> > ダメ出し道場バックナンバー
おんぶ紐専門店 おもいでおんぶ

いつもダメ出し道場拝見させていただき、勉強させていただいています。
ありがとうございます。

昨年11月にスマートフォンサイトも独自ドメインコースにし、アクセス数はアップしたのですが、実は、コンバージョン率がグッと落ちてしまいました。

今後、メイン商材のおんぶ紐に加えて、プラスアルファの雑貨、エプロン、講座などの伝わり方、見せ方を改良していきたいのですが、スマートフォンサイトを作り込むのがよいのか、PCサイトの動線を考えて作り込むのが先か、現在、制作迷子です。

アドバイスいただけたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

私事で恐縮ですが一昨年、昨年と続けて2人の娘にそれぞれ孫を授かりまして…
急に2人の孫を持つおじいちゃんになってしまいました(^^;)

そうしょっちゅう会えるわけではないのですが、孫は本当に目に入れても痛くないと申しますが、もう目に入れて歩きたいくらいの勢いで可愛くてたまりません。

とはいえ自身が老い衰えてきているせいか(苦笑)、長時間の抱っこは肩腰が痛くてたまりません。

そういえば娘たちが幼いころ同居していた祖母は、ひ孫たちをおんぶ紐でおんぶしては、子守歌を歌いながら何時間でもあやしてくれていたなぁ…。
それどころか、おんぶしながら料理や家事もこなしていたっけ…、と、最近おんぶ紐を探して娘たちにプレゼントしたところでした。

そんなことをしていたら、偶然にも今回のお店からダメ出しの申し込み!

さて、本日のお店は、おんぶ紐の専門店さんです!
最近は赤ちゃんをおんぶする姿を見かけなくなった気がするのですが…、おんぶの良さを見直して薦めるお店がここにありました!
どうやら親や祖父母、おんぶする側だけじゃなく、赤ちゃん側にもいろいろと良い面がありそうですよ!

ではダメ出し!道場スタートです!

第一印象 おんぶ紐専門店!とわかりやすそうで…ん?ん?ん?あれ?


EC仙人 太田

お店の店名、キャッチコピー、メニューなどの表記、パッと目に入るいたるところに「おんぶ」「おんぶ紐」「おんぶ紐専門店」とあるので、誰しもが「おんぶ紐の専門店さんなんだ!」と思うはずですね。

当然、私もそういう目で見始めました。

…んん? ん? ん? あれ? PCトップページの上部の大きな切り替わるメイン画像の1枚目は、(Yaro slings from Nederland)外国人の赤ちゃんが布にくるまれて抱っこされている画像…。おんぶじゃないの? 抱っこ?

それ以外はおんぶ姿。上部に並ぶメニューも、日本のおんぶの良さ、おんぶ紐の使い方、ベビーラップの使い方、だっことおんぶを比べてみよう…

まずは「おんぶ紐ってどんな商品でどうやって使うのかな?」と思い、上部メニューを左から順番にクリックすると…

・日本のおんぶの良さ http://onnbuhimo.jp/
→文字通り、おんぶの良さの概要説明…でも詳しくは書かれていないし、
商品写真は置き撮りだけで使い方はまだよくわからない…

・おんぶ紐の使い方 http://www.onnbuhimo.com/page/1
→イラストで使い方(おんぶの仕方)を説明しているが、
商品もまだ見てないのにイラストだけではよくわからない。

・ベビーラップの使い方 http://www.onnbuhimo.com/page/50
→ん? ベビーラップ? 抱っこ用の布? あれ? おんぶじゃなくて抱っこ  ?

・だっことおんぶを比べてみよう… http://www.onnbuhimo.com/page/31
→うんうん、やっと期待通りの内容、おんぶのメリットが書かれている。
おんぶのほうが抱っこより良い! とは明記されているわけではないが、
内容的にはおんぶのメリットばかりが列記されており、
おんぶ育児にしたいなぁと感じさせるコンテンツである。
おんぶ紐専門店としては最重要コンテンツといえるかもしれない。

さて、トップページのメインメニューの客導線がこんな感じなので、「ん? ん? ん? あれ?」と感じてしまったのです。

ネットショップコンサルとして事情を察すれば、元々はおんぶ紐専門店としてスタートしたが、後に、オランダの「だっこ布」であるベビーラップも取り扱うことになり、後からバナーやメニューを挿入したら現在のようになってしまった?

というようなことかな? と憶測できるのですが…

おんぶ紐専門店 として検索して来店されるほとんどのお客様は、
「ん? ん? ん? あれ? おんぶなのだっこなの? おんぶ紐なの? 抱っこ布なの?」
と混乱してしまうのではないでしょうか?

