みなさんの経営理念は何ですか?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

みなさんの会社やお店、事業体は「経営理念」を作っていますか?

「もちろん!」とお答えの方も、「いや、まだ」とお答えの方も、「自営だから、そんなのいらない」という方もおられると思います。

じつは私も自分の会社を作って20年余り経ちますが、つい先日まで経営理念を作っていませんでした。最初の10年は10人以上のスタッフで雑誌を作っていたのですが、そのころは「文章にしなくても、みんなが共通認識として持っているから大丈夫」と思っていました。

次の10年は単行本主体に事業形態が変わったので、私一人の会社になりましたが、こんどは「一人だから、自分の頭の中にあれば大丈夫」と考えて、経営理念の文章化を怠ってきました。

しかし、いろいろな人生や経営の先達からお話を伺うにつけ、「やはり経営理念を明文化する必要があるなあ」と考えるようになりました。そして先月、やっと作成しました。「経営理念」とは表記せず、「わが社の存在意義」「わが社の使命」「わが社の目的」の3パートに分け、「使命」は1から5まであります。ちょっとご紹介しましょう。

1.出版活動を通じて人と社会に貢献します
2.人を幸せにする出版物を作ります
3.培った技術と得た知識を多くの人と分かち合います
4.日本の出版文化の灯を絶やさぬよう尽力します
5.美しい日本語を守り伝えます

この経営理念を名刺の裏に印刷してからというもの、気のせいかもしれませんが自分の気持ちが引き締まり、新しい事業のアイデアが出るようになってきました。まだお作りでない方は、ためしに作ってみてはいかがでしょう。合わないと思ったら変えればいいのです。もしかすると、事業がさらに上向くかもしれませんよ。
今回の「オススメ参考書」は、そんな経営理念の本を紹介します。

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いい経営理念が会社を変える

坂本光司&坂本光司研究室・著 ラグーナ出版・刊

1,500円 (税別)

「ラグーナ出版」という版元名は初めて目にした人も多いかもしれません。日本の出版社はほとんどが東京都内、それも多くが神田神保町周辺に集中していますが、この出版社はなんと鹿児島県に存在します。

その来歴も変わっていて、社長の川畑善博氏が精神保健福祉士として勤務していた鹿児島の精神病院の、入院患者、外来患者、医師、看護師が中心となって立ち上げたというのです。最初は「シナプスの笑い」という文芸誌を刊行していました。

「シナプスの笑い」は精神障害体験者による文芸作品、病気の体験記、病気への対処法を話し合う座談会、精神科医療に関する話題などが掲載された雑誌です。それが次第に多くの賛同者、読者、投稿作品が集まるようになり、最初はNPO法人での活動だったのが、株式会社としてのラグーナ出版へとエスカレートしていきました。

その出自から、メンタルヘルスに関する図書の刊行が多かったのですが、「病気が治ったから働く」のではなく、「働くことで回復を図れる職場づくり」という道を使命と考えるようになり、就労継続支援A型事業所として精神障害を抱える人々とともに本作りと会社運営を行うようになったといいます。

事業内容は出版事業のほかに、広報誌やパンフレットといった印刷物制作事業、手作り本の制作や古書の修理を行う製本工房事業、直営ショップやネットショップでの小売事業となっています。スタートは2006年、会社設立は2008年で、本書の著者である坂本光司氏は顧問に就任しています。

ラグーナ出版の企業理念は次のようなものです。
【理念】
精神医療福祉の経験と出版の技能を生かして、地域に、愛され役立つ会社作りを目指します。
【基本方針】
1.心身の健康を第一とした職場作りを目指します
2.未知のものへの創造的な挑戦を行い、新たな仕事の創出と雇用の拡大を目指します
3.精神病の体験を分かち合い、対処法を語り合い、体験を有用な知に変えて、社会に貢献する活動を目指します
4.精神保健医療福祉の歴史的な経験の吟味とともに、医療が受けやすい環境作りを目指します
5.従来の価値観にとらわれず、心の多様性を表現する図書の出版を目指します
6.子どものメンタルヘルスに取り組み、精神病の早期発見・早期治療実現を目指します

