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おきなわ養蜂

■現状:サイトトップ画像を定期的(3〜4カ月ごと)に変更・または追加したりして新鮮味を出すようにしているつもりです。また自社で撮影した動画もYoutube経由で埋め込んで、できるだけ“動きのあるサイト”を意識しています。

■悩み:商品画像(サムネイル、その他)の撮影方法について。古くからある商品と合わせて最近、一気に点数が増えました。それにともない、トップページ内で全商品見せるのと、あるいは、トップページでは少し掲出を絞って、次ページに誘導したほうがよいのか?

また商品画像も
(a)以前からあるものと、
(b)最近追加した商品とで、
画像素材としての統一感がありません。

古くからある商品も“最近追加された商品素材“に合わせて撮り直しをしたいと考えていますが、ただ、商品画像の撮影方法として、
(b)最近追加した商品
の画像の撮り方が果たして「効果的」なのか疑問もあります。サムネイル、商品詳細の画像の撮影方法として、サイトを訪れたお客様の購買意欲が増す画像(説明文も重要とは思いますが)とはどのようなものなのでしょうか。

(a)は背景が白でスッキリ目

(b)は店舗内で撮影されたものです。

私がネットショップに関わり始めたのは今から22年前、1997年のころからですが、そこから10年くらいは「ネットショップは専門店が向いている、専門店じゃないと成功できない」というのが通説でした。

実際、初期は全国各地で廃れていく商店街の専門店さんが多く、先代から店を受け継ぎつつある若き後継者で、パソコンやITに多少の経験や知識を持つ方々が、独学でホームページを立ち上げ、開業したネットショップがほとんどでした。

コツコツとその専門店の知識や情報をコンテンツ化していったり、メルマガを発信したり、とにかく「専門店の専門知識」を差別化の武器にして、スーパーや大手量販店がその豊富な品揃えと低価格だけを売りにしているのと反比例して、マニュアル化され専門知識がない素人店員が増えている弱点を突いて健闘していました。

そんな中から、全国で注目されるような繁盛店が多く生まれ、メディアや全国の商工会、自治体などから成功事例としてもてはやされたものです。

しかし、その後、大手量販店もこれらの成功事例から学び、専門的な情報コンテンツを増やしたり、逆に専門店での売れ筋を調査して徹底的な価格対抗をして成長してきました。

その結果、再びリアルの商店街同様、淘汰され廃れる専門店が出てきています。残念ながら資本力のある大手が本気を出せば、個人経営の小売店では品揃えや価格競争では太刀打ちできない業種があるのも悲しい現実です。

それでも、どんなに大手が品揃えや価格だけで対抗しても、生き残る専門店があるのです。それは、専門店としての専門知識と業界経験が量販店のバイヤーには決して真似できなかったり、企業としての規模や漠然とした安心感、信用よりも、プロフェッショナルな専門家感(マイスター感)が重要な業種で生きてきます。

例えば、家電店、書店、時計店、一般的なブランド衣料店など「型番」で検索比較されるような業種では、大手量販店には容易に勝てませんが…

専門的な趣味の店、オーダーメイド系の衣料店、工房、特殊な食品店、デザインやコーディネートセンスの問われるセレクトショップや生花店など「商品+情報」や「商品の組合せ」の付加価値が問われたり、量を確保しにくい希少性の高い商品の仕入れルートを持っている業種などは、まだまだ専門店が生き残り、大手が参入しづらいものです。

さて、今回のお店は「蜂蜜(はちみつ)」に特化した沖縄県の専門店さんです。スーパーに行けば全国どこでも買える「蜂蜜」という一般的な商品ですが…さてさて「専門店」として生き残れる強みが果たして十分にあるでしょうか?

それでは、ダメ出し道場、開始です!

第一印象:
養蜂から行う沖縄産の蜂蜜専門店かと思いきや…


EC仙人 太田

店名、社名が「おきなわ養蜂」さんということで、ひと目で沖縄県で養蜂業(蜜蜂の育成、蜜の収集)から加工、販売までされている会社であろうというイメージが浮かびます。

おちゃのこネット出店は2009年からですが、会社概要を見れば
http://www.okinawa-yoho.co.jp/page/17
創業は1973年(46年前)、法人設立は2003年(16年前)と十分に専門店、専門企業としての歴史を持たれている会社だと感じます。

商品も当然、沖縄県産の蜂蜜が主力商品だと思って見てしまうのですが、トップページ上部のバナーや商品一覧を見ていると、ニュージーランドやカナダ、フランス、イタリアなど、世界各地の蜂蜜も扱うお店だとわかってきます。

「蜂蜜の専門店」ですので、世界中の商品を扱うのは当然の流れですし、問題はないのですが、単純にお客様目線で見ると、「わざわざ送料の高いであろう沖縄県から海外の蜂蜜を買うのか?」という疑問も湧いてきます。

