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レジリエンスを高めて生き残る方法とは?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

いよいよ夏本番となりました。40℃超えのニュースも聞こえてくるようになり、人体の耐久力が試されているような気がします。もはや体力や精神力だけに頼るのではなく、しっかり水分をとり、冷房を活用してください。

「耐久力」といえば、最近は「レジリエンス」という言葉がよく使われています。もともとは17世紀に物理学で使われた言葉のようですが、広く使われるようになったのは、19世紀に材料工学の用語として用いられてからでした。

それが20世紀後半には心理学の用語となり、今では生態学や防災、経営、サイバーセキュリティ、都市計画、気候変動など、多くの分野で使われるようになりました。

本来は「外力をはね返す力」を意味しますが、現在では「復元力」「回復力」「立ち直る力」「靱性」などと訳されます。

今回のオススメ参考書では、レジリエンスの入門書として、『折れない心のつくりかた』という本をご紹介します。

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オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

はじめてのレジリエンスワークブック 折れない心のつくりかた

日本ポジティブ心理学協会・著/宇野カオリ・監修/滝本繁・執筆/すばる舎・刊

1,287円(キンドル版・税込)/1,430円(紙版・税込)

古い日本のことわざに、「柳に雪折れなし」というものがあります。雪がたくさん積もっても、柳は柔軟にしなって雪を落とし、折れるのを防ぎます。外部からの力を柔らかく受け止めることの大切さを教えたことわざです。

このことわざは、レジリエンスの重要な一面をよく表しています。ただし、現在、心理学用語として使われているレジリエンスは、もう少し広い意味を持ちます。「損傷から回復する」「周囲の支援を得る」「経験から学ぶ」「必要なら仕組みを作り変える」といった意味も含まれています。

レジリエンスの意味をストレートに理解するには、その反対語を調べるとよいでしょう。レジリエンスの反対語は「脆弱性」です。外部から力が加わると、簡単に変形する、壊れる、元に戻らなくなる。その反対がレジリエンスというわけです。

本書のタイトルである「折れない心のつくりかた」は、脆弱ではない心をつくり、鍛えるという意味です。現代社会では、よく「心が折れそう」「心が折れた」という表現を使います。ダメージが限界に達し、自分の力だけでは立ち直ることが難しい状態を表しています。

もし企業経営者の心が折れてしまったら大変です。倒産してしまうかもしれませんし、事業を継続できない状態に陥るかもしれません。だからこそ企業経営者には、「折れない心」が必要です。

それでは、本書の「はじめに」を読んで、この本の性格を探ってみましょう。「はじめに」では、次のようなことが述べられています。

・レジリエンスは、ここ10年くらいで知られるようになった新しい概念である 
・本書では、レジリエンスを次のように定義している 
「逆境や困難から立ち直る力」 
「日常のストレスに適切に対処する力」 
・本書は、レジリエンスに関する一般向けの初のワークブックである 
・本書の目的は、レジリエンスを高め、人生に役立ててもらうことである 

続いて、6ページにわたる「プロローグ」があります。そこでは、次のようなことが述べられています。

・レジリエンスとは、ストレスに上手に対処する力である 
・レジリエンスを身につけると、毎日が快適になり、人間関係が改善され、仕事や子育てにも役立つ 
・レジリエンスが高まると、なりたい自分に近づくことができる 
・本書で紹介する7つのワークに取り組めば、レジリエンスを身につけることができる 

それでは、目次を紹介します。

・はじめに 
・プロローグ 
・ワーク1 「ABC分析」で自分を知る 
そのとき、頭の中はどうなっている? 
・ワーク2 「思考のワナ」から抜け出す 
ピンチのときほど、勘違いしがち 
・ワーク3 「氷山思考」を探り当てる 
あなたを突き動かすのは、こんな信念 
・ワーク4 自分の「思い込み」に挑む 
それって、本当に正しいの? 
・ワーク5 未来の「シナリオ」を書き直す 
そんなに心配しなくても、大丈夫 
・ワーク6 一瞬で心を静める「エクササイズ」 
いざというときの、緊急対策いろいろ 
・ワーク7 窮地で自分の思考に反論する 
リアルタイムで、レジリエンスを発揮 
・ワークシート集 
・おわりに 

