アウトプット、してますか?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

もうマンネリなので、「暑い!」という話題は封印します。

ところで、みなさんはいろいろな呼吸法をご存じだと思います。丹田に力を入れるとか、ゆっくり吐いてからゆっくり吸うとか、ああいうやつです。

なぜ呼吸法が話題になるかというと、呼吸は人間が唯一、自分の内臓と自律神経に意識してアクセスできる方法だからです。ほかの臓器はというと、心臓や腎臓は「止まれ」とか「動け」とか命令できないですよね。

呼吸で動かす内臓とは、もちろん肺のことですが、意識して呼吸をコントロールすることで、自律神経もある程度制御することが可能です。そのため呼吸法は古くからヨガや禅の修行に取り入れられてきました。

そんな呼吸ですが、吸ったら吐かないと次の空気を吸えません。そのことになぞらえて、知識のアウトプットが大事だという話があちこちでされています。知識も空気と同じで、吐き出さないと溜め込めないということです。

ということで、少々強引に話題を展開しましたが、今回のオススメ参考書では効果的な情報のアウトプットで人生を好転させる方法が書かれた本を紹介したいと思います。

お知らせ 記事系コンテンツの詳細ページに複数の画像をスライド送りで表示できるようになりました

皆さん、こんにちは。
What's New / 店長日記 / 記事コンテンツの詳細ページに複数の画像をスライド送りで表示できるようになりました。

従来は1枚しか画像が表示できませんでしたが、今回の機能改良により、複数の画像を表示させることでコンテンツの魅力をより引き出すことができます。
スライド画像の表示サイズも設定可能です。

※レスポンシブテンプレート、HTML5テンプレートのみご利用可能です。

詳細については、以下をご確認ください。

・What's Newの登録、表示設定、検索について
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=943
・店長日記の登録、表示設定、検索について
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1716
・記事コンテンツの登録、表示設定、検索について
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1747

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

朝15分からできる 週末アウトプット

池田千恵・著/日本実業出版社・刊

1,584円(キンドル版・税込)/1,760円(紙版・税込)

日本実業出版社という版元は、実業之日本社という老舗出版社と間違えられることが多い創業75年の中堅出版社で、おもにビジネス書や実用書を出版しています。大阪に本社があり、東京には東京本部を置いています。

創業の地は広島で、後に大阪に本社を移しました。「働く人の仕事に役立つ本」を出版するという方針で、『教養としての「金融&ファイナンス」大全』、『決算書の比較図鑑』、『子どもが本当に思っていること』、『「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』、『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』などのベストセラーがあります。

本書の著者である池田千恵氏は「朝活」で著名なコンサルタントで、株式会社朝6時の代表取締役で作家でもあります。福島県生まれで慶應義塾大学総合政策学部卒業後、ワタミ株式会社、ボストン コンサルティング グループを経て独立し、2009年に刊行した『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)がベストセラーとなり、「朝活の第一人者」と呼ばれるようになりました。

会社員時代には趣味の飲食にまつわる資格を7つ取得し、会社の許可を得た「週末起業」でパンやワイン、チーズの知識を教える先生としても活動したそうです。近著には『週末朝活』(三笠書房)、『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあります。

本書は少し長めのプロローグに始まり、目次を挟んで第1章から第5章まであり、読了するとひとつのカリキュラムが修了する感じでまとめられています。

今回は最初に紙幅を多めに費やしてプロローグを紹介し、次に第1章~第5章という順番で紹介していきたいと思います。プロローグは通常の本よりもかなり長めで、著者の言いたいことが凝縮されていますから、まずそこをよく理解し、それから各論に入っていくのが本書の読み方として良さそうに思えたからです。

プロローグでいきなり目に入るのが、本文の太ゴシックで強調された部分に引かれた真っ赤な傍線です。最近はこういうデザインの本が増えました。昔は傍線などは読者が自分で判断して書き込むものでしたが、これもユーザーサービスの一環なのでしょう。私も本を作るお手伝いをしているとき、よく編集者から「太ゴシックと傍線もお願いします」などと言われたりしています。

プロローグのタイトルは、「アウトプットの質があなたの人生の質になる」です。そしてページをめくると最初の大見出しが「『素』のままで仲間が増える『アウトプット』を始めよう」となっています。

