みんな失敗して大きくなった?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

いよいよ梅雨のシーズンですね。ここ埼玉県小川町でも、晴れたかと思ったら急に雨が降り、蒸し暑さを感じる日が増えてきました。草木や農作物にとっては恵みの雨ですが、人間にとっては少々過ごしにくい季節です。

しかし、考えてみれば人生も天気と似ています。毎日が快晴ということはなく、仕事でも人間関係でも思い通りにいかないことは必ずあります。私自身、編集者としての仕事をしてきた中で、「あの時こうしておけばよかった」と思う失敗を数え上げればきりがありません。

しかし不思議なことに、本当に役に立った教訓の多くは成功体験からではなく、失敗から得たものでした。もしかすると、失敗から何を学ぶかがその後の人生を左右するのかもしれません。

今回ご紹介するのは、そんな「失敗の価値」を歴史上の人物たちから学べる一冊です。古今東西の「大失敗」が、現代を生きる私たちへの貴重な教訓になっているとしたら、読んでみたくなりませんか?

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古今東西40名の「失敗」から教訓を導く! “しくじり”から学ぶ世界史

宇山卓栄・著/知的生き方文庫・刊

792円(キンドル版・税込)/792円(紙版・税込)

「歴史の本」というと腰が引けて敬遠気味になってしまう人もいるかもしれませんが、本書の表紙はどうでしょうか。堅苦しいイメージではなく、気軽に読めそうに思えるのではないでしょうか。

「世界史」という文字だけが目立つと勉強本の印象が強くなりますが、本書の表紙には「しくじりから学ぶ」という文字が目立つように配置されているので、心理的ハードルを下げる効果があります。

そしてターコイズブルーと黄色という配色も、教科書や教養書とはかけ離れたデザインです。雑誌やポップカルチャーに近い雰囲気なので、気軽に手に取れると思います。

そんな本書の著者・宇山卓栄氏は、1975年生まれの歴史教育者・著述家です。大阪生まれで慶應義塾大学経済学部卒。予備校や塾などで世界史を指導し、世界史をわかりやすく解説する力には定評があります。テレビや雑誌などでも活躍しており、主な著書には『経済で読み解く世界史』(扶桑社)、『小学生でもわかる世界史』(朝日新聞出版)、『世界一おもしろい世界史の授業』(中経文庫)などがあります。

歴史上の偉人というと、成功談を人生の教訓にするような本が多いと思いますが、本書はその反対方向にあります。「成功者から学べ」という世の中の流れに逆らって、「いや、失敗から学んだほうが早いでしょう」と言っているかのようです。

少し斜に構えた見方をすれば、本書は世界史の本ではなく、2500年分の「やらかし事例集」ともいえそうです。

著者は「はじめに」でこのように述べています。しくじり(失敗)は人生の宝であり、多くの教訓を与えてくれるが、人間は自分を正当化しがちなため、失敗から十分に学べず、同じ過ちを繰り返す、と。

その著者の思いを具体化するために、本書には漢の武帝、古代ローマの英雄、フランス王妃マリー・アントワネットなど、歴史上の有名人40名が登場します。そして本書には彼ら彼女らの失敗が現代人に対する教訓として取り上げられています。

歴史上の有名人の成功譚は数多くありますが、成功者の成功法則は時代や環境が異なるために現代人がそのまま参考にするには難があります。

しかし、失敗の原因や人間の弱さには時代を超えた普遍性があります。そのため歴史の教訓は「成功」よりも「失敗」から学ぶべきだというのが、著者の考えです。

それでは、本書の目次を紹介しましょう。

・はじめに
・PART1 プライド高すぎ&慢心でしくじった!
01 韓信
「劉邦なんていつでも倒せる!」自分を過信していたら……
02 ユリウス・カエサル
「自分に逆らえるヤツなんていない!」ハズだったのに……
03 ボニファティウス8世
神の代理人たる教皇の権威を貶められ、その揚げ句……
04 マリー・アントワネット
華やかな美貌が仇となるなんて……
05 乾隆帝
貿易すれば儲かることはわかっていた。しかし……
06 ヴィルヘルム2世
イギリスは親戚筋。助けてくれるハズが……
COLUMN1 アメリカ大統領選、テレビ討論の決め手は?

