北欧雑貨セレクトショップ*ルミナリア

カテゴリ:アンティーク、コレクション

北欧雑貨セレクトショップ*ルミナリア

開店して約5年になりますが、数年間は事情があって、開店休業状態でした。 去年、実店舗を開業したので、それに合わせてネットショップにも商品を陳列するように努力してきましたが、店舗もネットショップも一人でやっているので、なかなかはかどりません。

唐突ですが「神様」の話をします!

「ん? 何言ってるんだコイツ!」と怪しまないでください(^^;)
と言っても、変な宗教の話とかではないのでご安心を!

子供のころから祖父母に聞かされたイザナギ・イザナミの国生み物語や、因幡の白兎、天岩戸伝説など、日本の神々の神話や神社が好きな私ではありますが、さすがに神様と直接お話ししたことはありませんでした。

ところが先日、なんと神様から直接電話がかかって来たのです!!(コイツ…ついに頭がおかしくなったか?)

いや、慌てないでください。神は神でも、ネット界の神様! そう。Googleさまからのお電話です!

Googleについてはいまさら私が説明するまでもないでしょうが、アメリカに本社を置くインターネット検索サービスの最大手企業ですね。

単に検索エンジンだけでなく、「GoogleMap」や「GoogleEarth」などの地図サービスや「ストリートビュー」などは、一部の国や地域を除いて世界の隅々まで網羅されていて、利用されている方も多いでしょうし、スマホの音声認識や翻訳などもGoogleの登場でわれわれ一般人にも気軽に利用できるようになりましたよね。

その他にも「Chromeブラウザー」やオンラインでの表計算やワープロ、プレゼンアプリ、無料のメール「Gmail」や写真アルバムの無料クラウドサービス、ニュースやカレンダースケジュール、おなじみの動画配信「YouTube」など、ほとんどのサービスを無料で世界中に提供している、技術力もその規模もとてつもない会社ですね。

一般のユーザーさんにとっては、ほとんどなんでも無料で恵み(サービス)を与えてくれる、正に優しい「神」な会社です。

しかしながら、われわれネットの上で商売をするショップや企業にとっては…時には恐ろしい「祟り(たたり)」や「災い」ももたらしかねない!? 「荒ぶる神」の一面も持ち合わせた会社でもあるんです。

勘の良い方はもうおわかりですね!
そう…検索結果、検索順位やAdwordsという広告サービスは、ネットでビジネスする者にとっては生命線! Googleの検索結果で上位に表示されるかされないかでは、天と地ほどの差が生じます。

実際に、つい先日まではあるキーワードで検索すれば上位1〜5位くらい(つまり1ページ目)に表示されていたお店が、ある日突然、Google神のお怒りに触れたのか!?(検索ロジックの変更で)100番目以降に急落されたとたんに、それまで多くのアクセス・来客があったのがパタッと客が来なくなり閑古鳥…
それで潰れてしまったお店やサイトも少なくないと聞きます。

なぜ、どんな理由で検索順位が落とされたの?

巷にあふれるSEO業者やエセコンサルタントは、ああだこうだと理由らしきものを並べ立ててその説明をしますが、その正解は神のみぞ知る! Googleさんがそのロジックを正確に公開したり説明してくれることはありません。
完璧なSEOの方法なんて、じつは永遠の謎なのです。

もちろん神様に悪気もありませんので、恨むことさえできませんし、恨んでも意味がありません。

われわれネットの下々に暮らす民は、ただただ自ら身を清め、行いを正し、地道にコンテンツを増やし、ユーザーが使いやすいようにコツコツとサイトを充実させたり、見つけてもらいやすいように入り口を増やしたりしていきながら…
あとはただ神に祈るしかないのです。

そんなとてつもなく大きな存在である神(Google)さんから直接お電話がきて、ついに神に召されて昇天してしまうのか?(汗)と焦ったのですが…

ウチのあるサイトについて、「Adwords広告やりませんか? 今ならしばらくの間、無償で電話サポートしますよ!」というセールスのお電話でした。(^^;)

いわば、神様から「お祓い、お清めしてあげるからお参りにおいで!」というお誘い!? もちろん「一定期間、一定額以上の広告費設定(お賽銭)は必ずしてね!」というご神託でしたが…(苦笑)

最近はパソコンより、スマホでのネット利用がどんどん増えていますが、スマホでいろいろなWEBサイトを見ていると、とにかくいろいろなサイトに割り込みでバナー広告が表示され、そのほとんどに「Ads by Google」と表記がありますよね。

しかも表示される広告は、自分の興味のある物や、最近検索した物に関連する広告が勝手に表示されて…正に神様が心の中を見透かしているかの如し…(汗)

この神様の神通力(^^;)を使った広告は、じつは利用者の閲覧履歴情報や位置情報などを蓄積し、利用者の興味や好みを分析してインターネット広告を表示させる仕組みなのです。

