弱点を隠さない生き方って?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

とうとう最高気温が更新されてしまいました。41.8℃だそうですが、へたをするとこの夏、さらに記録が更新されるかもしれません。外出の予約を取りやめる人が続出しているそうで、このままいくと「スポーツの秋」もひどいことになりそうです。

猛暑の原因として、湾岸地区に立ち並ぶタワーマンションが屏風の役割をして海からの風を遮っているからだという説もありますが、それだけでは異常気象の説明にはならないでしょう。

地球温暖化、ヒートドーム現象、太平洋高気圧とチベット高気圧の二重支配、エルニーニョ現象やラニーニャ現象、都市化とヒートアイランド現象、偏西風の蛇行(ブロッキング高気圧)といった複数の要因が複雑に絡み合っているというのが一般的に言われている猛暑の原因です。

このまま猛暑が続くと、熱中症リスクがさらに増加したり、農作物の不作や品質低下が起きたり、冷房の集中使用による電力需要の急増、鉄道や道路、建物といった都市インフラにストレスがかかることなどが心配されます。

温暖化が進むかぎり、「異常」が「通常」になることが予測されます。温室効果ガスの削減が唯一無二の温暖化対策であるなら、アメリカの大統領の言説に振り回されることなく二酸化炭素排出の削減に努力を続ける必要がありそうです。

このメルマガで早く「涼しくなりましたね」という挨拶文を書きたいものです。

お知らせ 大好評の新テンプレート

皆さん、こんにちは。
先日もお知らせさせていただきましたが、追加された新しいテンプレート「フルスケール」「リュクス」「モノエッジ」が大変好評をいただいております。
デザインコンセプトを刷新した「ニュートラル」のテンプレートをベースに、いずれもシンプルでモダンなデザインが特徴で、ページ幅の拡張により商品写真をより魅力的に表示できます。

デザインサンプルは、下記ページでご確認いただけます。

・フルスケール:https://www.ocnk.net/shape/preview.html?path=index035
・リュクス:https://www.ocnk.net/shape/preview.html?path=index034
・モノエッジ:https://www.ocnk.net/shape/preview.html?path=index033

レスポンシブテンプレートをまだお試しでない方も、この機会にぜひ新しいデザインをお試しください。

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

感情を出したほうが好かれる あなたの弱点を隠すな

加藤諦三・著/三笠書房・刊

830円(キンドル版・税込)/847円(紙版・税込)

今のところキンドル・アンリミテッドに入っているので、登録している人は無料で読めます。

著者は著名な社会学者、心理学者、評論家で、早稲田大学名誉教授。ニッポン放送の「テレフォン人生相談」のパーソナリティを1972年から務めていることでも知られています。

600冊を超える著書があり、『自分に気づく心理学』『「大人になりきれない人」の心理』(PHP文庫)、『人はどこで人生を間違えるのか』(幻冬舎新書)などのベストセラーがあります。

本書のエッセンスは「はじめに――人は「弱点を隠そうとしない人」を好きになる」に書かれていますので、要所を引用しながら対応する本文を紹介するかたちで進めていきたいと思います。

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ノーと言っても好かれる人がいる。しかしイエスと言っても好かれない人がいる。なぜか? それがこの本のテーマである。「こんなに真面目に生きてきたのに、こんなに勤勉に努力してきたのに、こんなに頑張って生きてきたのに、何も悪いことはしなかったのに、善人のつもりなのに」。だけど人生がどこかおかしい。
***

この冒頭の文章に対応する本文は、1章の「なぜ自分らしく生きられないのか」です。1章の見出しを並べてみます。

○「無理している自分」に気づいていますか?
・なぜ相手にとって“都合のいい自分”を演じてしまう?
・「悩み」を隠すための“明るいふり”はあなたをダメにする

○「こうであるべき自分」は今すぐ捨てたほうがいい
・「自分を出したら嫌われる」という思い込み
・「ありのままの自分」のほうが好かれる

○どうすれば人前で“自分”を出すことができるか
・結果を気にしすぎるから「現在」を楽しめない
・「理想」はあなたが無駄だと思っていることのなかにある
・悲観論者はいつまでたっても“素敵な自分”に気づけない

