『しないこと』を先に決めてみませんか?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

「あけましておめでとうございます」と言うには、ややタイミングを失してしまいました。本年も「おちゃのこネット」ならびに「おちゃのこ通信」をどうぞよろしくお願い申し上げます。

ところで、新年のめでたさもコロナのおかげで半減どころか9割減といった感じですね。二度目の緊急事態宣言が出されて対象地域の飲食店は8時閉店を強いられ、成人式は多くが中止もしくはリモートで「一生に一度」の晴れ舞台を逃した若者が気の毒です。

コロナとともに定着してきた「ニューノーマル(新常態)」という言葉は、もともとは世界金融危機にともなって流行したものですから、もう10年以上もの歴史があります。

それなのにコロナとの結びつきを強く感じるのは、コロナが私たちの日常生活を不可逆的に変えてしまうという印象を、人々が強く持っているからでしょう。

インターネットや携帯電話も私たちの生活を大きく変えましたが、それについてのマイナスイメージはあまり人の口には上りません。コロナによる変化が重苦しいのは、それが人々の望まない方向に強制的にねじ曲げるような力であるからかもしれません。

人類がこの感染症をどのように克服するか、それにともなって出現するニューノーマルの世界はどのような姿か。これは今の時点ではわかりませんが、大きなビジネスチャンスとなるでしょう。

近い将来にやってくるものがわからない場合は、積極的な施策はリスクを伴います。そういうとき、先人たちは徹底的に無駄を省いたシンプルな経営に徹して守りを固めました。

いまそのような手を打つなら、まず「しないこと」を決めることです。「やること」が明快でない場合は、「しないこと」を決めて世の中の様子を見る。そうすることで時間と余裕が生まれます。

今回のオススメ参考書は、日本最大の作業服専門店ワークマンの躍進の秘密に迫るビジネス書です。そのキーワードは「しない経営」。気になりますね。

AGミライバライ提携開始キャンペーン
◆◆【1月31日まで】決済手数料が、4.6%→3.9%となるAGミライバライ提携キャンペーンを実施中◆◆
後払い決済は、お客さまが手軽に利用できるので認知度も上がってきている決済手段です。 EC事業者さまは、後払い決済事業者がお客さまの商品等の代金の立替を行うため、代金未回収リスクなく ご利用いただけます。お得なキャンペーンを活用して、この機会にぜひご導入をご検討ください!!

▽お申込みご希望の方はこちら
https://reg18.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=lath-ldphtd-29066f8838d9dedc5006fe2b996a63a0
※ECサイトの月間買上げ目安として100万円以上の方が対象となります。

お知らせ [新サービス] アイコンチャットをリリースしました

アイコンチャット

[新サービス] アイコンチャットをリリースしました

ネットショップ向けのオンライン接客ツール「アイコンチャット」β版をリリースしました。

実店舗での接客のように、お客様ひとりひとりの接客をオンラインで行うことのできるツールです。オンライン接客があると、お客様のちょっとした疑問に答えることができ、満足度アップにつなげることができます。

詳しくは下記ページをご覧ください。
https://www.icon-chat.com/

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

ワークマン式「しない経営」
4000億円の空白市場を切り拓いた秘密

土屋哲雄・著 ダイヤモンド社・刊

1,600円 (税別)

「ワークマン」というお店については、みなさんご存じでしょう。群馬県に本拠を持つ流通大手のベイシアグループの一員で、全国に900店以上のネットワークを持つ、日本一の作業服専門店です。

最近、客層を現場作業員から一般顧客に広げてきたために注目されるようになりましたが、その歴史は結構古く、1980年に株式会社いせや(ベイシアの前身)の一部門として、群馬県伊勢崎市に「職人の店ワークマン」1号店をオープンしたのがスタートです。

その2年後には株式会社ワークマンとして独立し、群馬県高崎市に流通センターを設置。店舗網を埼玉県に広げます。翌年、栃木県に出店し、さらに茨城県、千葉県、長野県、新潟県、福島県、山形県に拡大していきます。

そして1988年に100店舗を達成すると、1992年には200店舗、1997年に300店舗、2000年に400店舗、2002年に500店舗、2008年に600店舗、2012年に700店舗、2017年に800店舗と順調に成長してきたことがわかります。

昨今のワークマンブームは、屋外や工場での作業を念頭に置いた高機能商品のコストパフォーマンスの良さに目をつけたインフルエンサーが、SNSなどで広めた結果です。オートバイの愛好家に作業服や安全靴が売れたり、厨房用の滑りにくい靴が妊婦に売れたりしています。

