monami

お世話になります。
4年以上おちゃのこさんを利用していますが、まったく売り上げがなく、昨年末に商工会の補助金を受けて大金を全額ネットショップに注ぎ込みましたが、いまいち売上に繋がらず迷走しています。
何がいけないのか?
何が足りないのか?
店頭に来たことがあるお客様からしかオーダーが入らないのも悩みです(もちろん、インスタやFBページとも連動させてます)
お力がお借りできたら有難いです!
よろしくお願いします。

全国の緊急事態宣言から1か月が過ぎようとしています。
GW明けまでのはずだったものが延長され、商売や景気に大きな影が差し、経営的にも厳しいお店や会社が増えてきているかと思います。

通販業界は「巣ごもり需要」で比較的良いなどという表面的な報道もありますが、食料品や消耗品、衛生用品などは好調でも、耐久消費財や、買い替え需要が多い商材、またやや高価な衣類やバッグ、化粧品など、外出時の使用が前提である商材を扱うお店などは苦戦を強いられています。

膨大なマスク需要を狙って、異業種が取り急ぎマスクを仕入れ、消費者の弱味に付け込んで、ちょっと常識を超えるような高値で暴利を貪っているようなケースも多々見受けられましたが…

これらは短期的には商売人として素早く賢いのかもしれませんが、長期的には企業イメージは悪くなり、見えないところで「儲け主義」「ぼったくり」「がめつい」などの悪評・口コミがなされることもあり得ます。

もちろん、営利企業ですから、利益を上げることは当然ですが、手段を選ばず、風評など気にせず儲けることを優先するのを良しとするのか、必要最小限の適正な利益の範囲で顧客満足度を優先するのか。

この辺はもう個々の経営者の理念や人間性の差が表れるところのような気がします。

こうした一方で、コロナによる世の中の変化や正当なニーズに対応した新商品や新サービスを素早く開発したり対応したりして、新たな売り上げを創造しているお店や会社も多々あります。

縫製技術を応用してマスクを作り始めた下着や水着、繊維関連の会社や、3Dプリンターを使ってフェイスガードを作り始めた企業、テイクアウトやデリバリーを始めた飲食店などは全国的にも多く報道されていますね。

それ以外にも…
オンラインレッスンを始めたスポーツジムや音楽教室やインストラクター。
一般家庭への出張調理を始めた料理人やシェフたち。
オンラインで似顔絵を描くサービスを始めた画家たち。
流行りのZOOMなどオンライン会議アプリやTV電話アプリを活用した新サービスを始める事業者も増えています。

コロナ以前なら面識のない初対面のTV電話やオンライン会議なんてなかなか受け入れられにくかったのですが、今回の自粛・Stay Homeをきっかけに、スマホやパソコンでのTV通話は「当たり前」のものとして世間一般に受け入れられるようになったと言って良いと思います。
自分では未経験でも、テレビ番組などで画像付きの通話を見慣れてきているので、多くの方が違和感なく受け入れてくれると思います。

ネットショップの業界でも、専門性の高いショップでは、モノを宅配便で送りつけるだけの時代から、きっとこれからは、TV通話を通じてのアフターフォローサービスや、商品の使いこなしのレッスン、専門知識のレクチャーといった「ノウハウ」も商品として売る時代がくると思います。

通販で道具や材料、パーツなどを販売し、作り方や使い方のコツをTV通話で教える。
食材を販売し、調理方法を教える。
スマホカメラで顧客の部屋や現場を見せてもらいながら、DIYや収納のアドバイス、相談に乗る。
ペットの育て方、植物の植え方、洋服のコーディネートなど。
プロとしてのアドバイスを売ったり、商品への付加価値として他店と差別化したり。

購入にあたってある程度の商品知識や使いこなしのノウハウが必要になるなど専門性が高い商品を扱うお店ほどチャンスだと思います。

従来ならメールや電話による無償相談だったものが、画面を見ながらリアルタイムで相談に答えてアドバイスし、それがまた商品購入につながったり、アドバイスや相談自体が商品として有償化しやすくなってきたりすると思います。

「ネットショップ=通販ショップ」ではなく、ネットを使った相手の部屋まで入り込める対面ビジネスとなるかもしれません。(5Gが普及すれば画質や音声ももっと良くなり、タイムラグもなくなります)

さて、本日のお店は、一見よくある洋服のセレクトショップに見えますが、実はオーナー店長の「パーソナルカラー診断」「骨格診断」というスキルによって、お客様に合ったカラーやデザインの洋服を提案し販売する、地元浜松では大変人気のお店のようです。

実店舗では盛況なのに、ネットショップではなかなかこの流れがうまく作れておらず、苦労されているようです。
さて、先述のような新しいビジネス形態も可能でしょうか?

それでは、ダメ出し道場、始まりで〜す!