また本来の主力商品である「おんぶ紐」がトップページの一画面目で、どんな見た目や使い勝手なのかすぐに(直感的に)わからない、伝わりにくいのは致命的だといえます。

まずは、ショップ立ち上げ時の初心に帰り、「おんぶ紐とは?」「こう使う!」を動画や写真だけで瞬時にわからせるトップページにする必要があると思います。

PCトップページを下にスクロールしていくと、またまたベビーラップ(抱っこ布)が出てきたりして、混乱させ、それでももっと下にスクロールしていくとようやく、
「おもいでおんぶの使い方 〜昔ながらのおんぶ紐〜」
という YouTube動画が出てきます。実際にお母さんが赤ちゃんをおんぶ紐でおんぶしていくたった52秒の動画です。

これを見れば、主力商品の「おもいでおんぶ」がどんな商品で、具体的にどう使うのか? がやっとわかりました。

わずか52秒の、BGMだけでナレーションも字幕もないシンプルな動画ですが、今までのどのメニューをクリックして読むよりも端的に短時間でわかりました。

あれもこれも…欲張りすぎると、本当に伝えたいことが見えにくくなる


EC仙人 太田

ここのところ、よく申し上げることですが…

長い間、オンラインショップを運営していると、ついあれもこれもと欲張りすぎてコンテンツは膨らんでいき、当初はすっきりと優先順位の高いことを端的、明確に伝えていたはずのサイトがごちゃごちゃとしてきて、優先度の低い枝葉や、ともすれば本来はこのサイトで伝えるべきことではない余計なことまで掲載してしまい、時系列や、優先度なんて知らないお客さんは今の瞬間のサイトを見て、
「ん? ん? ん? あれあれあれ? なんだ? なんだ?」
になってしまうことはよくあるのです。

ページや行数を増やしさえすればいくらでもコンテンツを増やせるWebサイトは、紙面の限られた紙媒体や、時間の制限がある電波媒体と違って、時間や労力以外のほとんどのコストをかけずに情報量を増やせるがゆえに、気づくとサイトオーナーの「言っておきたい」「伝えておきたい」「載せておきたい」「たい」「たい」「たい」の欲望のオンパレードになってしまいがちです。

どうも、最近、サイトがごちゃごちゃしてきたな…と感じたら、
一度初心に戻って、本当に伝えたい事は? 最初に伝えたい事は? を見つめなおし、紙面ならA4サイズチラシで1〜2ページ。
動画や音声なら30秒〜60秒CMで収まる文章・セリフ。そのくらいで伝わるコンテンツ案を考えてみると良いと思います。

おもいでおんぶさんに関して具体的に言えば…
1)おんぶ紐専門店 なので あえて ベビーラップ抱っこ布はこのショップではあきらめて全部削除し、売りたいなら別のサイトを作ってそちらでベビーラップの説明をちゃんとする

2)トップページに入ってきた方には、何はともあれCM動画で「おもいでおんぶ」の使い方と良さを見せる(イラストでの使い方はサブコンテンツなのでメニューから外すか、使い方ページでもイラストの上に動画で説明するか…現物を見たことない人にはイラストはよくわからない)

3)「おもいでおんぶ」以外の商品(クッションやおもちゃやウェア類、など)は販売しても良いが、あくまでサブ商品なので、まずは「おんぶ紐」を一覧で見せる。現状、上部メニューにも左メニューにも おんぶ紐だけの一覧が見れるメニューがないのは致命的。

4)「おもいでおんぶ」の商品写真、画像は 置き撮りの(1)表と(2)裏、着用の(3)後ろ姿、(4)左右(5)細部(結び目や金具、首元など)は必要だと思います。とくに、お母さんが不安に感じるであろう、結び目の位置、金具の位置、くい込み具合、赤ちゃんの首元あたりの余裕、赤ちゃんの手元、脇あたりの状態、足元周り(きつかったり痛そうじゃないか?、赤ちゃんのお尻下の隙間(ゆるんで下に滑り落ちないか?)などは通販では写真や動画でしか確認できないので、しっかりと撮影して説明して欲しいですね

その際は、商品とお母さんの衣装、赤ちゃんの衣装は、はっきり色の違いがわかるものを意識して選んで着用して説明しましょう。ここを手抜きすると不安が残り、「よし、注文しよう!」という心理にならないのです。

──────────────────────────────
また、実際にGoogleで「おんぶ紐」と検索すると、おもいでおんぶさん以外の類似品や競合品もたくさんヒットします。特に最近は欧米デザインの品も多く、その色合いやデザイン性でつい目も奪われがちですね。
価格もおもいでおんぶさんよりかなり安いものも少なくないように思います。

