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エルゴノミクスショップ

店名の「エルゴノミクス」は人間工学という意味です。
当社は、人間工学に沿ってデザインされたマウスやキーボードを開発および輸入し、おもにネット経由で販売しています。
開発しているのは、足で操作するコンピュータ入力装置で、フットスイッチとフットマウスです。
また、米国のキネシス社とコンター社から、これぞエルゴノミクスキーボード、これぞエルゴノミクスマウスという製品を輸入しています。

当社開発のフットスイッチは、昨年から価格を下げたら売れ始めて、ほとんど売り切れてしまいました。
現在、改良版を設計しているのですが、技術者の悪い癖なのか、いろいろなアイデアを盛り込んでしまって予定より遅れています。
現行機種でせっかく高い評価を受けているので、市場から忘れられないよう、価格を上げてあまり売れないようにしながら販売を続けています。

フットマウスは、売り切れになってから量産も開発も止まっています。
しかし、フットスイッチで得た経験に基づき、改良と価格練り直しをやってみるつもりです。
こちらはオンリーワンの製品なので、海外にも売ってみようと思います。

以上のような現状ですので、今回は、キネシス社とコンター社の製品についてアドバイスをいただけたら幸いです。

両社の製品は、アメリカやヨーロッパではけっこう売れており、日本でもネットで見つかる評価は悪くありません。
キネシス社とコンター社の製品は、評価が高く、知る人ぞ知るという製品だと思います。

私や他の社員が気付いていない問題点がいろいろあると思います。
何でもかまいませんので、ダメ出しをお願い申し上げます。

先日は列島を史上最強とも言われた超大型台風が駆け抜けて行き、各地に大きな被害をもたらしましたが、皆さん大丈夫でしたでしょうか?

被害を受けられた方もいらっしゃるかもしれません…
心よりお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧、復活をお祈り申し上げます。

先進国でハイテクで、経済的にも豊かで…と思っていても、ひとたび自然が猛威をふるうとこんなにも被害が出てしまう。

46億年のこの地球の長い歴史の中で、私たち人間が生まれて生きてきた期間はほんの最近のわずかな時間にすぎません。

最も古い人類の先祖(ホモ属)が生まれてからも200万年。
46億年に対してたったの2,300分の1しか存在していないのです。
地球の歴史を24時間に例えるなら、最後の23時59分23秒くらいにやっと私たちの祖先が出現したのです。

まして、電気を発見して科学技術などと言いだしたのは、つい300年前。
23時59分59.99秒より後のことなのです。

地球にしてみたら、なんかちょっとカビが生えた…程度のことかもしれません。
ハイテクなどと自信を持って浮かれてみても、ちょっとした雨や風でさえどうすることもできません。
ましてや台風なんて、とてもコントロールできるものではありません。

今回の台風に「大丈夫だったよ」と言えた方々も、その幸運に感謝するとともに、この地球の大自然の大きさ、強さを畏れ、敬う気持ちを思い出しながら、また頑張って生きていきたいですね(しみじみ…)

とはいえ、我々はこの地球で生まれた唯一の、道具や技術を開発したり使いこなしていける生き物でもあるわけですから、日々いろいろな道具を生み出したり、失敗や反省を繰り返し重ねたりしながら後世に伝え、進歩していきます。
きっともっと大きく強い台風が来ても、被害の出ない堤防や建物や道路などがいずれはできるのでしょう。

さて…大きな話はともかく、(^^;)
いきなり話は変わります。

皆さんが日々使っているパソコンも、44年前にキーボード、35年前にマウスという入力装置が開発され、装備されて以来、今まであまり進化してきませんでした。

スマホはマウスもキーボードもどちらもないのに、簡単に文字入力できますし、最近は音声入力も進化しています。
しかし、現在のところパソコンのキーボードとマウスは依然として重要なヒューマンインターフェースとして使われています。

私自身も、このメルマガ原稿は、ラフ(概要や要点)はスマホの音声入力でメモを取ったり、カフェや車の中で思いつくたびにスマホで入力したりしますが、最終的に原稿を仕上げる際には、やはりオフィスでデスクトップPCの慣れたキーボードで行うのが最も効率が良いです。

本日のお店は、そのキーボードやマウスの新たな開発や、海外の先進の進化系製品を輸入販売するメーカーさんが直営する専門店です!

それでは、ダメ出し道場、開始です!

第一印象


EC仙人 太田

トップページの自動横スクロールのメイン画像でも、ページの下に続く商品一覧でも、ちょっと形状の変わったキーボードやマウスが表示され、なんとなく高機能だったり特殊な仕様のキーボードやマウスを売っているお店なんだなぁということはわかります。

…が、その開発も行っているメーカー直営店であることまでは伝わっていませんので、印象としてはややもったいなく感じます。

お店の名前「エルゴノミクス」は「人間工学」としてなんとなくその意味をご存知な方もいらっしゃるとは思いますが、まだまだ一般には認知度がそれほど高い言葉でもないと思います。

