話題の人、サム・アルトマンの伝記を紹介します!号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

日本初の女性首相が決まりました。ご主人が「日本初のファースト・ハズバンド」と紹介されていたのがちょっと面白かったですね。

さて、急激に暑さから寒さに気候が変動しています。体調を崩す人も増えています。どうぞお風邪など召さぬようにお気をつけください。

今回のオススメ参考書は、ChatGPTでおなじみ、OpenAIの総帥であるサム・アルトマンの伝記です。

幼少期の描写を見ると、やはり子どものころから「ただ者でない」雰囲気を漂わせていたことがわかります。ご両親は大変だったと思います。

これから世の中はどう変わるのか、どんな人物が世の中を変えていくのか、興味のある人はぜひ本稿をお読みください。

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一部、移行対象外となる設定がございますので、詳細は以下のリンクをご確認ください。
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1846

※スマートフォン版XHTMLテンプレートは対象外で、スマートフォン版HTML5テンプレートからのみ移行できます。

オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

サム・アルトマン 「生成AI」で世界を手にした起業家の野望

キーチ・ヘイギー・著/櫻井祐子・訳/NewsPicksパブリッシング・刊

2,277円(キンドル版・税込)/2,530円(紙版・税込)

はじめに、アマゾンの本書のベージに掲出されている版元の広告からいくつかコピーを拾ってみましょう。

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世界を変えた生成AIChatGPTを生んだ起業家、その「戦略」「思考」「未来」をついに明かす!
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世界初 本人に独占取材
最新ベストセラー日本上陸
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サム・アルトマンとは何者なのか?
ウォールストリート・ジャーナルのトップ記者が、本人をはじめ重要関係者に250回以上の徹底取材!
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・わずか9年で「企業価値74兆円」に達しトヨタを抜いた「OpenAI」創業者
・公開3年で「ユーザー7億人」を突破した生成AI「ChatGPT」の生みの親
・スティーブ・ジョブズが認め、イーロン・マスクが嫌悪する「恐るべき才能」
・「敵」を「味方」に変える逸人
・「超知能」「核融合エネルギー」「寿命延長」へのあくなき野心
・どんな世界を作ろうとしているのか?
・そして「裏の顔」も――
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ピーター・ティール(ペイパル創業者/アルトマンのメンター)
「サム・アルトマンは“救世主”のような存在として扱われるべきだ」
スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)
「クールだ」
ポール・グレアム(Yコンビネータ創業者/アルトマンのメンター)
「サムは“権力”を手に入れるのがものすごくうまい」
イーロン・マスク(テスラ創業者/OpenAI共同創業者)
「私はサム・アルトマンを信用していない。そして、信用できない人物が世界最強のAIを支配すべきではない」
***

いきなり引用ばかりで申しわけありませんが、この出版社によるインパクトのある広告が、本書の魅力を端的に表していると思ったので、紹介しました。出版広告では著名人の本に対する発言はたいてい褒め称えているものばかりというのが相場ですが、最後のイーロン・マスクは強烈でしたね。でも、それが本書に対する興味を増すスパイスになっていると思います。

本書の著者であるキーチ・ヘイギーは、「ウォールストリート・ジャーナル」の記者です。フェイスブック(現メタ)社内の内部告発をスクープした「ウォールストリート・ジャーナル」の特集「The Facebook Files」チームの一員として、名だたるジャーナリズム賞を受賞しています。そしてグーグルの広告技術に関する調査報道で、世界最大の経済ジャーナリスト協会SABEWから表彰されてもいます。本書は2冊目の単著ですが、主人公の知名度もあって、世界各国でベストセラーになっています。

本書の版元であるNewsPicksは、日本のソーシャル型オンライン経済メディア、ニュースサイトで、2015年の創業です。国内外90以上のメディアから経済ニュースを配信するほか、オリジナル記事の配信もしています。

ニュースを各業界の著名人や有識者がつけたコメントとともに読むことができるのが特徴で、2015年度満足度No.1ニュースアプリに選ばれています。無料を含めたユーザー数は約470万人で、2019年よりNewsPicksパブリッシング名義で出版業を開始しており、本書はその1冊です。

