス来客数(人数)月 2万人 (1日当たり666人)
平均客単価 約5,000円
粗利率 約40%(月次だと約20万円、客単価だと2,000円が粗利)
CVR(転換率)=0.5% つまり200人に1人が購入
経営上、必要な利益(損益分岐粗利)は 40万円!
つまり月に40万円の粗利があれば、家賃や経費をさっぴいてもなんとか生きていける。とすると…

さて、
1)このお店に必要な売り上げは?
2)このお店に必要な注文件数は?
3)このお店に必要な来客数は?
↓↓↓↓↓
-----------------------------------
1)このお店に必要な月間の売上は?
40万円の儲け(粗利)を確保しないといけないので
必要粗利額40万円が総売上の40%になるように逆算すると
必要な売上は40万円÷0.4=100万円
-----------------------------------
2)このお店に必要な月間注文件数は?
100万円を平均客単価5,000円で割れば200件
(または必要粗利40万円を平均粗利2,000円で割っても200件)
-----------------------------------
3)このお店に必要な月間の来客数は?
1件注文を得るために200人の来客が必要なので
200件の注文を得るためには200×200=4万人
1日あたりにすると4万÷30日=1,333人
-----------------------------------

さて数字は出ましたがここからが店長の仕事です。

現状売上 50万円→100万円(2倍)にUPするには?
最も単純な発想は、集客も2倍にする!
666.6人/日 → 666.6件UP → 1,333人/日

でもそのために広告費が何十万円も増えたら?
PPC広告が1クリック10円だとしても、666件増やすには1日6660円
1か月では約20万円の広告費UP!?
実際にはクリック単価はもっと高いキーワードが多いので
もっとかかりそう! 粗利は減って、さらに売上が必要になる悪循環…
広告で集客アップだけでは現実的ではなさそう…

 

では今後どうする!? どんな手がある?
↓↓↓↓↓
-----------------------------------
案1)安売りで薄利多売
客単価を5,000→4,000円(粗利は1,000円)にすれば
注文件数が3倍くらいに増えて、結果総売上も総粗利も
UPするはず!?

粗利1,000円×300件=30万円
あれ? 件数3倍になったのに利益は10万円しか増えてない(汗)
そもそも1,000円安くしたくらいでそんなにうまく注文増える?
利益率は減るし送料や包装資材、人件費も増えるよ!
-----------------------------------
案2)値上げして客単価をUPする!
5,000円→7,000円(粗利2,000円→4,000円に)
粗利4,000円×100件=40万円! 目標達成!

いや、でも値上げして同じだけ売れるのか?
-----------------------------------
案3)値上げはせず利益率のほうを上げる!
粗利率 40%→80% 4,000円
粗利4,000円×100件=40万円! 目標達成!

いや、そんな高い粗利率(低い原価率)
で品質維持できるのか? 無理無理!
-----------------------------------

最もやってはいけないのにやってしまいがちなのが、案1)の安売りですね。安易な安売りは命取り!

高いからあまり売れない→安くすればたくさん売れるはず!
でも安くすれば利益が減り、その分多く売らなければ同じ利益は確保できず、でも多く売るために余分な経費もかさみ、忙しいのに儲からない状態に…

ここ何十年の日本のデフレ経済がこの状態ですね。安易な安売りは本当に自らの首を絞めつけて行きます。

では案2)、3)が正解?
これらも目論見通りいけば良いのですが…そう一筋縄では行かなそうですね。
でも1)よりはマシですね。

ところで、そもそも1か2か3、どれかしか選択できないわけではありませんね!
そう、1と2と3を上手く組み合わせれば良いのです。

集客を上げ、少し値上げもし、利益率も向上(原価率を下げる)
平均客単価を5,000円→6,000円にし、
粗利率を40→50%にすれば粗利は3,000円。
その上で注文数を 100件→150件 に増やせば
粗利は45万円! 
やった! 目標を超えましたね!

