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NORMA JEAN

『ダメ出し!道場』登場希望いたします。
御社のシステムを利用させていただいて4年が経ちます。

当社は幅広、外反母趾といった方が、オシャレで楽にお履きいただける靴を提供しております。
専門店はなく、販売は百貨店とネットショップのみです。

百貨店でも催事が中心で期間、場所が限定されるため、もっと多くの人に提供したいとの思いからネットショップを始めました。

いろいろ靴の特徴を打ち出したり、工夫してはいるつもりですが、今ひとつ売上アップに繋がっていないのが現状です。

ぜひこの機会に改善点を洗い出していただければと思っております。なにとぞよろしくお願いいたします。

婦人靴 靴通販のノーマジーン
ネットショップ店長 山根 朋典

先週のセレクトショップに引き続き、今週もファッションのお店です。でも、今回は洋服ではなく、足元のおしゃれ。そう、靴屋さんです!

靴の通販は、オンラインショップが始まる以前から通販業界にはあった定番ジャンルではあるのですが、洋服よりもはるかにサイズがシビアな商材ゆえに、交換や返品も多く、交換商品・返品商品の検品の手間やコストもかかるのが特徴です。

言い換えれば、お客様にいかに正しく自分にあったサイズを注文させるか、またサイズにためらって注文できないお客様の背中をいかに押して注文する勇気を起こさせるかがポイントの通販業種でもあります。

実店舗であれば、店頭で何足も試着してサイズや履き心地や見た目も確かめた上で購入できますが、通販ではそうは行かないだけに、難しい業種にも思えます。

一方で身近な実店舗にはそれほど多くのデザイン・バリエーションはないので、デザイン・色の品揃えの豊富さや、特殊なサイズや特別な機能の靴などは、通販ショップこそがアドバンテージを持ち得ます。

今回は、そんな、外反母趾、幅広なサイズに特化した婦人靴の専門店さんです。

それでは「ダメ出し!道場」第32弾スタートです!(^-^)

誠意と好感の持てるお店


EC仙人 太田

「ダメ出し!道場」では珍しく、まずは褒めるべき点から!(^-^)

上記の「ダメ出し!道場」依頼文も大変丁寧ですし、端的に自店の方針や思いを書かれていますし、トップページでも笑顔の店長写真でちゃんとお客様へのご挨拶をされています。

当たり前のようですが(この商売人として当たり前のことができないお店や店長さんも多いのです)、ノーマジーン&山根さんは大変に誠意と好感の持てるお店ですね!(^-^)

特徴・強みが明確なお店


EC仙人 太田

次に、靴屋であることは商品画像で一目でわかるのですが、その上で最上部の「外反母趾・幅広など…」のメッセージや、センターの大きな「幅広・外反母趾の方大歓迎…」のバナー画像、左メニューがほとんどすべて「幅広××」になっていることなどから、明確にこのお店は「幅広の婦人靴のお店」なんだなぁ! とわかります。

つまり、お店の特徴・強みが来店とほぼ同時に把握できるトップページになっている点はとても良いと思います!

…と褒めておいて、さて、ここからはダメ出し!なのですが(^^;)

せっかくの[強み]を隠すな!


EC仙人 太田

では、まずは「つかみ」となる、お客様の興味や信頼をぐっと引き付ける部分。

貴店は、せっかく信頼を得る材料を十分に持っていながら、それを上手にアピールされていません。もったいない! 無駄な謙虚さは機会損失!

何を申し上げてるかと言うと…

右メニューにある「取扱店舗」です。クリックすれば、おおっ! と唸るような、全国のそうそうたる有名百貨店の名前がずらり!

多くのお客様はこれを一瞬見ただけで、貴社と貴社商品への信頼感が一気に高まり、安心できるでしょう。

こんな強烈な「強み」は、新規のベンチャーショップなら喉から手が出るほど欲しいブランド力ですよ! ブランド=実績や信頼は短期間に簡単に手に入るものではありません。今まで長年、何十年か良い商品を製造し、誠実に販売されてきたからこそ、これだけの有名百貨店で販売して来れたのだと思います。

(信用を重んじる老舗百貨店においては、粗悪商品でクレームが多ければすぐに取引停止になっているはずですから)

そんな【強み】を、興味がある人しかクリックしないようなところにこっそりと控えめに掲示されていては、宝の持ち腐れです!

すべてをトップページに載せたいほどですが、さすがに仰々しくなりますので、せめて「取扱店舗」のバナーを大きくして数件の百貨店名を入れ、トップページでクリックされないお客様にでも、ある程度認識できるようにしておくべきでしょう。

店頭から見える商品が少ない


EC仙人 太田

トップページは実店舗で言うところの店頭展示になりますが、現状ではセンターに3×5段=15種類と左に売れ筋の3種、右に2種の合計20商品しか見えていません。

では、お客様はどのように靴を選ばれるのでしょうか?