著者の言う「無理している自分」とは、人から気に入られるために自分の感情を偽ることを指しています。人に好かれようとするあまりに相手の気持ちを推測して、自分の気持ちを裏切り、そのことで気分が晴れずにいます。自分の気持ちに正直にしていれば気持ちが晴れるのに、気が弱い人はそれができずにいます。

また、「こうであるべき自分」とは、自分の本当の気持ちを隠し、何となく相手に好かれるのではないかと勝手に推測した自分像を意味しています。しかし、その虚像が相手から好かれることはありません。

著者は本書でたびたび「自分を出す」という表現を使いますが、それは何か奇抜なことや衝動的なことを意味しているのではありません。ただリラックスして防衛的な気分にならず、好きなものを好きと言い、嫌いなものを嫌いと言うだけのことです。著者は自分を偽って本音を隠して生きるよりも、そうやって自分を出して生きるほうが相手から好かれると言っているのです。

ところが、世の中には「自分を出したら嫌われる」と思い込んでいる人がたくさんいる、と著者は言います。その人はもしかすると自分を出すことを「わがままにふるまうこと」と勘違いしているのかもしれません。

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リラックスして椅子に腰掛けながら相手と話をしているときには、相手と心がふれあっている。(中略)自分を出しているときには相手と心がふれあっている。相手が自分のことをどう思っているかを気にしていないときには相手と心がふれあっている。それが大切なのである。それが「こころ」なのである。
***

「自分を隠しているときには不安で緊張している」と著者は言います。そして、そのストレスが人を拒否している雰囲気を作ってしまいます。その結果、たとえどんなに立派に行動しても、その人は人から好かれません。

そもそも、「立派に行動したら好かれる」という考え方が間違っているのだと著者は言います。「せいぜい自分にふさわしい程度の立派さでいいのである」ということです。

こうして「自分を出す」ということが感覚的にわかってくると、その先に進むことができます。

ふたたび「はじめに」に戻ります。「自分は世の中から正当に評価されていない」と不満を持つ人の原因を、著者はこのように分析しています。
***
その原因は何か? おそらくどこかで人生の重荷を背負うことを逃げたに違いない。本人が意識していないとしても、心はそれを知っている。人間の大きさとか深さとかいうものはどこで決まり、どこで出てくるのであろうか? それは人生の重荷をどこまで広く背負ったかということで決まるのではなかろうか。
***

著者の言う「人生の重荷」とは、しなければならない嫌なこと、越えなければならないつらいこと、言い換えると「人生の修羅場」のことです。そこから逃げてばかりいる人は、決して人から好かれず、幸せになることもありません。

たとえ自分の意識では忘れていても、心の奥底では自分が「逃げた」ということをはっきりと記憶しています。背負うべき重荷を背負わずに、言い訳ばかりしているから、その人は安心して「自分を出す」ことができません。だからいつまでもリラックスすることができず、人から好かれません。

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どんなに成功しても、自分を尊敬できない人はどういう人であろうか。社会的に成功しても、目がキョロキョロしていて落ち着かないという人はどういう人であろうか。それは修羅場から逃げてきた人である。どんな小さな仕事でもどんな大きな仕事でも、公的なことでも私的なことでも、その過程で修羅場というのがある。正念場といってもいい。もっともつらい場面である。(中略)この修羅場から逃げたら、どんなに成功しても心の落ち着きは得られない。
***