いやいや、それもそんなに単純にはいかないでしょう!
はい、そうかもしれません。でも案1)、2)、3)を単純に単独で行うことよりも、それぞれの要素を少しずつ努力してUPさせるほうが現実的ですし、個々の難易度やリスクも下がりますね。

具体的には単純な値上げや原価率の下げではなく、商品に何か工夫や改善はできないか?
例えば、材質の向上、ギフトパッケージやオマケなどの工夫や改善をすることによって、少し値上げしても付加価値が増して割安感を感じたり、より高い価格帯の高級品を好む良い客層が買い始めたりということも期待できます。

また工夫や改善で原価率も下がらないか? キャンペーンやイベントなど話題作りで広告に頼らない集客アップはできないか?

要は単純に売上UP=集客数UPだ! ではなく、いろいろな角度、いろいろな要素から個々の数字、総販売数、客単価、利益率&原価率を見直して、それぞれを向上させていくことが大切です。
------------------------------------------------------------
さてここまでは仮想のお店の話ですが、
舞蔵屋さんでも CVR 1.3% で 費用対効果が合わないとのことでした。

確かに一般的な個人向け通販ショップとしてはちょっと低い数字ですし、ざっと商品を拝見する限りでは、平均商品単価は5,000円くらい? でしょうか…

5,000円の売上を得るために100件近いアクセスをキーワード広告で得ようとすると、1クリック30円としても3,000円も広告費がかかっては採算が合わないのもうなずけますね。

では仮にCVRが5%になったら? 20人で1件なら1クリック30円でも600円広告費をかけて5,000円の売上、粗利が2,000円なら広告費を除いても利益は1,400円残り、なんとかペイするかも…!?

でも、そもそも5%なんて可能なのでしょうか?
話題のヒット商品! ならともかく、一般的に認知度の低い商品でこんな高い転換率(CVR)はかなり難易度が高いと思います。
CVRの平均値や最適値なんて、業種や商品が違えばあまり意味はないのですが、舞蔵屋さんの商品、商売のジャンルでは5%は難しいと思います。

めちゃくちゃ頑張ってページや写真のクオリティを上げれば、CVRは3倍5倍になるのか?   難しそうですね…

逆にCVRが1.3%でも、あなたの会社が客単価が200万円のリフォーム会社なら? 1クリック100円でも100クリック1万円から200万円の売上で何十万円もの利益があれば、まったく問題ないどころか、CVR1.3%はかなり良い数字に見えてきますよね(^_^;)

単純に「CVRを上げれば良い」「PV数(アクセス数や集客数)を増やせば良い」などと、巷にあふれかえるハウツー本やにわかコンサルサイトの宣伝文句には、呪文のようにそう書いてあります。でもどんな業種、どんな商品、どんなお店でも同じようにはいかないですよね。

「CVRを上げれば良い」「PV数(アクセス数や集客数)を増やせば良い」というのは、あくまで一般論です。「打率や防御率を上げれば良い野球チームになって優勝できる」と言っているようなものです。

そうではなくて、打率が多少低くても、出塁率や盗塁成功率、得点圏打率など他が高いチームは、実際の試合には強いですね。それと同様に考えれば良いのです。

それぞれのチーム(お店)に合った特徴、強みを生かし、総合力で結果として勝てるお店にするしかないのです。

資金力さえあれば、個々の能力の高い選手を獲得してレベルアップできますが、資金力のないチームは全員がトップレベルの選手とはいきません。

資金力さえあれば、広告費をジャンジャンかけて認知度を高めたり、来客数を増やしたりできますが、それもかないません。

でもそうできなくても、盗塁やスクイズ、打たせて取る守備力、選手の努力、チームワークなどで、試合に勝てるチームにしていくことは可能です!

