超高齢化社会をどう生き抜くか号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

急に暖かくなりました。まだ油断は大敵ですが、春になったと意識して良さそうな陽気です。花粉症に悩まされつつも、これから咲き誇る色とりどりの花を思うと、気持ちが明るくなりますね。

世界情勢は「春」とは言えない状況ですが、自然界は人間の営みとは関係なく正確に進んでいきます。

そして、わがまま勝手をしがちな人間たちも「寿命」という自然界の掟からは逃れることができません。無限に生きる方法はなく、どんなに栄耀栄華を極めた人物でも、いつかは老いて死ぬ身です。

とはいうものの、ここ150年で人間の平均寿命は倍以上になりました。昔の人と比べると、現代人は人生を2倍以上も謳歌できることになります。

そのような事態は人類史上初めてのことなので、私たちは「超高齢化社会」という未知の世界をこれから漕ぎ渡って行かなければなりません。

というわけで、今回の「オススメ参考書」は超高齢化時代の市場を考える本を紹介します。

お知らせ おちゃのこネットデザイン作成プランに作成事例を追加

皆さん、こんにちは。
大変ご好評をいただいているおちゃのこネットデザイン作成プランに、ご利用いただいたショップさまの作成事例を追加しました。ご利用いただいたショップさまにも見やすくなった、商品を探しやすくなった、綺麗でおしゃれなデザインに感動した!など、大変満足いただいております。
おちゃのこネットのデザイナーが作成しますので、HTML、CSSで高度なデザインカスタマイズが可能です。
綺麗なだけでなくユーザー利用目線で商品を売るための導線とデザインで作成します。

デザインプランの詳細、事例は下記ページよりご覧ください。
https://www.ocnk.net/design/list.php

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

超長寿化時代の市場地図 ―多様化するシニアが変えるビジネスの常識

スーザン・ウィルナー・ゴールデン・著/佐々木寛子・訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン・刊

2,178円(キンドル版・税込)/2,420円(紙版・税込)

またディスカヴァー・トゥエンティワンの本を紹介することになってしまいましたが、この出版社に知り合いはおりませんので、偶然です。

原題は『STAGE (Not AGE)』と非常にシンプル。これからは「年齢」ではなく「人生のステージ」で語ろうという著者の考えがそのままタイトルになっています。さすがにそれでは売りづらいと考えたのか、邦題は説明口調になりました。

帯にある「『老後』で一括りにされる時代は終わった。世界が注目する3200兆円市場の可能性を読み解く」というコピーが、本書の内容を端的に言い表しています。いわゆる「超高齢化社会」を負の要素でとらえるのではなく、ブルーオーシャン市場と見ることで大きな可能性を見出せるということです。

人類の平均寿命が延びたことに関する言葉は、「老化」「超高齢化」「老後」など、プラスのイメージではないものが多く、本書はそれに抵抗して「超高齢化」ではなく「超長寿化」という言葉を用いています。

また、「3200兆円市場」とありますが、桁が多すぎてピンと来ません。アメリカの株式市場が7500兆円、2030年に予測されるAI市場の規模が2250兆円と言われると、いかに巨大な市場であるかが想像できるかと思います。

また、帯には神田昌典氏の「長寿市場は未開拓の金鉱。本書は人生100年時代に企業を急成長へ導く最強ガイドだ!」という推薦文も載っています。タイトルの「市場地図」という言葉とこの推薦文で、本書が社会学の本ではなくビジネス書であることが腑に落ちます。

さらに原題の副題である「How to understand and serve people over 60 --the fastest growing, most dynamic market in the world.」を翻訳すると、「60歳以上の人々を理解し、サービスを提供する方法――世界で最も急成長し、最も活気のある市場」となり、本書の発行意図が明白になります。つまりこの本は、これから世界が直面する未曾有の高齢化社会で企業がいかに儲けられるかを説いたものといえます。

「はじめに」で著者は人口動態の新たな真実を紹介しています。アメリカでは100年前、平均寿命が54歳でした。それが今日では80歳に達しています。さらに長寿命化は進み、2000年以降に生まれた人は100年生きるのが普通であるといわれています。

