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TURBO OSAKA NET SHOP

ショップの現状、お悩みの点など
現在2つのサイトを稼働中です。
ひとつはTURBO OSAKA NET SHOP
https://www.turbo-osaka.com/
で国内販売として稼働しております。
もう1つは海外向けのために設置しましたが、現在準備中です。
国内販売としては雑貨中心のショップで、2〜10件/月くらいで、なかなか注文につながらなかったり、売り上げが上がりません。
決済方法や集客に問題があるのか、不備な点が知りたいです。
※もう一つの海外サイト
https://www.turbo-osaka-shop.com/

今日は、ちょっと「品質」についてのお話から…
モノづくりや商品開発についての本などを読むと、品質について

「当たり前品質」、「一元品質」、「魅力的品質」、などという言葉がよく出てきます。

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「当たり前品質」とは
あって当たり前、なければ不良品として不満やクレームになるような必要最少限の品質。

例)便座のない便器、冷えないエアコン、暖かくならないストーブ、ブレーキの効かない車、すぐ落ちる化粧品、ファスナーの閉まらないバッグ、インクのすぐ詰まるボールペンなど、「当たり前品質」がなかったら腹立ちますよね!(笑)これらはあって当たり前なのです。

オンラインショップにおける当たり前品質は…
手に取るようにわかりやすい商品写真、細部写真、詳しい商品説明、便利な主要決済方法、着日時間指定の配送、注文受付メール、商品出荷メール、送り状追跡番号の案内など、あって当たり前ですね。

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「一元品質」とは
ない(少ない)と不満足になり、逆にあればあるほど満足度の向上につながる品質。
例)暖房便座、早く冷えるエアコン、即暖のストーブ、車のオプションの種類やエンジンのパワー、燃費のよさ、バッグの容量や収納ポケットの数、色数の多いボールペンなど。

オンラインショップにおける一元品質は…
例えば短納期、無料サンプルや試供品、返品交換、ギフト包装の種類選択肢、メッセージギフトカードの提供、送料の安さなど。
同じ商品が同じ値段でこれらの質の高いお店と低いお店があったら、やはり高いお店で買ってしまいますよね。

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「魅力的品質」とは
なくても気にならないが、一度経験すると大きな満足度につながり、慣れてしまうとなくてはならないものになるような品質

例)ウォシュレット(温水洗浄機能付き暖房便座)、AIセンサー付き加湿も空気清浄ウイルス除去までもできるフルオートのエアコン、車のバックカメラ、全方位カメラ、超軽量コンパクトに折りたためるバッグ、とんでもなく滑らかな書き心地のよいボールペンなど。

知らなかったり使ったことがなければ別にいらないやと思っていても、一度使ってそのよさを知るとものすごく買いたくなる動機となり、次回からはそれがなければ買わなくなるほど魅力的な機能。

これらは何もモノとしての商品の品質だけではありません。
お店や施設のサービスや接客などの品質でもいえることです。

例えばレストランで、「いらっしゃいませ」と言うのは当たり前品質。清潔で快適で冷暖房があるのも今では当たり前品質。
コロナ下では、消毒アルコールの設置や、換気、パーティション、ディスタンスの確保などももはや当たり前品質になりました。
なければ行かないどころか、「え? やってないの?」とクレームになりかねません。

おしぼりや、席数、メニューの豊富さ、座席の広さ、などは、あればあるほど嬉しい一元品質。
今なら一人ずつ消毒用アルコールナプキンの提供や、フェイスガードの提供、大皿の取り分けサービス、換気で寒いかもしれない客席に個々に足元電気ストーブを置けば魅力的品質となるでしょう。

オンラインショップにおける魅力的品質は…
例えば、お花などギフトの包装お届姿を写真で送ってくれるとか、配送前に宅配業者から在宅確認TELを入れるように指示してあるとか、24時間対応で質問に即返信をくれる、チャット対応してくれるなど…なければ気にならなかったし、なくても仕方ないと思っていたのに一度経験したら、そのお店の大きな魅力としてそれのない他店では買えなくなってしまうようなことはよくあります。

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「当たり前品質」は売れるオンラインショップにとっては必須条件。なければお話になりません。その上で 「一元品質」を増やしたり、「魅力的品質」を作っていくことでお客様満足度が上がります。

そして、その期待を超える品質が
「感動品質」です。

レストランなら、バースデーサプライズケーキや来店何人目記念のスペシャルギフト、ダンスショーやお土産付きなど。
今なら、「提携検査機関でPCR検査受けられます!」とか(笑)
そこまでやれば圧倒的「感動品質」(笑)

ネットショップでも、個々のお客様の好みを押さえた提案やお手紙、次回クーポン券、抽選くじ、試供品のプレゼント、おまけの一品など。「感動品質」の方法はいろいろと考えられます。

高額商品や大口注文の場合は、「店主が自らお届け!」なんてお店もたまに見かけます。

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ただ、品質には「逆評価品質」「無関心品質」なんてのもありますのでご注意ください。

