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神戸のギフト・須磨海苔の河昌

先日HTML5テンプレートで、トップページをがらりと変えてリニューアルしたところです。
shopは数々あるので、当店の特色を出したページにはしたつもりです。
XHTMLテンプレートでのショップの時も含め、リスティング広告もまったくしておりませんし、SEO対策も正直しておりません。
HPをみて、ご来店やお電話の参考には結構してもらっているようですが……売り上げの方は大したことがありません。
多々あると思いますが、今後どう運営していけばよいか、どういうサイト作りをしていけばよいか、手厳しくダメ出ししていただければ嬉しいです。

早いもので、ゴールデンウイークも過ぎて、行楽や旅行にもってこいのシーズンになってきましたね。

旅行といえば、楽しみなのは食事です。
地方それぞれの素材をふんだんに使った豪華な夕食はもちろんですが、私は旅館や素朴なビジネスホテルの和食の朝食が大好きです。

ご飯に味噌汁、生卵、焼き魚、納豆、焼き海苔、お漬物、梅干し…。
こんなシンプルで質素な和の朝食。
最近はあまり見かけなくなりましたが、実はタンパク質、糖質、食物繊維、ミネラル、ビタミン、発酵食品、ローカロリーとバランスが良く、とてもヘルシーな食事なんですよね!

最近では若い人たちには、シリアルやパン、ベーコンやハム、ウインナー、ピザなど、チーズやバターなどの脂質の多いものや、中には朝からステーキや唐揚げなどガッツリ重い食事をする人も少なくないですね。

でも、カロリーの取り過ぎは消化と代謝のために多くの酵素やビタミン、ミネラル類を消費して、知らず知らずのうちに栄養の偏りや不足を生じるらしいです。

ですから、現代人の食事は豊かであるはずにも関わらず、不足しがちなビタミンやミネラル、酵素や必須アミノ酸などをサプリメントで補ったりする必要があるんですね。栄養のバランスより、美味しさや手軽さ優先になった結果かもしれません。

一方、シンプルな和食の朝食には、そうした消化や代謝に必要なビタミン、ミネラルや酵素、必須アミノ酸が含まれる発酵食品である納豆や、お味噌、お漬物、そしてミネラルやビタミンの豊富な海苔などが自然のサプリメントとして含まれていて、健康の維持に役立っているんですね!

さて今回は、そんな日本人の伝統的な食事に欠かせない食材「海苔」の専門店さんの登場です。

「海苔」は超ローカロリー食品でありながら、A、B、C、K、葉酸などのビタミン類が含まれるほか、消化やお通じを助ける食物繊維、ヨウ素、鉄分、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、銅、セレン、クロム、モリブデンなどのミネラル類、タウリンやEPAなどの健康成分、そして、体内では作れないが体には必須なアミノ酸9種すべてが含まれている、万能サプリみたいな食材なんですよね!

生の海苔を消化できる酵素を生成する腸内細菌を持っているのは日本人だけだという研究報告もあるとか。海苔は私たち日本人には切っても切れない大切な食材なんですね。

最近は外食のお寿司やコンビニのおにぎり以外では家の食卓には上る機会の減った海苔かもしれませんが、今回の「ダメ出し!道場」を見れば、きっと海苔が食べたくなりますよ!(笑)

ではダメ出し!道場スタートです!

第一印象 須磨海苔の専門店のホームページとしては悪くはない…


EC仙人 太田

海苔の専門店、その中でも兵庫県神戸の須磨の海近くで採れた地元ブランド海苔である「須磨海苔」の専門店だということは、ひと目でわかります。

女将さんはツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ブログなど、熱心に情報発信もされていますし、全国的には認知の低い「須磨海苔」を丁寧にアピールしており、ブランド認知という点では一定の成果が期待できるサイトになっていると思います。

店主、女将、お店や加工場のスタッフ、港の船や漁師さん、お客様の写真など、人気(ひとけ)もアピールされていますし、メディアでの紹介動画や記事紹介なども多く、お店の賑わいも感じられ良いと思います。

誰に、何を、どう見せるのか?