ラグーナ出版についてさらに知りたい方は、Webサイトをご覧ください。
http://www.lagunapublishing.co.jp/index.html

出版社の話題はこれくらいにして、著者の坂本光司氏をご紹介しましょう。坂本光司氏は法政大学大学院政策創造研究科教授で法政大学中小企業研究所所長。人を大切にする経営学会会長。「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」審査委員長。ほかにも多数の公職についています。

1947年、静岡県焼津市の生まれで、当時は大井川町でした。これまでに訪問調査・アドバイスを行った企業は8000社以上におよんでいます。専門は中小企業経営論、地域経済論、福祉産業論です。

著書はベストセラーになった『日本でいちばん大切にしたい会社』(全5巻、あさ出版)のほか、『経営者の手帳』(あさ出版)、『強く生きたいと願う君へ』(WAVE出版)、『理想の会社をつくるたった7つの方法』(共著、あさ出版)、『人を大切にする経営学講義』(あさ出版)など多数あります。

本書の著者に名を連ねている「坂本光司研究室」は、坂本教授の思想・理念を学ぶべく集まった社会人ゼミ生が約70名所属する組織で、経営者、公認会計士、税理士、司法書士、経営コンサルタント、市議会議員、心理カウンセラー、公務員など職業は多岐に渡ります。坂本教授との著書はこれまでに『小さくてもいちばんの会社』(講談社)、『なぜこの会社に人財が集まるのか』(商業界)など多数あります。

坂本教授は本書を含む著書を多数出版していますが、その理由を次のように述べています。
「書店に並ぶ本を1年に1冊ペースでまとめ上げる作業は容易ではありません。社会人学生はもとより私にもかなりのプレッシャーがかかります。それでも出し続けている意味は、大きく二つあります。一つは、本に取り上げることで、正しいことをしている企業や人々の存在を多くの方々に知っていただくためです。もう一つは、大げさと言われるかもしれませんが、縁あって出会った学生に、頑張ったご褒美として歴史に名前を刻んでほしい。そして、研究室を巣立った学生たちが誇りをもって、いつの日か孫や子どもたちに伝えてほしいからです」

それでは本書の目次を紹介します。
はじめに
序章 いい経営理念がいい会社を創る
第1章 北海道・東北地方
第2章 関東地方
第3章 中部地方
第4章 近畿・中国地方
第5章 四国・九州・沖縄地方
資料 中小企業の経営理念に関するアンケート調査
執筆者一覧

本書のタイトルにきわめて近い「序章」で、坂本教授は経営理念について次のように説明しています。
「経営理念とは、その企業の存在目的や使命を簡潔に表現した文章のことです。もう少し具体的に言えば、『わが社は何のために存在しているのか』とか、『わが社は何を通じて世のため人のために貢献するのか』といった、その企業の存在目的を社内外に明確に示した宣言文のことです」

つまり、経営理念はその会社の「憲法」のようなものといえます。経営理念のない会社は、ともすれば方向舵のない飛行機、舵のない船のように迷走する経営になりかねません。儲け至上主義に走って、法律を破るような行動をしてしまうかもしれません。現代の企業経営はワンマン型から全員参加型への流れが強くなっています。そのため社員全員が共有できる経営の指針がますます必要だというわけです。

本書は北から南まで、著者達が選んだ56社の企業について、経営理念を紹介するとともに事業背景や沿革、いろいろなディテールを記しています。ほとんど知らない会社ばかりと思われますが、読み進むにつれて「良い会社とはどんな会社か」「良い会社にするためには何が必要か」がじわりと心に沁みてきます。

小手先のテクニック論や、知識偏重の経営書ではなく、心に響く経営書です。すべての経営者や幹部の方に読んでいただきたい1冊です。


EC仙人のダメ出し!道場

有限会社スタイル・イー

有限会社スタイル・イー
代表:太田哲生
http://www.style-e.com/

天然原料、植物性、自然素材、天然由来、天然もの…
と言われると、その商品になんとなく良いイメージを抱きませんか?

いろいろな業界、業種で商品の質の良さ、安心、安全をアピールする際に、よく使われる言葉ですね。

でも…ちょっと待って!

自然だから安心? 植物性だから安全? 天然だから良い物?
本当でしょうか?