「逆評価品質」とは
むしろあると(あり過ぎると)評価を下げる品質です。

例)多すぎる選択肢、高価格の原因になる過度な機能や仕様。
豪華な箱のせいで商品価格が高くなっていたり、環境的にエコでない過剰包装などもその一つです。他にもうっとおしい過度な接客、しつこいフォロー電話なども嫌がるお客様も少なくありませんので、気をつけましょう。

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「無関心品質」とは
関心のない人にとってはどうでもよい品質。的外れなこだわりなど。

例えば車の車載工具、説明書、車検証入れなどは、素材にこだわり豪華にしても、それほど顧客満足度につながりません。
当たり前品質で十分ですね。

その他、外からは見えない服の芯材とか、商品の見えない部分の色や素材にこだわるとか、すぐ食べるファーストフード店での長い賞味期限の商品とか。

言わなければ気づいてもらえないようなこだわりなども、「無関心品質」となってしまっていることがよくあります。

ただし、これらは言わなければ誰も気づかず無関心でも、逆にちゃんとストーリーを持ってアピールすれば、
「そんなところまで気配りしてるすごい店!」
という「魅力的品質」や「感動品質」にできる場合もあります。

意外と、ここにこだわるとマニアやコアなファンが付くポイントにもなり得るのです。

例えば、女性向けビジネスホテルや、飲食店の女子トイレが広くて豪華でアメニティが充実しているとか、ハンバーグのつなぎのパン粉にまで高級食パンのパン粉を使っているとか、ご飯を炊く時の水にまで実はこだわっているとか、伝えないと客も関心すら持たないが、ちゃんと伝えると魅力に変わることもあるのです。

むしろ、「無関心品質」はネットショップにおいては埋もれた宝の山であることも多いです。

皆さんのお店や商品についての「品質」に関して、この機会にぜひ考えてみてください。

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さて、本日のお店はまだ1年目のビギナーオンラインショップさん。
どんな品質をお持ちでしょうか?

それではダメ出し道場、始まりです!

第一印象
うーん、特徴のない何でも屋さん…


EC仙人 太田

トップページには、カジュアルブランドのバッグ類があるかと思うと、ハチミツやレトルト食品…

左のカテゴリーも食品、ファッション、コスメ、家電や防犯など、脈絡やコンセプトを感じられない品揃え。

店舗のキャッチコピーに
「カラフルな小物から使い勝手のよいリュック・バッグのほか携帯アクセサリー・レトルト食品など,心地よく感じることのできる生活雑貨を取り扱うネットショップです」
とあるように、いわゆるバラエティーショップ、何でも屋さんのようですが…

かといって、このお店でしか手に入らないような限定品やオリジナルブランド品があったり、特に価格訴求、競争力がありそうにも見えず、特別安いわけでもなさそうです。

品数も、全商品表示で32アイテム。うーん、少ないっ。

冒頭から、辛辣で恐縮ですが…
「特に特徴・強みのない何でも屋さん」
というのが第一印象です。

また、写真や商品説明文を見る限り、メーカーや仕入れ先の用意した物をそのまま使っているいわゆる「ドロップシッピング型」のお店のようです。

商品に関する店主(バイヤー)の思い入れや専門知識、こだわりも特に感じられません。バッグのブランドなども他店やAmazonなどで比較的よく見かける物ですし。

ネットショップコンサルタントとしてではなく、ネット通販ユーザーとして消費者目線で見ても、よほど探していた品があれば(他店に在庫がなければ)たまたま買うかも知れませんが…

そうでもなければこのお店で買う理由がまったく感じられません。

魅力不足です。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

店主の麻尾さんは67歳。元々広告業界において折込広告の制作などに長年従事されていた方で、2018年に正社員としては退職され、第二の人生の仕事としてネットショップを起業。現在は広告の仕事をバイトとしてやりつつ、ネットショップ事業を運営。(おちゃのこ2店舗、外部1店舗)

当面はネットショップとバイトと年金とで前職の収入以上を目標としてスタートされたとのこと。

なので、大きな投資をしたり、人を雇ったりまでは考えておられず、ローリスク、ローリターンでも着実に収益の得られる事業として運営できることを優先しておられるようです。

おちゃのこ出店前から運営していた別サイトのほうで、外国人の方からお届け先がホテルや民泊施設の注文が結構あったとのことで、観光客や在留外国人向けに買いやすいサイトにすればもっと注文が増えるのでは? との思いから、当初(昨年)は、来日観光客や、在日外国人向けの英語サイトをやろうと、メニューやカテゴリー表示なども英語化でき、外国人向けの決済方法も豊富に選択できる「おちゃのこネット」を選ばれたのですが、今年に入って残念ながらコロナの影響で英語サイトは中断されているとのこと。

