ウエスカンパニー

カテゴリ:その他

ウエスカンパニー

現状⇒新規が増えていない(横這い)
お客様の声がわからない
お客様との意思疎通の取り方が分からない
悩み⇒売りたい商品をいかにして販売するか
客離れへの対策
アンケートをとるような方法
新規のお客様にどのように声をかけたらリピートにつながるか

私は、落語や時代劇など江戸文化が好きで、今の日本では使わなくなったような古い言葉をつい使ってしまいます。(^^;)

例えば、「ちょっとお匙(さじ=スプーン)ちょうだい」
「このコートを衣紋掛け(えもんかけ=ハンガー)にかけといて」
「良いおり(おり=機会)だからお話ししておきましょう」
「灯りを灯す(あかりをともす=照明をつける)」
「茶屋」、「茶店」、「旅籠(はたご)」、「絵師」、「髪結」、「産婆」などの職種や、「かたじけない(ありがとう)」、「御意」などもアニメや時代劇ではよく耳にしますが、現代ではあまり使わなくなった古い言葉かも知れません。

では「襤褸」という言葉をご存じでしょうか?
漢字検定に出てきそうな難しい漢字ですが、読みを聞けば、今でもよく使われるね! となる言葉です。

「ぼろ」と読みます。

そう、ぼろ雑巾、ぼろ布、オンボロ、ボロボロの「ぼろ」です。
襤褸の漢字がどちらも「衣偏(ころもへん)」であることから想像しても、元々は古くなって擦り切れたような布切れを指す言葉で、今では布製品以外でも「あの車はオンボロだなー」とか、「失恋して身も心もボロボロ」など、壊れたり汚れて破損した様子を表現するような意味で使われることも多いと思います。

元々は使い古されて破れた布や衣服に、継ぎはぎや刺し子を繰り返して、補強しては大切に使い続けた衣類を表す言葉で、日本の庶民にはそうした古布文化がありました。

今ではいろいろな色柄の生地がパッチワークされた襤褸布を「おしゃれ」だとインテリアや雑貨として再活用するアーティストやクリエイターもいるようです。

江戸時代には、農民や職人、浪人などの庶民の間で、貴重な布生地をリサイクル、リユースしながら大事に使うエコ文化だったのですねー。

これは布地に限ったことではなく、人糞や家畜の糞は肥料に、木材は炭や焚き付けに、灰さえ肥料に利用されました。割れた陶器は継ぎ、鍋は鋳掛けで修理し、稲わらは縄や草履へ――江戸時代の日本には、徹底した循環型社会が存在していたのです。

何でも使い捨てが当たり前になってしまった現代人が見習うべき、素晴らしい循環型のエコ文化といえるのではないでしょうか。

昨今、原油やナフサ不足で石油由来のプラスチックや樹脂素材が高騰したり不足したりしていますが、今一度、日本人の歴史の知恵をふり返れば、少しでも地球に優しい暮らしができるかも知れませんね。

さて、本日のお店は創業から75年の、この「襤褸」(ぼろ)とも言える古着や中古のタオルやリネン類などを調達し、それらの生地を裁断して工場などの廃油の吸収や汚れの拭き取りなどに使う「ウエス」と呼ばれる業務用・工業用雑巾を製造販売する専門店さんです。

ちなみに、「ウエス」の語源は英語の waste =廃品、廃棄物、ゴミ屑のことで、明治時代に日本に来た外国船の機関士が機関室を掃除する雑巾を「waste cloth」「waste」と呼んでいたのが日本人に「ウエス」と聞こえて伝わったのだとか。(諸説あります)

近年は精密機器や電子機器などの工場では化繊や特殊な不織布を用いた「使い捨てのふき取り紙」(ペーパーウエス)の使用も増えているようですが、金属加工・切削時の洗浄潤滑油や冷却油、溶剤などを使うヘビーな機械系の工場では、今でも吸収力、保油性能が高い「綿」の再生生地を使ったウエスの需要は高いようです。

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そんな今回のお店は、兵庫県尼崎のウエス専門メーカー問屋である有限会社松島商会さんのオンラインショップ「ウエスカンパニー」さんです。

それでは、「ダメ出し!道場」始まりです!