私はもともと理系です。博士号なんて持ってはいませんが、自然科学をかじった者として、これらのマーケティングテクニックとして用いられる用語の詭弁にはちょっと不安を感じます。

これらの言葉の対局には、おそらく石油由来、化学合成、化学成分、などが来るのでしょうが…逆に石油由来、化学合成だから即危険? なのでしょうか?

例えば、植物でも漆(うるし)の枝を素手でポキッと折って樹液を肌に付けたりしようものなら、たちまちかぶれてしまいますし…

トリカブトのような毒草や、テングタケのような毒キノコをかじれば、しびれや痙攣、呼吸困難、嘔吐など死の危険も十分にあり得ますよね。

毒ではなくとも、各種花粉も肌や粘膜に触れればアレルギー物質として、花粉症で多くの人を苦しめていますよね。

普通に流通している卵、牛乳、小麦、大豆など自然食品ですら、人によっては過剰なアレルギーによるアナフィラキシーショックで決して安全とはいえなくなるものもあります。

その他自然界にはフグ、ヘビ、蜂、クラゲやイソギンチャク、毒キノコ、貝類、クモ、カエルなど毒を持った動植物は山ほどあります。

一方で…例えば小学校の理科で最初にやる化学実験。
水酸化ナトリウム(NaOH)と塩酸(HCl)を適量で混ぜると、化学反応をして純粋な食塩(塩化ナトリウム NaCl)と水(H2O)ができます。

水酸化ナトリウム(NaOH)も塩酸(HCl)もそれ自体は人間にはかなりの毒物ですが、化学合成すればまったく無害の塩水(しおみず)になるのです。飲もうが肌に塗ろうがまったく無害です。

また、例えば…
石油から作られる代表的な化学合成樹脂であるポリエチレン。スーパーの袋やゴミ袋、食品などの包装などいわゆるポリ袋の成分です。
炭素と水素がひたすらつながっているシンプルな構造で、燃やしても二酸化炭素と水しかできません。有害なガスも発生しません。

ポリエチレンは熱を加えて溶かさない限り、ほとんど何とも反応しない、肌で触れようが舐めようが安全な素材です。

その他有名な化学合成品といえば、ペットボトルのPET樹脂は食品や飲料を入れて長期保存しても、溶けだしたり変化することもありません。
ポリエステルやナイロンなど被服用の化学繊維も、70~80年前に発明されて以降、肌に触れても安全に現在まで使われている化学合成品ですね。

要するに、自然、天然は必ずしも安心、安全でない一方で、化学合成品、石油製品が必ずしも危険、毒というわけでも決してないということです。
私たち消費者は正しい情報と知識を得て、マーケティング詭弁者の過剰な印象操作に気を付けなけれいけないということですね。

さて本日のお店は、赤ちゃん用の「布おむつ」の専門店さんです。
自然派が良いから紙おむつより布おむつ!といったきっかけで選ぶ方も多いかと思いますが、だからといって昔ながらの綿100%の布おむつでは吸水力、保水力も弱く、汚れ落ちなど洗濯のしにくさもあります。

赤ちゃんにとって心地良い通気性や快適性を確保しながら、天然素材、自然素材にこだわらず、化学繊維のマイクロファイバー(超極細繊維の織物)独特の吸水力や通気性、保水力、肌触りなどを生かした、新しい現代の「布おむつ」を扱う専門店さんです!

それではダメ出し!道場スタートです!

ダメ出し!依頼ショップ
布おむつ本舗

ショップ名 :
布おむつ専門店「布おむつ本舗」さん

サイトURL :
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/

スマホサイトURL :
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/phone/

カテゴリ :ベビー用品

○ショップの現状、お悩みの点など

2009年8月~
PCサイトとスマホサイト、両方やっていますが、スマホからのご注文が増えている一方、PCからのご注文が激減している状態が気になります。
(去年10月からスマホサイトを推奨を記載のあった「HTML5デザイン」に変更しました。この時からPC注文が激減しました)
売り上げ自体が上がっているわけではなく、スマホからが増え、PCからのご注文がかなり減っています。 PCよりもスマホという時代の流れなのかな? とは思いますが、PCサイトに何か自分で気がつかない問題があるのではないかな? と思い応募させていただきました。
お客様はリピータ様が多いのですが、新規のお客様がなかなか増えず伸び悩んでいます。おそらくSEO問題かと思いますが…。
ご助言よろしくお願いいたします。

第一印象…とにかく最初がわかりにくい。基本構成が???