監修者が「ワークブックである」と述べているように、本書はワーク1からワーク7までを順番に実践することで、レジリエンスが徐々に身につくように構成されています。そのため、ページの順に読み進めることをおすすめします。

最初の「ワーク1」は、「ABC分析を使って自分を知ること」から始まります。

ABC分析とは、出来事を3つのプロセスに分解して整理する方法です。ABCは、それぞれ次の言葉の頭文字です。

A=Activating Event(逆境・困難) 
B=Belief(思考・信念) 
C=Consequence(感情・行動)

このABC分析では、真ん中にある「B」、つまり解釈のプロセスが最も重要だと著者は言います。世の中ではさまざまなことが起こりますが、同じ出来事でも、解釈しだいで、その後の感情や行動が大きく変わるからです。

たとえば、あなたが職場で財布をなくしたとします。

そのとき、「盗まれたのでは?」と解釈すると、大騒ぎすることになるかもしれません。

しかし、「誰かが上司や総務に届けてくれて、どこかに保管されている」と解釈したらどうでしょう。周囲に「私の財布、見なかった?」と穏やかに声をかけ、すんなり見つけることができるかもしれません。

このABC分析は、本書のほかのワークでも使う基本的な手法です。そのため、最初は繰り返し挑戦して、慣れることを著者はすすめています。

ワーク1は、次の6つのステップで進んでいきます。

・ステップ1 気になる「出来事」を書き出す 
・ステップ2 自分の「苦手な出来事」を特定する 
・ステップ3 自分の「解釈」を書き出してみる 
・ステップ4 「ABC日記」で思考をキャッチする 
・ステップ5 自分の「反応パターン」を見つける 
・ステップ6 自分の「思考のクセ」を知る 

まず「ステップ1」では、「最近うまくいかなかったこと」や「感情的になったこと」を5~10個、ノートに書き出します。書き出すときは項目番号をつけ、それぞれに「出来事」「感情」「行動」「評価」の欄を設けます。

たとえば「出来事」の欄には、「仕事でミスをした」「上司があいさつを返してくれなかった」「実家からの宅配便がなかなか受け取れない」「どうしてもやりたかった企画がボツになった」などと記載します。

「感情」の欄には、「恥ずかしい、戸惑い」「イライラ、失望、少しだけ罪悪感」「がっかり、どうして?」「怒り、うんざり」などと書き込みます。

「行動」の欄は、当てはまることがなければ、空欄のままでもかまいません。とにかく、飾らず、正直に記載することがコツです。

「ステップ2」では、今書き出した出来事について、「評価」の欄に1~5の数字を入れます。そのうち、4または5の評価をつけた項目に注目します。これが、自分にとって特に気に障る出来事だということです。この情報が、自分のレジリエンスを強化するうえで非常に重要になります。

次の「ステップ3」では、評価が4または5だった出来事について、できるだけ掘り下げて「解釈」を書いていきます。

たとえば、「夫が帰宅が遅くなることを連絡してこない」という出来事の評価が「4」だったとします。そこに解釈として、「まただ。せっかく夕食を作っても無駄になる。共働きで疲れているのに、支度をする私の苦労をわかってくれない。軽んじられている」などと書き込みます。

ただし、実際には、人間は「出来事」から一瞬のうちに「感情」や「行動」に移っていることが多いため、思い出そうとしても、そのときの考えがなかなか浮かんでこないこともあるでしょう。そのような場合は、「どうして、そのような感情や行動が生まれたのか」という方向から推理していくとうまくいくそうです。

ここで著者から注意があります。書き出した「解釈」に合わせて、「感情」を書き換えてはいけないということです。変えてよいのは「解釈」のほうで、一度書いた「感情」は書き換えない。これが、このワークのルールです。

次の「ステップ4」では、新たに「ABC日記」に挑戦します。1日を振り返り、毎日3つずつ、心の中のつぶやきをシートに記入していきます。記入する内容は「出来事」「思考」「結果」です。

「こんなことがあって(A)」 
↓ 
「こう考えたから(B)」 
↓ 
「こう感じて、こうしたんだよね(C)」

という流れになります。そして、それぞれに点数をつけます。

ここで例に挙げられているのは、次のような内容です。

A 来月から突然、隣のチームのヘルプに入ることになった 
B それまでに今の仕事が片づかないかもしれない。決める前に、自分の仕事の状況を聞いてもらいたかった 
C 不安、困惑、怒り 