その結果、先進国を中心に人口の構成が大きく変化しました。アフリカを除く世界のほぼ全域で高齢者人口が若年人口を上回っています。アメリカでは毎日1万人以上が65歳を迎えています。

ところがこのような現実を社会はネガティブなものとしてとらえています。日本でも「少子高齢化」は「困ったこと」の代表です。それに対して本書は、このような人口動態の変化を「大きなビジネスチャンス、新たな市場機会」と考えています。新たに生まれる長寿経済の市場規模を22兆ドル(約3200兆円)とし、この市場に参入することが企業の重要課題だというのです。

この新たな市場に参入するためには、いくつかの前提条件があると著者は言います。ひとつは「健康寿命を延ばすこと」。たしかに、寿命が延びても寝たきりでは自由な活動ができませんから、健康であることは非常に重要です。

ふたつめは「高齢者」「お年寄り」といった年齢で一律に区分する考え方をやめること。90歳で農作業に精を出している人もいれば、65歳で病院のベッドから離れられない人もいることを考えれば、「何歳だから」という見方は意味がなくなります。

3つめは、長寿社会にふさわしいネーミングを考え出すこと。今ある言葉はすべて不適切で現実に即していないため、長寿市場で成功するなら、人々に希望を持って受け入れられる言葉が必要だということです。

これらの前提を踏まえて、著者は「人生のステージ」あるいは「ライフステージ」という考え方を提唱しています。世代別モデルではなく、個々の選んだ生き方で人々を分類するべきだというのです。

それではここで目次を掲載し、続いて著者によるそれぞれのパートの解説を紹介しましょう。どの項目に何が書いてあるかの説明は、これから読み始めようという読者にとって親切なものです。和書にはあまりありませんが、洋書ではよく見かける方法です。

・はじめに――人口動態の新たな現実
・第1部 長寿化を理解する
第1章 寿命から健康寿命へ
第2章 年齢いろいろ、ステージはそれぞれ
第3章 ステージでマーケティングする
・第2部 ビジネスチャンスと課題
第4章 長寿ビジネスのチャンスを見つけよう
第5章 カスタマーの実像を見極める
第6章 チャネルの課題に取り組む
第7章 起業家のチャンス
第8章 長寿化への投資と「配当」
・結び――「これから期」を生きる
・付録
・謝辞
・巻末注

本書は2部構成となっていて、第1部は長寿化を正しく理解したうえで、年齢だけで高齢者を一括りにせず、個々の「ステージ」に注目するマインドセットを持つためのパートです。

第1章では人口動態の変化を理解し、年齢で捉える「寿命」とステージで捉える「健康寿命」の違いについて解説しています。

第2章では長寿に関する用語の刷新を提案しています。既存の議論の方向をリセットし、新たな視点で人生を扱うポートフォリオを紹介するものです。

第3章は長寿マーケットをセグメント化する際の考え方が解説されます。ここでもカスタマーを年齢ではなくステージで分類しています。

第2部は長寿マーケットのビジネスチャンスを深掘りし、そこで予想される障壁の乗り越え方を検討します。

第4章では優れた長寿マーケット戦略を実践した企業の事例が紹介されています。いずれも、これまで60歳以上がターゲット外だった領域をビジネスチャンスに変えたものです。

第5章は長寿ビジネスにおけるさまざまな顧客と取引先についての解説です。あわせて顧客獲得の際によく起きる課題についての検討があります。

第6章は集客と販売のチャネルにおける課題を論じます。問題解決のための新たなプラットフォーム・ビジネスも紹介しています。

第7章ではこの分野における起業を扱っています。長寿ビジネスでの起業と、長寿世代当事者による起業の可能性が示されます。

第8章はまとめの章です。多世代が活躍する場が誕生するイノベーションを起こす際の社内制度改革や政策への関与、尊厳を重視した経営視点が論じられます。

それぞれの章の冒頭には「概要」が、章末には箇条書きの「提言」がついているので、まずそこから読み進めるのもいいでしょう。たとえば第1章の概要と提言はこんな感じです。