あらためて紹介する必要はないかもしれませんが、念のために書いておくと、本書の主人公であるサム・アルトマンは米国の起業家兼投資家でプログラマー。OpenAIの最高経営責任者で、Yコンビネータの元代表です。

ユダヤ人の家系に生まれ、母親は皮膚科医をしていました。8歳の時に初めてコンピューターを買い与えられ、スタンフォード大学を中退するまではコンピューターサイエンスを学んでいます。2017年にウォータールー大学から名誉学位を授与されました。

19歳の時にスマートフォン向けの位置情報サービスに関するアプリを開発し、ループト社の共同創業者兼最高経営責任者に就任。その後同社を売却して投資業を営むYコンビネータ社の非常勤パートナー、そして2014年に同社の代表に就任し、2015年には「フォーブス」で30歳以下のトップ投資家に選ばれています。

2019年には2015年に設立されたOpenAIに注力するようになり、のち最高経営責任者に就任。ChatGPTが大評判となった2023年にCEOを解任されましたが、わずか5日後に9割の従業員の復帰要求で復帰を果たしました。

10代の頃から同性愛者であることを公にしており、幼少期からのベジタリアンとしても有名です。

さらに念のために記しておくと、OpenAIは人工知能を開発するアメリカの企業で、人類に利益をもたらす汎用人工知能(AGI)の普及と発展を目標に研究している組織です。文章生成AIのChatGPT、画像生成AIのDALL-E、動画生成AIのSoraなどがよく知られています。

それでは、目次を紹介しましょう。
・プロローグ クーデター前夜
・PART 1 出発 1985-2005
CHAPTER 1 神童を生んだ「強烈すぎる両親」
CHAPTER 2 「人を動かす」才能にめざめる
CHAPTER 3 「位置情報サービス」で起業する
CHAPTER 4 Yコンビネータ1期生になる

・PART 2 成長 2005-2012
CHAPTER 5 「ジョブズやゲイツと並ぶ逸材だ」
CHAPTER 6 ループトで「敵を味方にする術」を学ぶ
CHAPTER 7 スティーブ・ジョブズにシゴかれる
CHAPTER 8 社員の信用を一気に失う

・PART 3 飛躍 2012-2019
CHAPTER 9 ピーター・ティールに投資を学ぶ
CHAPTER 10 Yコンビネータ社長に抜擢
CHAPTER 11 「非営利のAI研究所」構想
CHAPTER 12 OpenAI創業と「効果的利他主義」
CHAPTER 13 前代未聞の「株を持たないCEO」

・PART 4 岐路 2019-
CHAPTER 14 「危険すぎて公開できない」AI?
CHAPTER 15 世界を揺るがせたChatGPT公開
CHAPTER 16 CEO解任事件、衝撃の真相
CHAPTER 17 さらなる難局へ
・エピローグ 未来へ

「クーデター前夜」と題されたプロローグでは、2023年11月中旬のある夜の会食を舞台にしていますが、そこにさらりとOpenAIとイーロン・マスクの決別や、OpenAIを退社してChatGPTのライバルとなる文章生成AI・Claudeを生みだすアンソロピックのメンバーたちのことが語られています。

その時点でOpenAIの企業評価額は800億ドルを超え、700人を超える社員は保有株式を売却して海辺の別荘を購入する日を夢見ていました。前年11月に公開したChatGPT3.5は公開後3か月以内にユーザー数が1億人を超えましたが、今でもそのスピード記録は破られていません。

続いて発表されたChatGPT4は司法試験の合格水準をクリアし、大学レベルの生物学試験で好成績を取るなど、AIの目もくらむような進歩を世の中に見せつけていました。誰もがOpenAIの「世界初の汎用人工知能(AGI)を安全に実現する」という野心的使命がまもなく実現することを疑いませんでした。

ChatGPTの開発に当たって、サム・アルトマンは実際にコードを書いていたわけではありません。彼はビジョナリー(先見者)、エバンジェリスト(伝道者)、ディールメーカー(交渉人)の役割に徹し、不可能に近いアイデアを可能だと思わせ、巨額の資金を調達してそのアイデアを実現してみせるプロモーター(興行師)だったのです。

