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布おむつ専門店「布おむつ本舗」

2009年8月〜
PCサイトとスマホサイト、両方やっていますが、スマホからのご注文が増えている一方、PCからのご注文が激減している状態が気になります。
(去年10月からスマホサイトを推奨を記載のあった「HTML5デザイン」に変更しました。この時からPC注文が激減しました)
売り上げ自体が上がっているわけではなく、スマホからが増え、PCからのご注文がかなり減っています。 PCよりもスマホという時代の流れなのかな? とは思いますが、PCサイトに何か自分で気がつかない問題があるのではないかな? と思い応募させていただきました。
お客様はリピータ様が多いのですが、新規のお客様がなかなか増えず伸び悩んでいます。おそらくSEO問題かと思いますが…。
ご助言よろしくお願いいたします。

天然原料、植物性、自然素材、天然由来、天然もの…
と言われると、その商品になんとなく良いイメージを抱きませんか?

いろいろな業界、業種で商品の質の良さ、安心、安全をアピールする際に、よく使われる言葉ですね。

でも…ちょっと待って!

自然だから安心? 植物性だから安全? 天然だから良い物?
本当でしょうか?

私はもともと理系です。博士号なんて持ってはいませんが、自然科学をかじった者として、これらのマーケティングテクニックとして用いられる用語の詭弁にはちょっと不安を感じます。

これらの言葉の対局には、おそらく石油由来、化学合成、化学成分、などが来るのでしょうが…逆に石油由来、化学合成だから即危険? なのでしょうか?

例えば、植物でも漆(うるし)の枝を素手でポキッと折って樹液を肌に付けたりしようものなら、たちまちかぶれてしまいますし…

トリカブトのような毒草や、テングタケのような毒キノコをかじれば、しびれや痙攣、呼吸困難、嘔吐など死の危険も十分にあり得ますよね。

毒ではなくとも、各種花粉も肌や粘膜に触れればアレルギー物質として、花粉症で多くの人を苦しめていますよね。

普通に流通している卵、牛乳、小麦、大豆など自然食品ですら、人によっては過剰なアレルギーによるアナフィラキシーショックで決して安全とはいえなくなるものもあります。

その他自然界にはフグ、ヘビ、蜂、クラゲやイソギンチャク、毒キノコ、貝類、クモ、カエルなど毒を持った動植物は山ほどあります。

一方で…例えば小学校の理科で最初にやる化学実験。
水酸化ナトリウム(NaOH)と塩酸(HCl)を適量で混ぜると、化学反応をして純粋な食塩(塩化ナトリウム NaCl)と水(H2O)ができます。

水酸化ナトリウム(NaOH)も塩酸(HCl)もそれ自体は人間にはかなりの毒物ですが、化学合成すればまったく無害の塩水(しおみず)になるのです。飲もうが肌に塗ろうがまったく無害です。

また、例えば…
石油から作られる代表的な化学合成樹脂であるポリエチレン。スーパーの袋やゴミ袋、食品などの包装などいわゆるポリ袋の成分です。
炭素と水素がひたすらつながっているシンプルな構造で、燃やしても二酸化炭素と水しかできません。有害なガスも発生しません。

ポリエチレンは熱を加えて溶かさない限り、ほとんど何とも反応しない、肌で触れようが舐めようが安全な素材です。

その他有名な化学合成品といえば、ペットボトルのPET樹脂は食品や飲料を入れて長期保存しても、溶けだしたり変化することもありません。
ポリエステルやナイロンなど被服用の化学繊維も、70〜80年前に発明されて以降、肌に触れても安全に現在まで使われている化学合成品ですね。

要するに、自然、天然は必ずしも安心、安全でない一方で、化学合成品、石油製品が必ずしも危険、毒というわけでも決してないということです。
私たち消費者は正しい情報と知識を得て、マーケティング詭弁者の過剰な印象操作に気を付けなけれいけないということですね。

さて本日のお店は、赤ちゃん用の「布おむつ」の専門店さんです。
自然派が良いから紙おむつより布おむつ!といったきっかけで選ぶ方も多いかと思いますが、だからといって昔ながらの綿100%の布おむつでは吸水力、保水力も弱く、汚れ落ちなど洗濯のしにくさもあります。

赤ちゃんにとって心地良い通気性や快適性を確保しながら、天然素材、自然素材にこだわらず、化学繊維のマイクロファイバー(超極細繊維の織物)独特の吸水力や通気性、保水力、肌触りなどを生かした、新しい現代の「布おむつ」を扱う専門店さんです!