・「好みから」
まずは一般的には、見た目の好き嫌いを瞬時に見分け、なんとなく好きなタイプのデザインや色から数点をピックアップして、そこから詳細な仕様やサイズで絞り込んでいくパターンがありますね。

いわゆる実店舗の店頭では、ざっと店の中を見渡してから、自分の好きそうなデザインの靴の棚に近づいて行き、靴を手に取り、気に入った物の中から今度は自分に合うサイズの在庫の有無を確認して、もしあれば試着、なければ店員さんに「サイズありますか?」と聞くか、あきらめて他の商品に行くという流れですね。

この場合は、とにかく店頭に立って全体を見渡した際に、いかに多くのタイプを一覧できて、好きなタイプに目を止めさせるかがポイントです。

それには、ネットショップでは、トップページでわずか20種類の商品しか一覧できないのはやや弱いと言わざるを得ません。実店舗では2倍多くの商品を並べたければ、売り場面積も2倍になり、家賃も2倍かかりますが、売り場面積に制限のないネットショップでは、極論すれば10倍の商品を並べても余分なコストはかかりません。少ない商品しか見せないのは非常にもったいないとも言えるのです。

…今、貴店を確認したら87商品が登録されているようです。この程度の商品数であれば、全87商品を一覧でざーーーっとスクロールして見渡せるようにするだけでも、各商品ページへのアクセス数は増え、お客様の店内巡回数や滞在時間も増えると思われます。

守秘義務で店名を出せないのですが、過去にお手伝いしたお店で、貴店の場合の靴のように1種類の商材を、いろいろなデザイン、サイズで多種類扱うあるお店で、トップページでの商品一覧を20種類→約200種類に増やしただけで、売上げが月商150万円位→400万円位に激増したお店もあります。

もちろんこの店は元々、商品の質や個々の商品ページの見せ方も良かったのが前提ではありますが、売上増の原因は、明らかに今まで見てもらえなかった商品が多く目に触れるようになって、販売機会が増えたことによるものです。貴店もある程度はそれが期待できます。

また、できることなら一覧時のサムネイル画像はもう少し大きい方が良いと思います。
(120×90px → 200×150px 以上に)

店舗内検索を使ってサイズ毎に抽出


EC仙人 太田

さて、もう一つの靴の選び方は…「サイズから」ですね。
自分が幅広の足で 幅が 4Eサイズ なら 最初から 4Eサイズの一覧を表示しておいて、その中から好みの物をピックアップしたい!という、いかにもネットショップ的な効率的、合理的な選び方をしたいお客様もいるはずですね。

おちゃのこネットのショップには店舗内の検索機能がありますね。貴店でいえば、上部メニューバーの右端にある商品検索窓のことです。

ここに[4E]と入力して検索ボタンを押せば、4Eサイズの靴だけが一覧される…というのが理想なのですが、現状は、「4E」「4E」「4E」など全角、半角が入り混じったり、一つのページに「4E」「3E」の文字が混在する商品などもあるようで、キレイに4Eだけが一覧されないようです。

正しく検索されやすいように各ページでの表記の統一を図りましょう! また、検索の仕方をトップページでガイドしましょう。

靴のサイズについての解説を!


EC仙人 太田

上記の話と前後しますが、一般的に靴のサイズというと、世間の人は縦のサイズ、女性なら「22.0cm」「23.5cm」などを言うと思いますが、幅に関しては「2E」「3E」などの表示やその基準について正確に知っている人はむしろ少数派ではないでしょうか?

長年靴の業界にいらっしゃる山根店長やスタッフさんにとっては、もはや当たり前の常識であっても、多くのお客様の知識や情報はまったくの素人という前提で準備をしておくべきです。

せっかくメニューには「靴の選び方」コンテンツがあるのですが、ここを見ても「幅広」の定義、「3E」「4E」などのサイズ表記の定義や説明がありませんし、自分の足の幅の測り方と、その実測サイズと当店の靴のサイズとの対応が載っていないのでは片手落ちです。

現状では「靴の選び方」コンテンツがただお客様に常識を教えるだけで、当店の靴を買っていただく導線になっていないのです。

自分で自分の足を計測し、「ここが○○cmで縦が■■cmなら、当店ではこの表記のサイズの靴を選びましょう!」という部分です。あと一歩の、詰めが甘いと言わざるを得ません。

過去、「ダメ出し!道場」でいわゆるSEO対策(検索対策)に触れることはあまりなかったのですが、今回は触れざるを得ません。なぜなら、特殊なジャンルの商材に特化した専門店だからです。具体的には「甲高、幅広、婦人靴の専門店」だからです。

ただ、「靴屋」とか「婦人靴」では星の数ほどライバル店はありますし、大手の靴屋には品揃えや価格ではかなわないかも知れません。でも、甲が高いとか足の幅が広くて一般の実店舗の靴屋さんではなかなか合うサイズがないお客様が、だからこそネットで検索し、それに特化した靴屋を探すのです。その検索対策を怠れば、当然集客も注文も伸びません。

ではノーマジーンさんの場合、検索してもらうキーワードは「甲高、幅広、婦人靴」だけで良いでしょうか?