また「はじめに」に戻ります。

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広く人生の重荷を背負えば、その人は鍛錬されて心が大きくなる。そして何よりも誇りが生まれる。名誉とか、権力とか、財産とかが絶対に与えることのできない誇りが、静かにその人の心のなかに生まれてくる。それが人に安定感を与える。落ち着いた雰囲気というのはそこから生まれてくるのだろう。人生の重荷から逃げて、あとで坐禅をして修養しても心の平静は獲得できない。
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続いて著者は「人生の重荷を背負った人は、無駄なエネルギーを使わない」と言っています。自分の弱点ややましさを隠すことにエネルギーを使わなくなるため、疲れにくくなり、勤勉な努力が成果につながります。だからこそ、人生の重荷=修羅場から逃げてはいけないということです。

「はじめに」の次の部分で、著者は「失うことを怖れてはいけない」と言っています。失うことを怖れていると、それだけで疲れてしまいます。失うまいと思うことがストレスの原因になります。

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失いそうになるときに人は悲鳴を上げる。苦しくてのたうちまわる。しかし、しがみついてはいけない。努力することはいい。しかし、しがみついてはいけない。執着は人を滅ぼす。一時の心の安心のためにそれ以降の人生を破壊する。
***

著者はこう言います。「失うものはもともと自分のものではないのだ」。しかし、失いたくない人はそう考えません。今自分が手にしているものは、未来永劫自分のものであり、それを失うことは自分の身を切られるのに等しいと思っています。

手にしたものを永久に持ち続けることなど誰にもできません。仮にそれが永久不滅だとしても、自分は不老不死ではないのですから、どこかで失う局面が訪れます。だから、失いたくない人は変化を認めたくない人ということになります。

変化を認めたくない人は、自分を中心にものごとが回っていると考えているのと同じです。天動説の人は相手の気持ちに寄り添うことができませんから、やはり人から好かれません。

著者は「もともと人は裸で生まれてきたのである。人は自分を出したときに強くなる」と言っています。自分を出せる人は、地動説の人です。

「努力しながらも、なぜかうまくいかない人は、あまりにも安易に人に好かれようとしたのである」というのが、本書における著者の基本的な考えです。安易な方法とは、従順にふるまうとか、ご馳走をするとか、お世辞を言うとか、相手を喜ばす話をするとか、何かを与えるとかなどのことです。

つまり、本質的なことではなく、相手に迎合した小手先の小細工に頼る対処法を選んだということです。著者はそんなことよりも勇気を出して自分をさらけ出すことを勧めています。

小手先のテクニックで相手を喜ばせようとするのは、自分を出さないだけでなく、相手の本質も見ていないことを意味します。自分の頭の中で考えた相手の虚像に迎合しているのですから、そこに本物のコミュニケーションは生まれません。

***
自分をさらけ出すという勇気は修羅場を呼ぶかもしれない。しかしそれが本当に好かれる方法であるときもある。人生の重荷から逃げて人に好かれようとどんなに努力しても、好かれることはない。その努力は無駄になるばかりではなく、ずるい人に利用されるだけのことである。そんな努力はしないほうがいい。
***

今度は「あとがき」に飛んでみます。ここでは冒頭にこんな文章があります。
***
生きることがつらい人は「人の強さ」「理想的な生き方」という意味を勘違いしている。自分の弱点を出せるということが「内面的強さ」を表していることなのである。弱点のないことが強い人ではなくて、弱点が出てもその場で心理的に混乱しないということが強い人なのである。
***

ここを理解していない人が、いくら自分の思う「理想の人」を演じようとしても、心は安らがず、つらい思いが重なっていきます。

***
生きることがつらい人の願う「理想の人」を彼らが演じても、普通の人はその人を理想の人とは思わない。弱点を隠して理想の人を演じても人は親しみを感じない。
***

つまり、著者は「理想的な生き方を勘違いしている人」には、その人らしい固有のものが感じられず、だからまわりの人が親しみを持てないのだと言っているわけです。

***
生きることがつらい人の願う「理想の人」には心がないから、その人の周りに集まる人も皆心のない人である。心の酸欠状態である。酸欠状態だから何かわからないけど「苦しい、苦しい」状態が続く。
***

このような状態に陥ってしまうのは、その人が「弱点=悪」と思い込んでいるからです。その気持ちがあるから他人の弱点をやさしさを持って見られません。そして自分自身の弱点に対してもやさしさのない目で見ています。