その辺りは、ショップページからはよくわかりませんでしたので、次のインタビューにて確認しました。

インタビューで浮き彫りになった事…


EC仙人 太田

店長の宜保さんは、2013年から会社の企画営業担当者として、実店舗と共にネット店も担当されているそうです。会社は先代の社長が46年前に創業し、現在は甥御さんの2代目が社長をなさっているそうです。

ネットに関してはほとんど宜保店長が一任され、受注業務などは他のスタッフもされるようですが、ネットショップの企画、運営は宜保さんお一人でなさっているそうです。

今年の5月から海外産の商品や蜂蜜関連の仕入れ商品が一気に増え、現在、商品UPに苦心されているところで、申し込み文のような商品撮影や見せ方中心の相談内容になったようです。

ここで宜保さんの質問にお答えしておきましょう。

> 古くからある商品と合わせて最近、一気に点数が増えました。
> それにともない、トップページ内で全商品見せるのと、あるいは、トップページでは少し掲出を絞って、次ページに誘導したほうがよいのか?

一般論で言えば、同一ジャンルの商品の多い専門店では、トップページで一覧性良くざっと見回せるほうが、好みの商品にパッとアクセスできて良いのですが、それは色系統や大体の形、特徴が画像で瞬時に判断が付くからです。

しかしながら、現在の貴店の商品画像では多くがボトル詰めの蜂蜜なので、写真の一覧だけでは区別がつきにくく、つまり好みの商品を選び出す判断基準を持っていないお客様には、ただ迷うだけの一覧性になってしまっている点が問題です。

1)一覧性を優先するならば、各商品画像と説明文に、ひと目で違いや特徴のわかるインジケーターやマークを付けるなり、例えば甘味や風味を数値やバーで表すなり(よくカレー店が辛さ表示を星の数で比較しているようなイメージ)、瓶詰写真だけでなく、花の写真を添えるなりするなど工夫が必要です。

2)逆に一覧性は悪くなっても系統立てて分類し、国別や花の種類別、その他なんらかの特徴別に分類し、次階層ページに誘導するほうが、今の商品写真を作り直すまでの間は良いと思います。

いずれにせよ、トップページ上部のメニューに「カテゴリー(分類)」が即見当たらないのも問題です。一番右の「:」をクリックすると「商品カテゴリ一覧」はあるのですが、トップページに最初から表示すべきです。

> また商品画像も(a)以前からあるものと、(b)最近追加した商品とで、画像素材としての統一感がありません。
> 古くからある商品も“最近追加された商品素材“に合わせて撮り直しもしたいと考えていますが、ただ、商品画像の撮影方法として、(b)最近追加した商品 の画像の撮り方が果たして「効果的」なのか疑問もあります。
> サムネイル、商品詳細の画像の撮影方法として、サイトを訪れたお客様の購買意欲が増す画像(説明文も重要とは思いますが)とはどのようなものなのでしょうか。
> (a)は背景が白でスッキリ目、
> (b)は店舗内で撮影されたものです。

これに関しては、どちらが正解というものではありません。
Amazonのような自販機的なショップでは、お客様の誤解や勘違いを防ぐために商品だけの白抜き画像が一般的ですが、これは逆に演出力はゼロですし、付加情報も載せられません。

実店舗らしさや、演出の意味で背景に店舗内を写したり、該当する花の写真を添えたりなどイメージを入れたり、国旗と国名の文字を入れるなどわかりやすさも加えたサムネイル画像にするなど、工夫を入れる余地もあると思います。

ただ、雑然とした店舗内を背景にするなら、ぼかし効果など雰囲気の良い画像を使うほうが、お客様が背景に見えている余計な情報に気を逸らされずに済みます。

商品写真については、ご懸念の部分よりも、むしろ同じようなボトル写真、パッケージ写真の羅列になってしまっている点をもう少し意味のある写真にできないか?
かりんとうなどパッケージ写真だけでなく、中身を一つ出して一口大にポキっと折ったシズル感のある正に口をアーんと開けたくなるような美味しそうな写真を用意したり、コムハニーなどもスプーンですくったり、実店舗で人気があるらしい「アイスクリーム」に添えた画像など、「演出」を加えた画像を使っても良いと思います。

全体的に「食品」の写真としてパッケージばかりで、「買いたい」の前に「食べたい」「美味しそう」がまったく起こらない写真ばかりなほうが問題です。

「ダメ出し」改善案


EC仙人 太田

> サイトトップ画像を定期的(3〜4カ月ごと)に変更・または追加したりして新鮮味を出すようにしているつもりです。
> また自社で撮影した動画もYoutube経由で埋め込んで、できるだけ“動きのあるサイト”を意識しています。

第一印象にも書きましたが…「おきなわ養蜂」という店名から、多くの初来店者は「沖縄県産の蜂蜜」をイメージして来られると思います。

そこにトップ画像の4枚目、5枚目の養蜂場のシーンは一瞬沖縄の自社養蜂場かと思いきやニュージーランドの養蜂場なのは、説明を入れなければ「なんで?」となってしまいます。