それではダメ出し!道場スタートです!

SEOや集客について…


EC仙人 太田

SEOを気にされていたので…
「HTML5 注文にした頃からPC注文が激減」とありましたが、大きなリニューアルをかけると検索エンジンの評価が変わり、検索順位が一時的に落ちてしまうことはよくあります。

現状で「布おむつ」で検索すると上位12番目位に出てきますので、以前が1桁以内とかであったなら、原因の一つかもしれませんが…

一般的評価でいえば十分に検索順位は高いほうなので、単純な順位を意識し過ぎるよりも、来た見込み客をできるだけ逃がさない! 確実に顧客化(買い物経験させる)する方法を考えるほうが優先度は上位だと思います。

具体的には、「まずはこれから!」といったお試しセット、スタートセットをもっと買いやすい、お試ししやすい価格で用意し、その商品お届け時に使える追加注文クーポンを同梱するなど…

ネットショップ以前に、「通販業」としてお客様を囲い込む方策を十分に考えるのが得策だと思います。

私は商売の中身を見ないテクニカルなSEO業者には否定的なのですが、あえてSEOを優先して考えるなら、「布おむつ」の専門店である貴店のトップページに、布おむつ以外の商品…例えば「布ナプキン」などがあると、いわゆる検索エンジンには「布おむつ」の検索結果としては適合性が低いと判断される可能性が高くなってしまうことを指摘しておきましょう。

残念ながら、検索エンジンとは検索ワードにできるだけマッチしたサイトを表示すべきものなので、現状ではそうなってしまいます。

ネットショップであれ、ブログであれ、情報サイトや辞書サイトであれ、検索ワードにマッチしているサイトが上位に出るのです。

布おむつで検索されれば、ネットショップでも「布おむつ」専門店なら検索上位に来ますが、ベビー用品専門店だと上位に来るのは難しくなってくるものなのです。

SEOを優先して考えれば、品数、商品ジャンルを増やせば増やすほど専門ワードでは検索順位は下がって不利になってしまいます。

でもビジネス優先で考えれば、関連商品を増やし、ついで買いで客単価を上げたり、新たな客層を開拓することは決して悪くはないので、そのあたりのバランス感覚は難しく、悩ましいところですね。

理想を言えば、それぞれの専門店、専門サイトを別々に立ち上げるのが良いのでしょうが…その手間、管理運営コストなどを考えれば、必ずしも容易なことではないと思います。

私の感覚では、関連性が近い、ターゲットが同じ商品であればOK、そうでなければNGといった判断で良いと思います。
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過去に新生児(0〜6か月程度)に特化した肌着の専門店さんのコンサルをしたことがありますが、その際もあまりに短い「有効期限」と、「見込み客の少なさ」のために、最終的にはターゲットを拡大し、幼稚園の幼児までの商品開発・追加で市場とリピートを増やし、売上アップさせました。

もちろん、事業目標・規模にもよりますが、少子化の進む今後、赤ちゃんは確実に減っていく中で売上を伸ばす方法として、赤ちゃんリピート率のアップ、新規赤ちゃんの獲得に加え、対象となる見込み客を増やす(年齢を広げる、大人用商品を増やすなど)ことも、中長期課題としては少しは検討が必要かもしれません。

総評

サイトのデザイン性、商品の独自性、特徴、競争力などは十分なレベルだと思います。しかしながらママの実体験からの副業、家業から事業に飛躍しようとする現段階においては、商品ラインアップ・構成、ネーミングなどの統一感と整理を一度キチンと行って、貴店の重要なテーマである「新規客の獲得率向上」を優先事項として取り組まれることをオススメしたいと思います。

過去の「ダメ出し!道場」でも何度か述べていますが、何年間か運営・改善を重ねたお店は、情報やコンテンツの充実が積み重ねられるのは良いのですが、それがだんだんとツギハギでゴチャゴチャになってしまいがちです。

コンテンツを増やすのは「努力」でコツコツと可能なのですが、思い切って削るのは適切な「判断」と勇気を持った「決断」が必要なので難しいものです。

流行りの家や部屋の「断捨離」なら捨てるだけですが、ネットショップの場合、捨て過ぎ、変え過ぎれば検索エンジンでの評価・ランクがガタ落ちなんてリスクもはらんでいますので怖いですね。

サイトの整理、リニューアルなど、どこから手を着けて良いか悩まれた際は、いつでもお気軽にご相談ください。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。