これらの意味は、少し先の本文にある「この本で紹介しているアウトプット法を学べば、理解され共感され、協力者が増え、仲間とともに楽しく人生を過ごせるようになります」で理解できるでしょう。

さらに読み進むと、本書での「アウトプット」の定義が書いてあります。すなわち、「あなたの考えや活動を誰かに知ってもらい、協力を得られるようにするための働きかけ全般」が本書でいうアウトプットであるというのです。

ここまで読んで、「ん? 自分が思っていたアウトプットの定義と違うな」と思う人も多いでしょう。通常、アウトプットには特定の目的はなく、ただ自分が出すものすべてのことを指すというのが、一般的なアウトプットの定義ではないでしょうか。

著者はそうではなく、自分のアウトプットに目的を定め、それに触れた人たちに自分に対する共感を持ってもらおうと言っています。

***
つまり、この本で学べるのは、自分自身の「中身」をどうアウトプットするかの方法論です。具体的には、自分自身の考えや経験を、「あうん」の呼吸で知ってもらっている仲間から広げて、一歩越えた先にまで伝える方法を「書く」「話す」「作る」「動く」に分けて具体的に解説します。
***

この「書く」「話す」「作る」「動く」がそれぞれ第2章から第5章に分かれて展開され、最初の第1章では心構えを勉強するというのが本書の構成です。

プロローグの小見出しに、興味深いものがありました。
「うまくまとめることはAIに任せ、自分の「中身」を外に出す」

突然、AIという言葉が出てきて驚きますが、著者はアウトプットの方法論にAIを活用すべきだと力説しています。うまくまとめ、わかりやすい表現に直し、伝わる工夫をすることはAIの得意技なので、それを使わない手はないということです。

これまで、その部分に引っかかって上手なアウトプットができずにいた人にとって、AIを活用することで積極的な「自分を出すこと」、すなわちアウトプットが可能になると著者は言っています。

そして、次の一文が大事です。
「本書では、すでに世の中にあるものをアウトプットする方法ではなく、あなた自身の考えや、過去の経験、未来への希望をアウトプットする方法を紹介します」

AI時代には「どこかにあるもの」「誰かと同じ意見」はあまり意味を持ちません。それらはプロンプトを入れればAIが1秒で返してくる答えに入っています。だから、自分自身にしかないもの、オリジナルの経験こそが価値を持つわけです。そのために、自分自身の中身をアウトプットすることが大事だというわけです。

そして著者はこう言います。「自分にとって『大したことない』と思っている経験ほど、周囲にとって価値があるものです」と。「自分にしかないオリジナルの経験」と言われてしまうと、「そんなの自分にはない」とマイナーな気持ちになってしまいそうですが、「いや、あなたには必ず価値のある内容がある」と著者は励ましてくれています。

自分に自信が持てないという人に対しては、著者はこう言っています。「不安や弱さこそ最高のアウトプットです」と。弱さを認識しているということは、「私はここが苦手で、できない」と自己理解ができている証拠だからです。

ひとたび自分の苦手をアウトプットしてしまえば、「私もそうだよ」という共感者も現れるでしょうし、「自分はそれが得意だから手伝ってあげるよ」という協力者も登場するでしょう。その人たちはアウトプットしなければ見つからなかった仲間です。

そのことを推し進めていくと、「自分商品化」につながります。自分の強みや弱みを隠さずアウトプットしていくうちに、自分が客観視でき、自分の価値が見えてきます。すると、やがては自分のできることに値付けができるようになるでしょう。

たとえば、今の仕事がつらいと感じている人は、そのことを嘆くのではなくアウトプットのネタにしてやろうと思うことで、前向きになれます。実際に著者の周りにいる多くの人たちは、アウトプットで人生を変えることに成功しています。

著者はまた、「アウトプットは、あなたから滲み出る『だし』である」と言っています。その「だし」は単独のかつおだしとか昆布だしではなく、さまざまなエッセンスがブレンドされたオリジナルの複合だしです。

たとえば、著者は15年間「朝活」をテーマに活動してきました。その途中から、会社員がアウトプットを練習するコミュニティ「朝キャリ」もスタートさせ、のべ400人のアウトプットに関する悩みを解説してきました。