世界中の人の検索の動向や動きを把握して、それに応じて一人一人にマッチした情報・広告を目の前に差し出す…確実に仕組みのあるハイテク・技術ではあるのですが、まさに神様のような振る舞いですよね。

ネットを利用する以上、もはやわれわれ一人一人がこの神の力に逆らったり、神の目を逃れることはほぼできません。無理に避けて災いを受けるより、まずは神を信じてうまく神様とお付き合いする方法を学んでいくしかないですね…

皆さんもある日突然神様からお電話がかかってきたら、「広告なんて興味ない!」と断る前に、まずはいろいろ神様とお話しして質問などされてみてはいかがでしょうか?
ネットの神さま(Google社)はアメリカの会社ではありますが、日本の八百万(やおよろず)の神々のようにたくさんの神々(担当部署)があるようなので、他の神様の担当はよくわからないこともあるようですが(^^;)、それでも怪しいSEO業者よりは真実に近いことを聞けると思いますよ!

神話とえばオーディンとかトールのハンマー、世界樹ユグドラシルなどなど…北欧神話もいろいろな神様が出てくるようですね。

今回のお店は、そんな北欧の国スウェーデンを中心とした北欧雑貨の専門店さんです。オーナーさんはスウェーデンに長く暮らし、ご主人はスウェーデン人で、頻繁に現地に仕入れに行かれているご様子。実店舗も山口県は萩市にあり、とてもおしゃれな雰囲気です。
ではダメ出し!道場」第120弾 スタートです!(^-^)

第一印象 すっきりシンプルだけど…印象が弱い…北欧らしさ?もあまり感じない


EC仙人 太田

白地に黒のフォントとグリーン基調のデザインは、すっきりとシンプルで印象は悪くないと思いますが、「北欧雑貨セレクトショップ」というコンセプトなので、それをイメージさせるような北欧の街並みや人並、景色、国旗や地図など、何かひと目で北欧を感じ、印象にも残るような工夫が欲しいかなと感じました。

自分では見慣れて当たり前の自分のお店も、お客様にとっては数ある多くのお店のひとつに過ぎません。たくさんのサイトやお店を訪れて見ているお客様にとっては、似たような商品のお店はすぐに記憶が薄れたり入り混じったりしていくものです。

定番品のリピートだけでなく、新しい商品が入れ変わり立ち変わり入荷してきて、それを時々見に来てくれるお客様に見て知って買っていただくことが大事なセレクトショップの業態においては、1回目にしっかり印象に残ってブックマークしていただけるような工夫が欲しいところです。

パッと何の専門店かがわかり、かつ1回見たら忘れない! 一度来ただけでも「あぁこのお店! こないだ来たわ!」と思い出してもらえるような印象付けは大事なポイントです。

また、美術館のようにモノは整然とならんでいるのですが、「お店」としての人気(ヒトケ)が感じられません。店主の笑顔もスウェーデン人のご主人の姿も見えず…道具としての雑貨を使っているシーンもない…冷たくドライな陳列のみ…

オンラインショップは「作品」を見せる「美術館や博物館」ではありません。
オンラインショップは「商品」を買ってもらう「売り場」なのです。

ヒトケや使用感を感じられる店づくり、売り場づくりを意識しましょう!

モノを売るだけで売れればOK、売れないときはコトを売れ


EC仙人 太田

「モノを売るんじゃない、コトを売れ!」は、もはやいまさらの使い古された言葉かもしれませんが、生き残るセレクトショップではこれが基本の大事な言葉だと思っています。

単にオーナーの好きなモノを並べて売ってるだけでも、たまたまお客様の趣味と合えば、出会い頭的に売れることはあるでしょう。

でも流行っている、売れているセレクトショップは、単にモノを並べているだけではありません。

オーナーがどんな意図、どんな思いでその商品をセレクトしたのかはもちろんのこと、その商品の背景にある物語・ストーリーや、その商品を手に入れた暮らしにはどんな体験や感覚が得られるのか? その体験や感覚をあなたも経験したいでしょ? その商品を手に入れて、
「感じたい!」
「やってみたい!」
「(ウチのここに)置いてみたい!」
「使ってみたい」
「見せてあげたい!」
「(大切な人に)使わせたい!」
など、単純に「欲しい」ではなく、その先にある感覚を刺激したセレクトショップにファンが付き、また新たな体験や感覚を求めてリピートするのです。

ただお店の棚に並んでいるだけではあまり思いませんが、北欧の家庭のリビングやキッチンで実際に使われているシーンを見たら、
「私もあんな風にやってみたい!」
「わが家でもこんな風に使いたい!」
と、自分の生活の中に当てはめて想像し、がぜん購買欲が沸いてくるのではないでしょうか。