この流れを受けて誕生した新業態の店舗が「ワークマンプラス」です。従来の作業員(ワークマンでは「ブルーワーカー」と呼んでいます)向けの一般客や女性客が入りにくかった店舗を改装し、カジュアル向けのコーナーを独立させたスタイルで、改装した店舗は軒並み売上を伸ばしています。

それに合わせて高機能と低価格を訴求したアウトドア、スポーツ、レインウェアの新商品も開発し、ワークマンプラスだけでなく、従来のワークマンでも取り扱うようになりました。

さらには、「ワークマン女子」という作業服を扱わず女性客にフォーカスした新店舗も登場し、従来のロードサイド展開ではなく、ショッピングセンターに出店していくという方針もアナウンスされています。

本書は、そんな快進撃を続けるワークマンの成功の秘密に迫った本です。ユニークなのは、著者が外部の人間ではなく、「株式会社ワークマン専務取締役」という経営トップに近い人物であることです。

著者の土屋哲雄という名前を見て、「おや?」と思った人もいるでしょう。そう、著者はベイシアグループ創業者で、一代にして1兆円産業を築き上げた土屋嘉雄氏の甥に当たります。そしてその叔父に、新卒で勤務していた三井物産から定年間際に引き抜かれ、ワークマンに就職しました。

土屋嘉雄会長(当時)は、著者にこう言いました。「この会社では何もしなくてよい」と。しかし、それは「遊んでいても給料は払う」という意味ではなく、「大きな事業をやるために、しばらくは腰を据えて勉強せよ」という真意が隠されていたのでした。

その言葉で、著者は商社マンとして培ってきた「ジャングル・ファイター気質」を捨て、自分の仕事のやり方を変えることから始めました。

著者は三井物産時代、隙間産業を次々と開拓し、成果を収めました。日本語ワープロ専用機をアレンジして中国語ワープロを作り、大ヒット。細かい文字専用のプリンターで市場を席巻。ボウリング場のオンライン採点装置で大きな利益を上げたこともありました。

2006年からは三井情報開発の役員となり、ゼロからコンサル事業を立ち上げます。システムエンジニアにコンサルタントの肩書きのついた名刺を持たせ、プレゼン技術とトーク技法を教えることで、社員の時間単価を2倍に引き上げます。

しかし、それらの成果も商社のスケールでは「ゴミ同然」のレベルでした。著者はいつでも売上100億円、利益10億円の事業を作る自信がありましたが、商社で求められるスケールは、その1桁上の売上1000億円、利益100億円の事業だったのです。

土屋嘉雄会長の「何もしなくていい」という言葉は、そういうスケールの仕事をワークマンに持ち込むなという意味でもあったと著者は悟ります。

そこで著者はしばらくの間、ワークマンを徹底的に観察しました。それには、著者がこれまで自身を鍛えてきた「企業がどんな戦い方をしているのか」「どのように競争相手に対して優位性を作り上げているのか」を分析する習慣が役に立ちました。

その結果わかったのは、ワークマンが「ファイブフォースをすべて満たす希有な会社」だということでした。

ファイブフォースというのは、経営戦略の古典として知られる『新訂 競争の戦略』でマイケル・E・ポーターが提唱した分析手法です。著者はこれをワークマンに当てはめてみました。

1 作業服市場に業界外からの新規参入の脅威はほとんどない
2 作業服の買い手の交渉力は個人なので法人ほど強くない
3 作業服の代替品の脅威はほとんどない
4 作業服の供給者(売り手)の交渉力はワークマンに比べて強くない
5 作業服市場では個人向け製品の競争がほとんどない

これは、ワークマンが対象としている市場が「ブルーオーシャン」であることを示しています。法人向けという見かけ上大きな市場を捨て、個人向けという小さな市場で高いシェアを取るという戦略の勝利でした。

あるとき、著者は店舗でお客様が商品を購入する様子を見ていて驚きます。お客様が商品を手に取ってからレジに向かうまでの時間が異様に速いのです。さらに観察を続けているうちに、お客様が値札をまったく見ていないことに気づきました。

ワークマンのお客様は、機能やサイズはタグで確認しても、値札は見ません。レジで高いと不満を言うこともなく、さっと支払って帰って行きます。それは、ワークマンの商品が他社製品に比べて機能がよく、価格が安いということをお客様が確信しているからにほかなりません。これは大変な信頼感です。

ワークマンの値付けは次のようになっています。
・普通の防寒ブルゾン……1,900円(税込み)
・耐久撥水防寒ブルゾン…2,900円(税込み)
・完全防水ブルゾン………3,900円(税込み)