EC仙人 太田

ここまでの印象は良いお店なのですが…
トップページの上部を見ても「須磨海苔とは」「女将の思い」「河昌のイベント」「メディア掲載」のメニューを最優先に掲示していることからも、このサイトはまずは「須磨海苔」の「河昌」というブランディングを優先した、企業サイトとしての色合いが濃いサイトになっていると言えます。

全国的に見れば、認知度、ブランド力の低い「須磨海苔」ですので、そうした気持ちや意図も理解できますし、その方針は概ね間違ってはいないと思います。

しかしながら、このサイトをお店、売り場、通販サイトとして見ると、商品の陳列は…
トップページ中段の大分類では「お供・粗供養」「内祝・引出物」「お土産・手土産」「ご自宅用」「業務用」「全商品一覧」という順番で表示、分類されています。

この分類は、地元での冠婚葬祭関連でのお取引や売上構成から、河昌さんでは当たり前になっているのだと思いますが、インターネットを通じて全国に販売を考えたときにはどうでしょうか?

いざ、初めて須磨海苔を知ったお客様が、いきなり法事やお祝い事、お遣い物のために注文して来るでしょうか? それを考えたとしても、まずは須磨海苔が本当に美味しいのか? お遣い物に使って安心なのか? 味見やパッケージなど確認のためにお試し注文して来る(お試し注文させる)ことが最優先ではないでしょうか?

また、お遣い物や贈答品である前に食品であるわけですから、まずは自慢の須磨海苔を美味しそうに見せる料理写真などの食欲をそそる「シズル感」を出す必要も感じます。
お店、売り場としての見せ方に工夫が必要ですね。
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神戸の実店舗のお客様は、法事や祝事、お中元、お歳暮などのお遣い物に海苔を使うことに手慣れたお客様やそういった関連の業者様への卸販売などが多いのかも知れませんが…
ネットで全国を相手に商売を考えるときは、広く浅く、同じ客層を…と思っても実店舗とは違って上手くは行かないことがあります。
全国どこでも、近所のスーパーやお店で当たり前に売っている商品ほど、逆にネットで売るのは難しいものです。

「須磨海苔」は珍しく、ここでしか買えないものかもしれませんが、一般的な「海苔」となると全国どこでも簡単に見つかり、なんらかの海苔は容易に購入できますからね。

では、どうすれば良いのでしょうか?

海苔ならなんでも良い客層はあえて捨てても、「須磨海苔」を指名で買いたい客層をターゲットにすれば良いのです。

とはいえ、そもそも認知度の低い「須磨海苔」を指名で買いたい客層って…
そんな客層がわんさか居れば、河昌さんはすでに大繁盛しているはずですね(^^;)
今現在はまだまだ、須磨海苔を指名で買いたい客は少ないでしょう。

では、神戸や兵庫の地元名産品を贈り物、お遣い物、お土産などに買いたい人は?
全国でほんの数人、数十人、いや数百人程度しかいないでしょうか?

兵庫県民すべてに加えて、他府県在住だが、兵庫県出身者なら機会があって須磨海苔を知っていたら、思い出したら…
「そうだ、須磨海苔を贈ろう! 使ってみよう!」
と考える可能性は十分にあるでしょう。

おそらく問題は、神戸市民、兵庫県民でさえ「須磨海苔」を知らない、食べたことがない人のほうが圧倒的に多いことだと思います。

私も兵庫県民ですし、田舎は他府県ですが、子供のころから須磨近辺に親戚もいるので、須磨浦公園や離宮、水族館、須磨海水浴場など何度も行っています。
にもかかわらず、今回、河昌さんを知るまで須磨海苔の存在を知りもしませんでした。(私だけかと思いましたが、当社の兵庫県在住スタッフ数名もみんな須磨海苔を知りませんでした)
残念ながら地元民ですらまだまだそんな認知率なのが現実ではないかと思います。

でも、兵庫県や神戸にゆかりがあれば、他府県の親戚や友人への贈り物や手土産に、地元の優良な産品なら使いたいと思う確率は高いはずですよね。
まずは、そうした兵庫県や神戸にゆかりのある方々をターゲットにして須磨海苔をお試しいただき、お遣い物に使っていただけるようなキャンペーンやお試しセット、食べ比べセットなどを企画し仕掛けて行ってはいかがでしょうか?