また、インタビューでわかったこととして、実は主力の沖縄県産の「さし草蜂蜜」は、実は収穫量が限られ、春先季節限定で売切れ次第終了するため、通年では販売できないとか。
つまり、その他の大半の時期は、県産以外の商品や県産品と他のブレンド商品を販売しているのだとか。

沖縄県内のお客様にとっては「世界の蜂蜜専門店」なので、それで良いのですが、県外のお客様にとっては「沖縄県産の蜂蜜専門店」のイメージが強いため、例えば店名を「沖縄と世界の蜂蜜専門店 おきなわ養蜂」にするなど、イメージ・ブランド戦略の修正も視野に入れる必要があるかと思います。

大きな「強み」を忘れている事を発見!


EC仙人 太田

ショップページ内でも、インタビューのお電話でもわからなかったのですが、ネットで「おきなわ養蜂」さんを検索していると…

店長の宜保さんがなんと沖縄で第1号の
「はちみつマイスター」
という資格の持ち主なのだという記事を発見しました!

この「はちみつマイスター」という資格の詳細はわかりませんが、ひと目で蜂蜜の専門家だとわかります。これをアピールしない手はありません。

店長の宜保さんが「はちみつマイスター」であり、そのマイスターが商品を選び、情報を精査し、提案、発信しているんだという【強み】を最大限にアピールし、生かしていきましょう!

現在、トップページメニューから特定商取引法表示には行けますが、会社概要やショップ紹介、店長挨拶などが消えています。(一昨日はありましたので電話インタビュー時の指摘で既に修正に入られたのだと思います)

店舗と店長ご挨拶として、はちみつマイスターの紹介、宜保さんの自己紹介をもっと具体的に詳しく載せつつ、実店舗の写真や動画、養蜂場の紹介、蜜の元になる花畑などの画像や動画などもあれば、ぜひその環境の良さもアピールしましょう。

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また、一昨日はトップページに 養蜂の様子を映した動画が自動再生されていましたが、こちらもいきなり音声付きで自動再生されてちょっと驚きました。

既に削除されていますが、自動再生云々以前に、Youtube動画の場合、サムネイル画像が大事です。現状のサムネイルが木を映しただけのものだったので、これを変更して養蜂のシーンだとわかる画像に変えたり、テロップを入れて見てみたくなるような工夫をし、YoutubeやSNSからの集客にもぜひつなげましょう。

おちゃのこネット以外でのマーケティング


EC仙人 太田

現在、おちゃのこ以外は、
自社Blogサイト https://yoho.ti-da.net/ は更新されていますが、Facebook はあるようですが2015年から更新されていません。

SNS全盛の時代ですので、実店舗を活かしてお客様の投稿を促すために、twitter や Instagram でのハッシュタグ付きの投稿を促すようなキャンペーンなどもぜひ検討したいですね。

いわゆる「映え」を意識したメニューの開発や、店舗内、店頭のディスプレイなどで口コミも喚起しましょう。

沖縄という観光スポットでもあるので、アイデア次第でお客様からの発信、情報拡散は期待できると思います。

総評

前回のお店もそうでしたが、パッケージ写真ばかりの商品一覧から食品ショップの基本を再度考え直し、まずは美味しそうな食べたいお店に改善することが第一歩です。

その上で、拡充した商品ラインアップと県産以外の商品のことを意識した

「おきなわ蜂蜜の専門店」

「はちみつマイスターの沖縄と世界の蜂蜜専門店」

にしていくことがカギではないでしょうか。

冒頭のコラムでも書きましたが、安価な中国産の蜂蜜なら全国どこのスーパーでも買えますが、安心、安全、こだわりの蜂蜜だからこそ通販でわざわざお取り寄せしてまで食べてみたい、贈ってあげたいのだと思います。

スーパーの蜂蜜との違いを、品質や安全面などしっかりと説明したり、スーパーでは手に入らない、蜂蜜専門店だからこその商品を提案し、アピールしていくことこそが専門店の生き残る道です。

また、「お試しセット」的な商品が見当たらないので、ぜひ初心者取り込み用の少量×多品種の 5,000円以内程度の商品が欲しいと感じました。

お電話では 東京までの送料は60サイズで800円程度とおっしゃっていたのですが… 現状の送料設定↓↓↓↓↓では
http://www.okinawa-yoho.co.jp/help#help_charge

東京まで1,500円、大阪も1,500円 の設定になっています。
実送料が800円であれば、それに合わせて正しく送料設定して、沖縄だけど意外と送料は安いと感じさせるようにしましょう。

とにかく、ネットショップとしての写真や見せ方のテクニックも大事ですが、「通販事業者」&「蜂蜜専門店」としての特徴・強みを生かした商品企画と提案が何より重要です。

以上 「ダメ出し!道場」でした。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。