第一印象:呆れるほどの説明不足…でも成り立つBtoB専門店


EC仙人 太田

デザインは明るく、スッキリと好印象なのですが、いざ商品を選ぼうという視点で見ると…

ざっと眺めると、ん? なんだ? この商品写真は。
という梱包パッケージ写真の数々。中身の個々の商品写真はほとんどありません。種類も生地の種類や織り方、色などいろいろあるのに、その仕様や機能の違いなど比較するような情報コンテンツも全くありません。

1ロットが10Kg梱包など大きく、1枚のサイズも40cm〜60cmなどとあいまいで、個別写真もなく、枚数すら書いていないものも少なくありません。

控え目に言っても「大雑把」、一般人の消費者感覚で歯に衣着せずに言えば「雑」で「いい加減」にすら思えます。

(それでもなんとネットショップだけでも月商は数百万円〜とかなりの規模。B to Bのリピーターが多いことが驚きです)

要するに、完全に B to Bのショップで、商品のことをよく分かっている顧客からの「簡単オーダーできる自販機的なサイト」という印象です。

逆に言えば「商品を分かっていないと買えないお店」ということで、「新規客が増えない」のも仕方がないと思います。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

ウエスカンパニーさんの運営母体は有限会社松島商会さん。
阪神工業地帯の一部である尼崎市において1951年創業、75年の実績を持つ会社です。

店長の松島剛さんは創業者のお孫さん(三代目)で社長はお父様(二代目)。ネット販売は2011年〜で、はや15年。

現在のショップページは今年、おちゃのこネットのデザインプランでリニューアルされたとのこと。
https://www.ocnk.net/design/

オープン以来、放っておいても注文はくるし、既存客からはたまに個別仕様でのオーダーメイド相談もあるし、で差し迫った危機感はないようですが、新規客が増えない、ネット注文のお客様と直接会話する機会もないので細かな用途や満足度、新たなニーズなどは拾えておらず、将来への漠然とした不安感もあるご様子。

【強み・特長】の第一は? とお聞きすると、「他社より2〜3割安いこと」という即答。価格競争力には自信がおありのようです。生地類の仕入れ調達先、製造リスク管理など含めてコストを低く抑えながら、コストパフォーマンスの良い低価格ウエスの提供に長年取り組んでこられた事業への自信を感じられました。

工業用途に加え、昨今は介護業界での身体清浄や清掃用途での低コストのリサイクルタオルのニーズも高まり、注文も増えているようです。

具体的なダメ出し


EC仙人 太田

まずは、「ウエスとは何か」
「ウエスの種類・用途・比較」
「ウエスカンパニーとはどんなお店なのか(強み・特長)」
「ターゲット客層毎のロット、価格設定」
を再度考えて整理してみてください。

その上でサイトの中にそれらを説明するページを作って、初心者にも分かりやすい言葉や口調で説明してみましょう。

専門性の高いショップであればあるほど、初心者や異業種の方が初来店すると敷居が高く、入りにくく、問い合わせしづらいものです。

「こんな商品はありませんか?」「こんなことできますか?」
「●●って何ですか?」「こんな用途に向いているウエスは?」
など、どんなことでもお気軽にご質問、ご相談くださいませ!(^-^)

のような呼びかけもトップページに掲載して、新規客層からの心理的ハードルを下げておきましょう!