次のような例もあります。

A プリンターが、トナー切れのまま放置されていた 
B 見て見ぬふりをした人がいるはず 
C 怒り、あきれる。トナーを交換した 

このように思考を書き出していくと、自分の思考がいくつかのタイプに分類できることに気づくかもしれません。著者は、次の4つのタイプを示しています。

・タイプ1 なぜ思考 
・タイプ2 次は何思考 
・タイプ3 実況中継 
・タイプ4 評価 

タイプ1の「なぜ思考」は、過去に向かって原因を探るもので、問題解決につながりやすい思考です。

タイプ2の「次は何思考」は、未来に向かって推測していくものです。未来に向けた対策を講じやすい思考です。

タイプ3の「実況中継」は、そのとき頭の中に浮かび、流れていく内容が、そのまま思考になったものです。

タイプ4の「評価」は、状況に対する自分の評価を語るものです。必ずしも、客観的な事実に照らしたものではありません。

したがって、タイプ1とタイプ2の思考は、レジリエンスを高めるうえで役立ちます。一方、タイプ3とタイプ4が多い場合は、思考をさらに掘り下げる訓練が必要です。

「ステップ5」では、自分の反応パターンを、次の5つに分類します。

・反応パターン1 他人に権利を侵害された(怒り) 
・反応パターン2 大切なものを失った(悲しみ) 
・反応パターン3 他人の権利を侵害してしまった(罪悪感) 
・反応パターン4 未来への脅威(不安) 
・反応パターン5 人前で低評価された(羞恥心) 

反応パターン1の人は、「怒り」の感情が強いため、自分が苦しむだけでなく、衝動をコントロールする力も低下し、周囲とトラブルを起こしがちです。

反応パターン2の人は、悲しみや落ち込みを感じやすいため、抑うつ状態に陥りやすくなります。心のエネルギーを消耗するだけでなく、体の不調につながることもあります。

反応パターン3の人は、自分に厳しすぎるあまり、自分への怒りや悲しみに、たびたび苦しむことになります。ただし、その感情をうまく生かせば、次からの行動をよりよいものに改めることも可能です。

反応パターン4の人は、実際には起きていないネガティブな出来事を想像し、本来の思考や行動ができなくなることがあります。不安や恐れから自分の実力を発揮できなくなり、悪循環にはまってしまうのです。

反応パターン5の人は、自分自身を否定されたと思い込むことで怒りを感じやすく、他人に敵対的な態度をとる傾向があります。また、不安で萎縮したり、無力感から抑うつ状態に陥ったりしやすい傾向もあります。

ワーク1の最後にあたる「ステップ6」では、自分の「ABC日記」を読み返し、どの反応パターンが多いかを分析します。その結果、自分の「思考のクセ」がわかってきます。これを次のワーク2で利用します。

ワーク2では、8つの「思考のワナ」が示されます。

思考のワナ1 早とちり 
思考のワナ2 トンネル視(視野狭窄) 
思考のワナ3 拡大化・極小化 
思考のワナ4 個人化 
思考のワナ5 外面化 
思考のワナ6 過度の一般化 
思考のワナ7 マインド・リーディング(思考察知) 
思考のワナ8 感情の理由づけ 

「早とちり」のワナから抜け出すコツは、「スローダウン、スローダウン」「根拠は何? どんな証拠がある?」と自分に問いかけることを習慣にすることです。

「トンネル視」のワナから抜け出すコツは、「何か見落としていない?」「何かよいことは起こらなかった?」と確認する習慣をつけることです。

「拡大化・極小化」のワナから抜け出すコツは、「悪いことばかり気にしていない?」「うまくできたことは何?」と、自分に問いかけることです。

「個人化」のワナから抜け出すコツは、「他人や環境は、どのように影響している?」「原因の発端は、自分以外にあるのでは?」と問いかけることです。

「外面化」のワナから抜け出すコツは、「自分で変えられることはない?」「原因の一端に、自分も関与していない?」と確認することです。

「過度の一般化」のワナから抜け出すコツは、「『いつも』『すべて』ということは、そうそうない」「自分でなんとかできそうなことは?」と考えることです。

「マインド・リーディング」のワナから抜け出すコツは、「相手は実際にどのように行動した?」「相手に自分の考えを伝えてある?」と検証することです。

「感情の理由づけ」のワナから抜け出すコツは、「自分の感情と事実は、本当に一致している?」「事実を知るために、相手にどんな質問をすべき?」と考えるトレーニングをすることです。