初めて布おむつを知り、検討しているママさんたちは、いろいろなショップだけでなくいろいろな「布おむつ」について書かれているブログやまとめサイト、SNSなどを通じて「布おむつ」とはどんな物でどんな構成、どんな特徴(メリット、デメリット)があるの? と調べながら知識や情報を増やしていきますよね。

そして「布のおむつは良さそうだ」というところまではすんなり受け入れられるのですが…いざ買おうとすると…

今回、「ダメ出し!道場」の記事作成をするにあたって貴店を拝見し始めた際に…
「布おむつ」商品の基本構成がすぐにわからず、しばらく店舗内あちこちをクリックしながら整理していってようやく理解したのですが、かなり時間がかかりました。(以下、私の理解が間違っていたらごめんなさい)

基本構成は
A:おむつカバー + B:中に敷く「布おむつ」本体 で、

A(おむつカバー)に
        1)ハンドメイドおむつカバー*日本製
        2)ハンドメイドおむつカバー*日本製(マジックテープ)
        3)ワンサイズおむつ(スナップタイプ)
        4)ワンサイズおむつ(マジックテープタイプ)
        5)ワンサイズおむつ(ツルツル生地)
        6)ワンサイズおむつ(ふわふわミンキー素材)
        7)パンツ型ワンサイズおむつ
        8)ハンドメイドのトレパン
があり、

B(布おむつ本体)には
        1)インサーツ
        2)ふんわりインサーツ
        3)魔法のおむつ
        4)布おむつ生地
の4種類があるかと思います。(間違っていたらごめんなさい)

「AにBを組み合わせて使う」というのがすぐにはわかりませんでした。
(以下Aをアウター、Bをインナー と便宜的に呼ばせていただきます)

そのわかりにくさの原因は、個々の商品名に統一感がなく、初めての客にはインサーツと魔法のおむつが同列のインナーだということや、商品名だけではそもそもアウターなのかインナーなのかもわからないとか…

上記、 1)と2)の違いや3)4)と5)6)の違い?
もしくは機能(留め方)と生地の違いが同列に分類されていたり?
それぞれの機能や特徴、分類がゴチャゴチャになっていて、とてもわかりにくいのです。

また「インサーツ」といった耳慣れない用語(Inserts:挿し入れる、中に入れる物)も初めてで、英語の苦手なお客様には「???」でしょう。

まずは、構成・組合せを図や写真に文字を載せて説明するのと、商品ラインアップや比較表など「初めての方へ」の文字、文章だけでなく、ビジュアルで一目でわかるコンテンツを用意して、

「なんだかよくわかんない! → やーめた! 他へ行こ!」

と思わせないことが重要だと強く感じました。

忙しいママさん、育児疲れで忍耐強くないママさん、LINE世代で文字の長文苦手なママさんなどを想定すれば、とにかくパッと見てわかる商品構成が必要です。

インタビューで浮き彫りになったこと

田島店長さん(女性)は、ご自身のお二人のお子さんたちの布おむつでの育児経験(14年前&9年前)から、
「もっと安くて便利で良い布おむつを!」と思い、当時は高かった海外製の布おむつをハンドメイドでアレンジして、ヤフオクで販売したのがこのご商売を始められたきっかけとのこと。
手ごたえを感じ、旦那さまのお仕事のコネと後押しで、輸入してくれる業者(商社)をみつけ、本格的に専門店としてやって行くことを決断し、9年前にお店をオープン。
コツコツと商品数を増やし、商品改良、開発をしながら現在に至るそうです。
特に洋裁などが得意だったということでもなかったそうですが、「布おむつには十分なニーズ、市場性がある!」と判断し、立ち上げられ取り組んで来られました。
実際にユーザーとして布おむつを使った子育てをして感じた良さや不便さを取り入れたことで、顧客満足度の高いお店になっているのだと思いました。
実務、業務はすべて店長さん自らされていますが、ネット販売の別事業をされている旦那さまの理解、ご支援があることが何よりとても力になっておられるようです。(^-^)