舞蔵屋さんの強みは?
舞蔵屋さんは木の文字や絵柄を細かくカットできる技術や、クオリティ高く仕上げるスキルをお持ちなわけですよね。

でも必ずしも個人や個店向けに1個数千円の単価の安い看板・サインを1個ずつコツコツ売ることが最適なビジネスモデルではないように思います。

案2)客単価をUP も、個人ではなくお店や法人をターゲットにすれば、5,000円→3万円~5万円の店舗看板! なんてことも可能でしょうし、工場や学校向けのサインなど数を必要とする商品を量産して卸売りをするなどができれば、もっと取引単価(1注文での売上)をアップさせる可能性は十分にありますよね。

案3)利益率も、細かな木製品加工技術を生かして、例えば商品単価の高い家具やインテリア雑貨を作るなんてこともできるかもしれませんし、アート作品にすれば価格は何倍にもなって、利益率も40%→80→100%超え! なんてこともあり得ますよね。

小手先のマーケティングテクニックで CVRを1.3→1.5%に上げることはできても、売上が50万円→60万円、利益が20→24万円程度に過ぎなければ、いずれにせよお店の経営は成り立ちません。

打率2割1分の選手が2割3分になっても、チームの勝率が変わらなければあまり意味がないのと同様です。

幸いにも商売には野球ほど厳しいルールや制限はありません。
9回で試合は終わりませんし、選手は9人でなくとも良いですしね!
もっと極論すれば、野球じゃなくたっていいのです!

ボールを打ち返すのが得意なら、テニスもできる。
走るのが速ければ、サッカーやラグビーもできるかも。

得意な能力を生かしてできる競技は、いろいろあるかもしれません。

要はそんな可能性(新商品、新市場ターゲット)を考えることも、一案だということです。

それでもどうしても野球がしたい(店舗サイン看板だけで営業したい)のであれば、野球の技術を磨くのはもちろんですが、野球の中でも斬新な発想でルールを変えられないか?
(バットを大きくしたり、ボールを小さくしたり、人数を増やしたり)など、斬新な発想で自身やプレイを見直すと、明るい可能性が眠っているかもしれません。

具体的には既製品だけでなく、もっとオーダーメイドでオリジナルの切り文字サイン看板を作れることをアピールする、ページやコンテンツを充実させるなど…

工房や製作過程などの情報も見当たりませんし(もしあったとしたら目立っていない)、おちゃのこだけでなく、Amazonや楽天でも販売されているようですが、どちらもまだ品数も作りこみも不十分で、あれこれ手を広げては中途半端になってしまっている状態とお見受けします。

小規模な事業、お店であれば、あれこれ欲張るよりも、限られた経営資源(人員、労力、資金、そして時間)は集中して、まずは強みを生かしたお店作り、ビジネスモデルづくりに注がれるほうが良いと思います。

総評

サイトや仕事は絞り込んで集中するほうが良いのですが…
舞蔵屋さんのようなニッチなジャンルのお店は、とかくターゲット(対象となる客層)を絞り込み過ぎて市場規模を自ら狭め、自店が成り立つだけの売上を確保できないことがよくあります。

専門店はある程度ターゲットを絞るのは良いですが、よほどの優位性(来てくれさえすれば必ず買う!くらいの特徴)がなければ、絞り込み過ぎるのはそもそもの見込み客の絶対数を減らしてしまうので、経営が困難になってしまいます。

ニッチジャンルの専門店はネット向きな業態ではありますが、規模と絞り込みのバランスがポイントです。

私の感想としては舞蔵屋さんはやや個人客、小規模客に絞り込み過ぎのように思います。

もっと法人向けや大口顧客向けのアピールをしたり、そういった商品事例、サンプルを増やしたりすることと、作れる技術を売る(オーダーメイド)が肝要かと思います。

PPC広告も個人客や客単価の少なそうなキーワードはあえて買わずに、法人客、大口注文につながりそうなキーワード
例)店舗看板 店舗用サイン一式 などに絞って試してみるなど、発想の転換が必要かもしれません。
同じ100クリックされても5,000円の注文になるか、5万円の注文が来るかでは全然違いますからね。
もはやPPC広告も客単価数千円のビジネスでは成り立ちにくいクリック単価になってきていると思います。

舞蔵屋さんは商品の仕様やクオリティは十分に高いので、潜在的なニーズにマッチさえすれば、もっともっと伸びるビジネス・お店だと思います!