***
自分を冷たい目で見ることが自分の人生をつらくしている。さらにそのうえに相手に対する冷たい目がある。それがつらい人生という形で自分に返ってくる。
***

「あとがき」の後半は、熟年離婚をしたある夫婦の話に移ります。
奥さんはご主人が自分に対する関心を失っていると思っていました。
ご主人は嫉妬深い男と思われたくなくて、奥さんに根掘り葉掘り聞くことを控えていました。

しかし、ご主人の隠した嫉妬心は日常生活の別の面に出ました。奥さんに掃除のことからお金の使い方までネチネチと問いただしたのです。奥さんはすっかり嫌気がさしてしまいました。

著者はこうまとめています。
***
もしストレートに自分の感情を出していればご主人はいやがられないでいたのである。いやがられるどころか奥さんは毎日がわくわくして「素敵な女」を演じていたに違いない。
***

もうひとつエピソードが続きます。
***
ある「明るい人」が自殺した。周囲の人は「あの明るい人が!」と驚いた。そして「信じられない」と言う。その自殺した人は、好かれるために明るい性格を無理に演じていた。しかし実は心の底では孤独で自分の無力を感じていた。
***

著者が言うには、「本当は自分に自信がない。その人は自信のなさを隠すために社交的に明るくふるまっていただけ」とのことです。そして「そういう人は無理に明るい性格を演じても、なんでも話せる親しい友達がいない」という傾向が見られるそうです。

***
もしこの人が「実は淋しくて自信がないんだ、だからついつい大きなことを言ったり、わざと明るくふるまったりしてしまうんだ」と自分に正直になれていたら、親しい人ができたであろう。
***

自分を出して、本当の自分の感情を表現できていれば、この人は楽しく生きられたかもしれない。最後に、著者はそう結んでいます。

店長日記で、メルマガで、SNSで、潜在顧客に何かを訴えかけるときに、思い出してほしい1冊です。


 

EC仙人のダメ出し!道場

 

EC仙人
太田哲生

21世紀の現代においては、世の中の大抵の小売商品には既製品が存在し、検索すれば売っているお店が見つかります。

洋服や靴などサイズのある商品も大抵は大~小のサイズが用意されていて、自分のサイズに近い物を選んで購入することにほとんどの方は慣れていて、当たり前になっています。

とはいえ、特別な服(発表会の衣装や結婚式など大事なシチュエーションの服)においては、コストは多少高くついても、自分の身体にフィットしたオーダーメイドの服を誂えたい人も少なからずいらっしゃいます。

ただ、非対面でお店に行くことなく自宅にいながらオーダーメイドショップで服を買うには、一般的なネット通販ショップとは違う独特の手間やノウハウが必要です。

そう、オーダーメイド店において重要なのは、何をおいても「サイズの採寸」。

既製服ではないオーダーメイドならではの付加価値には、正確な採寸が必須です。せっかく既製服より高い値段を払って作るわけですから、自分の体型にピッタリ合った服を作りたいですよね。

でも、お客様にお店まで来ていただいたり、お店のプロがお客様の所まで採寸に行くのは、コストと時間の面でなかなか難しい。

となると、リモートでお客様に正しい位置の正確なサイズを計っていただくことが重要になります。

縫製や服のことに素人であるお客様にとって、正確な場所を正しく計測採寸するのは、プロであるお店の方が考えるよりもずっと精神的なハードルが高くなっています。

お客様の心理的なハードルは、例えば…

服の素人の自分でも正しい場所を正確に測れるだろうか?
ここでいいの? 少し姿勢を変えたり動くだけでサイズが変わるんだけど。食前→食後だけでもお腹周りのサイズが変わるし、生理周期や季節によっても太ったり痩せたり。朝と夜の差だけでも疲れてむくんだりすればサイズは変わるし、いつ計ればいいの?