【概要】
出生率の低下と平均寿命の伸長により、人口高齢化が進行している。人口高齢化は、米国をはじめ多くの国で、今後数十年は続くメガトレンドである。過去150年で寿命は倍に延びており、これは人類史上有数のサクセスストーリーだ。現在生まれてくる子どもは過半数が100歳を超えて生きると予測されている。この「新たな長寿化」に伴うビジネスチャンスを捉えた戦略が、あらゆる業界で求められている。

【提言】
・マインドセットを変えよう。人生を「教育・仕事・引退」の3ステージで捉えるのは時代遅れだ。今や人生100年時代なのだから。

・数字を把握しておこう。2050年には、世界人口において50歳以上人口が今の倍になり、65歳以上人口が15歳以下を初めて上回ると予測されている。

・米国の消費支出の50%以上、世界資産の83%が50歳以上の手にあることを忘れてはならない。この層こそが、米国はもちろん世界で最大かつ急成長するビジネスチャンスなのだ。

・長寿ビジネスのターゲットは50代以上だけではない。人生100年時代ならではの、多世代向け商品・サービスなど、広い視野でビジネスを考えよう。

・長寿社会のビジネスチャンスを検討する際は、「年齢よりステージ」の概念を取り入れよう。新しい人生の地図は年齢では決まらない。新たなステージが多数あり、あらたなチャンスに満ちているはずだ。

・単に寿命を延ばす延命ビジネスではなく、健康寿命を伸長するためのビジネスを考えよう。

・プロダクト設計やカスタマーサービス、マーケティング戦略には、ステージの観点、多世代の視点を取り入れよう。

第2章の冒頭では、長寿社会の新たなネーミングについての具体的な論考があります。長寿社会の住人たちを「年寄り」呼ばわりせず、これからの時代にふさわしい名前で呼ぼうとする試みです。著者が見つけたネーミングには次のようなものがありました。

探検者、ミドラー、ミドルシーン、多年生世代、B世代(ベビーブーマーをZ世代風に表したもの)、ニューオールド、ニュー・オールド・エイジ(新・高齢者)、ヤング・オールド(若き高齢者)、ヨールド(youngとoldを合わせた造語)、ベター・オールド世代、レガシー世代、オールドスター(ヒップスターとオールドを掛けた語)、エルダーフッド(年長者世代)、オールダーフッド、ヴィンテージ、特別な人(気品のある人)、経年新世代、ブルーマーズ(花開く世代とベビーブーマーを掛けた語)、経験豊富な世代、智恵者、モダンエルダー、プレ・オールド世代

これらの語について、著者は辛口な批評をしています。
・当事者に気に入られたり注目されている語はほとんどない
・30年超を生きる活力や変化の可能性を捉えられていない
・新たなビジネスチャンスをうまく言い当てていない

著者たちがスタンフォード大学で行ったプロジェクトでは、次のような語が考えられました。

冒険者、マキシマイザー(最大限の人)、パイオニアリーダー、ドリーム・キャッチャー、シーズンド(熟成した人)、トレイルブレイザー(開拓者、草分け)、ガイディング・ライツ(先駆者)、ヴァイタル(最重要な層、活気ある者)、ボヤージャーズ(航海士)、ルネッサンス実行者、ピボッター(中心人物)、リアライザー(気づく人、現実化する人)、オーセンティック(本物の人)、スライヴァー(力強く生きる人)、ストライバー(奮闘する人)

ちなみに、ワークショップに参加した人たちの共感を得たのは、次の4つだったそうです。

・ステージャー(経験豊富な人、ベテランの意味)
・アーリー・ブルーマーとレイト・ブルーマー(最盛期の人、早咲き、遅咲き)
・ウェルダー(wellとelderを掛けた語)
・ズーマーズ(ZoomRz、疾走や急上昇を示すZoomを使った今風の表記)