プロローグでは彼のその手腕はスタートアップ養成機関であるYコンビネータを運営する間に培ったものだと説明されています。彼はYコンビネータ時代に、彼の初めてのメンターから「小さく考えすぎるな。ビジネスモデルを磨いて、プレゼン資料の収益予想を百万ドルから十億ドルに変える方法を考えろ」と指導されていました。

しかしその会食の夜、OpenAIの6人の理事のうち4人がアルトマンを解任するための秘密のビデオ会議を開いていたのです。

なぜアルトマンは解任されなければならなかったのか。理事たちの解任理由には「理事会との意思疎通において、一貫して率直ではなかった」とありました。そして、この解任劇の真相は、本書の終盤で明らかにされます。

著者がアルトマンと初めて会ったのは、2023年3月、AIフィーバーの第1波が世界を席巻していた最中のことです。その日の夕方のトップニュースは、ChatGPT 4が司法試験の合格水準を高得点で突破したことを伝えていました。

やがて時間に遅れたことを詫びながらやってきたアルトマンは、身長173センチのほっそりした小柄な人物でした。ただし緑の射貫くような目が印象的だったと著者は述べています。

この時のインタビューでアルトマンは、「AGIが実現すれば、世界の大多数の人の暮らし向きがずっとよくなる」と語りました。また、「安全なAGIが普及すれば、多くの人が今とはちがう種類の仕事に就くことになる。なぜなら今は、ほとんどの人が不本意な仕事をしていると思うから」とも述べました。

そのインタビューが掲載されてから本書の出版交渉が始まりましたが、当初アルトマンは出版に反対していました。理由は「自分にばかり注目が集まるのは困る」というものでした。

著者はそれでも諦めずにアルトマンに電話をかけ続けました。すると、ある時「気が変わった」という連絡をもらうことができました。それはあの解任劇の5日後、彼がCEOの座を奪還してからのことでした。

著者は「アルトマンは『自分は未来を見通す力がある』と人々に信じ込ませる術に長けている」と書いています。アルトマンの描く未来では、やがてAGIが人間の意志の延長となり、それがないと自分ではないと感じるようになるそうです。生徒は無料か安価なAI家庭教師に学び、今生きている誰よりも知力と適応力が向上するといいます。

弁護士やグラフィックデザイナー、コンピュータプログラマーなどが現在担っている仕事の大半をAIが引き受けるので、商品やサービスの価格は低下し、人々は本当にやりたいクリエイティブな仕事に集中できることになります。

そして核融合による安価な核エネルギーが実現し、官民共同の投資で建設された巨大なデータセンターにその電力が供給されます。その結果、AIは電気のように日常に溶け込み、がん治療や物理学の謎の解明に貢献することで、人類の寿命はどんどん延びていきます。そうして人類はこれまで誰も手にすることのなかった健康と豊かさの時代に足を踏み入れる、とアルトマンは言います。

OpenAIの輝かしい成功と並行して、アルトマンは自分のビジョンの実現に役立ちそうな400社以上ものスタートアップに巨額の個人投資をしています。その中には、核融合によるクリーンな発電をめざす「ヘリオン・エナジー」や、小型核分裂炉を開発する「オクロ」があります。

プロローグの後半には、著者によるサム・アルトマンの「まとめ」があります。
***
スピードを求めリスクを愛する凄腕のディールメーカーであり、宗教めいた確信を持って技術進歩を信奉し、それでいて、ときには周りの人よりも早く動きすぎ、衝突を避けようとするあまり、かえって大きな衝突を招くこともある人物。
***

彼の恩師はこう語っています。
「人食い人種で一杯の島にパラシュートで落としたとしても、5年後に戻ったら王になっている」

こうしてスタートした本書は、サム・アルトマンの家族や初期のキャリアから語り起こされ、一人の「時代の寵児」をさまざまな角度から描写していきます。

1985年4月22日、サミュエル・ハリス・アルトマン誕生。2歳のころに自宅のビデオデッキを勝手に操作して「セサミストリート」のビデオを再生して見ていたそうです。3歳のころには市外局番の概念を理解していたというから驚きです。