次のワーク3では、心の奥底に潜む「氷山思考」を探り当て、自分の思い込みに気づいていきます。いよいよここから佳境に入りますが、残念ながらスペースが尽きてしまいました。

全体で120ページほどの本ですが、内容はかなり濃密です。

タイトルどおり、「折れない心」をつくりたい人には強くおすすめします。



 

EC仙人のダメ出し!道場
EC仙人
太田哲生

皆さま、暑いですねぇ! 暑中お見舞い申し上げます…

私の好きな言葉に「晴耕雨読」という言葉(考え方)があります。

本来の意味は、「晴れた日には外で田畑を耕し、雨の日には家で読書をするような生活スタイルを指します。転じて、俗世間の慌ただしさや競争から離れ、自然のリズムに合わせて心穏やかに自分らしく暮らすことを意味します。

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

似たような言葉に「悠々自適」と言う言葉がありますが、こちらは「のんびりした気ままな暮らし」のニュアンスが強いですが、「晴耕雨読」の方は、「天候(自然の節理)に合わせて、その時に最も適した活動(労働と学習)を選択する理にかなった生き方」というニュアンスが強く、私自身は「悠々自適」より「晴耕雨読」な生き方を目指したいと思います。

還暦を超え、「晴耕雨読」な生活に憧れて田舎暮らしを始めたのですが、ここ最近の夏の猛暑・酷暑では「晴耕」は命がけ(苦笑)。

昼間はエアコンの効いた屋内で「読」、夜明け前の早朝か、日が暮れかかった夕方に外に出て「耕」。

「雨耕晴読」とか、「朝夕耕昼読」といった感じですね。

それでも、早朝の小一時間、夕方の1時間に庭木に水をやったり、野菜の世話や収穫をするだけで、もう汗だく!
すぐに水シャワーを浴びて身体をクールダウンしないと、熱中症でダウンです(汗)

でも、おかげさまでこの夏は、トマトとキュウリ、ナスとオクラ、ピーマンとシソ、バジルと唐辛子がすべて自給自足できています(^^;)。
そろそろ小玉スイカとミニメロン、トウモロコシも収穫できそうです!(家庭菜園1年目にしては上出来!?)

日光が大好きなはずのこれら夏野菜たちも、昨今の猛暑、酷暑では水を切らすとすぐ萎れます。適度に日陰を作ってやったり、株元に草刈りした雑草を敷き詰めて土の乾燥を防いでやったり…
何もしないといろいろな虫が寄って来て葉を食べまくるので弱ってしまいますので、虫よけネットをかけたり、木酢液と唐辛子やすり下ろしたニンニク、ミントを焼酎に溶かして薄め、虫よけスプレーしたり。(目指せ完全無農薬栽培!)

健康で安全な野菜を栽培するのは、結構な手間や労力、コストもかかることを日々思い知らされております。(農家さんリスペクト!)
これぞ「晴耕雨読」!?と思って楽しみながら思索にふけっております。

現代社会に当てはめると、自然の摂理ではなく、ストレスの多い人間社会に振り回される生活から距離を置き、仕事(オン)と自己投資や休息(オフ)のメリハリをつけるワークライフバランスの取れた生き方が、現代流の「晴耕雨読」かもしれませんね。

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さて、今回はお店への「ダメ出し!道場」はお休みで、先日テレビで見たある地方の特産品のお土産物店さんについてのコラム回にしたいと思います。
実店舗もあるお店の方にはヒントの多い事例だと思いますので、自店ならどうする? と考えながら読んでみてください。
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【「お父さん預かります」のお店 】

先日、たまたまつけていたテレビで、北海道は小樽市のロケ番組をやっていたのですが、男性中年タレントのリポーターさんの目にとまったそのお店には、

「お父さん預かります」

の看板が。

「え? どういうこと? ここは何屋さん?」

その男性リポーターさんはつい興味を引かれ、お店の中へ入って行きます。

リ:「ここはお父さんを、預かってくれるんですか?」
店:「はい、お預かりしますよ! 奥へどうぞ!」

リポーターさんが奥のテーブル席に着くと、他にも預けられたお父さんらしいお客様がちらほら。

間もなくお店の方が昆布茶(無料)を出してくれて、「ごゆっくりどうぞ!」

リ:「ここは…」

と、周りを見回せば…昆布を中心とした商品の売り場が。
奥さま方(お母さん方?)は店内で買い物したり、堂々と店外(他店)にお出かけされたりもするそうです。

このお店は北海道小樽市の昆布専門店「利尻屋みのや」さん。
1991年の創業当初から掲げるこの「お父さん預かります」看板がSNSで徐々に話題になり、マスコミの取材や来客が絶えない人気店になっているのだとか。