まだ食べたことがないのでなんとも言えませんが、須磨海苔が例えば有名な有明海苔などに比べても全然違う個性や特徴を持っていたり、または遜色ない程美味しいかであるのならば、個人的にも、地元兵庫の須磨海苔を食べたいですし、少し変わった贈り物として使ってみたいと思います。

同じように考える兵庫県や神戸在住者、他府県在住の兵庫出身者も多いのではないでしょうか。でも須磨海苔を知らないことには話は始まりません。食べてもらって美味しいと感じてもらわないことには、人に贈ろうとも思ってもらえません。

ですので、広く、浅く、海苔ならどこ産でも良いという客層ではなく、須磨海苔に愛着を持つ可能性の高い神戸や兵庫にゆかりのある客層に絞り込んで仮説を立て、商品企画や販促企画を立ててみるほうが、販売確率は高まると思います。

総評

長い業歴、実績のある企業ですので、商品力や対応力には確かなものがあると思います。
しかしそれだけに、多くのことが当たり前になり過ぎて、新しいマーケットや客層へのアプローチに発想の転換が必要かと思います。

冒頭でも触れましたが、和食文化における海苔であったり、健康食材としての海苔であったり、おにぎらずのような新しいレシピにおける海苔の使い方だったり…。
例)子供のための健康サプリおやつ海苔 とか…
神戸ならではの異国食文化と海苔の融合レシピとか…
灘のお酒や明石焼き、神戸の洋菓子とのコラボ…などなど

神戸と須磨海苔のプロとしての提案や新しい発想の商品化なども、まだまだいろいろと考え得るのではないでしょうか?

都会在住者が増え、食生活やライフスタイルの変化は止められません。
昔ながらの和食だけの海苔の食べ方にこだわっていては、消費は減る一方でしょうし、従来通りの地元消費だけに期待していても、販売量は増えていかないと思います。

海苔というあまりに当たり前な商品を、ホームページの作り方、見せ方だけで劇的に売り上げアップすることは難しいでしょう。
いかに、トラディショナルな良い部分を守り活かしつつ、新しい発想、アイデアでこれまでになかった商品や売り方、新しい販路や客層の開拓をしていくか。
リスクの少ないネット店だからこそ、お客様を巻き込んで、お客様からのアイデアや要望、反応を得ながら変化し、創り上げていくことが可能だと思います。

ホームページの小手先論ではなく、商品、ビジネスモデル根本から考えて創り出していくことで、須磨海苔の可能性はまだまだ広がると思いますし、大きなポテンシャルを感じます!

個人的には、海苔のグレード、一番海苔、二番海苔、など価格差もある海苔が実際にどれほど味や香りの差があるのか? 同時に食べ比べなどしたことがないので、そんな比較ができる「食べ比べセット」とかあれば、ぜひ試してみたいですね。河昌さんには須磨海苔以外の他府県産の海苔もあるようですので、そんな通販向け食べ比べセットなどいかがでしょうか?

また、純粋な素朴な疑問、ニーズですが、板海苔だけでなく須磨海苔の佃煮などはないのでしょうか? 須磨海苔専門店としてはぜひあってほしい商品だと思います。

ホームページを拝見した限りでの一方的なアイデアですが、機会があればお近くですし、ぜひ相談会に来ていただき、具体的な商品や販促のブレストなどできれば幸いです。(^^)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。