ただし、著者本人は「ルネッサンス世代」がお好みとのことです。再生を意味するルネッサンスという言葉が個人的に響くのだそうです。人生のリニューアル、活力ある興味深いリバイバルや再生を指す語として気に入っていると書いてありました。

長寿社会を生きる人々を的確に表現する言葉を見つけることは、おそらくこの市場で成功するための第一歩でしょう。著者も「ここでの目的は1つの言葉に絞ることではない。時間軸に縛られた言葉遣いをやめて、ステージを軸にした言葉を使うのが重要なのだ」と言っています。

***
ネーミング・プロジェクトは、新しい呼称への反応をグループインタビューで多様な層に確認した段階までだが、適切な言葉を使うべきだという考え方自体は、読者がイノベーター、マーケター、CEOとしてやっていくうえで重要だ。
***

本書に多出する「ステージ」ですが、著者は18のステージを提案しています。

【成長のステージ】
始まり
成長
初発進
実験

【キャリアと家族のステージ】
継続学習
経済基盤の確保
子育て・家族
介護
健康状態の見直し

【再出発のステージ】
方向転換
再発進
人生の優先順位の再設定
移行
ポートフォリオの作成
再生
サイドプレナー

【結びのステージ】
終活
人生の幕引き

以上、本書のごく一部分を紹介しました。長寿社会を市場として捉える第一歩として読みたい本です。


 

EC仙人のダメ出し!道場

 

EC仙人
太田哲生

私はネットショップのコンサルという仕事上、数多くの業種のお店とお付き合いしてきました。当然、市場調査で実態を知る意味でも、それら多くの業種のお店で商品を買ったり、サービスを利用させていただくことも多くなっています。

しかし、オジサン(中高年男性)という制約上(ジェンダーの理由で)、どうしても買わない、買えないモノや利用できないサービスの業種も少なからずあります。

例えば、女性用のアクセサリー、衣服、下着や女性専用のサプリメントやコスメなどはなかなか買おうと思うことがありません。実店舗での購入となると余計に入りにくい、買いにくいジャンルですし、実店舗では実際の購入経験もありません。

でも、プレゼントとしては一部は購入の経験も可能性もあります。
実店舗には行きにくい買いにくいからこそ、ネットショップならよくわからない女性用の商品も、問い合わせや相談しながらなんとか買い物をすることが可能です。

実際にお店のコンサルをする際には、同業種の競合店や参考店を市場調査で利用することもよくありますが、どうしても利用できないジャンルのお店もあります。

そう、「女性専用」を掲げて営業しているエステサロンやリラクゼーション、ヨガ教室、ネイルサロンなどのお店には入る(訪れる)だけもできないですし、ましてサービスを体験することもできません。
(最近は男性も可というお店も少しずつ増えているようですが)

それでも、精一杯、想定されるお客様の目線になり想像しながらお店を見て、お客様の感覚でお店のダメ出しと改善点を見つけたり、改革案を提案していきます。

自分でできないことは、女性スタッフや女性の友人・知人などに依頼して見てもらったり買い物体験をしてもらったりもします。

コンサルとしての過去のノウハウや業種ごとの知識や経験も大事なのですが、最も大事なのはターゲットとなるだろうお客様たちの目線・感覚に、どこまで近づいてお店を見ることができるか? だと思います。

店長さん、経営者さんは日々の業務・経営に没頭しておられるので、ついつい自分たちの目線が当たり前になり過ぎて、お客様からの目線、特に初見・初心者のお客様目線を忘れてしまいがちです。

スタッフや常連さんにとっては「わかってもらえるだろう」ことも、初見・初心者のお客様から見ると、どういうこと? それって何? 知らないけどちょっと聞きづらいと感じてそのまま店を離れてしまうことは少なくありません。←これ、お店側が気付かないまま機会損失を重ねているよろしくない状態。

実店舗なら、「せっかく店まで来たんだから勇気を持って聞いてみよう」というお客様も、ネットだと、「この店、わかりにくいから検索してわかりやすい他の店に行こう!」と、知らないうちにお客様を逃がしてしまっているのです。

「ダメ出し!道場」はそんなお店が気付けないポイントを、お客様目線でご指摘して少しでも気付いていただく機会になれば幸いです。

さて、本日のお店も私は利用・体験できない女性向けのエステの業界のお店なのですが、個人向けではなく、サロンオーナー(経営者)・エステティシャン向けのエステサロン専用商材の専門店さんです。

さてさて、どんな気付きを得ていただけますでしょうか。

では「ダメ出し!道場」始まりです!