アルトマンが初めて触れたコンピューターはMac LC IIでした。プログラミングは小学校のコンピュータ室で独学で学びました。単純なBASICのプログラミングにはすぐに飽きてしまい、「自分で学習して思考できるコンピュータをつくったらどうなるだろう」と考えるようになったといいます。

アルトマンの通った公立中学は資金不足で学級崩壊状態となり、私立校に転校することになりました。新しく通うことになった学校はロッカーに鍵があり、荷物が盗まれないことに喜んだそうです。アルトマンはクラスで一番頭がよく、校内でただ一人、C++のプログラミング本を持っていたそうです。

高校3年生に相当する12年生に上がる頃、3G携帯電話ネットワークが利用可能になり、スマートフォンからインターネットが使えるようになりました。アルトマンはいち早くそれを取り入れて使いこなしていました。

大学進学にあたって、アルトマンはハーバード大学、スタンフォード大学、ノースカロライナ大学の3つの志望校すべてに合格し、学費全額免除のノースカロライナ大学を選択しました。自分の後に3人の弟妹が大学に行く予定だったため、親に負担を掛けまいとしたのだそうです。しかし両親は彼をスタンフォード大学に送り出しました。この判断が、今のサム・アルトマンを作ったといえるのかもしれません。

大学1年の時、アルトマンは「取り組みたいこと」のリストを書きました。上から順に「AI」、「核エネルギー」、「教育」だったそうです。今やっていることは、まさにそのリストの通りです。

まだまだ本書のほんの一部分しか紹介していませんが、魅力の一端は伝えられたかと思います。興味のある人は、ぜひ実物をご覧ください。


 

EC仙人のダメ出し!道場

 

EC仙人
太田哲生

さぶっ!

今週は急に冷え込んできて、押し入れから毛布を、物置からヒーターやストーブを出してきました。あー、灯油も買いに行かなきゃ!

食卓でも、おでんや鍋料理が恋しくなってきます。

休憩時の飲み物も、つい先日までは乾きと暑さを癒やすために、グラスに氷を入れてキンキンに冷えたアイスコーヒーや麦茶などを飲んでいましたが…

人の身体は正直なもので、気温が下がると自然と「温かいもの」が恋しくなります。湯気の立つカップを両手で包むと、それだけでほっとひと息つけるから不思議です。

ホットドリンクで身体だけでなく心も「ホッと」したくなりますよね~(^^;)

コーヒー、紅茶、緑茶、ココアなどなど…。
世界中で愛されるホットドリンクは、種類も豊富です。ストレートで素材の味をじっくり楽しむもよし、砂糖やミルクを加えて甘さを楽しむもよし。あるいは、ハーブやスパイス、フルーツなどのフレーバーを加えて特別な一杯を仕立てるのもまた一興ですね。

ホットドリンクの中では、現代では世界的な欧米の大手コーヒーメーカーやコーヒーチェーン店の世界展開でコーヒーのシェアが高いようですが…

かつての大英帝国の世界進出の影響で、紅茶は特に豊かな歴史と文化を持ちます。中国で生まれたお茶が17世紀にヨーロッパに伝わると、瞬く間に人気を博し普及しました。イギリスでは紅茶が国民的飲料となり、アフタヌーンティーという優雅な文化が生まれました。

紅茶の楽しみ方は実に多彩で、産地によって異なる個性を持つ茶葉を味わい、例えばインドのダージリンは「紅茶のシャンパン」と呼ばれる華やかな香り、アッサムは力強いコクと風味、スリランカのセイロンティーは爽やかでバランスの良い味わい。中国のキーマン紅茶は独特のスモーキーな香りが特徴です。

有名なアールグレイは、紅茶にベルガモットという柑橘類の果皮の精油をブレンドした物で、華やかな香りが特徴です。

私は、たまたま伯父が食品の輸入商で紅茶を扱っていたのもあって、子供の頃からいろいろな紅茶を飲む機会が多く、紅茶は大好きです。

ストレートで茶葉本来の味わいを楽しむもよし、ミルクティーにしてまろやかさを味わうもよし。砂糖やはちみつで甘みを加えたり、レモンで酸味をプラスしたり。夏はアイスティーにミントの葉で爽やかさを加えたり、寒い季節には、紅茶にシナモンやカルダモンなどのスパイスを加えて鍋で煮出すチャイやスパイスティーも、身体の芯から温めてくれます。