「お父さん預かります」という看板は、冗談ではなく、観光客の足を止め、お店に入ってもらうための優れたマーケティング戦略で、しかも、お客様への思いやりから生まれたアイデアだそうです。

家族旅行で訪れる観光客の多い小樽では、お母さんや子どもはお土産屋さんをゆっくり見たいのに、お父さんは買い物に疲れてしまいぐったり。
そのあげく、「もう帰ろう」、「早くホテルに戻ろう」と言い始めます。

そこでみのやの社長が、
「疲れたお父さんは、どうぞ、うちで休んでください。その間、お母さんはゆっくり買い物を楽しんでください」
という気持ちから、この看板を出したとのこと。

その結果、お父さんは昆布茶をすすりながら休憩。「この昆布茶美味しいなぁ」と飲み終われば、手持ち無沙汰になって店内を巡回。
じきに買い物に出ていたお母さんもお店に戻って来て、昆布茶で一服。
お父さん預かってもらったし、昆布茶美味しいし、他にも美味しそうな昆布商品がいろいろあるし、お土産にはここの昆布商品を買って帰ろう! と売り込まなくても注文が増える。

…という、素晴らしいマーケティング戦略です。

よく、うちの商品は「食べてさえもらえば、わかってもらえる」などと言いながら、その「食べてさえ」をもらえていないお店が実に多いのですが、せいぜい、「試食あります」「試食どうぞ」と商品の横に小さい試食サンプルケースに入った干からびたサンプルがある程度、といった古いお店があります。

これだと、お店の外からお客様を呼び込むまでの力はなかなかないでしょう。
商品がまだわからない段階で、「ちょっとこの店入ってみようか」と思わせるのは、実はなかなかに難しいことなのです。

しかし、「お父さん預かります」の看板ひとつでそれを見事に成し遂げているこのお店はお見事です。

それだけでなく、北海道の昆布専門店が無料で「昆布茶」をふるまうことで、自信の昆布の旨味と美味しさを体験させ、他の昆布商品もきっと美味しいのでは? 美味しいに違いない! と期待させ、購入意欲を起こさせる。

そしていろいろな商品を見ていくと、そこには「アラジンの秘密」とか「おしゃぶりもんじろう」とか「パリパリくろべえ」、「ホラ吹き昆布茶」などのユニークな商品名の商品が並び、興味をそそり、お土産に渡した相手の笑顔までもが思い浮かびます。

単に昆布を売っているお店 → 家族がホッとできて、癒されて、楽しめてワクワクで買える(帰る)お店! になっているのです。

いかに北海道小樽の昆布屋であっても、看板にただ「美味しい昆布あります」だけでは、今のような集客や賑わいはないでしょう。だって小樽には他にも魅力的な海産物やワイン、チーズなど美味しそうな物産店が山ほどありますからねー!

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あらためて、この「お父さん預かります」看板戦略をマーケティング的な観点から解説してみると、次のようになります。

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1)まずは注目(Attention)を集める!

「昆布あります」や「北海道産昆布専門店」では多くの人は素通りでも、「お父さん預かります」と書かれていると、「え? どういうこと?」と思って足を止めます。
これは広告で最も重要な「まず見てもらう」(Attention)という役割を果たしています。

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2)好奇心(Interest)を生む

人は、「意味がわからない」「それから?」「続きが気になる」と思うと、その答えを知りたくなります。
心理学的にこのような「気になる状態」を作ることで興味を引きつけるのです。

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3)入店率が上がる

お店に入ってもらわなければ商品は売れません。
しかし、この看板のおかげで「ちょっと入って見てみよう」という人が自然に増えます。

「看板を見る」→「店をのぞく」→「声をかける」→「店内へ誘導される」
という流れを強引ではなく、自然に感じさせる仕掛けなのです。

店内にさえ入ってもらえれば、お客様はこれまた自然と受け身で
「昆布茶」→「その他試食」→「商品説明」でいろいろな商品を知ってもらえます。
あの「看板」がお客様を店へ連れてくる役割を果たしているのです。

