似たような言葉に「悠々自適」と言う言葉がありますが、こちらは「のんびりした気ままな暮らし」のニュアンスが強いですが、「晴耕雨読」の方は、「天候(自然の節理)に合わせて、その時に最も適した活動(労働と学習)を選択する理にかなった生き方」というニュアンスが強く、私自身は「悠々自適」より「晴耕雨読」な生き方を目指したいと思います。
還暦を超え、「晴耕雨読」な生活に憧れて田舎暮らしを始めたのですが、ここ最近の夏の猛暑・酷暑では「晴耕」は命がけ(苦笑)。
昼間はエアコンの効いた屋内で「読」、夜明け前の早朝か、日が暮れかかった夕方に外に出て「耕」。
「雨耕晴読」とか、「朝夕耕昼読」といった感じですね。
それでも、早朝の小一時間、夕方の1時間に庭木に水をやったり、野菜の世話や収穫をするだけで、もう汗だく!
すぐに水シャワーを浴びて身体をクールダウンしないと、熱中症でダウンです(汗)
でも、おかげさまでこの夏は、トマトとキュウリ、ナスとオクラ、ピーマンとシソ、バジルと唐辛子がすべて自給自足できています(^^;)。
そろそろ小玉スイカとミニメロン、トウモロコシも収穫できそうです!(家庭菜園1年目にしては上出来!?)
日光が大好きなはずのこれら夏野菜たちも、昨今の猛暑、酷暑では水を切らすとすぐ萎れます。適度に日陰を作ってやったり、株元に草刈りした雑草を敷き詰めて土の乾燥を防いでやったり…
何もしないといろいろな虫が寄って来て葉を食べまくるので弱ってしまいますので、虫よけネットをかけたり、木酢液と唐辛子やすり下ろしたニンニク、ミントを焼酎に溶かして薄め、虫よけスプレーしたり。(目指せ完全無農薬栽培!)
健康で安全な野菜を栽培するのは、結構な手間や労力、コストもかかることを日々思い知らされております。(農家さんリスペクト!)
これぞ「晴耕雨読」!?と思って楽しみながら思索にふけっております。
現代社会に当てはめると、自然の摂理ではなく、ストレスの多い人間社会に振り回される生活から距離を置き、仕事(オン)と自己投資や休息(オフ)のメリハリをつけるワークライフバランスの取れた生き方が、現代流の「晴耕雨読」かもしれませんね。
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さて、今回はお店への「ダメ出し!道場」はお休みで、先日テレビで見たある地方の特産品のお土産物店さんについてのコラム回にしたいと思います。
実店舗もあるお店の方にはヒントの多い事例だと思いますので、自店ならどうする? と考えながら読んでみてください。
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【「お父さん預かります」のお店 】
先日、たまたまつけていたテレビで、北海道は小樽市のロケ番組をやっていたのですが、男性中年タレントのリポーターさんの目にとまったそのお店には、
「お父さん預かります」
の看板が。
「え? どういうこと? ここは何屋さん?」
その男性リポーターさんはつい興味を引かれ、お店の中へ入って行きます。
リ:「ここはお父さんを、預かってくれるんですか?」
店:「はい、お預かりしますよ! 奥へどうぞ!」
リポーターさんが奥のテーブル席に着くと、他にも預けられたお父さんらしいお客様がちらほら。
間もなくお店の方が昆布茶(無料)を出してくれて、「ごゆっくりどうぞ!」
リ:「ここは…」
と、周りを見回せば…昆布を中心とした商品の売り場が。
奥さま方(お母さん方?)は店内で買い物したり、堂々と店外(他店)にお出かけされたりもするそうです。
このお店は北海道小樽市の昆布専門店「利尻屋みのや」さん。
1991年の創業当初から掲げるこの「お父さん預かります」看板がSNSで徐々に話題になり、マスコミの取材や来客が絶えない人気店になっているのだとか。
「お父さん預かります」という看板は、冗談ではなく、観光客の足を止め、お店に入ってもらうための優れたマーケティング戦略で、しかも、お客様への思いやりから生まれたアイデアだそうです。
家族旅行で訪れる観光客の多い小樽では、お母さんや子どもはお土産屋さんをゆっくり見たいのに、お父さんは買い物に疲れてしまいぐったり。
そのあげく、「もう帰ろう」、「早くホテルに戻ろう」と言い始めます。
そこでみのやの社長が、
「疲れたお父さんは、どうぞ、うちで休んでください。その間、お母さんはゆっくり買い物を楽しんでください」
という気持ちから、この看板を出したとのこと。
その結果、お父さんは昆布茶をすすりながら休憩。「この昆布茶美味しいなぁ」と飲み終われば、手持ち無沙汰になって店内を巡回。
じきに買い物に出ていたお母さんもお店に戻って来て、昆布茶で一服。
お父さん預かってもらったし、昆布茶美味しいし、他にも美味しそうな昆布商品がいろいろあるし、お土産にはここの昆布商品を買って帰ろう! と売り込まなくても注文が増える。
…という、素晴らしいマーケティング戦略です。
よく、うちの商品は「食べてさえもらえば、わかってもらえる」などと言いながら、その「食べてさえ」をもらえていないお店が実に多いのですが、せいぜい、「試食あります」「試食どうぞ」と商品の横に小さい試食サンプルケースに入った干からびたサンプルがある程度、といった古いお店があります。
