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ロブスター通販 オマール!オマール!

初めまして。ロブスター専門の通販サイト「オマール!オマール!」です。いつもダメ出し道場を見ては参考にさせていただいています。弊社はカナダに現地法人を持ち、カナダから直輸入で活きたオマール海老を空輸・販売している会社です。厳密にはカナダの食材はもちろんですが、さまざまな冷凍食品も扱っています。おちゃのこネット様は2007年ころから利用させていただいていますが、最初の数年以外はほとんど更新されていませんでした。2017年9月より担当を変え、リニューアルオープンしたのですが、今後どのようにサイトを改善していくかでぜひダメ出しをいただきたいと思いご連絡させていただきました。
今気になっているところは、
・調理後の画像や情報をもっと載せたほうがいいのではないか?
・会社の情報(お客様の弊社に対する信頼度)が足りていないのではないか?
・サイト画面が見にくくないか?
・商品の情報が少なくはないか?
他にもたくさんあるのですが、特に気になるのは上記の4つです。
今後は、時期を見てバーベキューセットなどのお得感を出した商品を販売する予定です。
お忙しいところ大変恐縮ではありますが、よろしくお願いいたします。
※本当は完全調理済みの完成品(オマール海老のテルミドールなどをレンジでチンするだけで食べられるような物)を用意してみたいのですが、現在の会社のシステム上難しいです。

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

私は血管循環器系に持病があるので冬場は人一倍、いえ人の十倍くらい健康管理に気を使っているのですが…新年早々、風邪引いちゃいました(汗)
でも、今回は早めに葛根湯とビタミンCと生姜湯ガブガブ飲んで、なんとかこじらせず、4日でほぼ回復!

風邪は万病の元! 皆さんも寒さ厳しい折ですがお気をつけください!

さて、今回のお店は新年にふさわしくおせち料理にも入っている縁起の良い食材「海老(エビ)」の専門店さんです。といってもこちらは日本の海老ではなくカナダの海老(オマール海老)のお店ですが…(^^;)

というわけで、ちょっと「エビ」について検索して調べてみると…
そもそもおせち料理にエビが入っているのは…

エビは長いヒゲを持ち、腰が曲がっていることから老人に見立て、「長生き」を願って長寿の象徴としておせち料理に使われるのだとか。

漢字で海老、蛯などと書くのもその理由の一つかもしれませんね。
日本語でもエビ=海老、蛯、蝦と3種も漢字で区別されていますが、英語でもLobster、Prawn、Shrimpとエビには3つの単語があります。

いわゆる伊勢海老やオマール海老(ロブスター)のように大きくて海底を這っているものがLobster=海老または蛯、中型のブラックタイガーなどがPrawn=蛯、小さなサクラエビなど海中を泳ぐものがShrimp=蝦
というのが大体の見解みたいです。

でも、実は生物分類的にはオマール海老(ロブスター)はエビの種類ではなくザリガニの仲間なんですよね。確かにオマール海老は本来エビにはない大きなハサミを持っています。でも美味しいからどっちでもいい!(^^;)

私、海老類は大好物なので、よだれを垂らしながら(^^;)拝見しました!

今回は輸入卸業者さんが運営されているということで、ホームページの見栄えやテクニック的なことは少しにして、この会社の商売の本質的な部分(強み)に切り込んでいろいろ改善案を考えてみました。
他のお店の方も、「自分のお店、会社の本質的な強みはなんだろう?」と考えながら読んでみてください。

それではダメ出し!道場スタートです!