1人でなにもかもしなければいけないので、商品を次々と見つけて掲載していくのもなかなか思うように進まず、ご苦労されているようです。

具体的なダメ出し…


EC仙人 太田

バッグ類などは典型的ですが、気になる細かな部分の拡大写真などがなく、手に取って確認するような買い物ができません。

在庫を持たない、自分で撮影しない(できない)ドロップシッピング店の宿命ですから仕方ないといえば仕方ないのですが、それを言い訳にしているようでは、ただ多くのお客様が「買わない」となるだけです。

仕入れ先さんに、しつこくお願いして詳細写真を撮ってもらったり、現物サンプルを貸してもらうなど、なんらかの対策を打つべきでしょう。バッグだけでなく、あらゆる商品がそうです。

食品もパッケージ写真だけで、調理・盛り付け写真もないのでは、「おいしそう! 食べたい!」なんて1ミリも思えませんよね。
https://www.turbo-osaka.com/product/4

雑誌やテレビ番組や、有名ブログ、インフルエンサーなどが紹介してくれているような商品ならそれでもよいのですが、特にないのであれば、せめてバイヤーとして「なぜその商品に惚れこんで仕入れたのか?」「どこをオススメしたいのか?」など自分の言葉でお客様に語る「セールストーク」を入れましょう。

単なる商品仕様の説明文は「当たり前品質」。オススメトークがあって初めて「魅力的品質」です。

総評

今のまま、今のペース、今の商品数、今のお店のトータル品質では、いつまで経っても月に数件、数万円程度の売上が大きく伸びることはないと思います。

お小遣い稼ぎや生活の足しになればという意味では、大きな在庫リスクを負わず、受注発注方式のドロップシッピング型の運営は有りですが、それでは強みや特徴のないお店にはリピーターも付きにくく、出合い頭の衝動買い客を待つしかありませんので、よほど膨大な品揃え陳列でもしないと、なかなか思うように売れて儲かるお店にして行くのは難しいと思います。

本来バラエティーショップは、大型店、多店舗展開、膨大な品揃え、大量仕入れで低価格販売! という資金力・物流力が必要な業態です。

「1人でコツコツ」はなかなか割に合わず、成功店になるのは難しいと言わざるを得ません。

だからといって、「もうやめなさい!」というわけではありません!(^-^)

モノづくりができないスモールショップでも、比較的ローリスクで特徴や強みを作る方法もあります!

それは「セット商品」「キット商品」の企画です!

例えば、釣りを始めたい人は、何から揃えたらよいかわかりませんよね?
釣り竿、リール、糸、仕掛け、浮き、針、その他…
これら必要最小限の道具類をセットにしたとノウハウを書いた書籍やHow To動画があれば?

コロナの自粛で逆にブームのソロキャンプ(1人でキャンプ)を始めたい人は、テントやコンロ、寝袋、タープ、ストーブ、焚火台、炭や薪にノウハウ本やDVDなどのセットがあれば?

DIYを始めたいけど、工具がいろいろあって「何から買えばよいかわからない!」って方向けに、電動工具の基本セット+初めての棚、椅子、テーブルなど材料、一式とHow to冊子や動画…

同様に、手芸でも、料理でも、熱帯魚の飼育でも…

「何かを始めたい!」と思った時に何から揃えてよいかわからないし、それを自分で調べて、1つずつ買い回りするのが楽しい人もいるでしょうが、「準備のステップはすっ飛ばして手軽に始めたい!」って人も多いと思います。

この初心者向けの道具やグッズをセレクトしてセットにするなどは、モノづくりができなくても、他にはない付加価値のあるオンリーワン商品を生み出せるわけです。

もちろん、そのジャンルのノウハウや知識、情報と個々の商品を確実に揃えられる複数の仕入れ先の開拓がキーになりますが、それこそ小売業の持つべき【強み】のはずです。

スポーツでも、楽器でも、園芸でも、DIYでも、なんらかの趣味を始めようとするとかならずいろいろと買い揃える必要がありますが、教室やベテランさんに相談すると大抵はそこそこ高いモノを薦められてハードルが高いので、二の足を踏んでる方は多いのです。

「そこまで本気で継続できるかわからないので、とりあえず安価でお試し的に始めたい!」という客層狙いです。

自分が得意な趣味や特技があれば、そこから始めて考えてみるとよいでしょう。なければネットや専門書で勉強したり、身の回りにいる何か趣味や特技にハマってるマニアな友達に相談に乗ってもらうとよいでしょう。

話を元に戻しますが、当たり前品質だけの強みも特徴もないお店は、なかなか成功できません。
どんなことでもよいので、1つずつ魅力的品質を持つお店にし、いずれはファンの付く、感動品質のお店を目指しましょう。
そうすれば生き残れますし、SNSなどで客が客を呼んでくれるお店になって行くはずです。

おちゃのこ管理画面を操り、商品ページを作り、販売し、対応し、出荷するという「当たり前品質」はあるのですから、次は「魅力的品質」作り=【強み】作りから始めましょう。

以上、ダメ出し!道場 でした。(^^;)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。