SEOの前にクオリティUPを!ベビー業界特有の課題

質問に「PCでの注文が減った」「新規客が増えないのはSEO問題?」などがありましたが…

まず「PCでの注文が減った」は、お店オープンからの過去9年間を見れば、スマホの普及、回線スピードや容量の拡大、客層(新規ママさん)の世代交代で、PCよりスマホ利用が圧倒的に増えている現実があります。

おちゃのこネットでも個人向けのショップでは9割以上がスマホからというお店も当たり前になっているようですし、楽天なども85%~90%がスマホからの注文と言っています。

ネットショップ運営者は毎日パソコンの前で仕事をしていますから、PC利用率は当然高いのが当たり前ですが、周囲の一般のママさんたちを見れば、パソコンなんて持ってない、持っていても時々しか電源を入れない、普段は24時間365日手元にあるスマホで検索、買い物、SNS…というライフスタイルにすっかりなっていますよね。

つまり、個人向けショップの場合、スマホサイトの優先度は圧倒的に高く、「スマホでどう見えるか?」「どう集客できるか?」を常に意識していかなければなりません。「スマホサイトはまだ…」という店舗さんは、ぜひこの機会に始めてください。

「一応、スマホサイトもあるけど、まだ手を入れていない」というお店も、ぜひ意図する商品を目立たせ、うまく誘導できるようにトップページを見直したり、多すぎる文字情報を簡素でわかりやすい図やイラストに置き換えるなど、「スマホ世代」に対応したコンテンツ作りを意識していきましょう。

「新規客が増えないのはSEO問題?」についてですが…
一般的な小売り通販業のお店の中でも、ベビー用品業界特有の問題があります。
それは…顧客に有効期限があるということです。

「有効期限」?
食品店や雑貨店、家電や大人向けアパレルなど、多くのお店は一度顧客になったら、お店が良い商品、良いサービスを提供し続ければ、お客様は繰り返し購入してくれるリピーターになり、それは長期に渡って継続していけるのですが、ことベビー、赤ちゃんとなると、どんどん成長して数年後には赤ちゃんではなくなってしまいます。

おむつなら遅い子のトイレトレーニングまで入れても3年~4年ではないでしょうか。
どんなに気に入った良いおむつでも、7年8年とリピートはしてもらえないのです。(弟、妹が産まれなければ)

つまり赤ちゃん用品のお店にとっては、短期間のリピートと、あとはいかに新規客(新たな赤ちゃん)を次々と捕まえていくかを考える必要があります。

事業の継続においては、新規客確保の重要性が高い業種だと言えます。

では新規客確保できないのはSEOのせい?

もちろんそれもあるかもしれませんが、私は現状の「布おむつ本舗さん」を拝見する限りは、それ以前にせっかく来店された新規のお客様を十分に捕まえられていない、逃がしているという要因のほうが高いのではないかと感じました。

SEOや集客について…

SEOを気にされていたので…
「HTML5 注文にした頃からPC注文が激減」とありましたが、大きなリニューアルをかけると検索エンジンの評価が変わり、検索順位が一時的に落ちてしまうことはよくあります。

現状で「布おむつ」で検索すると上位12番目位に出てきますので、以前が1桁以内とかであったなら、原因の一つかもしれませんが…

一般的評価でいえば十分に検索順位は高いほうなので、単純な順位を意識し過ぎるよりも、来た見込み客をできるだけ逃がさない! 確実に顧客化(買い物経験させる)する方法を考えるほうが優先度は上位だと思います。

具体的には、「まずはこれから!」といったお試しセット、スタートセットをもっと買いやすい、お試ししやすい価格で用意し、その商品お届け時に使える追加注文クーポンを同梱するなど…

ネットショップ以前に、「通販業」としてお客様を囲い込む方策を十分に考えるのが得策だと思います。

私は商売の中身を見ないテクニカルなSEO業者には否定的なのですが、あえてSEOを優先して考えるなら、「布おむつ」の専門店である貴店のトップページに、布おむつ以外の商品…例えば「布ナプキン」などがあると、いわゆる検索エンジンには「布おむつ」の検索結果としては適合性が低いと判断される可能性が高くなってしまうことを指摘しておきましょう。