このように、機能と価格が比例するような価格体系になっているため、お客様は値札を見ないで買うことができるわけです。しかも、全体的に安い。そのためお客様は「作業服を買うならワークマン」という刷り込みがなされていて、後発企業による新規参入が非常にむずかしくなっています。

それでは、本書の題名である「しない経営」に焦点を合わせましょう。巻頭の「はじめに」に列記されています。

●社員のストレスになることはしない
・残業しない
・仕事の期限を設けない
・ノルマと短期目標を設定しない

●ワークマンらしくないことはしない
・他社と競争しない
・値引きをしない
・デザインを変えない
・顧客管理をしない
・取引先を変えない
・(加盟店は)対面販売をしない、閉店語にレジを締めない、ノルマはない

●価値を生まない無駄なことはしない
・社内行事をしない
・会議を極力しない
・経営幹部は極力出社しない
・幹部は思いつきでアイデアを口にしない

多くの企業がやっている「目標を定め、ノルマを決め、期限までにやりきる」といったことを一切せず、特に「頑張る」ことはしないどころか禁止。それで業績が10期連続で最高益更新中なのがワークマンです。

「しない会社」がどのようにブルーオーシャン市場を発見し、客層を拡大して業績を上げたのか。どのように自分の頭で考える社員を育てたのか。それが本書のテーマであると著者は言います。

それでは、本書の目次を紹介します。
・はじめに 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
・第1章 「しない会社」にやってきたジャングル・ファイター
・第2章 ワークマン式「第2のブルーオーシャン市場」のつくり方
・第3章 「しない経営」が最強の理由
・第4章 データ活用ゼロの会社が「エクセル経営」で急成長した秘密
・第5章 なぜ「エクセル経営」で社員がぐんぐん成長するのか
・第6章 興味こそがやりきる経営のエンジンである
・第7章 「両利きの経営」はどうすれば実現できるのか
・おわりに

最後に第3章にある「巨大アマゾンに負けない『しない経営』」をちょっとご紹介しておきましょう。多くの小売にとって最大の敵はアマゾンであると著者も言っていますが、そこでアマゾンに負けないためには、アマゾンが嫌がることを徹底的にやることが必要とのことです。

1 定価でアマゾンに負けない
2 配送費でアマゾンに負けない
3 販促費をかけない

まず「定価で負けない」ですが、機能が同じならアマゾンより安く、価格が同等なら機能で上回る商品を揃えること。そしてアマゾンにできない「作業服の10年供給保証」が、この市場での優位点となります。

次の「配送費で負けない」は、宅配を希望する個人客を切り捨てるところからスタートします。ネットで注文して店舗で受け取れば送料無料。ワークマンにあってアマゾンにないのは全国900の店舗ですから、それを最大限に利用します。ちなみに、ワークマンの店舗数はユニクロを上回ります。

「販促費をかけない」は、アンバサダーマーケティングを徹底することです。ワークマンはアンバサダー(ワークマン好きブロガーの中から採用した無給の販促担当者)が無償で製品紹介をブログやYouTubeを使って展開してくれますから、その活動をワークマンが店舗やネットで紹介することで、販促費無料の情報発信が可能になります。

このアンバサダーの存在がワークマンの強みです。その活躍の様子については、公式サイトを見るとよくわかります。
https://www.workman.co.jp/feature/ambassador/

業種や仕事の内容が違っても、必ずヒントが見つけられる本です。


 

EC仙人のダメ出し!道場

 

有限会社スタイル・イー

有限会社スタイル・イー
代表:太田哲生
http://www.style-e.com/

皆様、2021年 明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ、コロナでどんより暗い年でしたが、今年はコロナを克服し復活の年に…

との年頭のご挨拶を考えていたのですが…これを書いている本日、政府より緊急事態宣言が発され、再び暗いムードに…
今はしんどい時ですが、医療機関の状況はひっ迫しているようです。
一人一人が少しでも感染リスクを抑える行動をしていきましょう。

私は医者でも、ウイルス学者でもないですが…
人がウイルスを運び、人から人に感染していく病気ですし、多くの方が気を付けていても、あまり気を付けない方も一定数必ずいて、知らず知らず感染を広げてしまうのも事実なので…

トータルで人の移動や接触の機会を減らし、統計的に確率や感染者数を減らすという決断をせざるを得ないのだと思います。

とはいえ、ワクチン、治療薬、対症治療法の進歩など、プラスのニュースや情報も出てきていますし、我々商売人にとっても新しい経済対策や助成金の期限の延長なども、ようやくですが議論され始めました。