それらの合わせだしによって味付けられたのが本書であるわけです。

これから意識してアウトプットを始めたいという人には、「まず週末を活用しよう」と著者は勧めています。平日は何かと忙しいので、平日はインプットだけにとどめ、週末に15分からできるアウトプットに意識して取り組むのがいいそうです。

ここでようやくプロローグを終えて、第1章に入ります。第1章は「マインドセット編」と名づけられ、「インプット偏重からアウトプット志向に変わる」とサブタイトルがついています。インプットしすぎの消化不良から抜け出し、「アウトプットしてからインプットする」という流れを習慣化しようという章です。

一般に、学びすぎは視野を狭くし、「私なんてまだまだ病」にかかります。しかも、借り物の言葉を使いがちになるので、思考が薄くなります。そこでアウトプットの出番です。最初のうちは、他人ではなく「過去の自分」に語りかけるようにしてアウトプットしてみましょう。今の自分よりも足りない過去の自分になら、恥ずかしくなく語りかけることができるはずです。

第2章からは各論です。まずは「書く」ことから。サブタイトルは「SNS・日記、『書き出す』でアウトプットの質を高める」です。

「書く」アウトプットのコツは、「いいこと」を書こうとせずに「好き」を書くことです。たとえばSNSで「好きなこと」を書いたり、日記に自分のチャレンジのプロセスを記録するなどです。

「自分のこんなところが嫌!」を書き出してみるという技もあります。「ついつい出る職業病」などは共感者が集まるでしょう。「こうしたらいいのに、もったいない」というテーマなら、コメントがたくさんつくかもしれません。

そうして書くことに慣れていったら、受講したセミナーや読んだ本の感想をSNSにアップするというアウトプットの王道に進みます。そうしてアウトプットに慣れていけば、いつの間にかあなたのアウトプットは自己満足から他者に役立つものに進化していくはずです。

次の第3章は「話す」編です。サブタイトルは「何を誰に伝えるかを明確にする」。

著者は昔、人前に出るのが苦手で、書くことよりも話すことが苦手だったそうです。いまだに話すことのほうが書くことよりもハードルが高いと感じていると書いています。

そんな著者は話すことについて3つの小さなテーマを持ちました。
(1)どんな小さなアウトプットにもゴールを決める
(2)失敗はつきもの、教訓を次に活かす
(3)過去の失敗を思い出して「うわあ!」となったら、「でも大丈夫」と唱える

(1)は狙いを定めるという意味です。たとえば複数の人の前で話すときでも、「あの人がうなずいたら成功!」と決めておけばいいのです。すると漠然とした不安は消えていきます。

(2)は、とにかく数をこなそうということです。小さなつまずきにとらわれるのではなく、「はい、次!」と意識を前に向けることで、気持ちが失敗に執着してしまうのを防げます。

(3)は、呪文やおまじないのようなものですが、それを習慣化することで気分をリセットすることができます。過去にやらかしてしまった恥ずかしいことから遠ざかるには、こういうルーチンが効果があります。

話をまとめるのが苦手な人、すぐに話題が横道にそれて脱線してしまう人は、「とにかく話すことを3つにまとめる」というクセをつけるといいと著者は勧めています。

たとえば「今日のランチはカツ丼にしたいと思いました。理由は3つです」と最初に言ってしまい、こじつけでも何でもいいのでとにかく3つの理由を話してしまう。そういう練習が効果的だそうです。

第4章の「作る」編は、「アウトプットの核を整えマネタイズを目指す」というサブタイトルがついています。「作る」とは、自分のアウトプットを作品に整え、マネタイズを目指すことです。

この場合、ネタ切れが心配になりますが、アウトプットが習慣化していけばいくほど、ネタ切れには困らなくなるという著者の経験談がついています。いよいよ困ったら、ニュースをネタにすればいいそうです。

ただし、何かの要約はNG。単なる要約なら、今やAIのほうが得意ですから、人間が勝負してもかないません。必ず自分の視点を入れたアウトプットにしましょう。

最後の第5章は「動く」編です。「いよいよアウトプットを実践する」というサブタイトルがついています。著者の言う「動く」とは、アウトプットしながら行動できるようになることです。

アウトプットしながら動くことができるようになると、「オン」と「オフ」の境界がなくなります。公私混同が自分の中で当たり前になります。著者は、「これからは公私混同の時代です」と言っています。

会社モードの自分、プライベートモードの自分を切り替えて本心をスイッチするのではなく、自分自身の人生目標に向かって素のままで行動できるようになるため、気持ちが楽になります。