・PART2 お金でしくじった!
07 武帝
詐欺的な手法で、民衆からお金を巻き上げすぎた……
08 サラディン
商人のカネ勘定を認めずに、暴走しちゃった……
09 フェリペ2世
「書類王」と呼ばれるも、お金に無頓着すぎた……
10 ジョン・ロー
紙幣を刷りすぎて、バブルになっちゃった……
11 ヒャルマール・シャハト
景気回復のはずがインフレ、そして戦争へ……
12 ジョン・メイナード・ケインズ
大経済学者になれたのは、株式投資の失敗のおかげ……
COLUMN2 政治とカネ 昔と今では……

・PART3 裏切りでしくじった!
13 ジャンヌ・ダルク
キャンペーンガールとして散々利用されちゃった……
14 チェーザレ・ボルジア
毒殺の得意な父が、逆に毒殺されてしまい……
15 マルティン・ルター
教会の堕落の告発が、戦争に利用されてしまった……
16 フェルディナント・マクシミリアン
異国の皇帝に祭り上げられ、揚げ句の果てにハシゴを……
17 エミリオ・アギナルド
祖国独立の純真を、大国のエゴに利用されちゃった……
18 アーサー・ジェイムズ・バルフォア
今も続く中東紛争の火種をつくっちゃった……
COLUMN3 裏切る者は誰だ!?

・PART4 色恋でしくじった!
19 クレオパトラ
お色気作戦、通じる相手と通じない相手がいた……
20 則天武后
2代の皇帝に愛され、政争に巻き込まれちゃった……
21 フアナ女王
夫の浮気&病死で正気を失い、奇行に走ってしまった……
22 ナポレオン・ボナパルト
18歳の少女にほれすぎて、すべてが台なしに……
23 ジョルジュ・ブーランジェ
最後の最後で、愛人に溺れて決断できなかった……
COLUMN4 「英雄、色を好む」は真実だった

・PART5 思想・信念でしくじった!
24 朱元璋
大切な孫を家臣たちから守るつもりが……
25 クリストファー・コロンブス
「インドじゃないな」とうすうす気づいていたけど……
26 トーマス・ロバート・マルサス
過激すぎて、経済学の主流から外されちゃった……
27 エイブラハム・リンカーン
頑固さが災いして、悲惨な内戦が起きちゃった……
28 洪秀全
カリスマだったのに、時代に逆行しちゃった……
29 鄧小平
若者たちの自由化への思い、わかっちゃいるが……
COLUMN5 極右思想は、どこまでまん延するのか

・PART6 不運でしくじった!
30 伍子胥
あの若王が、復讐の手を緩めるなんて……
31 諸葛亮
敵将から天才と祭り上げられちゃった……
32 アタワルパ
あっけなく人質になり、誰も助けてくれなかった……
33 イヴァン雷帝
激情を抑えきれず、家臣に恐るべきことを……
34 ジェーン・グレイ
在位わずか9日間、陰謀に巻き込まれちゃった……
35 エンヴェル・パシャ
民族統一のチャンス、でも理想を共有できず……
COLUMN6 面接で「運が悪い」と答えた人は?

・PART7 準備不足でしくじった!
36 煬帝
貴族の力を弱めておくのを、後回しにしちゃった……
37 豊臣秀吉
民衆の抵抗があんなに強いなんて、想定外だった……
38 ナポレオン3世
怒りの感情に流され、敵のわなにはまっちゃった……
39 ウッドロウ・ウィルソン
キレイごとばかりで、外交的地位を落としちゃった……
40 レオポルド・ガルチェリ
カッコつけすぎたら、イギリスの虎の尾を踏んじゃった……
COLUMN7 準備不足か、能力不足か

ここからは本書に登場する歴史上の偉人40人の中から、私が興味を引かれた人物を何人か取り上げてみましょう。

最初は「ユリウス・カエサル」です。カエサルは古代ローマ名門貴族の出身でしたが、庶民派として人気を集めました。貧民への土地分配、借金問題の改善、属州統治の改革、軍の強化などを進め、多くの民衆や兵士の支持を獲得します。また、ガリア遠征で大成功を収め、ローマ随一の実力者になりました。