第一印象…「活エビ」は食物か生物(せいぶつ)か…


EC仙人 太田

トップページのメイン画像の一部や、中段以降の活オマール海老のサムネイル写真がずらっと並んでいる部分は活オマール海老の「いき」の部分の鮮度を強調・アピールしたいのはわかりますが、やや食物・食べ物としての活きの良さよりも、生物としてずらっと並ぶ大群の感じです。

肉類であれ魚介類であれ海藻や野菜であれ、食べることは「命をいただく」ということであるのですが…テーブルの上に出てきたときにはできる限り生物(せいぶつ)とは感じずに食物(しょくもつ)もしくは食べ物として認識したいのが、勝手ながら多くの日本人の心理です。

わかりやすく言えば、牛肉という食べ物であっても、牛という生き物の一部だとあまり露骨に意識したくないものですよね。
焼肉屋に行ってメニューに元の牛の顔写真まで載っていると、美味しそうではなく可哀そうになるし、豚や鶏の丸焼き、特に顔のついたままというのは肉食メインの海外ではご馳走として歓迎される国もあるでしょうが、ほとんどスーパーの切り身でしかお肉を目にしない日本においては、「食べ物」より「生き物」を感じて引いてしまう方が多くなっているのも事実です。

まだ四つ足の肉類よりは、人と姿のほど遠い魚介類はマシとはいえ、やはり生きているとなると今度は虫などと同じような気持ち悪さ(脚の多さや触覚など)、グロさ、怖さを感じる人(特に女性客)も少なくありません。

贈り物で活海老や活ガニが届いたものの…奥様が箱から出そうと蓋を開けたら、海老やカニが動き出して奥様は悲鳴をあげて結局調理できず、お店に電話がかかってきた…といった話は、実は「海産物ネット通販ショップあるある!」なんです。

プロやグルメな食通・料理通の方にとっては当たり前の鮮度の象徴としての活海老、活魚なども、一般の主婦の方からすれば活きてて動き出す怖い生き物!

茹でて赤くなった海老は美味しそうな食べ物に見えるけれど、まだ茶色い活エビはザリガニ同様の怖い生き物と感じる方も少なくないんですね。

一部のイメージカットに「活」であることを示す意味で生きている海老の姿を遠めに見せるのはアリですが、各商品のメイン画像は、活きの画像ではなく茹でた赤い姿の写真に「活」の文字載せであったり、写真ではなくイラストを使ったPOPであったり、せめて活きであっても皿や竹かご、鍋などに載せて「食材っぽさ」を演出した上で掲載しましょう。

とにかく、日本においては食品店、飲食店において生き物の姿写真を多用するのは控えたほうが良いと思います。(特に都市部生活者ほど生き物が苦手な傾向が強いです)

まずは第一印象で最も気になった点はここでした。

もう一歩踏み込んだアドバイスをするならば、「食材」としてのオマール海老であったり、天使の海老であったりを売るためには、買いたい! よりも先に「美味しそう!」「食べたい!」を意識させなければなりません。トップページにおいてこれらを調理した料理写真をいくつかイメージカットとして載せ、まずはともあれ「美味しそう!」「食べたい!」と感じさせましょう!

電話インタビューで浮き彫りになってきたこと、本業は輸入卸業


EC仙人 太田

お店のページを見ただけの印象では、店名も含めて文字通り「オマール海老」を個人客に通販で販売し、収益をあげたいお店だと思いましたが…

店長さんにお電話でインタビューさせていただくと、店長さんはこの会社の中で営業担当でもあり、ネット販売の担当者でもありというお立場で、もちろん売上は伸ばしたいと思われているのですが…

会社の本業はオマール海老をはじめとするカナダの食材の輸入加工卸業で、レストランやホテル、結婚式場などへの卸売が事業の柱だそうです。

社長さんはこのネットショップを目先の小売収益よりも、むしろエンドユーザー(市場)のニーズやお声を吸い上げ、それを今後、本業であるレストランやホテル、結婚式場などへの卸売業に生かすことができるようなアンテナショップ的な部分への期待が強いとのことでした。

小売業が運営するネットショップと、メーカーや輸入元などが運営するネットショップでは、実はぱっと見は似ていても、目的が大きく違うことはよくあります。

今までのメルマガでも何度か申し上げてきましたが、オンラインショップは単に見た目だけ良くして目先の通販注文さえ増えれば良いというものでは必ずしもありません。

仕入れ、商品企画、販売単位、値付け、客層、販路から物流や人事、そして資金調達や会計処理まで全体に目を配りながら強みを生かし、弱点は補いながら目先の売上収益だけでなく、会社全体にとってプラスになるように活動・運営していくものです。