本音で仕事に向き合うことで、「なりたい自分」を明確化し、そこに向かってストレートに向かっていけば、「私は○○になりたい!」と公言できるようになるでしょう。それが実現の早道です。そしてそれが、仕事での利益にもつながるはずです。

今の時代、アウトプットが必要ない人はほとんどいないでしょう。特にお客さまとじかに接する立場の仕事についている人は、毎日がアウトプットの連続のはずです。本書はそんな人たちの何かに役立つエッセンスが詰まっています。


 

EC仙人のダメ出し!道場
EC仙人
太田哲生

暑いですね~…
今年も35℃以上の猛暑日日数の記録を更新しそうなのだそうです。

35℃以上の猛暑日は9月の半ば過ぎまで、30℃以上の夏日が10月半ばくらいまで続くとか。

もう、「夏」、「秋」という言葉の持つイメージや定義も変えなければいけなくなってきているのかもしれませんね。

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

さて、毎日天気予報で目にするこの「気温」とは、どんな条件で測られた温度かご存じですか?

天気予報の気温を見て、37℃だ38℃だを見て、「体温超えじゃん!」「そりゃ暑いわー」などと言っている方も多いかと思いますが…

昔の小学校には 「百葉箱」(ひゃくようばこ)というものがありました。
空気が流れるように隙間を空けた木の箱で、白いペンキで塗られており、芝生の上に柱を立て、地上1.5mの高さに設置してあって、その中に置いた温度計で気温を測っていました。(今の小学校にもあるのかなー、百葉箱)

今の気象庁のサイトによると、今観測されている「気温」とは、もう百葉箱ではなくて、日差しの当たらない芝生の上、地上1.5mに金属製の「通風筒」の中に下からファンで取り入れた空気の温度を電気式温度計で測っているのだそうです。

詳しくは気象庁のサイトでご覧ください。「通風筒」の写真もあります。
↓↓↓↓↓
http://bit.ly/46adLEw

でも昔も今も基本は同じ、つまりは、「気温」とは、芝生の地面の上、1.5mの日陰の温度のことなのです。

でも実際のところ、多くの方々は芝生の地面ではなく、都会のアスファルトの上で、コンクリートの建物に囲まれ、そこら中からエアコンの室外機が吐き出す熱風にさらされている中に暮らしているので、そりゃあもう「気温」より遥かに暑い、熱い、汗だくな訳です!

気象庁の発表する「気温」よりもはるかに高い(暑い熱い)温度の中に居ますので、体感温度がもっともっと暑い~のは当たり前なんですよねー!

実際に炎天下のアスファルトでは60℃を超えることも珍しくありません。ゆで卵が固まり始める温度です。

地上1.5mの箱の中の「気温」は35℃でも、地べたにしゃがんだり寝そべったりすれば50℃~60℃、裸足や手などをつけば火傷だってしかねません。
地面すれすれを歩く犬の散歩や、高さの低いベビーカーに赤ちゃんを座らせるなどはもっての外なんですよね!(犬も赤ちゃんも火傷や熱中症で命に関わります! 絶対にやめて!)

甲子園の高校野球もついに昼間の試合をしなくなりました。
建築や建設工事など屋外での作業も、電動ファンの付いた空調服は必須アイテムですし、体を冷やす冷却の休憩ボックスなども設置されるそうです。そのうち真夏の昼間は屋外作業をしなくなるか、特別料金での危険作業というような特別なことになってくるかも知れません。

…などと過剰な暑さ&熱さが大変だー! といった報道が当たり前のようになってきてはいますが、これって日本中全部なの?

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【「都市部」と「田舎」では同じ気温でも体感温度は全然違う!】

先の報道などもちょっと冷静に考えてみると、これらはほとんど「都市部の人口や建物の密集地」の話なんです。

実は私は昨年末に「都市部」から「田舎」へと移住をしました。

前の家のあった町はビルの立ち並ぶ東京都内や大阪市内の中心部ほどの大都会ではないですが、戸建て住宅の多い大阪郊外のベッドタウンでした。
それでも道路はほぼ100%アスファルトで舗装され、マンションやお店も立ち並び、買い物や外食も徒歩圏内にあるような、平均的な日本の「都市部郊外」の町でした。