カエサルは元老院の保守派と対立しながらも勝利を重ね、ついには終身独裁官、つまりローマの最高権力者になります。しかしその過程で権力の過度の集中、元老院の権威を弱めたこと、反対派の不満を軽視したことなどから元老院でブルータス、カッシウスらによって暗殺されてしまいます。

本書では著者が本人にインタビューする形式で本音を引き出しているのですが、そこでカエサルは「まさか自分に逆らう人間がいるとは思わなかった」と言っています。

この項の最後で著者は、「改革を進める際には平民と貴族のバランスを取ることが重要だった」と述べ、現代人への教訓として「自分が正しいと思っていても、反対する人は必ずいる。その存在を軽視すると、最後に足元をすくわれる」と記しています。

会社を経営していると、業績が良く、社員がついてきて、顧客からも支持されるという八方良しの状況に恵まれることがありますが、そういう状況ほど実は危機であるという話として読むことができます。

カエサルの場合は、成功しすぎたがゆえの慢心と、反対する人たちとの対話不足であったというのが「しくじり」の原因でしょう。

次は「マリー・アントワネット」の項を読んでみましょう。一般的に彼女は悪女として語られることが多いのですが、著者はそのイメージを否定しています。

実際の彼女はルイ16世との仲は悪くなく、子どもを4人育てた家族思いの母親であったということです。そして、性格もそれほど悪くはなかったようです。

では、なぜ彼女は歴史的に嫌われているのでしょうか。著者は「目立ちすぎたからだ」と言っています。

彼女は身長154センチほどで、当時としては背の高い女性ではありませんでしたが、持ち前の美貌と華やかな衣装、派手な髪型、社交好きな性格から、非常に目立つ存在でした。

また、賭博や舞踏会、優雅な暮らしを好んでいました。これは貴族社会では普通のことですが、庶民から見ると反感を買う材料でした。

著者はフランス革命の原因を彼女個人とは考えていません。当時のフランスの国家財政は、ルイ14世以来の対外戦争と莫大な国債、非効率な税制によってすでに危機的状況でした。

ですからマリー・アントワネットが少々浪費した程度は、国家予算全体から見れば微々たるものでした。つまり、フランス革命はマリーのせいではないということです。

それなのに処刑されてしまったのは、人々が複雑な社会問題よりも、わかりやすい「悪者の顔」を求めたからです。その標的がオーストリア出身で美しく、贅沢好きな王妃であったというのが真相です。

革命勢力に「赤字夫人」と呼ばれ、37歳の若さでギロチンにかけられた彼女は何を失敗したのでしょうか。著者は「王妃という立場で、民衆の感情を考えずに目立ちすぎたこと」だと指摘しています。

彼女の失敗を現代への教訓と読み替えるなら、「能力や人格よりも『どう見られるか』が運命を左右することがある」ということでしょう。

自分では普通と思っている行動でも、周囲の不満が高まっている時期には象徴的な存在として批判を集めることがある。それが断頭台に消えた彼女の残した教訓と言えそうです。

次は「ジャンヌ・ダルク」の項を読んでみましょう。彼女はもともとフランス東部ロレーヌ地方の農家の娘でした。

16歳の時、彼女は神の声を聞いたと言い、自分がフランスを救う使命を与えられたと信じて行動を起こします。当時のフランスはイギリスとの百年戦争のさなかで、戦況は不利でした。

ジャンヌは王太子シャルルに面会し、自分が神の啓示を受けてフランスを救うと訴えます。そして実際にオルレアン包囲戦などで活躍し、フランス軍の士気を劇的に高めました。

「神の啓示を受けた少女が祖国を勝利に導く」と語れば英雄譚ですが、著者の見方は違います。当時、イギリスはさまざまな事情から優位が揺らぎ始めていて、フランス軍が反撃できる体制が整いつつあった。ジャンヌはそこに登場した象徴であったというのです。

著者はジャンヌの失敗を「自分が政治的な象徴として利用されていることを理解していなかった」ところにあると指摘します。そして1430年に捕虜となり、イギリス側に引き渡されました。

本物の「救国の英雄」なら、そこで救いの手がさしのべられるはずですが、実際には積極的な救出は行われませんでした。著者はその理由を、「ジャンヌの役割が既に終わっていたから」と言っています。彼女は1431年に異端審問で火あぶりにされました。