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そして、今回最大の「ダメ出し」は、とにかく商品写真。

ほとんどが袋に詰められて紐で縛られたパッケージ写真で、中身がさっぱりわかりません。中古衣料や生地を適当なサイズでカットしてあり、枚数単位ではなく、重量単位で1セットとなる商品単位は、ウエスという特殊な商品の特徴です。

店長は生まれた時からウエス屋で育ち、それらが当たり前になっておられるのですが、世の中の一般的な商品は、通常は1パックに何枚とか何個とか、一個、一枚のサイズも決まっているのが一般的です。

「衣類、リネンなどの材料を職人の感覚でできるだけ無駄のないサイズになるようにカットしていますので、1枚1枚は固定サイズではございません」 と説明しつつも、
「1枚の平均サイズは50cm×50cmを基準として誤差は10cm程度あります」などの「目安サイズ」を明記した上で、中身のウエスを小さい物、中ぐらいの物、大きい物2〜3枚程度撮った写真を載せて、サイズのバラつきなども見せて欲しいです。

また生地の表面や質感・柔らかさなどもクローズアップ写真で見せ、濃茶色の油や、青い水溶液を吸わせた写真などもあると吸収力を感じさせられると思います。

コップに満タンに入れた液体を1枚でどれくらい吸い取れるかのような動画もあれば、もっと分かりやすいかと思います。
ティッシュや使い捨ての紙タオルなどとの比較もあると、あらためてウエスの性能がアピールできるかと思います。

現物を触っては買えない「通信販売」の基本を再度考えて、それでも物の性質や性能、品質が伝わるような「かゆいところに手の届くような商品写真、商品ページ」を心がけましょう。

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一覧のサムネイルの改善・工夫も!
商品一覧の現状はパック写真がズラッと並んでいるだけなので、それぞれの仕様や違い、サイズなどは個々にクリックして詳細を見ないと分かりません。

一覧の時点である程度の仕様が分かるように、サムネイル画像にサイズ、枚数、材質、用途などの文字を載せたり、商品名にも一目で種類や違いがわかる工夫をしておきましょう。無駄クリックを減らし、お客様の利便性を高め、「めんどくさい!」での離脱を減らすように心がけましょう。

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おちゃのこショップは単なる貴社の自販機ではありません。

貴社の顔であり、アピールの場でもあります。
商品だけでなく、松島商会さんという会社の成り立ちや物語、経営者・スタッフの思いやメッセージを伝える場だと考えて、今一度メニューを見直し、会社概要、沿革、企業理念や思い、SDGs等への取り組みなど、自社サイトにあるような内容も掲載していきましょう。

「店長挨拶」もできれば笑顔の写真も出されて、「何でもお気軽にご相談を!」と呼びかけるのが良いと思います。「創業62年」など古い情報はちゃんと更新していきましょう。
https://www.waste-company.jp/profile

総評

ウエス専門オンラインショップ ではライバルが増えていなくとも、Amazon、モノタロウ、Askul、TRUSCOなど大手の業務用資材の総合販売サイト利用は常識化&一般化してきており、何か特定ジャンルの資材専門店から一つの物だけを検索して吟味して時間をかけて買ってくれる顧客は段々と減少しています。

一方で、原材料や資材の価格上昇でコストダウンを図りたい企業も増加しています。価格訴求力に自信があるならば、そこをサイト外にSNSを通じて情報発信したり、SDGsをはじめ、昨今の持続可能な循環型社会を目指し求めるリユース・リサイクル・リデュースの流れに沿った貴社事業のアピールが響くであろう見込み客は少なくないと思います。

現在ほとんどなされていないSNSでの情報発信や、将来の見込み客とのコミュニケーションは、今の時代においては必須です。
でも難しく考えず、自分たちのできること、得意なこと、自慢できることなど簡単なことから発信し、個人、法人問わず、どんな方からの相談や質問も大歓迎! である姿勢をアピールすることから始められたらよいと思います。

手持ちのスマホで気軽にショート動画を撮り、スマホの動画編集アプリ(VLLOなど)でテロップを入れてInstagramにアップするところから始めてみられてはいかがでしょうか。(必要ならマンツーマン講習に伺いますよー!)