一般的には郊外の閑静な住宅地と呼ばれるエリアではありましたが、公園や小さな緑地こそあれ、Googleマップで上空から見れば、緑よりも道路と建物の占める面積が圧倒的に多い「都市部建物密集地」でした。

そこから一転、移住した今の町は、大阪市内や神戸市内からは車で1時間程度ではありますが、人口数万人程度の小さな市で、一面に田んぼと畑と山や森林が広がる典型的な「田舎」の町です。

車の走る道路だけは舗装されていますが、建物は都市部に比べれば全然少なく、田園地帯の中の建物は間の距離も数十m~数百mと空いているので風通しも良く、隣の室外機の熱風が当たるなんてこともありません。

農道やあぜ道は未舗装で草に覆われ、Googleマップで空から見ても、アスファルトや建物の面積よりも田畑と草木の緑が目立ちます。

小規模なお店は駐車場が未舗装で、土の地面が芝生や草で覆われているため照り返しも少なく、それほど暑い! と感じるほどではありません。

気温は真夏の炎天下では都市部と変わらず35℃超えも珍しくはありませんが、アスファルトの道路から外れさえすれば、土や草の上は都市部のような「モワっ」とした、焼けるような下からの熱気を感じるほどではありません。

風さえ吹けば、田んぼや山を抜けてくる空気の温度は地上1.5mの「気温」よりはずっと低いので、晴れの日の日中でも日陰や木陰に入れば十分に涼しさを感じられます。

夕方6時にもなれば30℃を下回り、夜中にもなれば25℃前後まで下がり、エアコンを切って扇風機でも十分です。朝方にはちょっと肌寒くて窓を閉めるくらいです。

そう、田舎は都市部に比べて圧倒的に体感温度が低いのです。
皆さ~ん、田舎暮らしは暑さもしのぎやすくていいですよ~(^^;)

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さて前置きが長くなりましたが、今回はコラム回です。
テーマは「都市」と「田舎」。

【ネットショップのマーケティングにおける「都市生活者」と「郊外田舎生活者」の違いについて】です。

要はターゲットであるお客さまが「都市部」の人か「田舎郊外」の人かで、生活のスタイルや欲しがる商品のタイプ、サイズ、数量も違って、お店も商品やサービス、アプローチの仕方を変えていかないと! というお話です。

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これは、単に東京や大阪が「都市部」で、鳥取や秋田が「田舎郊外」という話ではありません。東京都でも奥多摩の森林エリアは「田舎郊外」ですし、鳥取でも駅前のマンションビルや商業施設が立ち並ぶエリアは「都市部」です。

この「都市生活者」と「田舎郊外生活者」にはどんな違いや特徴があるでしょうか?

ライフスタイルの違いを簡単に比較してみますね。

「都市生活者」→
住環境:狭い住宅やマンション・アパートなど集合住宅暮らしが多く、隣家と接し、屋内は狭く、収納スペースが少ない。単身世帯や少人数家族で夫婦共働き世帯が多い。

移動手段:電車・バス・徒歩中心。車は持っていない人も多い。車があっても駐車場から上層階住居の玄関まではエレベーターと徒歩で結構遠いことも珍しくない(重い荷物を運ぶのは大変)。

買い物習慣:近所にいろいろな店舗が多数あり、多くの人々が行き交うので、流行や新商品に敏感。ひょいっといつでも買いに行けるので、ちょこちょこその都度の入用買い、小ロット購入が当たり前。保管スペースが少ないので大量まとめ買いニーズは低い。所有よりレンタルでといった思考・傾向も増えている。

時間感覚:仕事・育児・趣味・外食など忙しく、家事は時短志向。

価値観:ブランド・トレンド・利便性重視。コスパ(価格)よりタイパ(時短)思考。

配送ニーズ:フードデリバリーにも慣れているので、日用品や消耗品は早い配送(即日・翌日)を重視。

ネット利用:電車での移動時にスマホで、が多い。

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「田舎郊外生活者」→
住環境:一軒家や広い土地。駐車場・庭・倉庫や広いパントリー。冷蔵庫や冷凍庫2台以上など収納スペースに余裕がある。夫婦だけでなく親世代との二世帯家族や、近所に居住で必需品などのシェアややり取りも多い。