残念ながら、検索エンジンとは検索ワードにできるだけマッチしたサイトを表示すべきものなので、現状ではそうなってしまいます。

ネットショップであれ、ブログであれ、情報サイトや辞書サイトであれ、検索ワードにマッチしているサイトが上位に出るのです。

布おむつで検索されれば、ネットショップでも「布おむつ」専門店なら検索上位に来ますが、ベビー用品専門店だと上位に来るのは難しくなってくるものなのです。

SEOを優先して考えれば、品数、商品ジャンルを増やせば増やすほど専門ワードでは検索順位は下がって不利になってしまいます。

でもビジネス優先で考えれば、関連商品を増やし、ついで買いで客単価を上げたり、新たな客層を開拓することは決して悪くはないので、そのあたりのバランス感覚は難しく、悩ましいところですね。

理想を言えば、それぞれの専門店、専門サイトを別々に立ち上げるのが良いのでしょうが…その手間、管理運営コストなどを考えれば、必ずしも容易なことではないと思います。

私の感覚では、関連性が近い、ターゲットが同じ商品であればOK、そうでなければNGといった判断で良いと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
過去に新生児(0~6か月程度)に特化した肌着の専門店さんのコンサルをしたことがありますが、その際もあまりに短い「有効期限」と、「見込み客の少なさ」のために、最終的にはターゲットを拡大し、幼稚園の幼児までの商品開発・追加で市場とリピートを増やし、売上アップさせました。

もちろん、事業目標・規模にもよりますが、少子化の進む今後、赤ちゃんは確実に減っていく中で売上を伸ばす方法として、赤ちゃんリピート率のアップ、新規赤ちゃんの獲得に加え、対象となる見込み客を増やす(年齢を広げる、大人用商品を増やすなど)ことも、中長期課題としては少しは検討が必要かもしれません。

細かなダメ出し(気づいた点)

いくつか気になったページ、内容などを箇条書きにしていきます。
●超吸収スタイ(よだれかけ)の分類ページ
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/product-list/48
        →「★裏がマイクロファイバーなので」とありますが、その「裏面」の写真がこの分類ページにない

●コレクションしたくなる!「魔法のおむつ」 分類ページ
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/product-list/44
        →この分類ページの時点で下記のようにカバーにセットした写真と説明を入れて、一目で商品が何なのか? 使い方、特徴などをわからせるべき。
https://www.nunoomutsu-honpo.jp/data/hanahana-zakka/product/5c0b39ba09.jpg

●ハンドメイドのトレパン(パンツ型おむつカバー)
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/product-list/50
        →中段に「楽天さんで見つけた気になるトイレトレグッズ」という楽天アフィリエイトへの商品バナーリンクがありますが…個人ブログではなく、貴店は事業者なのですからこういうのは即刻止めましょう! 絶対ダメっ!
        貴社が運営している楽天店ならまだしも、他社へのリンクは客を逃がすだけです。お客様は気まぐれでクリックしたらなかなか戻って来てはくれません。細かいアフィリエイト収入などを狙うより、確実に自店での注文、顧客獲得を目指しましょう!

●「ふんわりインサーツ」と「魔法のおむつ」と「布おむつ生地」どれを選んだら良い?
http://www.nunoomutsu-honpo.jp/page/42
        →下部のバナー「迷ったらまずはこれ! 布おむつはじめてセット」リンク切れしています。「迷ったらまずはこれ! 布おむつはじめてセット」という誘導は、初めてのお客様には本当に有効だと思いますので、ぜひ買いやすい「はじめてセット」をあらためて考案してみてください。

●素材について。直接肌に触れるものですし、本来、「紙おむつでなく布おむつにしたい!」というママさんたちが対象なわけですから、素材表示はキチンと正確に情報提供したほうが良いと思います。