*エルゴノミクスとは…
一般的に「人間工学」と訳され、とかく、直線的になりがちな機械類を人間の身体の形状に合わせた曲線的にデザインされたものをエルゴノミックデザインと呼ぶ。車のハンドルや工具の持ち手など、握る指になじみやすいハンドルやグリップ、背骨のラインに合わせた背もたれの椅子などなど…

店名の意味やお店(会社)の紹介などをトップページの挨拶として簡単に説明、掲載しておいたほうが良いでしょう。

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商品についての第一印象は…

「なんだかデザインが変わってて特徴はありそう、興味は湧くが…」
「とにかく値段は高いので…」
「なんで? 何が違うの? どこがスゴイの?」
「うーん、…伝わってこない…よくわからんなぁ」
という感じです。(^^;)

恐らく一見(いちげん)さんがこのショップを見て興味を持っても、積極的に理解し納得して、よし買ってみよう! とはならないと思います。

現状はどこかで商品を見聞きして、ある程度知って理解している人が検索して来て指名買いする感じだと思います。(インタビューでも実際そのようだとのことでした)


 

インタビューで浮き彫りになった事…


EC仙人 太田

今回は社長の加藤さんと担当者の大谷さんにお電話でお話をお聞きしました。
会社名のエジクン技研の「エジクン」という言葉は、発明王エジソンからの造語で、「発明を中心とした技術で世界に誇れる企業でありたい」という理念が込められているそうです。

そうした社名からもわかるように、おちゃのこネットショップは一見はキーボードやマウスの専門通販店に見えますが、本質は開発系のメーカーさんです。

創業は1994年ですからもう25年になる会社で、代表する製品は自社開発のフットマウスとフットスイッチで、多くのメディアでも紹介されてきているようです。
ただ、最近ではやはりご多分に漏れず中国の模倣類似品の出現と安売りの影響もあり、悩んでおられる様子です。

社長が実際に安物競合品を購入して検証されたところ、精度やパーツの強度、信頼性などは悪く、自社製品とは雲泥の差があったとのこと。

→この辺りは比較検証コンテンツなど用意して、安物を買うリスクと自社製品の信頼性、安心感をひと目で感じさせると良いでしょう。

ただ、価格に関しては、エジクン技研さんでも価格改定(値下げ)によってフットスイッチは想定を超えて売れるようになり、逆に現在は在庫がなくなっているそうです。(ちょうど新モデルの開発中とのことで、入れ替えも兼ねて品切れ中とのこと)

また、オリジナル品のフットスイッチとフットマウスで築いてきたブランド力と信頼もあって、別事業として、通常のマウスや、モバイルバッテリー、USBメモリーなどに名入れ、ロゴ入れする販促ノベルティの受注生産販売の事業が伸びてきているとのことです。
こちらは自社サイトのみで、おちゃのこ店ではやっていないとのことですが、今後の可能性は強く感じました。

現在、おちゃのこ店の他に、自社サイトとAmazonでの販売をされているようですが、やはりAmazonが伸びてきているとのこと。
ただ、Amazonでは類似の安価な競合品も多いので悩んでおられます。

現状、ネットに関してはご担当者の大谷さんが撮影や画像加工から、商品登録、自社サイトのWebデザイン、更新まですべてお一人でされているようで、スキルフルなお方ですが、掲載したい情報は多く、やや追いついていないご様子でした。

「ダメ出し」改善案


EC仙人 太田

第一印象でも述べましたが…
一見すると特殊な仕様のキーボードやマウスを売っている専門店なんだなぁということまではわかりますが、開発系のメーカーが直営しているとまでは伝わってきません。
単なるマニアのお店ではなく、プロのメーカー直営店であるイメージは、もっとアピールして信頼感を高めておく必要があるでしょう。

なんせ、1台1万円もするマウス、4万円以上するキーボードなど数万円する機器類ばかりですから…

まずは、なぜ高いのか?
安物とは何がどこが違うのか?

ということは端的に数秒で伝えなければ、「値段」を見ただけであきらめてしまう人も多くいると思います。

もちろん、高級品ですので客層も選ぶでしょう。
量販店で数百円〜1,000円程度でマウスは買えますし、キーボードだって2〜3千円も出せば買える時代です。

その何十倍もの値段を出してでも使ってみたいマウスやキーボードっていったいどんなものなのか?
どんな人がどんなシチュエーションで使っているのか?
具体的にどんなことができるのか?
どんな効果やメリットがあるのか?

現状、商品の機能、仕様(スペック)は細かく書かれている、いかにもメーカーのカタログのような商品ページなのですが…

これらの商品を買って使う上でのメリットやベネフィット(便益)がほとんど書かれていないですし、書かれていてもテキストの羅列ばかりで、イメージとして伝わってきにくい状況です。

この辺りは今後の課題として、動画やマンガなどでのビジュアルでの使用例、実用例コンテンツを作って掲載していくような工夫が欲しいところです。

例えるなら、当店の商品は車でいえば、レクサスやポルシェやベンツのような高級車に相当したり、医療用車や工事用車両など特殊用途車に近いかもしれません。

機能・仕様だけでなく、どんな方々がどんな用途で使っているのか? を既存のユーザーやリピーターの方々のインタビュー、レビュー記事などもできれば用意していきたいところですね。