第一印象


EC仙人 太田

トップページにアクセスすると、カラフルな店名バナーにカラフルなお店の写真、カラフルな商品の数々。正に「カラフルインポートショップ」そのもの! な印象ですね。

でも実はこのお店…
トップページ下部の方にある店舗紹介文やPCサイトのタイトルヘッダー、そして店長プロフィールに
「パーソナルカラー・骨格診断」
とあり、これをウリにしているお店なのですが、大きな目立つバナーや大見出し、メインメニューにはこれらの重要なキーワードが見られません。

かなり下部までスクロールして美活メニューの下のカテゴリーをクリックしてみるまでは、何をコンセプトや強みにしているお店なのかがわかりません。

初見のお客様だと、気づかないままに普通のセレクトショップだと思って終わってしまっている方もいるように思います。

また、「インポート」とあるのですが、「どこの国のどんなブランドを扱っているのか?」「どんなコンセプトや切り口、こだわりでセレクトしているのか」など、セレクトショップとしての中核になる部分もトップページには見当たらず、初見のお客様にとってはぼんやりとした印象ではないかと思います。

商品はインポートだけあってカジュアルな物がメインながら、価格帯は 5千円〜2万円と決して安くはありませんので、セレクトの目利き、バイヤーであるオーナーやお店への信頼感が確立されないと、一見さんが衝動買いする価格帯ではないと思います。

現状では、なかなかネットオンリーの初見のお客様には買いにくい(買いたくなるまでの情報や強みが得られない)トップページだと言わざるを得ません。

まずは、トップページ上部の大きなバナー画像にお店のコンセプトやどんなお店なのかをひとことで示すキャッチフレーズを載せるなど、ひと目でわかる工夫をしてみましょう。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

オーナー店長の別府さんは美大を卒業後、デザイナーとしてアパレル大手に入社し、その後百貨店の店舗で接客を経験して販売の面白さにハマり、またブライダル系の事業にも携わり、ハネムーン旅行企画や手配なども経験。

入社5年を経て2005年に独立し、趣味の海外旅行と実益もかねて、スペインやNY、ハワイなどの海外に買い付けに行っては商品を増やします。

また「パーソナルカラー診断」「骨格診断」という資格を取得し、お客様の肌色、髪色、目の色などから個々に合う色や形状のお洋服を提案して行くことで、固定客(ファン)を増やしてきたそうです。

コロナ前までは年に10回以上、計140回以上も海外買い付けに行っては、さまざまなカラーや体形に合う服を仕入れ、販売してこられたそうです。

コロナの影響で当面は海外買い付けに出かけられませんが、今年に関しては当面の販売商品は仕入れ済みだったので、渡航制限が解除されるまではなんとかある物を売って頑張るとのことです。

冒頭の申し込み文でも書かれていますが、ネットショップだけのお客様の売り上げがほとんどなく、ネットでもほぼ実店舗への来店経験があるお客様からの注文ばかりなのに悩んでおられるとのことでした。

ホームページはおちゃのこショップ以外に…
・Facebook
・Instagram
・LINE@
・Ameba Blog
・Wordpressでのブログ

とSNSにはかなり力を入れて頑張ってこられているようで、ブログを見ての実店舗への来店(特にカラー診断や骨格診断のセミナー受講)は県外からも相当数あるそうです。

ただ、SNSに関してはちょっと更新にお疲れ気味な面もあり、投稿や更新の手を緩めるとセミナーの申し込みや来店も減ってしまうようです。

具体的なダメ出し


EC仙人 太田

・出入り口の多さ…入り口は良いけれど出口は塞ぐべし!

トップページをスクロールして眺めるだけで…
最上部メニューの「New Topics」や中段部の美活メニュー、「パーソナルカラー診断」「パーソナル骨格診断」「ショッピング同行」「各種セミナー」「インナービューティーカウンセリング」「お客様の声」の部分は外部である Ameba Blogの各ページにリンクしています。

また、同様に「News」のところは自社Wordpressサイトでのブログコンテンツになっています。

お店にとって主要なショップメニューのコンテンツですので、できれば外部サイトに飛ばさず、おちゃのこショップ内のフリーページや日記機能を使ってコンテンツを作りこみましょう。

特にAbeba Blogなど外部のフリーブログサイトは、自店の情報だけでなく、まったく無関係な第三者のブログやニュースの見出しや他社の広告など「余計な情報」が多く表示されてしまい、お客様の気を反らし、せっかく来店(アクセス)してくれたお客様を流出させてしまいます。

Blog → おちゃのこショップ へのリンク誘導はOKですが、逆のリンクはできるだけなくしましょう。

自社Wordpressの場合は余計な外部情報はありませんが、拝見する限り、特にWordpressで運用しなければならない特別な理由があるようにも思えません。

おちゃのこネットにも店長日記の機能がありますし、この際、余計な手間のかかる複数サイトでのブログ運営は断捨離してはいかがでしょうか?

同様に、Instagram、Facebook、LINE@とSNSの複数運営も一人では大変で、かえってどれも中途半端になっていませんか?