移動手段:車中心。1人1台も珍しくない。駅、店、塾なども遠く、子供や運転できない高齢家族の送り迎えも長距離が多い。鉄道利用は都市部に通う・行く時以外は頻度が少ない。

買い物習慣:徒歩圏内には店舗が少ない。大型スーパーやホームセンターに車で行ってまとめ買い→複数の冷蔵庫・冷凍庫、パントリーに在庫するのは当たり前。

時間感覚:通勤時間は短く、帰宅時間も早いので、自宅・家族中心の時間が多く、ゆったり。

価値観:実用性・コスパ・まとめ買いによる割安感・長持ち重視。

配送ニーズ:即日・翌日配送よりも、送料無料や大容量パックでの割安感、お得感が魅力。保存性の良い商品ニーズ。

ネット利用:車での待ち時間にスマホという場合もあるが、都市部生活者より長い家時間でじっくり比較検討ということも。

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もちろんそれぞれに例外はありますが、傾向としてはこんな感じでしょうか。

この中でも特に実店舗商業ゾーンへのアクセスの便利さの違いと、家での収納スペースの違いは影響度が高いように思います。

ネット利用のスタイルや手段には「電車での移動時間に」と「家でじっくり」という差は多少あると思いますが、ネットへのアクセスは今の日本においてはよほどの山奥でない限り都市部も田舎郊外もさほど変わりませんし、SNSへのアクセス、情報アクセスの時間差はありませんので、現代ではどちらでも動画メインのSNS(Instagram、Youtube、Tiktok、X)の利用度、優先度が日々上がってきているのは間違いありません。

むしろ、人々の行動としては、ちゃんと会って会話をしなくても、出会ったりすれ違ったりで目に入る人の数、電車の中吊り広告、駅でのポスター広告、街頭店舗などの広告など、アナログで目に入ってくる情報量も「都市部生活者」の方が圧倒的に多く、「田舎郊外生活者」よりも実はアナログでリアルな情報に影響されているとも言えます。

一方「田舎郊外生活者」は電車広告はめったに見ませんし、道路沿いのあまり更新されない看板広告か新聞折り込みチラシくらいしかアナログ広告に接する機会がなく、むしろ「都市生活者」よりもネットで目にする広告やデジタルな情報が購買活動に与える影響は大きいと思われます。

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このように、「都市生活者」と「田舎郊外生活者」では生活環境や習慣がかなり違いますので、ネットショップとして自店の商品や特徴がどちらの客層に向いているのか? またはどちらの客層にはどんな商品提案をすれば良いのか? をよく考えて設定する必要があります。

単純に、市場規模、消費者人口で言えば圧倒的に「都市生活者」の比率の方が多い(推定80%以上)ので、とにかく大きい市場を狙うなら上にあげた「都市生活者」のライフスタイルや意識を念頭に置いた商品構成やサービスを考えなければなりません。

具体的には例えば、「ボリュームディスカウント」よりもコンパクトな「リピートディスカウント」
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大容量で大きく、重い割安感よりも、コンパクトで収納性が良いサイズの商品を便利に頻繁に注文できることが嬉しい。

1回にまとめてお値引きより、リピート注文回数クーポンなど。

「1本200円のPETボトルドリンクを100本セットで1万5,000円!(25%OFF)」
よりも
「1本200円のPETボトルドリンクを10本セットで1,800円」(10%OFF)
の方が収納性の観点で良いと感じ、
「2回目以降はクーポン利用で1,700円!」(15%OFF)のようにリピートに特典を付けて促す方が「都市生活者」には喜ばれる可能性が高いです。

産直の野菜や冷凍食品なども大容量お買い得! をよく見かけますが、割安なのはわかっていても冷蔵庫や冷凍庫の容量があまりない「都市生活者」には、買っても保管収納できないのです。

「少量ずつ、こまめに迅速に配達してくれる」が「都市生活者」にとっての魅力あるサービスなのです。

また、配送に関しても宅配業者にお任せだけでなく、「置き配」や「宅配ボックス」への指定や指示に対して受注時の注文フォームでできるだけきめ細かく書いてもらい、運送会社への送り状や指示ができるように、取引の運送業者とよく相談しておきましょう。置き配は当たり前だけど、盗難や近隣とのトラブルリスクが高い都会では、丁寧な説明や配慮してくれるお店は付加価値になります。