これだと、お店の外からお客様を呼び込むまでの力はなかなかないでしょう。
商品がまだわからない段階で、「ちょっとこの店入ってみようか」と思わせるのは、実はなかなかに難しいことなのです。
しかし、「お父さん預かります」の看板ひとつでそれを見事に成し遂げているこのお店はお見事です。
それだけでなく、北海道の昆布専門店が無料で「昆布茶」をふるまうことで、自信の昆布の旨味と美味しさを体験させ、他の昆布商品もきっと美味しいのでは? 美味しいに違いない! と期待させ、購入意欲を起こさせる。
そしていろいろな商品を見ていくと、そこには「アラジンの秘密」とか「おしゃぶりもんじろう」とか「パリパリくろべえ」、「ホラ吹き昆布茶」などのユニークな商品名の商品が並び、興味をそそり、お土産に渡した相手の笑顔までもが思い浮かびます。
単に昆布を売っているお店 → 家族がホッとできて、癒されて、楽しめてワクワクで買える(帰る)お店! になっているのです。
いかに北海道小樽の昆布屋であっても、看板にただ「美味しい昆布あります」だけでは、今のような集客や賑わいはないでしょう。だって小樽には他にも魅力的な海産物やワイン、チーズなど美味しそうな物産店が山ほどありますからねー!
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あらためて、この「お父さん預かります」看板戦略をマーケティング的な観点から解説してみると、次のようになります。
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1)まずは注目(Attention)を集める!
「昆布あります」や「北海道産昆布専門店」では多くの人は素通りでも、「お父さん預かります」と書かれていると、「え? どういうこと?」と思って足を止めます。
これは広告で最も重要な「まず見てもらう」(Attention)という役割を果たしています。
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2)好奇心(Interest)を生む
人は、「意味がわからない」「それから?」「続きが気になる」と思うと、その答えを知りたくなります。
心理学的にこのような「気になる状態」を作ることで興味を引きつけるのです。
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3)入店率が上がる
お店に入ってもらわなければ商品は売れません。
しかし、この看板のおかげで「ちょっと入って見てみよう」という人が自然に増えます。
「看板を見る」→「店をのぞく」→「声をかける」→「店内へ誘導される」
という流れを強引ではなく、自然に感じさせる仕掛けなのです。
店内にさえ入ってもらえれば、お客様はこれまた自然と受け身で
「昆布茶」→「その他試食」→「商品説明」でいろいろな商品を知ってもらえます。
あの「看板」がお客様を店へ連れてくる役割を果たしているのです。
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4)SNSで拡散される
そして、「お父さん預かります」は面白い看板なので、「写真を撮る」→「SNSに投稿する」「友人、知人に送信する」という人が自然に増えます。つまり、お客様自身がお店の宣伝をしてくれる状態になります。
流行りのカラフルな色合いの映える商品がない昆布店でも、アイデア次第で商品とはまったく関係ない看板画像でバズることができている典型例かもしれません。
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5)商品より店名より先に「店の存在」を覚えてもらう
その結果、「利尻屋みのや」さんという店名や、○○昆布という商品名より前に、「小樽のあの『お父さん預かります』の昆布屋さん!」
というお店の存在を、お客様の記憶と心にしっかりと印象付けることに成功しているのです。
このメルマガの読者の皆さんも、1か月もすれば「利尻屋みのや」さんという店名は忘れても、小樽のお店であることも忘れても、「お父さん預かります」のお店! で検索すればお店の情報にたどりつけるでしょう。
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まとめ
「お父さん預かります」看板の戦略を整理すると、
「お父さん預かります」の看板
↓
「えっ?何これ?」と驚く
↓
足を止める
↓
店をのぞく(声をかけられる)
↓
入店する
↓
昆布茶から自然な流れで商品を試す
↓
お母さんも合流、試す
↓
購入する
↓
看板の写真を撮る
↓
SNSで紹介する
↓
次の観光客がまた来店する
素晴らしいのは、この一連の流れが、お金をたくさんかけた広告ではなく、自店に掲げたたった1枚の看板から始まっている点です。
そして、商品とは関係ない、著作権も特許もないこの方法は、観光地や繁華街にあるお店なら応用できるお店は多そうですよね!
(やるかやらないかはあなた次第です。(^^;))
でも、気をつけてください!