ダメ出し!依頼ショップ
【&Connection】ユーロフィアネット

ショップ名 :
ユーロフィアネットさん
【MTメタトロン正規代理店】エステサロン専用商材ネット

サイトURL:
https://www.eiasis-net.jp/

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

なかなか新規会員が増えないのが悩みです。 (ちなみに個人向けサイトではなくサロン専用販売サイトです)

第一印象:エステ商材専門店だとは分かったが…アピール不足

店名を記した看板画像がなく、左上2行目の「エステサロン専用商材ネット」が店名なのだろうと思いましたが、後のインタビューで店舗名は「ユーロフィアネット」だと教えていただきました。

初見では中央の大きなスライドショーをよく見ていないと「ユーロフィアネット」が店名だとは気づきませんでした。

また「エステサロン専用商材」とありますが、ぱっと見では個人客は買えない、サロン様向けのプロ用卸売りだけのお店B to B(Business to Business)サイトだということもなかなかわかりません。

商品のアピールだけの自販機的なお店に見えてしまっています。
商品を既に知って、注文したい人が即探して買うだけの自販機で、ひとけ(人気)も感じませんし、メーカーのカタログをコピペしただけの説明のみで、それをかみ砕いて伝える生の言葉(セールストークや使用感、使い方、提案など)がありませんので、味気なく面白みも温かみも感じられません。

SNSからの誘導だとしても、ここにアクセスして来たら、情報・ウンチクや新たな発見もワクワク感もない無味乾燥で味気ない自販機レベルな現状です。

【MTメタトロン正規代理店】が【強み・特長】ではあるようですが…
MTメタトロンを知ってる人には適当な自販機でも、知らない人にはMTメタトロンや関連商品の素晴らしさを知ることができるお店にはなっているとは言えません。

サロンオーナー目線でユーロフィアネットさんはどんな会社で、お取引するとどんなメリットがあるの? まではまったくわからないという、やや残念な印象です。

インタビューで浮き彫りになったこと

ユーロフィアネットは株式会社ユーロフィアのネット販売部門で、今回は担当の庄司さんにお電話でお話を聞かせていただきました。

まず、強みである【MTメタトロン正規代理店】については、大手有名美容クリニックでも使われるレベルのクオリティの製品群であるそうで、エステ業界ではそれなりに認知度の高いブランドだそうです。

エステ業界では大手エステサロンでエステティシャン経験を積んで技術を身につけ、固定客もつくと独立開業されるサロンオーナーが少なくないようです。

大手サロンでの使用が多い「MTメタトロン」製品を独立後も使いたいエステティシャンが独立後に仕入れたくても、大手サロンはメーカー直仕入れだったり、問屋も新規独立開業者に容易に卸売り取引はなかなかしてくれないので、新規サロンは新たに仕入れ先を探す必要があり、小ロットでも卸売りしてくれるユーロフィアさんは「MTメタトロン」製品の経験者には重宝されるようです。

ただ、独立開業者は個人経営が多く、最初は顧客を持っていても、その後順調に業績を伸ばし、新規客を増やして発注数がどんどん増えるかはなかなか容易ではなく、ユーロフィアさんとしても新規サロンオーナー顧客を増やしていくのが課題だそうです。

現状は SNS(Instagram)が新規サロンオーナーとの出会いの手段のようですが、新規顧客がどんどん増えるとはいかないのが悩みだとのことです。

当初はサロンでの新商品や新施術サービスの開発などの相談が多くあることを想定していたようですが、そうはならず…だとのこと。

具体的なダメ出し&改善策

SNS(Instagram、Threads)を拝見すると、プロフィールには
↓↓↓↓↓
「サロン専売品美容商材機器多数取扱い
エステサロンオーナー様のサポート
痩身・ボディバランス・小顔フェイシャル技術/オンライン講座/
#MTメタトロン 正規代理店
セミナーや商材のお問い合わせはお気軽にDMください」