紅茶には、単に飲み物ということだけでなく、ティーポットで茶葉にお湯を注ぎ、踊る茶葉を見ながら心を静めてから、お気に入りのカップに注ぐ。その一連の儀式のような行為も、現代の慌ただしい生活の中では、ホッと落ち着き、物思いにふける貴重なひと時を与えてくれる特別な飲み物のような気がします。

緑茶も、ウーロン茶も、紅茶もおなじツバキ科の「カメリアシネンシス」という植物=「お茶の木」の葉を加工した物をお湯や水で抽出した飲み物です。

中国から英国に摘んだ茶葉を船で輸送中に発酵が進み、英国に着くころに紅茶になっていたという話は有名ですね。真実は定かではありませんが、ウーロン茶などより発酵度を高めた物が紅茶です。

紅茶といえばインドやセイロン(スリランカ)産で英国ブレンド。なんとなくそんなイメージですが…

実は日本国内でも茶葉も発酵や加工も純国産の紅茶が作られているんです!

さて、今回のお店は、静岡を抜いて日本一の「お茶」の生産量を誇る鹿児島県で、自社農園で栽培した「お茶の葉」を発酵、加工、パッケージ化し、オリジナルの「紅茶」を製造販売するとともにティーサロンも経営されているお店「薩摩英国館」さんです。

さてさてどんなお店でしょうか?
それでは、「ダメ出し!道場」始まりまーす!

ダメ出し!依頼ショップ
薩摩英国館

ショップ名 :
薩摩英国館

サイトURL:
https://satsuma-eikokuka.ocnk.net/

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

いまいち注文数があがらないので、何が問題点か客観的に知りたいです。

第一印象:「薩摩英国館」幕末~明治維新をイメージさせる店名
だが…単なる紅茶専門店にしか見えない第一印象…もったいない!

歴史に詳しい方ならなんとなく「薩摩」(江戸時代の鹿児島西部の地名、または鹿児島を統治していた藩名)と、生麦事件や幕末~明治維新の薩摩藩とイギリスの関係性を思い浮かべたりされると思いますが…

歴史に詳しくない多くの方々は、「鹿児島で紅茶? 英国? 何だろう?」「イギリス好きなオーナーさんがやっている喫茶店? 紅茶の小売店?」のように見えると思います。

トップページでは店名と大きなスライドショーでのミルクティーの特集バナー、イヌの英国製インテリア、ビクトリアンシリーズのティーウェア、紅茶ギフト。

下にスクロールするとパッケージの紅茶の数々。

よく見れば小さな文字で、「国産オリジナル紅茶『夢ふうき』や『TEALAN』は、有機無農薬にこだわり、すべて自分たちの手で紅茶を仕上げています」「日本紅茶協会認定のティーインストラクターが厳選してお届けしています」

など、魅力あるキーワードも見当たりはするのですが…

大きなバナーや見出しにはそうしたアピールが見えず、第一印象としては単なる紅茶の専門店? 程度にしか見えません。

実にもったいない!

インタビューでわかったこと、気づいた点

オーナー館長の田中さんにお電話でインタビューさせていただきました。

薩摩英国館さんの創業は1992年で34年目。
おちゃのこ店だけでも19年目のベテランショップで、開店のきっかけは、創業の数年前に長年お父様が地元のお医者様として休みなく働いてこられていた中、当時妹さんが留学されていた英国に家族で行ってみよう! と、田中さん、ご両親、お婆様とご一緒に旅行された際、お婆様が運悪く転倒して骨折で入院されるというアクシデントがありました。
そのため予定より2週間も長く滞在することに。

しかし、その間に現地イギリスのいろいろな方々と出会い、知り合い、助けていただいたりでご縁ができ、友人に。ご家族みんな、すっかり英国好きになって帰国されたそうです。