「マイクロファイバー」という説明はあるのですが、繊維の素材が綿なのかポリエステルやナイロンなのか? などは正確に確認して表記しましょう。また化学繊維NG!などと根拠なくなんとなくで妄信的に思われているお客様もいらっしゃると思いますので、化学繊維でも安心な点、化学繊維だからこそできること、優れている点などもエビデンス(科学的根拠)を示しながら説明できれば、より説得力や信頼性が高まると思います。

冒頭コラムでも書きましたが、天然や植物性、自然由来などが必ずしも良いわけでは決してありません。むしろ人類は医学、薬学、化学などを進化させ、菌やウイルスなどの感染を減らし、生存率や寿命を延ばしてきたのですから(^-^)、正確にていねいに表記、説明していきましょう。

総評

サイトのデザイン性、商品の独自性、特徴、競争力などは十分なレベルだと思います。しかしながらママの実体験からの副業、家業から事業に飛躍しようとする現段階においては、商品ラインアップ・構成、ネーミングなどの統一感と整理を一度キチンと行って、貴店の重要なテーマである「新規客の獲得率向上」を優先事項として取り組まれることをオススメしたいと思います。

過去の「ダメ出し!道場」でも何度か述べていますが、何年間か運営・改善を重ねたお店は、情報やコンテンツの充実が積み重ねられるのは良いのですが、それがだんだんとツギハギでゴチャゴチャになってしまいがちです。

コンテンツを増やすのは「努力」でコツコツと可能なのですが、思い切って削るのは適切な「判断」と勇気を持った「決断」が必要なので難しいものです。

流行りの家や部屋の「断捨離」なら捨てるだけですが、ネットショップの場合、捨て過ぎ、変え過ぎれば検索エンジンでの評価・ランクがガタ落ちなんてリスクもはらんでいますので怖いですね。

サイトの整理、リニューアルなど、どこから手を着けて良いか悩まれた際は、いつでもお気軽にご相談ください。



さて…

オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。

実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。

この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。

もっと突っ込んで、あなたのお店の事情や商品、人事、資金などの問題点や課題を洗い出したい! 解決したい! 強みを作りたい! という店舗さんは、個別にご相談をお受けいたしますので、

診断が待ちきれない方は!「ダメ出し!道場見ました!」の件名にて
メールにて直接お気軽にご連絡くださいませ。

info@style-e.com 太田まで。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回は商品検索を常に表示する方法をご紹介します。
レスポンシブテンプレートでは、スマートフォン表示の際にメインナビゲーションに格納して表示されます。
これをスマートフォン表示の際にも常に表示する方法です。
※スマートフォンでサイトを閲覧いただいた場合のみ表示を確認できます。





管理画面から設定する

デザイン管理→配置/画像/コメントのヘッダー欄でナビゲーション部分の商品検索を非表示に設定してください。
※ショップ名画像横の商品検索は表示のままにしておいてください。


 
スタイルシートを編集する

デザイン管理→スタイルシートの編集から下記の指定をコピーして貼り付けてください。
※貼り付け位置は、最下部にお願い致します。

基本的には貼り付けるだけです。貼り付け後の変更は必要ありません。


.header .hidden_search_bar {
opacity: 1;
}
.hidden_search_bar .inner_search_bar {
display: block;
}
.search_close {
display: none;
}


背景の色を変更される場合は、スタイルシートの編集から下記の指定を変更ください。

background-color: #000000;
カラーコードを変更してください。


.search_bar .search {
background-color: #000000;
}

 
なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

おちゃのこバナーについて

このコーナーでは、おちゃのこネットの機能や提携サービスをご紹介していきます。
今回は、先日アップしたおちゃのこバナーについてです。

おちゃのこネットでは汎用的に利用できるバナー画像「おちゃのこバナー」の提供を開始しました。
管理画面トップページの左エリアのバナーよりダウンロードいただけます。
毎月更新を予定しておりますので、是非ご活用ください。

よろしくお願い致します。

FAQ(サポートくらぶ)

http://www.ocnk.net/faq/

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

アクセス数と中身の大切さ

スウェルキャッチメルマガ担当(web creation株式会社)