小手先論ではなく、「お店の戦略をどうすべきか?」「今後どんな方向を目指せば良いのか?」「一人で悩んでいてもよくわからん!」というときは、ぜひお気軽に相談会にいらしてください。目からウロコ、きっと落ちますよ!(^^;)



さて…

オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。

実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。

この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。

もっと突っ込んで、あなたのお店の事情や商品、人事、資金などの問題点や課題を洗い出したい! 解決したい! 強みを作りたい! という店舗さんは、個別にご相談をお受けいたしますので、

診断が待ちきれない方は!「ダメ出し!道場見ました!」の件名にて
メールにて直接お気軽にご連絡くださいませ。

info@style-e.com 太田まで。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。
今回のデザイン道場は、スマホ版の商品検索欄の背景色や背景画像を変更する方法をご紹介します。





スタイルシートを編集する

スマートフォン管理→スタイルシートの編集から指定します。
ただし、ご利用テンプレートのデフォルトのCSSによって指定が異なります。

下記の例では、デフォルトで背景画像と罫線の指定があるテンプレートの背景を背景色のみの指定にしています。
background-imageを非表示にし、罫線も削除しています。
背景色の必要に応じて、colorの文字色指定も追加してください。


.search {
background-image: none;
background-color: #E0DFE3;
border: none;
color: #000000;
}



下記の例では、デフォルトの背景画像を変更します。
ご自身で作成いただいた、背景画像を画像専用管理画面にアップロードし、ファイル名部分を変更してください。

.search {
background-image: url(image/ファイル名);
}

 
なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

受注確認メールの埋め込みタグ

このコーナーでは、おちゃのこネットの機能や提携サービスをご紹介していきます。
今回は、先日アップした受注確認メールの埋め込みタグについてです。

受注確認メールの埋め込みタグで {OrderItemInfo} の改良版 {OrderItems} が利用可能になりました。
商品名が長い場合に商品金額の途中などで改行され見にくい場合などに商品金額部分は商品名とは別の行で表示することができます。

※既存のタグ {OrderItemInfo} を現在利用されていない場合は、埋め込みタグリストから {OrderItemInfo} は非表示となり新しいタグ {OrderItems} のみ表示されます。

詳細は、下記のFAQをご覧ください。
http://www.ocnk.net/faq/index.php?action=artikel&cat=281589&id=1109



FAQ(サポートくらぶ)

http://www.ocnk.net/faq/

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

商品を買ってもらうために

スウェルキャッチメルマガ担当(web creation株式会社)

おちゃのこ通信をご覧の皆様、こんにちは。
SEOサービス「スウェルキャッチ」担当のミスターSEOです。

今回は、EC通販サイトを運営する前に知っておくべき「商品を買ってもらうために」について説明させて頂きます。

■ECサイトにおける課題

ECサイトに関する大きな課題は満足して、そして納得の上で商品を買ってもらうという事と言えます。

その理由としては一般的な店舗で買い物するのとは異なり、ECサイトで取り扱っている商品は、実際にユーザーが手に取ったり、直接目で見たりして商品を選ぶ事ができないため、通常の店舗で買い物するより踏み込みづらい印象を与えてしまうからです。

ではどのようにしてユーザーに、サイトに取り扱っている商品を知ってもらうかという事がポイントになります。

一つ、売り上げ向上のために効果的とされているのが「動画」を活用する事です。
商品の写真、画像を活用する事で商品イメージを持ってもらうのは普通に行われる事ですが、商品の中にはイメージを掴みづらいものもあります。