その後、英国好きが高じて、お母さまと田中さんで「鹿児島とイギリスを繋ぐ架け橋になりたい」と英国紅茶のお店を開くことを決意。
英国と縁ある地元鹿児島(薩摩)との歴史的なご縁を説明する展示のプライベートミュージアムも併設したお店として「薩摩英国館」をオープンされ、その後お客様の要望に応えてティーサロンも開設されたそうです。

以下、ミュージアムの説明文(自社サイトより引用)
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「薩摩の近代化への分岐点となった『生麦事件』から『薩英戦争』、さらに薩摩と英国の深い結びつきにスポットをあて、「Illustrated London News(絵入りロンドンニュース)」などの英国側史料から見た歴史を紹介しています。

五代友厚、森有礼をはじめ、薩摩藩から英国に渡った留学生たちが日本の近代化に貢献し、また日英交流の礎を築きました。

英国で花開いた紅茶文化をはじめ、南九州市で栽培が盛んな「茶」に関する資料も展示。「茶」の世界を垣間見ることができます」
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紅茶の専門店ということもあって、地元鹿児島の「茶業試験場」から紅茶・烏龍茶用品種として1993年に登録された新品種のお茶の木「べにふうき」を知り、このべにふうきに前館長が惚れ込み、いろいろなお茶の生産者の方にべにふうきで紅茶を作ってほしいとお願いしてまわりましたが、その頃はまだ日本産の紅茶なんて…と思われていた時代で、なかなか生産してくださる農家さんが見つかりませんでした。

皆さんに断られ、茶業試験所の所長さんに相談したところ、「では、いっそ自分で植えて作ってみたら?」との薦めにより一念発起!

ゼロから無農薬有機栽培に挑戦し、2年がかりで自社農園の「べにふうき」の茶葉からオリジナルの紅茶生産を開始。やがてついにオリジナルブランド紅茶「夢ふうき」(登録商標)として商品化。
春から初夏にかけて一番摘み、それから秋まで4回ほどご家族&スタッフ総出で手づくりで収穫~紅茶製造されているそうです。

2007年の英国での紅茶の品評会GTA(グレート・テイスト・アワード)に「夢ふうき」を初出品。日本人としても日本産の紅茶としても初の金賞を受賞。そして、2012年には三ツ星金賞を受賞。

紅茶の本場英国で認められた日本を代表する紅茶だということです。

こんなすごい紅茶が日本にあったなんて!
インタビューしながら驚きと感動を覚えました(^-^)

具体的なダメ出し&改善策

インタビューをして、本当に驚きと感動を覚えました。
でも、実にもったいない!

田中館長にとっては、もはや茶栽培も紅茶製造もあまりに当たり前の日常で、自社サイトにこそ「夢ふうき」の受賞のことが書いてあるものの、このおちゃのこショップではほとんどアピールされていません!

それじゃ魅力が伝わりません! 実にもったいない!

バジルやイタリアンパセリやパクチーなど、単に日本国内で外国産農作物を栽培している農家の加工品直販店とは違うんです。

こだわって無農薬有機栽培で茶葉から自分たちで栽培し、それを収穫して本場の英国で認められるだけでなく、三ツ星金賞を受賞するトップクラスのクオリティの紅茶を創り上げていることは、並みのことではないはずです!

逆に考えてみるとわかりやすいと思います。
外国において外国人が酒米の稲から栽培して、それを収穫して日本酒を作って、本場日本の日本酒鑑評会で最高金賞を受賞したとしたら?

これはかなりの話題になるでしょうし、商品マーケティング的にも強い魅力となることでしょう。きっとそのことをWebサイトやSNSでアピールしまくって集客や販売に繋げますよね!