今回1回限りしか着ない衣装なら、今のサイズピッタリで良いと思うけど、これから何年も何度も着て行く服だと、少しずつ太って大きくなってもサイズの微調整ができないと困るなぁ。

ダンスや演技や演奏など、動きの伴うシチュエーションで着る衣装なので、ピッタリ過ぎて動きにくいと困るんだけど。
かといって大き目でぶかぶかでシルエットがたるんで見えるのは嫌だし。可動部は伸縮素材でフィットしつつシルエットが崩れないような、そんな縫製のオーダーはできるかしら?

私は利き手の右腕の方がちょっとだけ長いので、左右非対称にオーダーできるかしら?
利き脚の方がちょっと太いんだけど、それを上手く隠せるかしら?

などなど、お客様によっての体系の個性や着るシチュエーション、また、きつめが好き、緩めが好きなどの好みによっても採寸の場所や方法、調整やアレンジの仕方があると思います。

このような、お客様の「例外的」な「イレギュラー」な事情まできちんと考えて、採寸のガイダンスをできるお店が、優良なオーダーメイドのネットショップといえるでしょう。

幸いにも、昨今はスマホと回線の容量やスピードがUPしましたので、動画でガイドしたり、動画通話アプリなどを用いて音声と動画のリアルタイムな採寸の案内なども可能な時代になってきています。

お客様の勘違いやイメージ違いによる製作・納品後のトラブルを防ぐためにも、また採寸時の通話コミュニケーションを通じて信頼関係を築いてもらうためにも、写真やメールだけでなく、こうした新しいツールの活用も考えたい時代になりました。

こうしたことができるお店とできないお店では、お客様の心理的な不安感や満足感、お店への信頼感に差が出てきています。

さて、今回のお店も「オーダーメイドのドレス」のお店ですが、業歴が19年目と長く、昔からやっているいろいろなことで問題や課題が出てきて悩まれているようです。

では、「ダメ出し!道場」始まりです!

ダメ出し!依頼ショップ
LJブライダル

ショップ名 :
LJブライダル ウェディングドレス

サイトURL:
https://ljbridal.ocnk.net/

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

現状:売り上げ0円が続いてます。
3年前にブログ書いたり、インスタ、Xやfacebookで宣伝したりして、ぼちぼち売れてました。
お客様はほとんどがピアノやバイオリンなどを演奏されている方でした。
だんだん疲弊し出して、今は何もやってない状態です。
悩みの点:宣伝出したら、宣伝費だけ飛んで、売り上げがついていくかどうか。その前に、できることはなんなのか? わからなくなってます。
プロの視点からご指摘いただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

第一印象:しっかり作り込まれているが…ちょっと古い印象

まずはスマホ対応から!

商品登録数も商品写真も多く、しっかりとは作り込まれていますが、スマホ対応が古いテンプレートでレスポンシブ非対応です。スマホ対応が不十分なので今のスマホ中心のユーザーさんにとってはちょっと「古臭いお店」に見えていると思います。

↓↓↓携帯電話用のトップページ↓↓↓
https://ljbridal.ocnk.net/phone/

今さら、この古い携帯電話用のトップページを作り込むよりも、おちゃのこネットさんに相談してレスポンシブ対応のテンプレートに変更することをオススメいたします。

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次に、店舗名が「LJブライダル」なので、誰が見てもブライダル、ウェディングドレスが主力商品であるお店で、ターゲットも花嫁さんたちのお店に見えますが、今回のお申込みコメントでも、後のインタビューでも、実際には花嫁さんのウェディングドレスよりも圧倒的にピアノの発表会や演奏会、舞台衣装などの「衣装用ドレス」のオーダーがほとんどだったとのことでした。