コロナウイルスは政治家や人々の思いや決断だけでは消えてなくなりませんが、助成金や給付金、新商品開発や新たな販売方法など、政治家や経営者の気持一つ、意思決定一つでできることはたくさんあるはずです。
国や政治家にも頑張ってもらえることを期待しつつ、我々商売人も、マイナスを嘆くより、どうプラスを生み出すか!?
を少しでも考え、決断、実行していきましょう。
そのためにも先立つモノ(資金)はみんな欲しいですが。
お金をあまりかけずにできることもまだまだあるはずです!

こんな時だからこそ、自社の【強み】を見直し、それを少しでも生かした商売をしていきましょう!

ウィズコロナとかアフターコロナなんて言われ方もしていますが、コロナ以前から安くて良いモノさえ売れば売れる時代は終わりつつありました。
「価値を生む」企業が利益を出し生き残れる時代だと思います。

さて、今回のお店は宮城県の仙台市の北西20~30分の距離の塩竃市(しおがまし)という町の地元ガス会社とケーブルテレビ局が、震災復興や地方の雇用創出補助事業を活用して2018年に立ち上げた、宮城県とお隣の山形県の地場産品を販売する産直ショップさんです。

今のコロナショックよりずっと前の震災ダメージから、長きに渡りマイナスを嘆くよりプラスを生み出す努力をされ続けている方々のお店です。

それではダメ出し道場、始まりです!

ダメ出し!依頼ショップ
宮城山形 産直マルシェ

ショップ名 :
宮城山形 産直マルシェ さん

サイトURL:
https://www.miyagi-yamagata-sanchoku.com/

差別化を計った商品の企画、提案をサイトでおこなうことが必要であると考える。

品数も豊富できれいに作りこまれた産直ショップ…だが…魅力は!?

トップページの第一印象は、きっと皆さんも感じられる通り、商品写真のクオリティやバナー類のデザインもすっきり洗練されており、店名やキャッチコピーなどからもひと目で「宮城と山形の産直品の専門店なんだな!」とわかるお店です。

トップページの新着やオススメ商品などから、地元の地酒やワイン、地ビールなどからお肉や海産物、加工品、など豊富な品ぞろえで美味しそうなモノが目白押し。

高速道路のサービスエリアやおみやげ物店であったら、立ち寄ればいくつかお土産に買って帰りたくなりそうな品揃えです。

でも、ここはオンラインショップ。
そもそも、塩竃市や宮城や山形に縁もなく、特別な興味や好奇心がなければ、ふらっとアクセスして買おうというほどの魅力は感じません。

これは、このお店だけに限らず、多くの産直ショップに共通して言えることなのですが…

日本は島国で海に囲まれ、離島でなければ高速道路網、鉄道網は全国均一なレベルで整備され、地場産品はこうした交通網、物流網を通じて都市部に流通しやすい国です。
どこでも海が近ければ海産物の商品は豊富にあり、各地で日本酒や焼酎などの地酒、地ビールやワインも蔵元があり、農産品も高品質に加工され、美しい容器やパッケージで商品化されます。

つまり、産直品は全国に星の数ほどあるのです。

かといって、きっと塩竃の方が縁もゆかりも行ったこともない、例えば九州の地方都市の産直品をいきなり検索して買うこともないでしょうし逆もしかりです。

でも、なんらかのご縁があったら? きっかけがあったら?

それはテレビでたまたまタレントさんが名物を紹介していたとか、旅番組でその街を紹介していたとか、ご本人が旅行で行ったことがあるとか、その地域出身の友人、知人の勧めとか。

何かの「きっかけ、ご縁」と、そこから広がる物語やエピソードだったり、商品の魅力や価値があって、初めて、興味や好奇心、そして「食べてみたい!」「買ってみたい!」につながるのではないでしょうか。

そのあたりの、商品にまつわるエピソードや物語、魅力をアピールしたような商品が、トップページをざっと拝見するだけでは目に飛び込んできません。

ただただ、全国によくある物産品店、土産物店といった「平凡な」お店にしか見えないのが第一印象です。

インタビューで浮き彫りになったこと

冒頭にも書きましたが、宮城山形産直マルシェさんは、元から食の産直品を商売としていた会社ではなく、まったくの畑違いのガス会社(塩釜ガスさん)とその関連会社である地元のケーブルテレビ局(宮城ケーブルテレビさん)が2018年に立ち上げた比較的新しい事業です。