実際に、日本のウイスキーやワインが本場イギリスやフランスでの鑑評会で受賞したなどは、全国ネットのテレビや新聞で報道されていますし、その評価からプレミアムな価値が高まり、日本国内のみならず、世界から引き合いや注文が来たりしています。

薩摩英国館さんの「夢ふうき」も、ちゃんとメディアに知られれば(知らせれば)、地方紙や地方局だけでなく、全国ネットや海外向けに報道・掲載されてもおかしくありません。

受賞ニュースとしてはもう古いかもしれませんが、本場英国での受賞の事実、実績は貴重な【強み】であり財産です。

おちゃのこショップのトップページ大バナーや見出しでもちゃんとアピールして、初見の方の第一印象を高めたり、SEO(検索対策)としても有効活用していきましょう。

それと同時に、インタビューでお聞かせいただいた創業の成り立ち、ストーリー、創業者であるお母さまの思い、理念。オリジナル商品でありキラーコンテンツ商品である「夢ふうき」の誕生物語、受賞の経緯などを、おちゃのこショップのメニューにもちゃんとコンテンツを設けて掲載し、アピールしましょう!

薩摩英国館とは、
自社農園にてこだわりの無農薬有機栽培の茶葉「夢ふうき」。
「手摘み」「手揉み」「手づくり」の純国産紅茶。
「ハーブも鹿児島や九州・国産の物を使ったブレンドティー」。
海外産紅茶も「日本紅茶協会認定インストラクターがセレクトした豊富な品揃え。
国産紅茶と海外産紅茶の飲み比べも楽しめるお店!

といった【強み】キーワードをトップページ、商品ページに見出しワードとしてもっと強調して散りばめていきましょう。

初見のお客様に対しても、サーチエンジンやAIの巡回ロボットに対しても、今はアピールが弱い(なさすぎ)です。

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【その他気になったダメ出し】

「商品写真」は キレイなパッケージ写真だけじゃダメ!

例えばステーキやハンバーグ、お寿司やお惣菜ほどではないですが、口に入る「食品」である以上、「美味しそう!」「食べてみたい!」「飲んでみたい!」「味わってみたい!」という欲求を刺激するシズル感のある写真も必要です!

紅茶の場合は、透明のガラスのティーポットで踊る茶葉や、ティーカップに注いだ紅茶の色、香りをイメージできるような立ち昇る湯気、英国式アフタヌーンティーで使うケーキスタンドに盛られたビスケット、スコーン、ケーキ、サンドウィッチなどのビジュアルなど。

今にも紅茶が飲みたくなるようなイメージカット写真の数々を、トップページ、カテゴリーページ、商品ページに散りばめて、お客様の「あ~~~っ、紅茶を飲みた~~~いっ!」という気持を刺激したいところです。

現状は、箱やパッケージ中心で、自販機的で本能に訴えるビジュアルが少なすぎます。

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一方で、「紅茶」は産地や製法、品種など「ウンチク」がとても多く求められる商品でもあります。お客様の「知りたい!」という「知的好奇心」を満たす「ウンチク」「知識」「情報」「HowTo」をあちこちに盛り込んで「紅茶のプロの専門店」であることのアピールも必要です。
マニアックなコンテンツは、コアなリピーターやファンを作り固定化します。

コアなリピーターやファンはお店の代理広告マン、代理営業マンとして、InstagramやYoutube、ブログ、SNSなどで拡散宣伝してくれる可能性が大です!

撮影、SNS掲載、引用、拡散→大歓迎! とアピールしていきましょう。

70点
総評

総評としては、せっかく持っている多くの「強み」をほとんどアピールできていないのでその改善が急務です。しっかりと盛り込んでアピールしていきましょう。

基本の「お店紹介」を設けて、薩摩英国館の成り立ちストーリーや創業の思い、コンセプトやこだわり、夢や目標などをしっかりと語り発信することも必須の改善点です。

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その上で商品企画、品揃えも発展の伸びしろが大きいと思います。

自社生産の紅茶には生産、製造キャパもあってあまり大量には作れないとのことをインタビューで聞きました。
お茶の木の栽培、紅茶の製造を急に増やすのは簡単ではないでしょうから、こちらは徐々に増やしていくとして、仕入れ商品である外国産紅茶やティーウェアなどの販売を増やす策は、まだまだ考えられると思います。

例えば…
国産紅茶(夢ふうき)と海外産紅茶の「飲み比べセット」を企画して、海外産紅茶の販売数量も客単価をアップしていく。

国産&海外産も含めて、
タンニン・渋みの強いヘビーな紅茶←→中間←→ライトな紅茶
のような、味わいや香りが違うものの「飲み比べセット」を企画し、お客様の好奇心、「比べてみたい!」を刺激する。