極端な話をすれば、オンラインショップは赤字であっても、テストマーケティングができ、しっかり顧客ニーズの収集から新たな商品企画や新たな販路開拓ができれば目的を達成! というお店もあるということです。

オマール!オマール!さんの場合、本業は輸入元でもあり加工業者でもあるので、その【強み】を活かすならば…

個人向けの客単価の低いきめ細かい商売よりも、ある程度数量や金額がまとまった卸先を新規開拓するような商品の組合せや販売方法だったり、新規のレストランやホテル、結婚式場などのシェフ、食材調達責任者などターゲットとなる客層に検索してもらえるような商品名や説明文、キーワード、お問合せや見積もり依頼などしてもらいやすいページコンテンツや問い合わせフォームの用意などを行えば、引き合いが得やすくなることは十分に考えられると思います。

お悩みの点について


EC仙人 太田

今気になっているところは、
・調理後の画像や情報をもっと載せたほうがいいのではないか?

とのことですが…
・調理後の画像や情報をもっと載せたほうがいいのはモチロンです!
オマール海老や天使のエビなどは多くの日本人にとってしょっちゅう目にしたり口にするというものではまだありません。

どう料理して、どう食べるのが美味しいのか?
典型的なレシピだけでなく、「こんな調理法、こんなレシピならもっと美味しく!」とか「見た目が豪華に! パーティー向けに!」「子どもが喜ぶ! 女子受けする! インスタ映えする!」などの切り口でいろいろなレシピがあると、個人客だけでなくプロの方々も喜ばれると思います。

・会社の情報(お客様の弊社に対する信頼度)が足りていないのではないか?
・会社の情報(お客様の弊社に対する信頼度)は現時点では必要最低限ですね。輸入元でプロ向け卸やってるんだなぁ…程度なので、正直ボンヤリ…です。

「会社情報」とかしこまるより、私たち「オマール!オマール!」(株式会社シーボーン・ジャパン)の得意なこと、できること、苦手なこと、できないこと
といったフリーページをA4一枚にまとめるような気持ちで作って掲載すると良いと思います。

そこでは得意先にお願いして掲載許可をいただき、〇〇ホテル様、◇◇レストラン様に納入とか…事例紹介もできると良いですね。
こうした実績紹介が無理ならば、せめて具体的なエリアや件数、数量など規模をイメージさせるような情報があると良いと思います。

・サイト画面が見にくくないか?

現時点のサイトは決して見にくくはないですが、冒頭に述べましたように「生き物」感が強いので、そこは「食べ物」感に変えていってください。(^^;)

・商品の情報が少なくはないか?
スペック(仕様)という意味の情報は十分ですが、セールストーク(付加情報)という意味の情報はかなり少なくて、厚み、深みが足りないと思います。プロだからこそのウンチクや業界裏話といった実際の接客や営業で話すような内容こそ、お客様が惹きつけられる情報です。

例)
まず素人がわかりにくいのがg(重さ)と実際のサイズ感とそれぞれに合う料理など…

400gの姿のオマール海老(1,500円程度)を1匹茹でて食べるだけだと、きっと実際には食べられる部分がほんの少しで、割高感やガッカリ感があるかも知れませんが、テルミドールとしてコース料理の一部に入れるとか、イタリアンでシーフードパスタの飾りで使うなら、豪華ささえ演出できると思います。

それぞれの大きさや重量で、おすすめの料理や提案でお客様の感じ方はかなり変わるのではないでしょうか? まだまだなじみはないが、「ご馳走」「高級食材」としてのイメージがあるからこそ、付加情報と提案でお客様の感じ方は変わる、変えられると思います。

また、「漁師さんはこんなレシピで楽しんでいる!」とか…
「ミソはそのまま食べるだけじゃない! ソースに使え! ミソレシピ!」とか…
「殻の活かし方…砕いてダシを取る!! でもゴミじゃない! 肥料にも!」とか…
「せっかくの贅沢なオマール海老! インスタ映えするレシピ特集!」なんてニーズも、今ならかなりあるような気がします(^^;)