自社開発製品だけでなく、キネシスやコンターの輸入代理店としても、日本市場での代表のつもりの意識を持って、日本語環境での使用例、用途提案のコンテンツを用意していく必要があると思います。(彼らが用意した英語の動画や画像だけでは説得力に欠ける)

お電話でキネシスやコンターのエルゴノミクスデザインのキーボードやマウスが欧米では国や公共機関が推奨しているとか、国によっては補助や助成金が出るなどのお話も聞かせていただいたのですが…

具体的にどこの国で? どこの街で? と聞くと、社長もそこまで具体的には把握されていませんでした。
せっかく海外メーカーと直取引されているのですから、そういうプラスに働く情報はちゃんと詳細に聞き出して、エビデンス(証拠)も添えてアピールしていけば、中国製のなんちゃってエルゴノミクス品とは一線を画して、「なるほど、信頼の置けるホンモノの高級品なのだ!」と示すことができると思います。

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また、当店内での同一ブランドの中で、ラインアップの比較がわかりにくい点が気になりました。何がどう違うのか? が、ひと目でわかりません。

例)エルゴノミクスキーボード 一覧
https://www.ergonomics.ne.jp/product-list/8

例)ローラーマウス 一覧
https://www.ergonomics.ne.jp/product-list/21

似た形の価格も同じような物がずらっと並んでいますが、パッと見ではどこがどう違うのか違いがわかりません。

かといって1つずつクリックして商品詳細を見てどこが違うのか? 違いを見つけていくのはめんどうくさいですし、かなり時間がかかります。

大型家電店などではそれぞれのコーナーにいろいろなメーカーのいろいろな機種を比較するような表が置いてあったりしますが、当店でもまずは違いがわかる比較表のようなコンテンツはぜひそれぞれのカテゴリーで用意したいところですね。

わかりそうでわからない使い方…


EC仙人 太田

例)自慢の自社開発商品「フット用マウス」
https://www.ergonomics.ne.jp/product/1

足で操作するマウスだということはわかるのですが…
イラストと文章だけだと、なかなか操作イメージが伝わってきません。

例)コンターローラ-マウス
マウスの代わりにローラー部分でポインターを動かすようですが、クルクル回る部分が左右にも動くのでしょうか? 残念ながら静止画ではわかりません。

これらは数秒〜数十秒の動画さえあれば、すぐに伝わってくると思います。
過去にもテレビ番組で取り上げられたことが何度かあるようですので、そういう動画を見て(プロの映像ディレクターをお手本に)、数十秒で端的に機能や使い勝手を示す動画をぜひ用意して掲載しましょう。

総評

ご担当者さんは優秀で、サイトの基本的なデザインやクオリティに問題はありません。
ほとんどはビジネス上、マーケティング上の課題です。

誰に、何を(どんなメリットやベネフィットを)提供するのか?
高価格な理由をどう納得させるのか?
安物と何が違うのか?
購入しやすい制度や施策をどう組むのか?
などなど…

繰り返しになりますが、高機能で特別なマウスやキーボード類なのですが、やはり高価(安価な物の数倍〜数十倍)な高級品でもあるので、それだけの価値がある! メリット・ベネフィットがある! と感じさせなければ売れていきません。

でも、既に買って使ってくれている人は多くいらっしゃるわけですから、そういうお客様にインタビューをしてでも、売れている秘密、使って満足している点や事例を紹介していくことが、同じような潜在ニーズを持っている見込み客を取り込んでいくことにつながると思います。

Youtube や twitterを使って動画で情報発信し、機能や使い勝手、設定画面なども見せていくことで、認知度が高まることも期待できます。
心理的ハードル(高いけど買ってもちゃんと使えるだろうか?)を下げることができると思います。

また、お電話でお話を聞いている際に、「高額品なのでレンタルで試用してもらっては?」とご提案したところ、自社サイトでは既にレンタル貸出を受け付けているとのことでしたが、高額な商品のため現状はいったん全額を支払ってもらって、返却時に精算するとのこと。

これではハードルが高すぎて利用者も少ないと思います。
万一返却されなかった場合のリスクの懸念はわかりますが…

その辺りは、ネットでレンタル事業を行っているいろいろな業種のお店(貸衣装や、高級ブランド品、高性能なビデオカメラなど)を実際に利用してみたり、研究してみて参考にされると良いでしょう。

エジクン技研さんの商品よりもっと高額の商品をレンタルしているお店はたくさんあります。

また、フットマウス、フットスイッチといった中核の自社製品に関しては、今後、用途ごと、業種ごとの使用例、導入事例などのページを1つずつ用意していけば、B to Bの拡販につながると思います。

さらに、現在自社サイトの片隅でなさっている名入れマウスやメモリー、モバイルバッテリーなどの「ノベルティ事業」に関しては、おちゃのこネットで新店舗を構えて本格化するような可能性も感じます。
その際はまたぜひご相談ください。(^^;)

いずれにしましても、現状は固すぎて柔軟性に欠けますが(^^;)、モノづくりできるメーカー直営ショップには大きなポテンシャルを感じました。

以上 「ダメ出し!道場」でした。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。