「個人エステサロン様のサポート
エステ技術/オンライン講座/美容商材機器選定/セラピスト求人/レンタルサロン紹介」
↑↑↑↑↑
のように、端的で明確にアピールされています。

なのに、肝心の自社サイトであるおちゃのこ店には、誰に、何を、どのように、どう行動して欲しいのか? がまったく明記されていません。

実店舗に例えるなら、お店の外の道路で一生懸命にお店の特徴や良さをアピールしてお店まで連れて来ているのに、お店の中はただ商品が陳列してあるだけで、接客もせず放置しているような状態です。

来店してからこそ、ちゃんと接客(聞き取りやセールストーク)、ご相談、ご提案をしてこその BtoBサイトです。

せっかく興味を持って来てくれているお客様を放置では、よほど買う気で来てくれている一部の客を除いて、多くの新規客は黙って逃げていくでしょう。

単にMTメタトロン製品のスペックを読ませるだけでなく、エステサロンとしてサロンのお客様にどう勧めたり、どう使っていくとよりリピートが増えたり、客単価が上がったり、ひいては売上や収益が増えて行くのかを説明したり、お店の事情やお悩みを聞き出してより良い提案をしていくことで、会員サロンさんが増え、定着(リピーター化)していくのだと思います。

それが本来ユーロフィアさんのやりたいことでもあるはずです。

ちゃんとネットショップの看板を作りアピールしましょう!
↓↓↓↓↓
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まずはお店の看板画像を用意し、プロ用専門店であることと店名、コンセプト、強み、ターゲット、できること、して欲しいことを明記し、トップページにアクセスしたら瞬時にわからせるようにしましょう。

【店名】:ユーロフィアネット
(サロン様向け専門店です。一般個人の方には販売いたしておりません)

【コンセプト・強み】:MTメタトロン正規代理店 小ロット卸売り

【できること】:サロン専売品&美容商材機器卸売り、サロン開業支援、技術指導、オンライン講座、セラピスト求人支援、レンタルサロン紹介などサロン経営支援

【できないこと】:プロ用専門店ですので一般個人のお客さまには販売いたしておりません

【対象】:サロン経営者様、サロン運営責任者様、新規開業サロン様、サロン開業準備中オーナー様、法人サロン管理職セラピスト様など

【して欲しいこと】:仕入れ価格をご覧になりたい方は会員登録をお願いします。その前に疑問や懸念、確認したいことがある方は、お気軽にメール、問い合わせフォーム、SNSやLINE DM、お電話でお問合せ、ご相談ください

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【その他 修正点・気づいた点】

個人客ではなく、エステサロンが見込み客なので、メニューの「サロン登録」が現状のサイトの【目的】であると思いますが、現状ではむしろ面倒くさい「ハードル」にもなっています。
https://www.eiasis-net.jp/register

まだ店舗やホームページを持っていない新規開業サロンや開業準備中の新規サロンオーナーさんたちにとっては、ここを読んで「自分はまだ取引してもらえないかも、無理かも」と早合点してあきらめる人がいるような気がします。

【サロン登録規定】が個人客からのオーダーを防ぎたい意図が強すぎて、「開業準備中の個人」は心理的にブレーキがかかってしまいます。

登録規定の中に「サロン開業準備中の方はお気軽にご相談ください」と明記して、新規サロン獲得を促進しましょう。

ここでハードルを上げずに、まずは登録申請をどんどんさせて、その上で転売ヤーかもというような怪しい登録申請があったら、個別に連絡、確認して、開業準備中個人の取りこぼしがないようにしていきましょう。

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「他の代理店との差別化」

MTメタトロン製品は メーカーさんから価格統制のされた品であるとのことですので、他の代理店との価格競争にはならないようですが、代理店の規模や経営努力で、オマケやキャンペーンなどの差別化はあると思います。