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また、例えば「都市生活者」と「田舎郊外生活者」の移動手段、交通手段について考えると、「田舎郊外生活者」はコロコロのついたキャリーバッグは新幹線や飛行機での遠距離旅行以外ではあまり使うこともありませんが、「都市生活者」は電車と徒歩での移動が多いので、旅行以外の日常でもちょっと多めや重めの荷物を運ぶにはキャリーバッグや折り畳み台車キャリヤーなどが必須です。

駅の階段上り下りも軽くて、コンパクトに収納できてコロコロ音も小さく軽く引け、プラス機能のあるような便利なキャリーバッグは、都市部の人にはまだまだ潜在需要のある商品です。専門店でなくても扱えば衝動買いチャンスのある商品ですね。

また「商品そのものの重さ」も「都市生活者」にとっては重要です。
近所にお店があっても、「大きくて重い商品を家の部屋まで運ぶ」ことを考えると、買うのが億劫になるので、家までお届け! 玄関までお届け! は大きくて重い商品を売っているお店は忘れずそれをアピールしておきましょう(水、飲料、ペットフード、ペットシート、紙おむつ、布団、大型家具、家電など)。

当たり前のことですが、こんな些細なことも、迷っているお客さまの背中を押す材料の一つにはなります。

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また「都市生活者」には「時短」「効率化」商品もニーズが高いので、食品の簡単調理グッズ、簡単レシピ、掃除や洗濯など家事の時短商品などは、とにかく考えて品揃えや特集コーナーを設けるなどしていきましょう。

「3分で完成」「5分でできる」「ワンステップ1分でできる」など、できるだけ数字を示しながら「時短効果」を明確にアピールしてみましょう。どんなジャンルのお店でも「時短効果」アピールは現代人には魅力的なアプローチだと思います。

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「心理面」では、先にも述べましたように「都市生活者」は日々多くの「他人」と出会い、見て見られてという中で暮らしていますので、「見た目」への意識が強いです。

都市部は田舎よりも、見た目が良い、おしゃれ感が強いと感じられるような「オシャレに見える商品」は機能だけ便利さだけの商品よりも優先される傾向にあります。もちろん機能性も優れていればなお良いですが。

「見た目」「おしゃれ」「トレンド感」「ブランド感」の感じられる商品企画が差別化のポイントですね!

あなたのお店が「都市部」にあってリアルでも「都市生活者」を相手にご商売されていれば、その感覚は当たり前でしょうが、「田舎郊外」にあって「都市生活者」を相手にネット販売したいお店であるならば、まずはとにかく「都市生活者」のライフスタイルを研究し、彼らの環境や心理を勉強しましょう。

とにかく「都市生活者」の人口も市場は圧倒的に大きいのです!。

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一方で、「田舎郊外生活者」の市場を狙いたいお店もあると思いますので、その場合のお話を。

田舎あるあるのキーワードを考えると、上にも申し上げた「車社会」「店が少ない」などの他にも、キーワードとして例えば、「アウトドア」「自然」「虫」「雑草(草刈り)」「たき火」「土」「自転車」「獣害」「DIY」などがあり、それらに関連する商品はニーズが多いにも関わらず、リアルのお店はホームセンターくらいで、深堀できる専門店となるとなかなかありません。

なのでSNSで見て、ネットで検索して専門店や専門商品を探すニーズは意外と高いものです。

例えば私の実例ですが、田舎に来てとにかく悩ましいのが庭や畑の雑草! あっという間に育って生え広がるので、頻繁に草刈りしないといけません。以前の家の小さな庭なら手で草むしり程度で済んだのですが、今は手で草むしり、なんて果てしなくて気が遠くなります。

そうなると草刈り機が必要ですね。普通の草刈り機は先にチップソーという丸ノコ刃が付いていて、それでカットするものか、ナイロン紐が付いていて、その回転力で草を断ち切るタイプなら近隣のどこのホームセンターでも買えます。

ただこれらの製品だと、ツタ類の雑草や、背丈の長いイネ科や、カヤ、ススキのような長くて切れにくい葉の草はすぐに絡まって止まってしまいます。

Youtube、Instagramなどで調べると、こうした絡まりやすい草でも粉砕しながら刈ってくれる「シュレッダー刃」とか、「ナイロン紐の芯に金属ワイヤーが入って切れにくく摩耗しにくい海外産の草刈りコード」などといった便利な刃があることがわかったので、専門店を検索して海外サイトから買いました。