また来たくなるお店にするためには、「コト」の提案がなければなりません。

商品画像、商品ページへのダメ出し 「大きさ」、「静」のみで「動」が無い


EC仙人 太田

ほとんどの商品写真が、ただ台に置いた商品をただ真正面から写したものばかり。それは商品を説明するうえでは基本ですし、それがないとダメなのはわかります。

でもここはメーカーのカタログでも美術作品集ではなく、商品を通じてライフスタイルや生活のうるおいを提案するセレクトショップなのですから、商品の第一印象を感じさせる写真はただの「モノ」写真ばかりではなく、実際に使っているシーンなどのイメージカットも欲しいですし、せめて大きさや使い方がわかるような写真、説明も欲しいものです。

花瓶なら実際に花を生けた写真、お皿なら料理やお菓子などを盛った写真、カップなら飲み物を注いだ写真、ポットならお湯を注いでいる湯気が立ったシーンなどなど…

花を生ける、料理を盛る、飲み物を飲む、湯を沸かす。
そんな単純な「機能」をただ売っているのではないはずです。

「ウチの商品を使えば、こんなに気持ちが豊かになる。おしゃれな気持ちになれる」
わざわざ北欧から輸入された高価な品々を買って使うお客様の気持ちの中には、そんな心の満足を得ることも大事な要素としてあるはずですよね。

どう見せればよりお客様の心を揺れ動かせるのか?
そういった演出力、想像力が全体的に乏しいと思います。
もっともっと想像力を働かせてみましょう!
長年スウェーデンに住んで暮らしていた店長さんの頭や心の中には、きっとそんなネタの宝物が山ほど眠っているはずです!(^-^)
ご自身にはすでに当たり前になりすぎているのかもしれませんが…

また、現状では商品のコーディネートやセット組などの提案も皆無。
「セレクトショップ」を名乗るなら、店長の組み合わせのセンスを見せつけなければ!

鍋と鍋敷き、お皿とカトラリー、ポットとカップ類など、組み合わせで提案すれば、客単価も上がる可能性もありますし、「シリーズで揃えたい!」という顧客心理を刺激することもできますね。

実際にスウェーデンの家庭なら、こんな組み合わせでこんな使い方をしている…
そんなホームドラマの1シーンのような利用シーンを提案して欲しいなぁ…

あとは、商品の大きさ。店長にとっては現物を見ていますし、これはこの程度の大きさ、というのは当たり前のことですが、スウェーデン雑貨に馴染みのないお客様には、絵柄やデザインはすてきだなぁと思っても、大きさに関してはイメージ違いも多いのではないでしょうか?
「何cm×何cm」と仕様に書いてあればよいのではなく、直感的に大きさをイメージさせるようなカットが欲しいのです。

ポットでもお皿でも、ただの置き撮り写真だけじゃなく、ちょっと手に持っている1枚があれば、瞬時に大体の大きさのイメージが伝わりますよね。

お皿ならフルーツや料理を盛り付けて、ナイフやフォークを添えた写真があれば、大皿なのか小皿なのかがわかりますし、花瓶なら花一輪活けた1枚があれば、大きさはイメージしやすいですよね。

総評

たまたま貴店のことを検索していて、下記、山口県萩市のサイトを見つけ、そのインタビュー記事の中で店長さんご夫妻のプロフィールを拝見しました。
http://www.city.hagi.lg.jp/site/teijyu/h13226.html

ただの北欧雑貨好きが思い付きで商品の買い付け旅行に行って並べて売っているのではなく、現地に長く住み、暮らしてこられたオーナーとスウェーデン人のご主人がやっている、本格的なスウェーデンライフスタイルインテリア雑貨提案ショップであるはずなのに…その最大の強みをほとんど表現・発揮されていないまま、ただの「北欧雑貨自販機」のような状態になっているのはもったいない限りです。

20年以上現地で暮らしてこられた経験の中には、家庭内の雑貨に関わる日常の生活だけでも、日本のお客様方に伝えれば「へぇー! そうなんだ! なるほどぉー!」というエピソードや物語が山ほどあるのでは?

少なくとも貴店で買い物をするであろう見込み客の方々は、北欧テイストのデザインや雰囲気が好きな方だけでなく、日本やアメリカの見慣れた雑貨ではなく、ちょっと雰囲気の違うテイストの雑貨に興味を持つ客層でしょうから、そんなエピソードや常識の差を披露しながら、それに食いついてくるお客様を一人ずつファンに育てていくような情報発信、コンテンツの充実が必要だと思います。

そもそも、このサイトのインタビューで語られているお二人のプロフィール自体を、まずはおちゃのこショップのプロフィールページに明記して、「スウェーデンのライフスタイルの専門店!」であることをもっとアピールすべきです。

それがきっと店長さんが懸念されている「同じような種類のお店」との差別化に繋がるのではないでしょうか? きっとそんなコンテンツが増えることで、「ネットの神様」(Google)の評価も高まり、検索順位も上がることでしょう(^^;)

また貴店の「強み」を元に、もっとブレストすればビジネス全体ももっともっと広がる可能性を秘めているのでは? と思います。もし可能性を広げたくなったら、いつでもご相談会にお越しください(^-^)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。