店長の設楽さんは塩釜ガスの社員さんで、ガス会社のお仕事もされながら、もう1名のスタッフさんと2人だけで店舗ページの作成や商品撮影などは元より、商品の開拓や企画、仕入れから受注、手配までこなされているとのことです。

設楽店長は生粋の塩竃育ちで、もちろん宮城県産品にもお強いですが、ご両親は山形出身とのことで山形県ともご縁がお有りです。

多くの商品は仕入れ先メーカーさんや生産者さんからの直送産直ですが、お酒など一部の商品は事務所に在庫も持ち梱包出荷もされているそうです。

現在のサイトもまったく外注をせず、2人で独学でセミナーなど受けながらコツコツと商品撮影からページ制作までされているとのこと。
たった2年でこのクオリティの制作運営ができるのは大したものだと思います。

また、むしろ驚くべきは、山形県から宮城県の各仕入先さんを直接回って交渉し、取り扱い商品を増やしてきたことです。
食品バイヤーのプロでもなくガス会社の社員さんが短い期間でここまで品揃えできたというのも、なかなか容易なことではありません。

何時間かお電話でお話ししただけですが、私の印象では設楽さんはプライベートで民生委員さんもなさったり、とにかく地元愛、郷土愛もお強い方で、塩竃を、宮城を、ご両親のルーツである山形を愛し、少しでも地元活性に貢献したいとの思いもあって、この事業にも取り組まれているような熱い方でした。

会社は地元では誰もが知る安定した経営基盤のガス会社という母体ではありますが、広告宣伝費などほとんどかけずに地道にtwitter、Facebook、InstagramのSNSを使って情報発信を行っておられるのも素晴らしいと思います。

また聞いていて感心したのは、東日本大震災を経験して、いざという時の情報発信、収集、伝達のツールとして、SNSの重要性、特にtwitterの拡散力のすごさを身に染みて経験しわかっているから、早くから twitterに力を入れてきたとのこと。

今まで多くのお店のインタビューをしてきましたが、なんとなく時流にのってSNS、特にInstagramやFacebookをやっていても、このtwitterの拡散力のポテンシャルに気付いているお店は非常に稀でした。
ここは商売以前に、震災での実経験が生かされた、身体でつかんだノウハウなんだなぁと感じました。

特に広告宣伝費をかけずとも、大きなモールやAmazonなどに出店したりもせず、このおちゃのこショップだけで2年で月商100万円を超えるレベルに事業を育ててこられているのは素晴らしいと思います。

目立った全国的に超有名な人気商品はないですが、知る人ぞ知る銘酒やグルメなら、知っている品はいくつかあるようで、昨年もコロナ下の自家需要の増加で、運よく全国ネットのテレビで著名な出演者が気に入っていると取り上げられたある加工品に集中的に注文が殺到した際も、メーカーさんとの信頼関係でメーカーさんが当店を取扱販売店として告知してくださり、大きな売り上げになったりしたそうです。

テレビ特需はたまにあるラッキーヒットではありますが、そんな時にきちんと商品を確保できるような信頼関係を供給元、仕入れ先と築いておく商品調達力は大変重要ですね。

具体的なダメ出し…

せっかくの十分なクオリティのショップページ制作スキルをお持ちなのに商品写真がパッケージ写真止まりなものも多く、産直グルメなのに美味しさを感じられない、伝わらないモノがあるのはもったいないです。
撮影用に、1パック開封して盛り付けるくらいのコストは惜しまず、多くの注文を得るためのコストだと割り切って、ぜひ美味しそうな写真は用意してください。
それができないなら、仕入先さんにお願いして良い写真は入手しておきましょう。
ここを手抜きすると食品はなかなか売れません。

美味しそうな調理盛り付け写真は「食品販売の基本」です。

伊達の一(海鮮粕漬け)
https://www.miyagi-yamagata-sanchoku.com/product-list/76
パッケージのみで中身がまったくわかりません。

仙台牡蠣鍋
https://www.miyagi-yamagata-sanchoku.com/product/951
きっと美味しいんでしょうが、まったく美味しそうな写真がありません。

鮮冷(魚介類煮つけ・アヒージョ)
https://www.miyagi-yamagata-sanchoku.com/product-list/97

パッケージばかりで美味しさを想像すらできません。

65点
総評

せっかくの品揃え、取り扱い、仕入れ、メーカー、生産者の豊富さなのに、単に右から左、メーカーが用意したケース売り、パッケージ売りばかりで、小売店としての「価値」がほとんど感じられない。
単なる紹介者、ドロップシッピングになってしまっている。