その他、庭仕事専用の腰(お尻)にくっつけて一緒に移動できる作業椅子とか、作業しながら頭にかぶれる手で持たなくて良い帽子タイプの日傘とか、倉庫の鉄骨の梁に孫たちのブランコを吊るすための特殊な金具など、田舎ならではのニーズに合った商品をSNSを頼りに見つけ、専門店を検索して買うということがめっちゃ増えました。

検索したり買ってみてわかったのは、人口は少ないかもしれないけれど、これらの専門商品は購入率がとても高いこと。

オンリーワン的な商品が多いせいか、競合商品が少ないため、選択肢があまりないので、田舎暮らしでDIY好きな方は、知って見つけさえすればかなりの高確率で買うということ。

そういった田舎生活必需商品はまだまだ考えればいろいろありそうです。
また「都市部」から「田舎郊外」へ近距離移住やUターン移住する人はどんどん増えています。なんせ田舎には土地はいくらでもあって安いので、実家の隣に息子や娘夫婦が帰って来て新居を建てて住み始めたといった話や、定年後に古民家を買ってDIYで改装しながら住み始めたという、私のようなシニア移住の話はあちこちで見かけます。

実は「田舎への移住者」は、まだ規模は小さくても地元の実店舗が押さえ切れていない成長市場なのかも知れません。この市場に向けての商品企画や商品提案は、都市部のお店にとっても魅力かも知れません。

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本日は、ターゲットとしての「都市生活者」と「田舎郊外生活者」という観点で、その特徴やマーケティング案についてお話ししてみました。

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【あとがき】
これは単純な大都市と地方という話ではありません。

たとえ地方都市でも、駅周りや街の中心部に行けばコンクリートのビルやマンションもまとまって立ち並び、戸建ての家も密集し、アスファルトの道路も歩道も整備され広がっています。信号機があればちょっとした渋滞が発生し、車の熱気も、ビルや店舗の大型の室外機の熱風も「熱」を発しているのは大都会と同じです。

メディアや政治家はすぐに「大都市と地方」という線引きをして語りますが、実際に田舎に移住してみると、実は課題は「大都市と地方」ではなく、「都市部人口建物密集地」と「田舎郊外人口建物閑散地」でいろいろな環境や常識が違うということです。

関西なら大阪市内や神戸市内、京都市内という大都市部から車で1時間も走れば「田舎郊外人口建物閑散地」に住めます。
夏でも涼しくて快適です! 渋滞も満員電車通勤もありません!

そこに住んでいても車で20~30分も走ればいろいろな大型量販店も都市部へ繋がる駅もあって、買い物にも通勤にもそれほど困りません。

東京の場合は「都市部人口建物密集地」の平野部が広すぎて1時間圏内ではちょっと通勤は難しいかと思いますが、それ以外なら大都市部から少し外へと移住するだけで、そこそこ便利でかなり快適な「田舎郊外生活者」になることが可能です。

全国の地方自治体はもっともっとその辺をアピールしたり移住を助成していけば、結果として都市部の人口も減り、過密化によるヒートアイランド現象などの緩和にも繋がるものと思います。

ネットショップについて言えば、田舎に居ながらにして、都会の客相手に商売できる!

それこそネットショップの良さでもありますので、都市部のネットショップオーナーさんたちは郊外移転もぜひ検討されてみてはいかがでしょうか?(^^;)

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以上、「ダメ出し!道場」コラム回でした!



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さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、先日リリースした商品一覧のソート欄ボタンのラベルを変更する方法をご紹介します。






管理画面から設定する

商品一覧ページ等に表示される「表示順変更」のラベルとアイコンが変更できるようになりました。

レスポンシブテンプレート及びスマートフォンHTML5テンプレートでは表示順変更のラベルとアイコンは既定のものから変更はできませんでしたが、今回の改良により変更ができるようになりました。

※ボタン設定については、以下のFAQをご確認ください。
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1137

 

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

先日、ある懇親会に出席したのですが、小さなお店の2階が貸し切りで、制限時間は閉店まで。午後6時から10時半まで、4時間半を6人で語り通しました。それだけ話すと、いろいろなことがわかって親近感が増しますね。
(おちゃのこ山崎)

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