ここで著者が引き出している教訓は、とても辛辣です。「支配者はしばしば都合の良い作り話をでっち上げて人々を騙す」というものです。現代でもある人物がカリスマとして祭り上げられることがあります。しかし状況が変われば、その人は簡単に切り捨てられます。民衆も、すぐに忘れてしまいます。

カエサルの失敗が「慢心」、マリー・アントワネットの失敗が「時代の空気の読み違え」だとすれば、ジャンヌ・ダルクは「理想や使命感だけでは権力の論理には勝てない」という教訓を私たちに教えてくれているのでしょう。

あと37人の「失敗」が本書には掲載されています。それらをじっくり読めば、人生で転ぶ回数を少し減らせるかもしれません。


 

EC仙人のダメ出し!道場
EC仙人
太田哲生

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【AI時代に優先すべきスキルは、実は〇〇力です!】
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AIまだ使いこなせていません。何から勉強すれば良い?
AI使ってみたけど、なんかイマイチで…
AIなんでも出来るって聞いたけど、なんも出来ん!
AIのプロンプトエンジニアリング(AIへの指示技術)は学んだ方が良いですか?
AI勉強するのにオススメの書籍はありますか?
AIのセミナーとか行った方が良いですか?

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

など、とにかくAI関連の質問をよく受けます。

私はAI開発者でもなければ、プロンプトエンジニアリングの専門家でもないですが、「AIの素人でもAIと上手に付き合う」方法はいつも研究して試行錯誤しているベテランIT活用家と自認しています。

その立場であえて答えるということは、例えるなら「自動車の開発エンジニアでもなければ、プロのレーシングドライバーでもない人が「一般ドライバーでも車の上手な活用法や燃費の良い走り、便利なカーグッズのことはいつも研究して試行錯誤しています」といったところでしょうか(^^;)

最初は基本・基礎の勉強を、自動車教習のような書籍なり、教習所的な初心者向けセミナーやWebサイトで学ぶのも悪くはないかも知れませんが、自動車と違っていきなり使ってみても事故を起こして命にかかわるようなことはありません。

車のようにまずは数百万円を使って車を買わないと使えない(乗れない)といったこともありません。

まずは、いろいろな車に試乗するように、無料であれこれのAIを使ってみれば良いのです。
ChatGPT、Google Gemini、Claude、Microsoft Copilot、PerplexityあたりのAIチャットにあれこれ質問や相談をして使ってみると良いでしょう。

と、「まずは自分で使ってみな!」と突き放すだけなのも失礼なので、私の独学の中で感じて得た「悟り」や「極意」とでも言うのでしょうか、とても大切で優先度の高い「AIの使い方の秘訣」についてお話ししたいと思います。

あえて、キャッチーなタイトルをつけるとするならば(^^;)
↓↓↓↓↓
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AIがイマイチ賢くない理由は? 実はあなたの〇〇力不足だった!?
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多くの方が、ほんの1~2年前まではAIを活用するには高度なITの知識やスキルが必要になるものだと思っていました。

事実、AIへの指示の出し方を「プロンプトエンジニアリング」などと称して、小難しい書籍やセミナーにしたものは巷にたくさんあります。

Amazonで「プロンプトエンジニアリング」と検索してみてください。たーくさんのプロンプト関連の本がみつかります。

まぁ、お金と時間に余裕のある方は1~2冊読んでみると、知らないよりは知っている方が早くAIを便利に使え始められるかも知れません。

しかし私には、それは既に遅く、少し違う景色が見え始めています。

ChatGPT、Gemini、ClaudeなどのAIは、もはや専門家だけの道具ではありませんし、学生も主婦も会社員も経営者も、子供からお年寄りまで誰もが使う時代になってきました。

AI以前には、コンピューターに命令するためには「コンピューターの言葉」を覚える必要がありました。

ところが現在は逆です。

AIの進化・進歩が予想を超えて早く進み、人間の言葉を理解する能力が格段に高まったため、特別なプロンプト技術やITスキルではなく、「人間が正しく日本語を書く能力」の方が重要になってきたのです。

これは非常に興味深い逆転現象です。
かつて、我々は小中学生時代に国語の授業で、「主語をちゃんと書きなさい」「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにしたのか?」の 5W1H を明確にしなさい。「相手に伝わる文章を書きなさい」などと教えられました。