オマール海老以外にも、「メープルシロップってパンに塗るだけ? パン以外に使ってみた!」(いろいろな応用、アイデアなど紹介)

「比べてみました! 天使の海老と車海老、ブラックタイガー、パナメイ海老!」とか…

また、お客様を巻き込んでの消費者モニター募集なども、ネットショップらしく「レシピコンテスト! エントリーは商品の注文で」インスタ映えする料理写真とレシピと感想文とを、ハッシュタグ「#オマール!オマール!」付けてインスタやツイッターに投稿させ、受賞者にはお好きな商品数万円分プレゼント! とか…

おしゃれで色鮮やかでSNS映えする食材でもあると思いますので、こうしたアイデア、情報も良いかと思います。(^-^)

総評

昨年9月に担当者(店長さん)が変わったとのことで、店長さん的にはネットショップということで「個人向け通販として売上アップさせてみたい!」「個人向け商品(料理メニューなど)もチャレンジしたい!」といったお考えもあるようですが…
↓↓↓↓↓
※本当は完全調理済みの完成品(オマール海老のテルミドールなどをレンジでチンするだけで食べられるような物)を用意してみたいのですが、現在の会社のシステム上難しいです。

こうしたまったく新しい調理済みの完成品、つまりは食材ではなく「冷凍食品」を開発するのは、調理設備やパッケージなども含めて、まったく新しい事業と言っても良いくらいハードルが高いと思います。

やはり、オマール!オマール!さん(株式会社シーボーン・ジャパン)さんは輸入元であり、加工場を持ちまとまった量の業務向けプロ向けの加工などが強みですから、それを生かせてかつ新たな業種や販路を開拓していくことを優先的に取り組まれるのが良いと思います。

具体的には、例えば…
最近増えてきた料理用の食材(料理キット、ミールキットなどと呼ぶらしい)を宅配サービスをしている会社などへのネットショップページを活用した売り込みとか…

即日宅配、翌日宅配など生鮮品宅配に長けているネットスーパーへの売り込みなどもアリなんじゃないかなと思います。

食材宅配業者も、ネットスーパーも各地域で冷蔵や冷凍で個別宅配用ピッキングもデリバリーもできる物流の拠点を持っていますし、オマール!オマール!さんでは用意しきれない料理用の添え物野菜なども、彼らが用意できるので、オマール海老や天使のエビなどの引き立つ本場の洋風レシピもエンドユーザーのお客様に提案しやすくなり、最終的に日本で貴社の海老を食べる人が増えていくことにつながると思います。

彼らはお惣菜の調理やお弁当まで作れる機能も持っているので、場合によってはオマール海老や天使のエビなどを使った「料理」まで宅配してもらうことも可能だと思います。

こうした新規販路開拓営業は、営業部隊が個々で行えば良いかも知れませんが、オンラインショップにレシピ集などを充実させたり、各業態のバイヤーさん向けに個包装やアレンジ、小ロットでの各拠点への納入など、貴社が臨機応変にできうることを整理して書いておくのは重要です。新店長さんは元々が営業マンだそうですので、お問合せ対応、新規引き合いを商談に展開していくのは、まさに得意分野ではないでしょ
うか?

オンラインショップをやっているからつい「個人向け通販を伸ばしたい!」と考えがちですが、個人向け食品通販はきめ細かい時間指定配達やギフト向け包装パッケージ、保冷など物流資材といった個人向け通販業としての物流改革がないとなかなか数千万円、数億円などという企業が求めるような規模にしていく(大量の数をこなす)のは難しいものです。

個人客に5000円を2万回受注出荷して1億売るのか?
10万円を1000回や20万円を500回で1億売るのか?
本来シーボーン・ジャパンさんという会社はどっちが得意なのでしょうか?

このあたりで一度、今後のためにぜひ社長さんも入っていただいて、今後のオンラインショップの目的や役割、活用方法についてのブレインストーミングができればと思います。

来ていただいても、私が滋賀までお伺いしても結構です!
ぜひお気軽に個別ご相談会にお申込みください!(^^;)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。