でも、店舗名は「LJブライダル」ですし、最上部のお店のキャッチコピー文でも 「当店では上質なウェディングドレス、舞台、パーティードレス、マタニティ、コスプレ、衣装などを…」と「ブライダル」や「ウェディングドレス」が入っているため、実は需要が多く注文の可能性が高い衣装用ドレスのお客様にとっては「ちょっと違うお店? ブライダルの情報は不要」となってしまい、「自分には合わないお店?」のような印象になっていると感じます。

「ダメ出し!道場」でよく申し上げていますが、「ネットショップの専門店」では「誰に対して」「何を」売るのか? がわかりやすいことが重要です。SEO的にも、お客様に対しても、このお店は「誰に対して」「何を」売るのか? がボケてしまうと、お客様は「自分にあてはまる情報なのか?」と漠然とした不安やストレスを感じながらお店の中を見ることになり、「よし買おう!」という心理変化がなかなか起こりません。

例えるならば…

海外から来た外国人観光客が、美味しいお刺身やお寿司を食べたくて「和食のお店」に入ったら、お刺身やお寿司もあったが、メインは焼き鳥のメニューが得意なお店だった…ような感じで、お刺身やお寿司も食べられたとしても、これがベストなお店だったのか? 焼き鳥の煙の香るお店で食べるお魚・お刺身は正しい選択だったのか? と不安や不満足を感じてしまうようなものだと思います。

インタビューでわかったこと、気づいた点

いつものように、店主の石橋りなさんにお電話でインタビューさせていただきました。

実は石橋りなさん、中国出身の方なのですが、お電話で少しお話ししたくらいでは気付かないほど日本語が堪能で流暢です。

それもそのはず、日本に来て26年目、人生の半分以上を福岡で暮らし、このお店も2007年オープンで今年で19年目。たまに中国に帰省してもなんだか違和感を感じるほど日本(福岡)での生活が肌に合って馴染んでおられるそうです。地元の中学校に通う息子さんとも会話は日本語ですし、お茶友、ママ友もたくさんいらっしゃるようで、その日本語力の高さも納得です。

中国で大学時代に日本語を専攻で学びながら、アルバイトでドレス縫製の工場で働き、ドレス製作のノウハウと人脈を得て、その後福岡の大学に留学で来日。もともと裁縫や手芸などモノ作りが大好きだったこともあって、友人と4人で日本人向けにドレスのオーダーメイド製作の仕事を立ち上げましたが、徐々に友人たちも帰国したり辞めたりで、今はお一人で、いくつかの中国の縫製工場とやり取りしながら、おちゃのこネットのこのお店と、ハンドメイドマーケットのCreema、Yahoo!オークションを並行して、ブライダル・ウェディングドレスや、衣装用のドレス類、子供用のドレス、紳士用タキシードなどをオーダーメイドだけでなく既製品の仕入れ販売もされているとのこと。

Creema、ヤフオクはそこそこ売れているようですが、おちゃのこ店はパッタリ売れず。

ネットの環境変化やユーザー層の変化、ご自身の年齢や経験の長さもあって最近は気持が少し疲弊し、注文・売り上げも減って、他のお仕事もしながらの経営で、何か改革をしなければと悩まれているとのことです。

インタビューの会話の中で、今までは「ドレスを作って売る」という、モノ作りを中心とした発想だったが、「誰に売るのか?」「どんな人が買うのか?」というターゲットとなる「人」に意識を置いた仕事に変革していかなければ! と気付きを得られたようです。(^-^)

具体的なダメ出し&改善策

ブライダル・ウェディングドレスの客層となると、少子化や結婚式の簡素化、低コスト化で市場は狭まる一方ですし、ホテルや結婚式場の契約業者であるレンタルのウェディングドレス屋や有名結婚情報誌への広告出稿ができる規模の大きい業者には、なかなか対抗しにくい状況もあります。