多くの人は、「そんなバカ丁寧な会話なんてしてないし」「そんなこと社会に出て役に立つのか?」などと思ったかもしれません。
ところが2026年現在、それがAI活用力の核心になりつつあります。

まるで小中学校の国語の先生が、20年後のAI時代を予言していたかのようです(^^;)

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【AIは賢い。しかし超能力者ではない】

AIについて、多くの人が誤解しています。

AIは万能で、人間の意図を勝手に完全に理解してくれる!
何にでも明確に正解を返してくれる!

なんて思っている人も少なくありませんが、実際のAIは違います。
AIは非常に優秀な「推理・推論の達人」ですが、一方では「もっともらしい返答文章を紡ぎ出すウソつきの名人」です。

でもそれも、与えられた情報が曖昧であるがゆえの、曖昧な推理をしてしまうことからきています。

例えば、あなたがベテランの部下にこう言ったとします。
「こないだのやつ、あれしといて!」
「新商品、インスタにいい感じにUPしといて!」
「もうちょっとエモい感じでバズらせて!」

優秀なベテランの部下なら通じるかもしれませんが、新人さんや、仮にベテランであっても初対面の外注さんだとかなり意味不明でしょう。(^^;)

AIも同じです。人間同士なら表情や声のトーン、今までの関係性などで補える情報があります。でもAIは入力された文章によって与えられた情報以外は基本的には知りません。

だから曖昧な文章での指示からは曖昧な結果しか生まないのです。
あなたの脳の中をテレパシーで覗いて勝手にインプットするなんて超能力までは、残念ながら今の所、AIはまだ持ち合わせてはいません。

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【AIはすぐ間違えるのではない。あなたがすぐ間違えるのだ】

実はAIの失敗の多くは、「AIが間違えた」のではありません。

「あなたが曖昧な指示を出した」「充分な情報を与えなかった」ことが原因だったりします。

例えば、「ネットで売れる方法教えて!」なんて、つい聞いてしまいがちな質問。人間には簡単な質問に見えます。

でも、そんな質問も、AIからすると、
・何を売るのか?
・誰に売るのか?
・個人なのか法人なのか?
・商品なのかサービスなのか?
・予算はいくらか?
・日本向けか海外向けか?
などなど、何も分からずではAIは一般論しか返せません。

そこを具体的に「デリケートなお肌の女性や子供向けの化学物質無添加の天然原料100%の手作り石鹸を販売している個人事業主です。広告費予算は月3万円です。Instagram 経由で半年以内に集客と売上を2倍以上にしたいです」

と書くと、どうでしょう?
突然AIは優秀になります。(興味の沸いた方はぜひやってみて!)

でも実はAIが急に賢くなったのではありませんよねー(^^;)
そう、あなたが情報を整理して丁寧な言葉で伝えるように変えただけなのです。

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【AIとの会話は「翻訳」ではなく「設計」】

ここで重要な発見があります。多くの人は、「AIにどう聞くか」「AIに質問するテクニック」を考えています。しかし本質はそこではありません。

本当に重要なのは、「自分が何を求めているのかを整理できているか」だと思います。そういう観点で考えると、AIとの対話は「質問」というより「設計」だといえるのかも知れません。

例えば建築士さんに、「なんかいい感じの家を作ってください!」なんて言っても、建築士さんは困りますよね(^^;)
・家族は何人か?
・予算はいくらくらいか?
・何部屋、何平米程度必要か?
・平屋か二階建てか?
・庭は必要か?
・譲れないコダワリや優先順位は?
などを洗い出して整理する必要がありますよね。

AIも同じです。インプットが不足するとアウトプットの質が極端に落ちます。(でもAIは無理にでも推論して何らかの返答をしようとするので、時に見当はずれで中途半端な答えになったり、ハルシネーションと呼ばれる推論でウソの返答を生成してしまいます)

ちゃんと事前に情報インプットをできるだけしてあげれば、AIの答えは俄然良くなるのです。逆の視点で人間から見れば、良い答えを得られる人は、AIへの質問テクニックが上手なのではありません。頭の中の考えや要点を整理するのが上手なのです。