ご自分に合うモノだけでなく、コト(体験)が買えるようなセット企画、例えば
紅茶+ハーブやスパイス数種類を別々に包装したセットで、お客様が自分でオリジナルのハーブティーをブレンドして楽しめるセットなど。

「自宅でアフタヌーンティーのスタンドを使ってお友達をもてなしたい!(見栄を張りたい!?)」というニーズも少なからずあると思います。
英国館を名乗るイングリッシュティーの専門店ならば、2段や3段のケーキスタンドを販売していて欲しいところです。(安価~ミドル~ハイクラス)

めったに売れず在庫回転率は悪いかもしれませんが、宣伝上でもハイクラスの英国製の本格的な物もあると話題作りになると思います。

在庫を持たず、受注発注~直送してくれるスタンドや食器、カトラリー専門店さんと提携コラボするのも一案です。例え薄利でも英国ティー専門店としての品揃えは期待されます。

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英国紅茶専門店という一面だけでなく、鹿児島・薩摩のお店という側面も活かして、紅茶に合うお茶請けフード,スイーツの販売や、オリジナルアレンジ品の企画なども期待されます。

鹿児島の地元食材、産品を使ったブレンドティー、例えば、ベルガモットの代わりになるような鹿児島産の柑橘の果皮を使った「薩摩アールグレイ」とか。

薩摩銘菓「かるかん」のアレンジをしてくれる和菓子屋さんを見つけてコラボし、紅茶風味のかるかんとか、紅茶に合う洋風あんのかるかんとか。

シンプルにビスケットやスコーンみたいな甘い系のおせんべいとか、サツマイモを使った焼き菓子などもあれば紅茶に合うのではないでしょうか?

紅茶を使った料理やお菓子作りのレシピ提案なども専門店としては欲しいところです。(茶粥とかリゾット、紅茶煮込み、クッキーやプリン、ゼリー、また緑茶アイスのようにお茶の液体だけでなく紅茶茶葉の粉末まで使った紅茶風味のアイスやスイーツなど濃厚なモノも考えられるのでは?)

本格的な英国風のスタンダードなものと、薩摩や日本、国産自社生産ならではのオリジナル化でのオンリーワンの両面でチャレンジしていただきたいところです(^-^)

いずれにせよ、長年培ってきた英国紅茶への豊富な知識と生産者としての経験、受賞歴などを含めて、まだまだ発揮できていないポテンシャルはとても大きいお店だと思います!

今後また、アイデア不足やあれこれ悩んでしまった際にはお気軽にご相談ください。

読者の皆様もあれこれ悩まれた際にはお気軽にご相談ください。
メルマガには出たくないお店には、個別のお電話ダメ出しも行っています!

以上。「ダメ出し!道場」でした!

[あとがき]
「紅茶に合う最高のお茶請けは? ひとつだけ答えて!」
と ChatGPT と Gemini と Copilot に聞いてみると…
なんと三者とも「スコーン」でした~!?
AIは個性のないつまんねえ奴らだな~

ちなみに私は、「干し柿」です!
あの濃厚な甘さに渋みの強いウバなど濃い目の紅茶は意外と合いますので一度お試しあれ~(^^;)



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さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、先日リリースした商品一覧のバリエーション画像を大きくするカスタムパーツをご紹介します。カスタムパーツ「商品一覧画像を一覧枠幅100%表示」 を設定し、バリエーション画像を表示している場合、商品一覧画像が大きくなりますので、合わせてこちらのカスタムパーツを設定してください。






カスタムパーツを設定する

デザイン管理→カスタムパーツから「  」にチェックを入れてください。

カスタムパーツ設定の詳細は下記のFAQをご覧ください。
https://www.ocnk.net/faq/?action=faq&cat=281640&id=1753


 

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

今やChatGPTに触らない日はないというほど生成AIにはお世話になっていますが、「こういう人が作ったのか」ということがわかると、親近感が湧いてきます。
(おちゃのこ山崎)

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