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4)SNSで拡散される

そして、「お父さん預かります」は面白い看板なので、「写真を撮る」→「SNSに投稿する」「友人、知人に送信する」という人が自然に増えます。つまり、お客様自身がお店の宣伝をしてくれる状態になります。

流行りのカラフルな色合いの映える商品がない昆布店でも、アイデア次第で商品とはまったく関係ない看板画像でバズることができている典型例かもしれません。

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5)商品より店名より先に「店の存在」を覚えてもらう

その結果、「利尻屋みのや」さんという店名や、○○昆布という商品名より前に、「小樽のあの『お父さん預かります』の昆布屋さん!」
というお店の存在を、お客様の記憶と心にしっかりと印象付けることに成功しているのです。

このメルマガの読者の皆さんも、1か月もすれば「利尻屋みのや」さんという店名は忘れても、小樽のお店であることも忘れても、「お父さん預かります」のお店! で検索すればお店の情報にたどりつけるでしょう。

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まとめ

「お父さん預かります」看板の戦略を整理すると、

「お父さん預かります」の看板

「えっ?何これ?」と驚く

足を止める

店をのぞく(声をかけられる)

入店する

昆布茶から自然な流れで商品を試す

お母さんも合流、試す

購入する

看板の写真を撮る

SNSで紹介する

次の観光客がまた来店する

素晴らしいのは、この一連の流れが、お金をたくさんかけた広告ではなく、自店に掲げたたった1枚の看板から始まっている点です。

そして、商品とは関係ない、著作権も特許もないこの方法は、観光地や繁華街にあるお店なら応用できるお店は多そうですよね!
(やるかやらないかはあなた次第です。(^^;))

でも、気をつけてください!
これは単に「面白い看板を掲げれば成功する」という話では決してありません! 本当に重要なのは、

・お客様をよく観察していたこと
・お客様の困っているシーン・シチュエーションを見つけたこと
・その困りごとをユーモアと誠意で解決したこと
・看板と実際のサービス(休憩・昆布茶)が一致していたこと
・そして何より自信の商品力(試食させたら本当に旨い!)こと
です。

いくら面白いアイデアがあっても、誠意あるサービスがあっても、試食させたら「マズい! こんなの買わない!」では売れません。

まずは、基礎力(商品・サービスのクオリティ)を十分に磨いた上で工夫、チャレンジしてください。

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【応用例】バズる看板やキャッチコピーのアイデアを生み出すコツ

事例を作るときは、以下の問いを自分に投げかけてみるとアイデアが出やすくなります。

「お客様の『同伴者(付き添い)』は、退屈していないか?」

「お客様が言いたくても言えない『本音・恥ずかしさ』は何か?」(共感・心理的ハードル解除)

「うちのお店の『短所や本音』を、笑いで長所に変えられないか?」(自虐・正直さ・逆説的)

以下、参考までにいろいろなお店での看板、キャッチコピー案を考えてみました。

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「 !!警告!! 当店は「ダイエットの敵」なのだ!」(バカボンのパパ風に(笑))

美味しさに自信のあるお惣菜屋さん、パン屋さん、菓子屋さんなど、美味しくてつい食べ過ぎちゃいますよ! の逆説的表現で目を引く。

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「野菜嫌い怪獣 対策防衛隊」

美味しい野菜の産直店や八百屋さん。野菜嫌いのお子様を持つ方に、美味しい野菜とレシピや食べ方を提案。お子様の野菜嫌い克服の相談に乗れるお店をアピール。

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「この服、正直コーディネートが難しいです。挑戦者求む!」

洋服屋さん。人とは違う個性的なデザインの服を求めている方に刺さるキャッチコピー例

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「Wi-Fiありません。お話ししましょー! なお店」

デジタルデトックスできるカフェ・BAR・飲食店に。店主やスタッフ、他の客との「会話」をウリに人の集まる店に。「孤独」なお一人様をターゲットにしたお店に。リピート頻度、常連率、LTVが高いお店になりやすい

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「ラーメン屋なのに一番人気が唐揚げなので悩んでいます」
「うどん屋なのに蕎麦の方が売れるんです(悩)」