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また既存客の企業様に対しては、次回注文があった順にお電話をおかけして「ご注文のお礼」を兼ねた簡単なインタビューをして、用途や注文担当者の役職・立場、注文のタイミング、商品の用途、なぜ当社を選んでくださっているかなど、知っているようで知らないことを聞き取り調査したり、何か他にお困りのことはないかなど新たなニーズを聞き出したりすることで、ビジネスチャンスを広げたり、新商品・新サービスのヒントを得たりできると思います。

インタビューに応じて下さった方(担当者)には法人ではなく、ご本人個人宛てに喜ばれそうな謝礼をお送りすると言えば、回答率はかなり高くなると思います。

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【新商品や新市場開拓案】

どんな高級ホテルの新品タオルも、シーツや枕カバーも、1回使えば中古品です。よほどの潔癖症の人でなければ、きれいに洗濯してあれば繰り返し使うのは当たり前で、抵抗感もありません。

ホテルや旅館などで使用されていたクリーニング済の良質のタオル類は、新たな客層や市場にアプローチできる商品群だと思います。
https://www.waste-company.jp/product-list/26

新たな市場としては、介護業界以外にもペット業界でも吸水力の高い安価なタオル(特にシャンプー後の水分ふき取り用大判タオル)などはニーズ大だと思いますし、美容院、理容院、エステやマッサージサロンなどもヘアカラー後の染料シミや美容液などの付きやすいタオルは、安価で比較的状態の良い物へのニーズがありそうです。(ダークブラウン系リサイクル大判タオル)

また近年成長しているハウスクリーニング業界、便利屋業界などにも完全使い捨てでコスト高なペーパータオルではなく、ひどい汚れの時の廃棄コストも比較的低く、でも軽い汚れなら洗濯・再利用でコストダウンができる業務用雑巾としてのウエスの潜在ニーズはかなりありそうです。

個人向けにも、介護、ペット、DIY、園芸、家庭菜園などの用途では、2Kgくらいにロットさえ小さめにすれば、ある程度のまとめ買いできる、廃棄しても心苦しくない安価なリサイクル雑巾やタオルとしてアピールすることで、新品タオルは雑巾としては使いたくないが、ティッシュやペーパータオル、100均の雑巾では事足りないような潜在ニーズが掘り起こせるのではないかと思います。

また「ウエス専門店プロショップ」として考えてみると、ウエスだけの販売に留まらず、例えばヘビーな泥汚れ、油汚れ、汚物汚れなどで普通衣類と同じ洗濯機では洗いたくない人の潜在心理を突いて、安価で省スペースなウエス洗濯用の小型電動洗濯機とか、浸け置き・手洗い用のたらいやバケツ、ゴム手袋や洗濯板、かきまぜ棒やブラシ、ヘビーな汚れ用の洗剤や漂白剤、消毒剤なども品揃えすれば、ついで買いは期待できると思います。

こうした品揃えは単に売上だけでなく、「使い捨て文化への警鐘」と「リサイクルやリユースへの取り組み」の啓蒙をすることで、環境を大事にする企業姿勢のアピールにもなります。

ウエス=単に工業用雑巾と狭義に考えずに、さまざまなニーズ・用途への「廃棄しても惜しくなく、洗えば再利用もできる、低コストで高吸水・高吸油の多用途ふき取り布」と広義に定義すれば、新たな潜在ニーズを掘り起こせて新市場、新規客の開拓ができるのではないでしょうか。

視点を変えて言い換えれば、ウエスという言葉を知っているのは「工業用途」に関連する人が中心だと思いますが、さまざまなウエスのバリエーション、性質、性能、コストパフォーマンスを知れば、「ぜひ使いたい!」「使い捨てですぐ破れ、吸水性の低いティッシュやペーパータオルから切り替えたい!」「もったいないから洗って再利用したい!」というような潜在ニーズを持った人々はまだまだ世の中にたくさんいると思われます。

そうした新たな客層にいかに知ってもらい、いかに出会うかという観点で見直せば、まだまだ成長できるウエスカンパニーさんなのではないかと思います。

新たな Neoウエスカンパニーさんの将来性、ポテンシャルの大きさに期待したいと思います!

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今後また、アイデア不足やあれこれ悩んでしまった際にはお気軽にご相談ください。

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読者の皆様もあれこれ悩まれた際にはお気軽にご相談ください。
「ダメ出し!道場」は 目からウロコを落として発想の転換をしていただける企画です!

以上。「ダメ出し!道場」でした!

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。