ユーロフィアさんでできる「差別化」は何か?
サロンさんが同じ仕入れるならユーロフィアさんからにしたい! と思ってもらえるようなオマケ(付加価値)を今一度社内で検討してみてください。必ずしも物品やクーポンなど金銭的付加価値だけでなく、会員だけのHowTo小冊子やHowTo動画など、サロン経営や収益アップ、顧客満足度アップに繋がる情報などの付加価値もあると思います。

売上+αアップ商材、新規サービス導入商材、などのコーナーを作ってマイナー商品にスポットライトを浴びせつつ、サロンの収益アップに貢献できる提案をするなど、他の代理店があまりやらない、できないことを提案していくなども差別化に必要ではないでしょうか。

60点
総評

会社案内もしくは特定商取引法表示ページの補足充実でも良いですし、別途フリーページを設けて、セミナーやオンライン講座の案内お電話やオンラインによる個別相談など、まずはサロンオーナーさんとの信頼関係を作れるようなサービスやコンテンツを充実させていくことが必要だと思います。

とにかく、ターゲットであるサロン経営者さんたちに明確な呼びかけをキチンと明記して、お問い合わせ&ご相談いただけるようにしましょう。

それがなければ単に競合サイトとの価格比較や値引き競争、キャンペーン競争だけの差別化になってしまいます。

逆に言えば、「とにかくまずはお問合せや相談をしてもらえればこっちのもん!」というサイトを目指しましょう。いきなり注文よりまずは問合せGET! これがある意味、「BtoBサイトの極意」です。

ユーロフィアさんは相談しやすい会社、ちゃんと相談に乗っていろいろなアイデアやアドバイスをくれる会社だと感じてもらえれば、おのずと会員登録し、仕入れ発注してくるようになります。

サロンの集客や客単価アップ、売上・収益アップのアイデアやヒントなども、サロンオーナーから状況聞き取りがあってこそ良い提案ができると思います。

まずは1店舗ずつお電話や、可能なら訪問インタビューなどしてみて、ユーロフィアさんとしての常勝パターンを構築していくことが必要ではないでしょうか。

「一見の個人客を数多く」というBtoCの消耗品ショップとは違い、「固定リピート法人客をゲットし育てる」小規模BtoB ビジネスには、きっかけはオンラインでも1件ずつ血の通った営業が有効です。(自動化、省力化は規模が大きくなってから少しずつ進めれば良い)

「ユーロフィアと取引するサロンオーナー様のメリット」を意識して、「エステサロンオーナー様のサポート」という、元来の目的を目指して頑張ってください!



ダメ出し道場登場ショップ募集中
申し込みはこちら

さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、ヘッダーのサイドメニューと右上ヘッダーボタンからテキストを非表示にする方法をご紹介します。管理画面からテキストを削除するだけで設定できます。






管理画面から設定する

デザイン管理→配置/画像/コメント設定から設定できます。

・サイドメニュー
「サイドメニュー」設定欄の右端ボタンからテキストを削除

・右上ヘッダーボタン
「右上ヘッダーボタン」設定欄のテキストを削除

 

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

出版界は右肩下がりと誰もが認識していますが、紀伊國屋書店は過去最高益を更新したそうです。逆風の中にも活路があるということですね。
(おちゃのこ山崎)

■おちゃのこネットのご利用方法については、よくあるご質問も参照ください。(https://www.ocnk.net/faq/
また、マニュアルもご用意しております。(https://www.ocnk.net/webmanual/

■おちゃのこネット公式ブログ
https://blog.ocnk.net/blog/

■おちゃのこネットFacebook
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■おちゃのこネット公式twitter
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■ネットショップにお役立ち。弊社は下記のサービスも提供しています。
【おちゃのこさいさい】https://www.ocnk.me/
【オートステップメール】https://www.autostepmail.com/

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ご質問・ご意見・ご感想等のある方は下記フォームからお願い致します。(https://www.ocnk.net/contact/index.php

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