どんな唐揚げ? どんな蕎麦なんだろう? と興味が湧く。メイン商品より人気のサブ商品があるお店のアピール方法。

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「男性用・待機ソファ完備(※スマホ充電・Wi-Fi無料)」
「キッズスペース完備(パズル、ゲーム、おもちゃ、Youtube)」

女性用アパレル店、コスメドラッグストア、美容院、サロンなどに。
育児中のママさんも! 同伴家族のケアがあることで来やすい店。

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「話しかけない美容師のいるお店。笑顔オプションは無料(^-^)」

美容室での「世間話が苦手」「やたらと話しかける美容師が苦手」という顧客に合わせたサービスを用意したお店。
話さないけど笑顔は忘れない! から心理的にもコワくない。

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カヌレもアサイーボールもドバイチョコもないけど、プリン・ア・ラ・モードが食べられる昭和レトロ喫茶店。

流行りの「昭和レトロ」を象徴するスイーツで集客。SNS映え・投稿を期待する客層に刺さる。

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「『やけ酒』始めました」

やけ酒を飲みたいような気分の時でさえもおススメのお酒の提案ができます。つまり、どんな気分やシチュエーションの時のお酒でも提案、相談できる酒屋さんや居酒屋、BARなど。
ただ美味しいお酒や料理だけでなく、店主やスタッフの人柄・癒し・サービスも売りなお店。

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「あいつを見返せる! パソコン・スマホ教室」

娘、息子、孫、友人に馬鹿にされて悔しい思いをしたシニア層に、彼らを見返せるような「使い方」も教えるPCスマホ教室。
スキルだけでなく、あいつを見返したい!をモチベーションに頑張れる教室。裏技テクニックへの期待感も魅力。

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以上、いくつかの例を考えてみました。
皆さんのお店でも応用できそうなものはありましたか?

コツは、「お客様が日常で感じている小さな感情(恥ずかしさ、罪悪感、面倒くささ、期待)」を、お店側が先回りして言語化してあげることと、実際の商品やサービスにもちゃんと反映することです。

細かいシチュエーションを想定してあげるほど、刺さる人には深く刺さります。100人受けを狙って100人誰にも刺さらないよりも、95人には刺さらないけど5人だけにはめっちゃ刺さる! の方が売上に繋がったりリピーターになってくれたりするものです。

小規模店、企業は、マスではなくニッチを狙うマーケティングが生き残りの鉄則です!

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以上、「ダメ出し!道場」コラム回でした。
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「ダメ出し!道場」登場ショップさんを募集しております!
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さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場では、カスタムパーツをご紹介します。

デザイン道場ではこれまでもたびたびカスタムパーツをご紹介してきましたが、カスタムパーツを活用することで、ショップを簡単に、よりクオリティの高いデザインへ変更できます。
カスタムパーツは、レスポンシブテンプレートでのみご利用いただけます。
XHTMLテンプレートやHTML5固定幅テンプレートをご利用のショップさまも、この機会にぜひレスポンシブテンプレートをお試しください。

適用方法はとても簡単です。管理画面で利用したいパーツを選択するだけで、すぐにショップへ反映できます。
下記は、デフォルトテンプレートにカスタムパーツを設定したデモショップです。

デフォルトテンプレートのショップ
https://demoshop4.ocnk.net/
デフォルトテンプレートにカスタムパーツを適用したショップ
https://demoshop3.ocnk.net/





管理画面から設定する

管理画面の「デザイン管理」>「カスタムパーツ」のページにあるデザインのリストから、ショップに適用したいデザインのパーツを選択するだけで、ショップのデザインを変更することができます。

カスタムパーツをご利用いただけるテンプレートは、「レスポンシブテンプレート」になります。
なお、各パーツ設定後に細かい調整や個別の変更をする場合にはスタイルシートの指定が必要となるため、スタイルシート編集が使えない契約プランの「スタートアッププラン」と「ライトプラン」ではご利用いただけません。

詳しくは以下のFAQをご確認ください。
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1753

 
デザイン道場バックナンバー
過去ご紹介したデザイン道場の一覧です。是非ご活用ください。

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

暑いので、車のエアコンを全開にして走ると、みるみる燃費が落ちていきます。しかし、燃費は健康には替えられません。燃費の改善は、秋からの課題とします。
(おちゃのこ山崎)

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