おちゃのこ通信をご覧の皆様、こんにちは。
SEOサービス「スウェルキャッチ」担当のミスターSEOです。

今回は、EC通販サイトを運営する前に知っておくべき「アクセス数と中身の大切さ」について説明させて頂きます。

■アクセス数が全てではない

とにかくアクセス数を伸ばせば、それに応じて収益が上がるはず!と考えている人はたくさんいるかもしれません。

確かに、アクセス数が収益につながる一つの要素ではありますが、多くアクセスが集まっているからといって、それ相応の収益につながるかどうかは、別の話でもあるのです。

ECサイトにおける売り上げとは、アクセス数とコンバーション率、そして客単価が掛け合わさって生まれていきます。

コンバーション率とはCVRや転換率とも言われますが、簡単に言えば商品を買ってくれたり、お問い合わせをしてくれたりするような結果に結びついたかどうかという数値です。

サイトの改善に力を入れている人は、単にアクセス数を伸ばすだけを目的としていると、このコンバーション率が高くならず、思うように収益が伸びづらいです。

こういった部分をしっかり出来ていないと、ユーザーに購入してもらうことが出来なかったり、おすすめとなるページを見てもらえなかったりと、どこか惜しいサイトになってしまいます。

なので、ユーザーの直帰率や離脱率が高いページをこまめに改善すること、コンテンツそのものを充実させること、商品ページを定期的に見直して改善すること、そしてどういう施策をしていくか明確にするためユーザビリティを確認することも欠かせません。

また、収益をあげるためには「アクセスの質」を高める必要があります。

■アクセスの質を高める

ECサイトにて、「作業的にコンテンツを作りアクセス数を伸ばす」ような対応をしている人もいるかと思います。

地道に積み上げるよう作業することはとても大切ですが、作業的にサイト更新をしたり、商品登録を行ったりしても、売り上げが跳ね上がるとは限りません。

単にアクセスを集めるのではなく、アクセスの質、中身をより良いものへと変えていくことが重要です。

それには「ターゲットを明確」にしたり、「効果的なキーワード」を使用したりするなど、濃密なサイトの更新作業が効果的でしょう。

単に穴埋め作業のようにサイトを更新するのとでは、収益に大きな差が生まれてくるはずです。

要するに、自分のECサイトにあっているユーザーを引き込むことが大事ということです。

自身のサイトで取り扱っている商品に全く興味がない人を引き込んでも、その人が何かを買ってくれる可能性は限りなく低いと言えます。

実際にそのようなユーザーを引き込んでしまっている例は少なくありませんが、先にも述べたように、ターゲットを明確にしてサイトを更新していないことがこれを起こす原因の一つです。

ECサイトで収益をあげていたり、サイト作りが上手だったりする人は、ターゲットを細分化し、明確に捉えている傾向にあります。

・どういった悩みがある人
・どのように解決したい人
・お金を使いたいのか使いたくないのか
・男性なのか女性なのか

など、人の悩みを汲み取って、サイトを作り上げていくことが、「買ってくれるサイト」にする事につながるでしょう。

これらを通すと、アクセスより意味のある充実したコンテンツが必要と勘違いしてしまうかもしれませんが、もちろんアクセスも重要です。

SEO施策にて、アクセス数アップのための工夫を加えていく事は重要で、おろそかに出来る部分ではありません。

ただ、SEO施策は今日やったからといって明日に効果が劇的に現れるというものではありませんので、こまめな積み上げも大切です。

SEO施策を施せば、自然に検索されることが増えていき、それに伴って検索順位を高めていく事に繋がります。

総じて言うなら、ECサイトで収益を生み出すためには、偏った作業ではなく、アクセスを集めつつ、サイトそのものの力を入れ、さらに大きくするためにSEO施策を施すなど、全体を視野にいれる作業が大切ということです。

★POINT
・単にアクセス数を伸ばすだけでは収益が出るとは限らない
・ターゲットを明確にして、質の高いアクセスを集める

スウェルキャッチでは、アクセス数・売り上げの向上に繋げることを第一に
SEOに関わるアドバイスも行っております。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

【提供】web creation株式会社 SEOサービス「スウェルキャッチ」担当

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編集後記

96歳の著者に出来上がった本を届けに行ったら、すばらしい笑顔で喜んでくれました。出版人として幸せを感じるひとときでした。
(おちゃのこ山崎)

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