「差別化を計った商品の企画、提案をサイトでおこなうことが必要であると考える」
↑↑↑↑↑
ダメ出し道場、お申込み時の相談内容でも書かれているように、同じ商品を扱う他の宮城や山形の産直ショップと差別化を本気で考えるならば、当店ならではの組み合わせやセット組などから始めてオリジナル感を演出したり、実際にお客様のあれこれ試して比べてみたい欲求やニーズを反映した商品を企画するべきです。

具体的には
例1)複数の蔵元の日本酒の小瓶(300ML)だけをセット組にした「宮城~山形の地酒飲み比べセット」であるとか

例2)複数の加工食品をセット組した「酒の肴セット」とか

例3)宮城~山形の「各種調味料の詰め合わせ食べ比べセット」とか

例4)1社の加工品でも1ケース売りでは量を持て余すので、複数の商品の少量ずつのセット
例えば下記みうら食品さんの麺類も1種10パック(20食入り)はなかなか買うのに勇気がいりますし、飽きてしまいます。
2パックずつ5種類で10パックなら食べ比べる楽しみという商品価値も生み出し、提供することができます。
メーカーさんがやってくれないなら、自社で5種をケース仕入れしてセット組するとか
https://www.miyagi-yamagata-sanchoku.com/product-list/116

などなど、物流で小売店としての付加価値を生み出すなどは商品企画の基本で、比較的簡単に差別化できると思います。

もっと販売力が付けば、いずれは産直マルシェさん専用商品をメーカーも作ってくれるようになると思いますが、まずはメーカー横断的、仕入れ先串刺し的な商品企画から取り組んでみましょう。

また自社の強みという点では、ケーブルテレビ事業を持っているので、きっと地元のローカルな産品や生産者を取材したコンテンツや情報がきっと社内に埋もれていると思います。
レポーターやナレーション、アナウンスなど声や姿を見せて表現できるスタッフさんもいらっしゃることでしょう。
動画の撮影や編集の機材やスキルをもったスタッフさんもいらっしゃるでしょう。

SNSも単にtwitter、Facebook、Instagram の静止画だけでなく、動画コンテンツを制作し、YouTube や各SNSでの動画での情報発信で生産者や商品にスポットライトを浴びせてアピールするようなことも他社に比べれば比較的容易にできるのではないでしょうか。

静止画と違って、動画での商品アピールは多くのネットショップにとってハードルが高いのです。実現できれば大いに武器になると思います。

安くて良いモノを売れば売れる時代は終わりました。
自社ならではの【強み】を活かして「価値を生む」店が利益を出し生き残れる時代だと思います。

ぜひポテンシャルを活かしてください!

以上、ダメ出し!道場 でした。(^^;)

──────────────────────────────
あとがき…
仙台から20~30分で車、鉄道と便利で、東京や大阪など大都市からも新幹線、飛行機ともアクセス良く、東北でも雪深くなく、それほど冷え込まない、海沿いにありながら沖合の島々が自然の防波堤の役割も果たし、万一の地震、津波の際のリスクも比較的小さく、高台も近い割りに山間でもない。海や山も近くレジャーにも、海産物や山の幸、米、水、酒、旨いモノにも事欠かない。

実は塩竃という地はサテライトオフィスや別荘、セカンドハウスなどとしてもかなり好条件の揃った街なのではなかろうか!?

今回、インタビューさせていただき俄然行ってみたくなりました!(^^;)

──────────────────────────────

皆さん、コロナ騒動で大変な時期ですが、変革のチャンスでもあります!
マイナスムードに負けず、「ピンチはチャンス!」と思い、新しいアイデアと新商品開発、新サービス開発して乗り越えましょう!

差別化するアイデア出し、商品企画、ジリ貧回避、マンネリ化打破など、アイデアに行き詰まった際はぜひお気軽にご相談ください!
きっとヒントを見つけられます!

↓↓↓↓↓

EC仙人太田のプチコンサル始めます!
ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

毎回「ダメ出し!道場」登場のお店に電話でインタビューをさせていただいていますが、軽くインタビューと言いながら、実際には事前にお店のサイトを1~2時間かけてじっくり拝見し、お客様目線、プロ目線の両方から疑問点、気づいた点を洗い出してからお電話させていただいています。

最初はこちらからいろいろとご質問をさせていただき(インタビュー)ますが、後半はお店からのご質問、ご相談を受け、回答やアドバイス、アイデア、事例紹介など(プチコンサルティング)させていただいています。過去平均すると1店舗様に1時間半~2時間程度はかけています。

そのためか、インタビューさせていただいたお店の方々からは、下記のような感謝や喜びのお言葉を多くいただいています!