しかし動画の場合、具体的に商品を使うとどうなるのか、使っている感じはどういう風になるのかというような具体的な商品紹介を行えます。

実際に自分がサイトに訪れた時の事を考えるとわかります。

説明文と画像で紹介されている商品と、それに加えて動画も活用されている商品とでは、後者の方が購入しやすい印象を受けるのではないでしょうか。

これは自身のサイトを訪れるユーザーも同様の印象を受けている事でしょう。

●商品の説明について

ECサイトの商品を紹介するコンテンツでは、商品紹介が非常に重要な要素となります。

商品の基本的な情報を記載するのは当然ですが、それに加え、商品を実際に使った時の感想や使用感をうまく伝えるのが大切です。

これは「使った感じは~です。」といったような簡単なものではなく、より具体的なシチュエーションを交えるとさらに効果的です。

どういったシチュエーションで使えるのか、使うとどういう印象を受けるのか、いつ使うと便利なのかというように、具体的な情報が書かれていたらどうでしょうか。

そのように、実際に買ってくれた方が実際に使う時のシチュエーションなどを提案する事によって、より必要性、便利性をわかってくれるかもしれません。

少なくとも、基本情報と簡単な感想よりは、手にとって試している状況に近くなるはずです。

しかし、画像と文章で伝える事には限界があります。

その時に便利になるのが動画です。

動画を利用すると、実際にどのように使われているのか具体的な情報が目で確認できるため、よりユーザーは実際に手にした時のイメージが湧きやすくなります。

●商品の詳細をより具体的に

商品を画像や文章、そして動画を交えて紹介するだけでも十分ですが、さらに具体的な情報を伝えると魅力が分かってもらえます。

例えば製造元や販売元がわかっているとどうでしょうか。
有名な観光名所で販売されている事や、有名な職人、あるいは専門店で製造されているという事がわかれば、さらに商品に対する魅力を感じる事となります。

これらの情報はユーザーが商品に対して安心感を感じたり、クオリティの高さを感じたりします。

逆にどこで作られているのか分からない、作っているところも販売されているところも不明となれば、商品に対して不信感を抱いてしまう事があるのです。

この差は大きく、商品を買ってくれるかどうかを決定付けるポイントの一つと言えます。

自分のサイトを訪れた方が、そのサイトで購入する理由があるのかどうか、しっかりと伝えられるように文章や画像、細かい情報を記載するのがポイントです。

ただでさえ誰がサイトを運営しているかわかない市場とも言えますので、やはり不信感を払い、魅力や満足感、そして安心感を与えることに力を注ぐ事は重要と言えます。

売り上げを少しでも上げるために、商品紹介はしっかりと考えて作成するようにしましょう。

★POINT
・動画を使ってより具体的なイメージを与える
・商品紹介には細かい詳細を記載して安心感を

スウェルキャッチでは、アクセス数・売り上げの向上に繋げることを第一に
SEOに関わるアドバイスも行っております。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

【提供】web creation株式会社 SEOサービス「スウェルキャッチ」担当

スウェルキャッチ

激安SEOサービスのスウェルキャッチ
初期費用0円・月額費用980円からのSEOサービス:
SwellCatch(スウェルキャッチ)

編集後記

埼玉は朝から雪。首都圏で11月に雪が降るのは54年ぶり、東京での11月の積雪は観測史上初だそうです。近ごろの異常気象は、異常が常態化していますね。
(おちゃのこ山崎)

■おちゃのこネットのご利用方法については、おちゃのこサポートくらぶも参照ください。(http://www.ocnk.net/faq/
また、マニュアルもご用意しております。(http://www.ocnk.net/webmanual/

■おちゃのこネット公式ブログ
http://blog.ocnk.net/blog/

■おちゃのこネットFacebook
http://www.facebook.com/ocnk.net
■mixi
【おちゃのこネットコミュニティ】
http://mixi.jp/view_community.pl?id=934055

■おちゃのこネット公式twitter
http://twitter.com/ocnknet

■ネットショップにお役立ち。弊社は下記のサービスも提供しています。
【おちゃのこさいさい】http://www.ocnk.me/
【garitto】http://www.garitto.com/
【オートステップメール】http://www.autostepmail.com/

■お問い合わせ
ご質問・ご意見・ご感想等のある方は下記フォームからお願い致します。(https://www.ocnk.net/contact/index.php

■個人情報の取り扱いについてはプライバシーポリシーをご覧ください。(http://www.ocnk.net/company/privacy.php

発行:おちゃのこネット株式会社

〒651-0096 神戸市中央区雲井通7-1-1 ミント神戸14F

mail:info@ocnk.net

Copyright (C) 2004-2016 OCHANOKO-NET All Rights Reserved.