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【日本語は便利、でも省略や行間を読む文化が当たり前】

ここで日本語特有の問題があります。日本語は世界でも珍しいほど省略が多く、曖昧を許す言語です。

例えば、「昨日行ったけど、あいてなかった~」という主語も目的語もない文章一つでも、
奥さんが美容院に…
社長が仕入れ先に…
娘が夏休みの学校に…
など、相手のことやシチュエーションをよく知っていれば、日本人は普通に理解できてしまいます。

しかし、英語を話す国の人々や、AIは、
・誰が行ったのか
・どこへ行ったのか
・何が「あいて」いなかったのか
それらが全部省略されていては、推論さえもできません。

私たち日本人は、普段、無意識に、いろいろなことを補完してしまっています。相手も分かっているだろう前提で会話したり、当たり前にやってしまいます。(だから誤解も多いのですが(^^;))

ところがAIはこれでは補完できません。質問をしてくれる場合もありますが、勝手な推測が始まってしまうこともあります。推測が始まれば当然AIでも誤解も始まります。

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【略語はさらに危険】

日本語には極端に略語が多いです。例えば、スマートフォン→「スマホ」は最たるものですが(^^;)

「パソコン」パーソナル・コンピューター
「リモコン」リモート・コントローラー
「エアコン」エアー・コンディショナー(コントロール)
「マザコン」マザー・コンプレックス
「合コン」合同・コンパ
「ゼネコン」ゼネラル・コントラクター
「ツアコン」ツアー・コンダクター
「ミスコン」ミス・コンテスト
「オワコン」終わった・コンテンツ
などなど、「コン」は意味もさまざまです。これ昔から思ってました!
話が横道にズレましたが。

要は日本人には当たり前ですが、世界的には通じないような略語も多いということです。(最近のAIは日本語の学習も深まって賢いので、こうした日本独特の略語もかなり理解するようになってきましたが)

でも厄介なのは、新しく定義がまだ曖昧な略語です。
例えば、「エモい」などは人によって意味が違います。

エモーショナル。感動的。懐かしい。切ない。おしゃれ。雰囲気がある。など、まだ定義が曖昧で人間同士ですら解釈が分かれます。

当然AIも迷います。

また、「バズる方法教えて」という質問も危険です(^^;)
「バズる」との定義は何でしょう?
1000再生なのか。10万再生なのか?
「いいね!」の数なのか? 売上増加なのか?
認知拡大なのか? など意味が人によって違います。
AIは曖昧な定義の言葉は苦手なのです。

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【SNS文化が生んだ新しい課題】

スマホ(SNS)が普及して以来、多くの人は短文文化の中で生活する ようになって来ました。LINE、X、Messenger、Instagram、TikTok…

仲間内・身内や同類の人間の中では短く書くことや略して言うことが正義や様式美(カッコイイ)になりました。しかし短く書く能力と、正確に書く能力はかなり別物です。

むしろ短文ばかり書いている=短文が通じる&許される狭い世界にいると、「相手も分かっているだろう」という意識・前提が強くなってしまいます。

これを私は「身内言語化」と呼びたいと思います。
仲間内では通じるけど、外部には通じない。
学校のクラスや部活やサークルなどなら良いでしょう。
会社の部署やお店などの小さな組織ならまだ通じますし、許されるでしょう。でも一歩外に出てのコミュニケーションでは通じません。

AIも残念ながら「身内」ではありません。
ですから、省略されると文脈を読み違え、読み違えると返答も見当違いになってしまいます。親しみを持ちつつも、正しい日本語で丁寧に伝えましょう。

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【AIには「プロンプト力」ではなく「説明力」の時代】

AI業界ではつい最近まで「プロンプトエンジニアリング」という言葉が流行っていました。

特殊な呪文のような指示文を書けばAIを操れるという考え方です。
しかし最近のAIは急速に進化しています。
特殊なテクニックの価値は徐々に下がっています。

一方でAI以前から今に至るまで価値が下がらない能力があります。
それが「説明力」です。(日本では「国語力」とも言われます)

状況を整理し、目的や条件を言語化する力。
相手の誤解を予測し思いやりを持って説明する力。

これはAIがどれだけ進化しても変わらない必要な力です!
なぜならAIは人間の目的を勝手には決められないからです。
(勝手に決められるようなAIが登場したらマジ怖い!)