手分けできるスタッフがいて余裕があれば、入り口となるSNSは多い方が良いですが、店長お一人であれもこれもとりあえずやってみるという時期はもう越えて、限られた時間と労力を「選択と集中」させる時期だと思います。

新規客獲得に効果的なのはどれか? 固定客を飽きさせず捕まえておくのに効果的なのはどれか? などSNSの特徴と合わせて止めたり、どうせやるなら拡散性の高いtwitterや新規客との出会い確率を高めるYoutubeなどに変えてみるなど、変革する勇気も必要かもしれません。

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・トップページに カラーカテゴリーと説明を出すべし

メニューの 「WebShop」https://www.monami3.jp/new に入ると、左メニューが出てきて

「商品カテゴリー」の中にやっと
パーソナルカラー Spring
パーソナルカラー Summer
パーソナルカラー Autumn
パーソナルカラー Winter

とカラー診断 らしい分類が見られます。
(パーソナルカラー診断では その人に合うカラーを単色ではなく、このように季節名に当てはめて、系統の複数色のグループで分類するようです)

トップページはあくまで 自社ビジネス全体のトップページで、WebShop 以下はあくまで通販ショップ というような区分けなのかもしれませんが…

お客様(特に初見の方)はトップページに来た瞬間に、「この店はどんな店?」「どんな特徴があって、どんな商品があるの?」という事を意識してその答えを探し始めます。

「パーソナルカラー診断」をウリ(特徴・強み)にしているお店なのに、トップページにその説明もなく、特徴ともいえる各季節系統の商品分類もないのはもったいないし、強みが伝わりません。

既にトップページに商品も出されているのであれば、あえて一階層下の「WebShop」https://www.monami3.jp/new に商品を並べずに…
トップページにダイレクトに
パーソナルカラー Spring
パーソナルカラー Summer
パーソナルカラー Autumn
パーソナルカラー Winter
メニューをバナーで作って、そこから個々のお客様に合うパーソナルカラーページに誘導してあげる方がシンプルでわかりやすいかと思います。

その上で、「ご自分のパーソナルカラーがわからない方はこちら」というように簡易診断やセミナーページへの誘導などのコンテンツページを用意して、初心者はそちらに誘導するような新規客向けの客導線も明確にしておくのが良いと思います。

総評

ひとことで言えば、「商品もビジネスモデルも優良なのに、サイトの構成が悪くて特徴や強みが伝わっていない」という状態です。

業歴も15年と長く、ブログを拝見したり、お電話でお話を聞くと、本当にカラー診断のプロでいらっしゃる店長の知識、経験、そして明るく前向きで好感度も高く信頼できる店長のお人柄に惹かれたファンの方々がリピーターとなってビジネスを支えてくれているというお店だと思います。

言い換えれば、この店最大・最高の商品は「店長ご自身」だということです。

実店舗や、各地での出張イベントなどで直接店長にお会いしてお話を聞いたお客様は、きっとどんどんファンになっていくのだと思います。

裏を返せば、現状、このおちゃのこショップで新規客が付かず、購入してもらえないのは、その最高の商品の魅力がろくに語られていないせいだと言えます。

残念ながらトップページにある店長プロフィールは 胸から上の写真1枚だけで、「名前 パーソナルスタイリスト・海外バイヤー 別府佳奈美」の部分しか見えません。
それ以上の情報はわざわざ右下の「プロフィール」をクリックさせないと見えない状態。

ここは、わざわざクリックさせずともトップページにもっと目立つように「店主からのご挨拶」のような形で自己紹介と熱き思いを載せるのが良いと思います。

もしくは、メニューで「ご利用案内」、「Company」と分けずに、「monami とは」 と一つにまとめた1ページの自店紹介と店主アピールを作るのも良いかと思います。

やたらとメニュー項目が多く、細切れの情報があちこち散在するより、1ページ(ワンクリック)でお店と店主のことがわかるようにする方がわかりやすく伝わります。

商品写真やデザイン面では悪くないサイトですが…
新規客には新規客を取り込む情報を。
リピーターには目新しさや飽きさせない情報や商品を。
「誰に何を伝えたいのか?」を意識したサイト構成とコンテンツを用意し、サイトからの流出を塞ぎ、SNSなどからの流入は増やす。

基本的で当たり前のことを今一度見直して整理するだけでも、かなり良くなると思います。

最後になりましたが、冒頭のコラムで書いたように、今、コロナ自粛のStayHome のおかげで ZOOMを初めとする「画像付き通話」を目にする機会が増え、みんなが当たり前だと思う土壌ができつつあります。

monami 別府さんの強みである「対面での接客」をぜひメニューにも取り入れ、ネットからの新たなファンづくりに生かしてみてください。(手段はZOOMやSkypeでなくても、日本で最も普及しているLINE通話でもかまいません)

アナログ接客は地道で時間や手間はかかるかもしれませんが、きっと別府さんの強みが効果(ファンづくり)につながると思います。

以上、ダメ出し!道場でした。


※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。