今までのお客様の傾向でも明らかなように、ピアノの発表会用のドレスなど需要の多い「舞台衣装」「発表会ドレス」などの専門店としてリニューアルして、ターゲット市場の拡大とウェディングドレスでは作れないリピーター客の獲得と育成に力を入れていくのが良いと思います。

まずは、お店の基本的なコンセプトやターゲットを「ブライダル・ウェディングドレス」→「発表会用ドレス」「舞台衣装」のオーダーメード専門店に変更し、店舗名である「LJブライダル」も変えた方が良いと思います。

ホームページはリニューアルしながらも、キャッチコピーは「ドレス製作の経験豊富で実績も長く、日本在住〇〇年、オーダーメイドドレス製作実績〇〇年、ドレス製作専門の中国各地の信頼できるドレス縫製工場数社と提携、現地スタッフへ中国語で直接細かく指示オーダーすることでコストや手間を抑え、精度・クオリティの高い縫製が可能!」と中国製造であることを明示しながら、日本の市場と文化もよくわかったドレス製作できる中国人店主が自ら現地工場の職人に指示することで、ローコストでも高い品質を実現できることを強みとしてアピールしましょう!

ターゲット客層に関しては、無理に狭くてリピートも望めないブライダル市場だけを狙うよりも、「ピアノ、ヴァイオリン、オペラ・声楽各種発表会、演劇やイベントの衣装、パーティー、夜職のホステスさんなどの制服・ドレスも作ります!」と提案できれば、一気に市場は大きく広がり、見込み客の数も大きく増えていきます。

発表会系は子供さん用のオーダードレスも充実させれば、よりお客様の数も増えるでしょう。また現代ではドラーグクイーンなど女装する男性も増えていますが、既成のサイズでは合わない大きなサイズにも対応できるオーダーメイドのドレスは、潜在的な需要がまだまだ高いように思います。(女装趣味の男性客も見込み客! 新市場!)

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冒頭のコラムにも書きましたように、オーダーメイドショップにおいては「サイズの採寸」が重要ポイントです。

お店にとっては簡単で当たり前な「採寸」でしょうが、今までオーダーメイド服など作ったことのない初心者のお客様やお子さん、家族のサイズ採寸などやったことのない方にとっては、今の「サイズの測り方」のページは情報不足で不親切です。
↓↓↓↓↓
https://ljbridal.ocnk.net/page/2

 

例えば「胸囲、胴囲」というのは具体的にどこなのか?
イラストや写真に線や矢印を描いて具体的に示してあげましょう。

成人女性でも胸の大きな方と小さな方では計る部位も違うでしょうし、ブラを付けている時とヌード時では計る場所も変わってくるでしょう。

その他、お子様の場合、体格の大きな女性や男性の場合、太っている方、痩せている方、激しい演奏やダンスなど大きく激しく動く時の衣装、将来太った際にも着られるサイズ調整、その他お客様のタイプや用途、ゆったり好き、ピッタリ好きなどいろいろ違いがあるのが現実です。

そうした細かなニーズや要望までキチンとていねいに聞きとり確認できるような採寸質問票や採寸説明動画があれば、不安なお客様が減って安心して採寸できるようになると思います。

今のような雑な写真だけでなく、大きく解像度の高い写真とメジャー、巻き尺、紐などでの正しく安心な計り方、一人でも計れる方法と、家族や友人など他の誰かに計ってもらう方法など、シチュエーションも分けて、写真と動画両方を用意しておくととても親切で良いお店になると思います。

こうした動画や説明ページを作り込むのは面倒ですが、お店にとっては今後ずっと影響する超重要なページになりますので、じっくりとていねいに作り込んで用意しましょう!(これこそがオーダーメードショップの根幹のノウハウ!)