◆「目からウロコが落ちた! たくさん気づきがあった!」

◆「自身が気づいていなかった強みや特徴を見つけてもらった!」

◆「ただのインタビューかと思ったら、こんなにヒントやアドバイスを貰えるなんて思わなかった! ありがとうございました!」

◆「新商品のアイデアまで出してもらえるとは! ワクワクしました!」

◆「課題がハッキリと浮き彫りになり、やるべきことが整理できた!」

◆「問題はホームページだけじゃないってことが、嫌というほどわかった!」

そこで、「ダメ出し!道場」に登場するのはちょっと勇気がないけれど、太田の電話インタビュー&プチコンサル は受けてみたい! というお店のために、有償でお受けしたいと思います!

通常 個別相談会:2万5000円のところ、メルマガ購読者限定で

1時間 10,000円 ポッキリ!
(延長可、10分 1500円)


にて電話インタビュー&プチコンサルをさせていただきたいと思います!
サブスクリプションではない1回価格ですので、ご安心ください(笑)

先着順にて受付させていただきます。(週に2店舗程度・状況に応じて)
待ちが多い場合はご連絡させていただきます。

下記内容をご記入の上で太田まで直接メールください。
───────────────────────────
宛先 jackandjon@gmail.com
メールの件名】:「ダメ出し!道場」見ました。プチコンサル希望。
↑↑↑↑↑
(件名で自動振り分けしていますので確実にコピペしてください)

内容:
【店舗名】:
【店舗URL】:
【ご氏名】:
【電話番号】:営業時間外でも連絡のつく携帯電話
【メールやLINE、Messengerなど気づきやすい連絡手段】:
【自店の特徴・強み・弱み】:
【相談したい点、見てほしい点、悩んでいる点など】:
───────────────────────────
以上、皆さまからのご相談・お申込みお待ちしております!



さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。

もっと突っ込んで、あなたのお店の事情や商品、人事、資金などの問題点や課題を「洗い出したい!」「解決したい!」「強みを作りたい!」という店舗さんは、個別にご相談をお受けいたしますので、「ダメ出し!道場見ました!」の件名にてメールにて直接お気軽にご連絡くださいませ( info@style-e.com 太田まで)。


アイコンチャット

このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

あけましておめでとうございます。
本年もデザイン道場をよろしくお願い致します。
2021年最初のデザイン道場では、余白を入れないで2行目をインデントする方法をご紹介します。






スタイルシートを編集する

デザイン管理→スタイルシートの編集から下記の指定をコピーして貼り付けて下さい。
※貼り付け位置は、最下部にお願い致します。

●HTML

<div class="multiplelines">
<p>1.最初の行<br>
二行目はインデントする</p>
</div>



●スタイルシート

.multiplelines p {
padding-left:1em;
text-indent:-1em;
}

 
なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

記事を書くポイント

スウェルキャッチメルマガ担当(web creation株式会社)

おちゃのこ通信をご覧の皆様、こんにちは。
SEOサービス「スウェルキャッチ」担当のミスターSEOです。

今回は、EC通販サイトを運営する前に知っておくべき「記事を書くポイント」について説明させて頂きます。

■お客様の目線を意識する

ECサイトの運営において記事を書く事は必要不可欠です。
アクセス数を集めて集客する意味でも必要ですが、やはり最終的には商品を買ってもらう必要がありますので、売れる商品紹介記事を書かなければなりません。

サイトを立ち上げて間もない初心者の方がつまずきやすいところとしては、この「記事を書く」という作業でしょう。
上手に記事を書くのは慣れるのが一番ともいえますが、ただ闇雲に記事を書き続けていたとしても、上手になるとは限りません。

ECサイトの場合、お客様が商品を買ってくれて収益が生まれますので、大切なのは「お客様目線」を意識した商品紹介をする事です。

基本的な事として、「お客さんの持つ疑問」と「解決する情報」を理解する事が大切で、格好つけずにわかりやすく伝えるのが良いでしょう。

例えば保温性のある素材を使った冬服を紹介するとします。
「保温性に優れたシルクを使用しています」というよりも、「保温性に優れたシルクを使用しており、冬にも暖かくして外出できます」とした方が、どんなメリットがあるのかわかります。