しかしそれらの「競合品」を選ばないような仕掛けを仕込んでおけば良いのです。

おもいであおんぶさんの「だっことおんぶを比べてみよう」にあった
http://www.onnbuhimo.com/page/31

高い位置でおんぶをすることで赤ちゃんの視界を広く確保して赤ちゃんの脳の発達を促す

という点をいたるところで強調すると良いでしょう。
多くのおんぶ紐商品の他社競合品は、おんぶはできても赤ちゃんが低い位置になってしまって、ただ楽におんぶできるだけで本来の赤ちゃんの脳の発達成長には役に立たない点を意識させるのです。

はっきりと他社商品をけなさなくても(今風に言えばディスらなくても(^^;))
高い位置でキープできないおんぶ紐はダメ! という知識・情報をインプットしてあげれば、お客様はおのずと他社商品の多くを除外してくれるということです。

ただし、他社商品のほうが優れた点はあるかもしれませんので、その辺りは今後の商品改良や、伝え方の工夫で対処してください。

孫をもつ客の一人としては、純粋な懸念点として左右の金具の位置がお母さんの脇の下、胸の横でくい込んで痛くなったりしないだろうか?
赤ちゃんのおしり部分の支えが布の丸みだけで下は何もないが、赤ちゃんが足を延ばしたり、お母さんがふと背伸びしてしまった際に隙間が緩んで滑り落ちないか?

上記2点は気になりました。こうした、心配性のお客様が気にするかもしれない点は、よくある質問集や商品説明時に明記しておく必要があると感じました。

コンバージョン率が落ちた件


EC仙人 太田

昨年11月にスマートフォンサイトも独自ドメインコースにし、アクセス数はアップしたのですが、実は、コンバージョン率がグッと落ちてしまいました。

とのことですが、今まではアクセス数も少なく、テレビや雑誌、SNSなどから店名でダイレクトに検索して来店していたアクセスがメインだったのではないでしょうか?
一定のSEO対策がなされて、店名だけでなく、「おんぶ紐」など一般名称のキーワードだけの検索でアクセス数(分母)が増えると、コンバージョン率が下がるのは仕方ありません。

統計的にコンバージョン率を評価するには、目安として月間30000PVくらいを超えて来てからで良いというのが、長年の私どもの経験則です。

それ以下だとちょっとしたことでコンバージョン率が大きく上下しますし、それがお店の実力を基にした上下だとはいえません。

またスマホでは1ページ当たりの情報量は減りますし、ユーザーのせっかち度が増して、1人当たりのクリック数は増える傾向にあるので、これも分母が増え、コンバージョン率が下がる原因の一つでもあります。

今はまだコンバージョン率を意識するより、絶対的な認知度を高め、母数(来客数)を増やすことが何よりではないでしょうか?

また、貴社は、おちゃのこだけでなく、楽天、Yahoo、Amazonでも販売されているようですので、それぞれ単体でのページビューやコンバージョンに一喜一憂するよりも、メインサイトでは商品やおんぶの良さをしっかり伝え、買うのはお客様の都合の良い(会員登録やポイント、慣れ)ショップで買ってくださいというトータルで考えるのが良いような気がします。

むしろ独自ドメインのおちゃのこのサイトでは「おもいでおんぶ」のメーカーとして商品の説明に特化し、その他商品の販売は楽天、Amazon、Yahooに、とするほうが目的を明確にできると思います。

総評

いわゆる小売り通販サイトというよりも、自社オリジナル製品の特長をアピールする目的のメーカーサイトといえると思います。
メインのおんぶ紐「おもいでおんぶ」だけでなく、徐々にその他の商品も増えてしまっているようですが…他社や他者プロデュースの商品が多いように思います。ビジネス上の繋がり、人脈で紹介販売されたい意図もわかるのですが、上記で述べたように、コンセプトに反する抱っこ布商品であったり、
十分な写真やサイズ表記、説明も不足した商品であったり…
例)三角巾ちょいかむり 商品写真細部不足
http://www.onnbuhimo.com/product-list/19

例)ニギニギ [採集ハルトナツ サイズ、材質、遊び方など詳細不明
http://www.onnbuhimo.com/product/220

なんとなく掲載して販売はしているけど…という物が多いのは気になるところです。
本来の目的である「おもいでおんぶ」の良さを伝えて知っていただくことの邪魔になったり、中途半端な姿勢・イメージダウンに繋がりかねない。
商品やページは思い切ってダイエットしていくほうが良いかもしれません。

いずれにせよ、何を優先すべきか? もう一度見直してみる機会にされるのが良いでしょう。

セミオーダーもできたりと、BtoBの可能性もあり、ビジネスポテンシャルはまだまだ広がる商品だと思います。

個人的にもおんぶ、おんぶ紐の良さ、もっともっと広めていただきたいですね。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。