またお客様の体型変化にどの程度対応できるのか?
ゴムを入れる、紐やリボンでサイズ調整できるなど、ドレス自体の機能と、数年後サイズが変わったら送ってもらって有料サイズ修正など、アフターサービスについても明確化しておくと、お客様はより安心してこのお店で注文したくなると思います。

60点
総評

まずは、コンセプトとターゲット変更、店舗名変更、あわせてレスポンシブ対応(スマホ対応)デザインリニューアルが最優先事項です。(今のスマホユーザーに受け入れられない古いページ)

集客やマーケティングに関しては、おちゃのこネットの外での活動が重要です。現状は X、threads、Instagram、アメーバブログがあるようですが、ターゲット層はファッション、ビジュアル重視の女性層、ドレス好き層ですので Instagram、Youtube、Tiktokなどショート動画視聴者層にショート動画でアピールしていくことを優先するのをオススメします。

また、実際のお客様の着用写真、動画などもどんどん紹介していけると良いですね。モデル画像はメーカーさんで用意も可能とのことでしたが、可能なら数秒でもいいのでドレスの生地感など動きのある動画も用意してもらえないか相談してみましょう。

また身近な友人や友人の娘さんなど地元福岡でモデルさんをやってくれそうな方が見つかれば、撮りたい動画や写真が用意できると思います。

Instagramでフォロワーやお客様の中にモデルをやってくれそうな方がいないか、探して声掛けしてみるのも良いと思います。

いずれにせよ、今はモデル着用画像やお客様画像がほとんどなくマネキン画像ばかりで、「着用イメージ」が想像しにくいので、ワクワク感が不足しています。

お客様やInstagramユーザー、インフルエンサーなど福岡の近くでモデル撮影に協力してくれそうな方を一人ずつ作って、着用イメージ写真を増やしていきましょう。

若いうちは大好きな「ドレス作り」という「モノ作り」に、がむしゃらに頑張ってきた店主のりなさん。ご自身も年齢を重ね、これからは将来の事も考えながら、心に余裕を持って、お客様の心も満足させられるように、お店や仕事の中身を変化させていきたいとのことでした。

将来的には、福岡の郊外の緑や自然が多いエリアの、畑があって少し広い家に引っ越して、野菜作りなどもしながらドレスの仕事をして暮らしていきたいとのこと(^-^)。現在は中学生の息子さんにも、将来は独立して日本と中国の懸け橋となるような仕事や人生を送って欲しいとおっしゃっていました。

将来の夢のためにも、今一度、疲れた気持ちを奮い起こして、見込み客層を広げ、オーダードレスの素人や初心者のお客様にとってわかりやすく、安心して、簡単に採寸してオーダーできるドレスショップになって売上UPしていきましょう!

今後、一人であれこれ悩んでしまった際には、またお気軽にご相談ください。

以上、「ダメ出し!道場」でした!



ダメ出し道場登場ショップ募集中
申し込みはこちら

さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、先日リリースした最近チェックしたアイテムを全ページに表示する方法をご紹介します。






管理画面から設定する

これまで、レスポンシブテンプレート及びスマートフォンHTML5テンプレートでは、最近チェックしたアイテムを表示できるのはトップページだけでしたが、今回の改良によりトップページ以外へも表示できるようになっています。

詳細な設定方法については、以下のFAQをご確認ください。
https://www.ocnk.net/faq/?action=faq&id=982

 

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

今日はこれから1泊2日の研修旅行に出かけます。明治に建てられた古い旅館で、畳と障子だけの部屋での合宿です。不便さの中に何か得るものがあるはずと期待しています。
(おちゃのこ山崎)

■おちゃのこネットのご利用方法については、よくあるご質問も参照ください。(https://www.ocnk.net/faq/
また、マニュアルもご用意しております。(https://www.ocnk.net/webmanual/

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■ネットショップにお役立ち。弊社は下記のサービスも提供しています。
【おちゃのこさいさい】https://www.ocnk.me/
【オートステップメール】https://www.autostepmail.com/

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