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【AI時代に有利なのはどんな職業の人か?】

ここでちょっと意地悪な質問をしてみましょう。

AI時代に有利なのはどんな職業の人でしょうか?
プログラマー? エンジニア? もちろん有利でしょう。
でもそれ以上に有利になる可能性がある人がいます。

それは、「相手に伝わる文章を書ける」職業の人達です。

例えば学校の国語の先生や作家、編集者。
コミュ力の高いベテラン営業マン、インタビュー力の高い記者、コンサルタント、社員からの信頼が厚い経営者など。

こうした人々は昔から、「相手が誤解しない言葉」を意識して磨いてきました。

気の短い人には「くどい」「まどろっこしい」と批判を受けることもあったかも知れませんが、実はそんな力がAI時代に再評価され始めています。

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【国語はAIを動かすOS!?】

昔の学校教育では「国語」は一つの教科・科目に過ぎませんでした。

でも、AI時代にはきっと見え方が変わってきます!
国語は単なる教科ではありません。
すべての知識をAIに伝えるための基礎になってきます。

特殊な機械語やプログラミング言語のコマンドではなく、国語力がOS(オペレーティングシステム=基本ソフト)です。

言葉で情報を伝え、指示を伝え、言葉でシステムと意思疎通するOSが不安定なら、どんな高性能システムも動きません。
言葉が曖昧なら、どんな高性能AIも性能を発揮できません。

AIの性能差ばかりが話題になってしまっていますが、本当に差が出るのは人間側、利用者側の差です。

同じAIを使っても、ある人は10倍の成果を出し、ある人は「使えない」と文句を言うだけ。
その差の多くはAIではなく利用者側の「国語力」の差にあります。

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つまり、私の思うに、「AI時代」とは機械が人間の言葉を理解する時代です。
しかし逆に言えば、人間もまた自分たちの言葉を見直さなければならない時代になりました。

AI活用の本質は、難しい技術を覚えてテクニック自慢に走ることではありません。自分が何を考え、何を望み、何を実現したいのかを整理してシステムに伝え、良い答えを引き出すことです。

この先のAI搭載のロボットや自動車、空中ドローンなどが日常に普及して浸透してくる時代にも、それらAIシステムとのコミュニケーション手段は「言葉=各国の国語」なのは間違いありません。

多くの人がいずれ当たり前に使うようになるであろうAI家事ロボットやAI医療ロボット、AI自動車にAIドローン、AIロケットなど、言葉をOSとするさまざまなAIシステムに正しく安全に働いてもらうには、「相手が少しでも誤解しないように、自分の考えを正確に言葉にできる力」が必須だと確信しています。

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【まとめ:AI時代に優先すべきスキルは、実は国語力 でした!】

AI時代に本当に価値が上がるのはITスキルではなく、「自分の考えを誤解なく言葉にする国語力」だと思います。

(ここで言う国語とは、日本語という意味ではなく、各国のAIのインプットに使われる国語。日本では日本語)

皆さんもスタッフさんやご家族(特にお子様やお孫さん)などに、できるだけ丁寧で正しい国語力を身に付けて使えるようになることをお勧めしてあげてください!
それがAI時代に、より便利に、より安全に仕事をしたり暮らしていく能力になるからです!

もちろん、人間同士のコミュニケーションにも正しい国語力は、誤解やそこから生じる諍い(いさかい)を減らしていけるものだと信じて期待したいと思います!

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以上、AI時代に優先すべきスキルは何か? を考えてみた「ダメ出し!道場」コラム回でした。
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さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。
おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、商品名の一部をラベルのように表示する方法をご紹介します。






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デザイン道場バックナンバー
過去ご紹介したデザイン道場の一覧です。是非ご活用ください。

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編集後記

事務所のある町には600人を収容する大ホールがあるのですが、現在解体工事中です。老朽化、耐震問題、空調設備の故障など、さまざまな問題が解決できずに取り壊しとなったものです。高度成長期に全国で建設された公共施設が更新期を迎えています。しかし人口減少と財政難の中で、建て替えも維持も難しいケースが増えているようです。何かうまい打開策はないものでしょうか。
(おちゃのこ山崎)

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