もちろん一々言わなくても暖かい素材を使っているのなら防寒着として良いというのは分かるものですが、文章で見てしっかりイメージしてもらう事が大切なのです。
具体的なイメージをもたせてあげて、購入したらどういうメリットがあるのか伝えるように記事を書くと良いでしょう。

■マイナス要素も書いてOK

商品を買ってもらうには、良い事ばかりを書いていた方がどちらかというと効果がありそうに思うかもしれません。
もちろんデメリットのない商品であればそれでも問題ないでしょう。

しかし、ほんの些細な事であったとしても商品のマイナスな部分を説明する事により、返って信頼感が増したり、購入後のトラブルを未然に防いだりするようなメリットがあります。

例としまして、木製の商品は、商品そのものは一緒でも木目によってデザインが違ったり、最初は匂いがあったりする事があるかと思います。
知る人からすると当たり前かもしれませんが、そういったマイナス面も事前に伝えておく事がプラスに働く事も理解しておきましょう。

■他にはない魅力を伝える

ECサイトはスーパーやブランド店などと違って実店舗を持たずに運営しますが、それら実店舗を持つビジネスと同様にライバルが存在します。
例えばお客様が欲しい商品を取り扱っているサイトが2つあったとして、どちらのサイトで購入されるかという事を考えてみましょう。

簡単な例でいうと単純に価格が安いという事などが考えられますが、他にも種類が多いから選択肢が増えたり、写真が多く掲載されているのでどんな商品か確認しやすかったりするなど様々です。

ようするにお客様にとってメリットがあるサイトを選ぶという事になります。

運営者としては他のサイトとの差別化を図り、自分のサイトで買った場合にあるメリットを徹底的にアピールするべきなのです。

例えば商品の生産者の情報を細かく掲載して信頼感を高めたり、アフターケアを充実させて安心感を与えたり、期間限定などの特別感のある商品を取り扱ったりと、やり方は様々です。

ライバル店にはないような魅力を商品紹介に取り入れる事が大切でしょう。

お客様の気持ちを意識したり、マイナス面も必要に応じて書いたり、ライバルサイトとの差別化を図ったりと、様々な工夫がありますが、基本的な事としてユーザーの読みやすさ、そして理解しやすさという点は大前提です。

読んでも全く伝わってこない文章ですと、どれだけ時間をかけて書いたとしても前半で離脱されてしまうかもしれませんし、自分が伝えたい事が全く伝わらない可能性もあります。

自分が書いた記事は何度も読み返してみたり、知人に読んでもらって指摘をもらったりと、徐々に改善していく事も良い記事を書くのに大切です。

★POINT
・デメリットを書いて信頼感を高める
・ライバルサイトとの差別化を図る

スウェルキャッチでは、アクセス数・売り上げの向上に繋げることを第一に
SEOに関わるアドバイスも行っております。
お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

【提供】web creation株式会社 SEOサービス「スウェルキャッチ」担当

スウェルキャッチ

激安SEOサービスのスウェルキャッチ
初期費用0円・月額費用980円からのSEOサービス:
SwellCatch(スウェルキャッチ)

編集後記

昨年末は、巣ごもりで年賀状のやりとりが増えると読んで例年よりも多めに年賀状を出しましたが、手許に来たのは例年よりも少ない数でした。郵便の年賀状をやめる人の流れは、コロナを上回っていたということなのでしょう。
(おちゃのこ山崎)

■おちゃのこネットのご利用方法については、よくあるご質問も参照ください。(https://www.ocnk.net/faq/
また、マニュアルもご用意しております。(https://www.ocnk.net/webmanual/

■おちゃのこネット公式ブログ
https://blog.ocnk.net/blog/

■おちゃのこネットFacebook
https://www.facebook.com/ocnk.net

■おちゃのこネット公式twitter
https://twitter.com/ocnknet

■ネットショップにお役立ち。弊社は下記のサービスも提供しています。
【おちゃのこさいさい】https://www.ocnk.me/
【オートステップメール】https://www.autostepmail.com/

■受信の停止は、最末尾のURLをクリックしてください。

■お問い合わせ
ご質問・ご意見・ご感想等のある方は下記フォームからお願い致します。(https://www.ocnk.net/contact/index.php

■個人情報の取り扱いについてはプライバシーポリシーをご覧ください。(https://www.ocnk.net/company/privacy.php

発行:おちゃのこネット株式会社

お手軽ネットショップ開設・開業、ネットショップ作成

〒651-0096 神戸市中央区雲井通7-1-1 ミント神戸14F

mail:info@ocnk.net

Copyright (C) 2004-2021 OCHANOKO-NET All Rights Reserved.