ちょっと調べると…、いわゆる足の幅が広いことは「幅広」だけでなく「ばんびろ」や「だんびろ」などという呼び方もあるようで、年配の方は慣用句のように、「私は甲高ばんびろの足だから」「甲高だんびろな足だから」等とおっしゃいます。

つまり「幅広」という標準語的な表現だけでなく、「ばんびろ」や「だんびろ」といった方言的な慣用句でも検索にヒットしないと、多くの見込み客の集客は望めません。

残念ながら現時点でノーマジーンさんはGoogleでもYahoo!でも「ばんびろ」「だんびろ」では上位数十件にはヒットしていません。かろうじて「幅広 靴」でGoogleのみ28位に表示、その他はGoogleでもYahoo!でも100位までにも入っていません。

最低限、「甲高 幅広 ばんびろ だんびろ 靴」での検索対策が必要ですし、できることなら「3Eサイズ」「4Eサイズ」など、お客様が具体的に探すであろうキーワードも想定してページ中の文言を統一し、対策しておきましょう!

SEOには特殊技術的なテクニックがいると思い込んでいる方も多いですが、やたらと高い費用をとるSEO業者に依頼する前に、まずは自分たちで基本的なページの説明文の充実を図れば、おのずと買い物をするお客様が本当に検索するワードでの表示ランクは上がってくるものです。

SEO対策のためのSEO対策ではなく、お客様が見つけやすい、買い物しやすいためのSEO対策をぜひ心がけてみてください!

靴という商品の見せ方


EC仙人 太田

いつもケチをつける商品写真は、ノーマジーンさんにおいては十分に大きく、明るく、画質も良く、正面、側面、底面、中敷にいたるまで手にとって見るように上手に撮影されており、「靴」という「製品」を吟味する写真としては十分に合格点です!

しかし…、今一度「靴」という「商品」…いや、ファッションアイテムとしての「靴」として見たときに、果たして今の見せ方で十分でしょうか?

実店舗ならお客様は、靴を手にとって上下左右、中まで見たらそれで「よし買おう!」になるでしょうか?

試着して確かめるにしても、サイズと履き心地だけで「よし買おう!」になっていますか?…

少し質問を変えてみます。
なぜ靴屋さんにも「鏡=姿見」が置いてあるのでしょうか?

服をマネキンに着せたり、通販ならモデルさんが着て見せるのと同様、靴も人(自分)が履いたとき、靴だけでなく自分の脚や全体が美しくカッコよく見えるかどうか? が気になるのですね。(^^;)特に女性は。

ですから靴屋さんであっても、できればモデル着装画像があるのが望ましいですし、欲を言えば、パンツの場合、スカートの場合での見た目の違いやコーディネートの提案までできれば理想的ですね。

最初から「そこまではぁ…」とできない理由を言うのは簡単ですが…、どうすれば少しでも靴とそれを履いたお客様の足・脚が美しく見えるか? ファッションの一部としてお客様におしゃれでステキ! と喜んでいただけるかを考えれば、ぜひ今後の課題として装着イメージは検討なさってください。

必ずしも脚線美の美しいプロのモデルさん! だけが正解ではないはずですよ(^^;)。これもSEO同様にお客様が買い物しやすいための見せ方の工夫です。

では、本日はここまで!

総評

ページ制作のスキルや撮影など基本技術はしっかりされていますので、演出と見せ方、買い物のしやすさ、そして集客UPへと、もはやページ制作スキルの範疇ではなく、ビジネスのレベルアップをされれば、今後、確実に伸びていくお店だと思います。

店長一人のコツコツテクニックレベルの話から脱皮し、店舗経営、会社経営としてオンライン事業をどう成長させていくか、体制や市場展開の方法など一歩進んだ局面を考える時期にあると思います。

Webサイトとしての作りこみにはまだ雑な部分や不足している情報も多いですが、ビジネスとしての商品開発や商品力、実績などの基本レベルが十分に高いので、今まで「ダメ出し!道場」に登場した店舗の中でも成功にかなり近い位置にいるお店だと思います。よって65点!

一歩先に進めるためのご相談にいつでもお越しください(^-^)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。