これは単に「面白い看板を掲げれば成功する」という話では決してありません! 本当に重要なのは、
・お客様をよく観察していたこと
・お客様の困っているシーン・シチュエーションを見つけたこと
・その困りごとをユーモアと誠意で解決したこと
・看板と実際のサービス(休憩・昆布茶)が一致していたこと
・そして何より自信の商品力(試食させたら本当に旨い!)こと
です。
いくら面白いアイデアがあっても、誠意あるサービスがあっても、試食させたら「マズい! こんなの買わない!」では売れません。
まずは、基礎力(商品・サービスのクオリティ)を十分に磨いた上で工夫、チャレンジしてください。
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【応用例】バズる看板やキャッチコピーのアイデアを生み出すコツ
事例を作るときは、以下の問いを自分に投げかけてみるとアイデアが出やすくなります。
「お客様の『同伴者(付き添い)』は、退屈していないか?」
「お客様が言いたくても言えない『本音・恥ずかしさ』は何か?」(共感・心理的ハードル解除)
「うちのお店の『短所や本音』を、笑いで長所に変えられないか?」(自虐・正直さ・逆説的)
以下、参考までにいろいろなお店での看板、キャッチコピー案を考えてみました。
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「 !!警告!! 当店は「ダイエットの敵」なのだ!」(バカボンのパパ風に(笑))
美味しさに自信のあるお惣菜屋さん、パン屋さん、菓子屋さんなど、美味しくてつい食べ過ぎちゃいますよ! の逆説的表現で目を引く。
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「野菜嫌い怪獣 対策防衛隊」
美味しい野菜の産直店や八百屋さん。野菜嫌いのお子様を持つ方に、美味しい野菜とレシピや食べ方を提案。お子様の野菜嫌い克服の相談に乗れるお店をアピール。
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「この服、正直コーディネートが難しいです。挑戦者求む!」
洋服屋さん。人とは違う個性的なデザインの服を求めている方に刺さるキャッチコピー例
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「Wi-Fiありません。お話ししましょー! なお店」
デジタルデトックスできるカフェ・BAR・飲食店に。店主やスタッフ、他の客との「会話」をウリに人の集まる店に。「孤独」なお一人様をターゲットにしたお店に。リピート頻度、常連率、LTVが高いお店になりやすい
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「ラーメン屋なのに一番人気が唐揚げなので悩んでいます」
「うどん屋なのに蕎麦の方が売れるんです(悩)」
どんな唐揚げ? どんな蕎麦なんだろう? と興味が湧く。メイン商品より人気のサブ商品があるお店のアピール方法。
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「男性用・待機ソファ完備(※スマホ充電・Wi-Fi無料)」
「キッズスペース完備(パズル、ゲーム、おもちゃ、Youtube)」
女性用アパレル店、コスメドラッグストア、美容院、サロンなどに。
育児中のママさんも! 同伴家族のケアがあることで来やすい店。
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「話しかけない美容師のいるお店。笑顔オプションは無料(^-^)」
美容室での「世間話が苦手」「やたらと話しかける美容師が苦手」という顧客に合わせたサービスを用意したお店。
話さないけど笑顔は忘れない! から心理的にもコワくない。
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カヌレもアサイーボールもドバイチョコもないけど、プリン・ア・ラ・モードが食べられる昭和レトロ喫茶店。
流行りの「昭和レトロ」を象徴するスイーツで集客。SNS映え・投稿を期待する客層に刺さる。
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「『やけ酒』始めました」
やけ酒を飲みたいような気分の時でさえもおススメのお酒の提案ができます。つまり、どんな気分やシチュエーションの時のお酒でも提案、相談できる酒屋さんや居酒屋、BARなど。
ただ美味しいお酒や料理だけでなく、店主やスタッフの人柄・癒し・サービスも売りなお店。
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「あいつを見返せる! パソコン・スマホ教室」
娘、息子、孫、友人に馬鹿にされて悔しい思いをしたシニア層に、彼らを見返せるような「使い方」も教えるPCスマホ教室。
スキルだけでなく、あいつを見返したい!をモチベーションに頑張れる教室。裏技テクニックへの期待感も魅力。
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以上、いくつかの例を考えてみました。
皆さんのお店でも応用できそうなものはありましたか?
コツは、「お客様が日常で感じている小さな感情(恥ずかしさ、罪悪感、面倒くささ、期待)」を、お店側が先回りして言語化してあげることと、実際の商品やサービスにもちゃんと反映することです。
細かいシチュエーションを想定してあげるほど、刺さる人には深く刺さります。100人受けを狙って100人誰にも刺さらないよりも、95人には刺さらないけど5人だけにはめっちゃ刺さる! の方が売上に繋がったりリピーターになってくれたりするものです。
小規模店、企業は、マスではなくニッチを狙うマーケティングが生き残りの鉄則です!
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以上、「ダメ出し!道場」コラム回でした。
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