東京上野バイク用品専門店ComeCome

カテゴリ:自動車、オートバイ

東京上野バイク用品専門店ComeCome

通常業務を終えた後、深夜ひとりで開店させ、走りながら勉強して商品アップしてまいりました。
現在ではスタッフ一人が手伝ってくれていますが、季節商品の大量の入れ替えがある商材の性質上、シーズン毎の商品アップが精いっぱいの現状です。
検索としては品番で検索してご購入される商品が多いので、現状はそんなに問題視はしておりませんが、もう少し、「探しやすい&見やすい&買いやすいお店」になんとかしたい、と思いながら何も変えられず苦悶しております。

どうかお助けいただければありがたいです。

初夏の陽気で行楽にお出かけの方も多いのではないでしょうか。
電車やバスで、あるいは車でドライブでも、窓を開けて外の風が心地いい季節です。
さらにオープンエアを満喫できるバイクの方には、最も爽快な季節かも知れませんね。

私は二輪は原付しか乗れないのですが、この季節、大きなバイクで郊外をツーリングできたらさぞ気持ちいいでしょうね〜。

さて、今日はそんなバイク乗りの方々向けのウェア、バイク用品の専門店さんの登場です。東京上野に実店舗もある、かなりの品揃えのお店のようですよ。

ではダメ出し!道場スタートです!

第一印象…典型的なメーカー型番商品の大型量販自販機型ショップ


EC仙人 太田

小規模店の多いおちゃのこネットには珍しい、大量品揃えのお店ですね。
私はバイクやバイク用品にはまったくの素人なので詳しくはわかりませんが、さまざまなメーカーのさまざまなジャンルの商品が品揃えされていて、欲しいもの、探しているものが明確な一定レベル以上の商品知識のあるお客様にとっては、メーカー名、商品名や型番で検索して素早く商品にたどり着くことができて、あとは価格や基本的なサービス面で条件が合えば購入しやすい自販機型のお店といえます。

一般論として「オンラインショップは自販機じゃダメ!」という話はハウツー本などでよく見かけますが、これには少し誤解と説明不足があります。

ただ普通の自販機ではダメなだけで、膨大な品ぞろえと価格競争力、詳細な商品説明や細かな条件での商品検索機能があるスーパー自販機型ショップならば、自販機型オンラインショップでも勝てるのです。

その典型はAmazonですね。並みの量販店では置いていないような特殊な商品や細かなパーツ、工具、保守部品などや専門書などまで取り揃えていたり、他店でも買える商品ならば送料も含めて価格も安く購入できる。そうなればややこしい質問や接客などなくても、とにかく客は来るし、コンスタントに売れていきます。

ただし、これには圧倒的な在庫資金や迅速な商品登録などのシステム化、物流投資などかなりの資本力が必要になってきます。

カムカムさんは東京の上野で実店舗を経営なさっていますし、Amazon店、楽天店もお持ちですので、それなりのスケールメリットアドバンテージをお持ちのお店なのでしょうが、大量の品揃えと価格競争力を強みにして行くなら、より資金を投入して物流やシステム、人員体制の強化などが必要となってくると思います。

量販型の店はこれ抜きではなかなか成功店にはなりにくいのが現実です。

それが資金的に難しければ、規模よりも付加価値型の高粗利が望める専門店化が望ましいと思います。

 

自販機と専門店の境目


EC仙人 太田

現状はとにかく商品の外観、概要の写真とメーカーカタログにある程度の商品説明で手一杯、必要最低限レベルの商品ページという感じで、正に普通の自販機レベル。

「商品数が多いから仕方ない、詳細が知りたい人はメーカーサイトを見るだろう」そんな妥協を感じざるを得ません。

残念ながら現状では、商品の仕様、スペックを羅列しているに過ぎません。それでもこれだけの品揃えをしているだけで、十分に専門店ではあるのですが…。

願わくば、通販の専門店としてのプロの目での商品評価やレビュー、上手な使用方法や組み合わせ、コーディネート提案などまで踏み込んだ商品写真や商品説明があれば、もっとお客様から信頼され、コアなファンも増えるのではないでしょうか?

今の商品ページ、商品写真では、例えばウェア一つとっても、ポケットの使い勝手とか裏地の質感や伸縮性など、実店舗で試着しなければわからないことはまったく想像すら難しく、不安で買えないお客様も多いと思いますし、サイズ違いやイメージ違いでの返品や、不満なども少なくないように感じます。

もしかすると、初心者がなかなか買えないレベルのお店になってしまっているかも知れません。

自販機と専門店の境目はその辺にあると思います。

おちゃのこ店、楽天店、Amazon店の住み分けは?


EC仙人 太田

おちゃのこ店
http://comecome.ocnk.net/

楽天店
http://www.rakuten.co.jp/comecome/

Amazon店
https://www.amazon.co.jp/s?merchant=A2H1AVZ05IKFO5

いずれも大量に出品されており、写真や説明も共通のようですし、とくにお店ごと、マーケットごとに違うターゲットのお客さんを意識しているようには見えませんが、売り上げ、注文件数、集客などはきっと同じではないでしょう。

仮に、実店舗でも東京上野のほかに郊外店や地方店があったとすれば、お客さんの傾向や売れ行きも変わるでしょうし、営業していくにつれてお店ごとの客層の傾向と、それに合わせた品ぞろえや提案も行われると思います。
現状、ネットにおいてはあまり店ごとの提案などは見られないようです。

少ないスタッフで次々と入れ替わる商品をアップしていくのに精いっぱいで、お店からお客様に仕掛けて行くような提案はまだできていない状況ではないでしょうか。

総評

メーカー型番商品の大型店ショップとしては、必要最低限の当たり前レベルのことはできていますので、一定レベル以上の商品知識のあるお客様が、ただ品番と価格で商品を探して買うだけの層を狙うなら、amazon店や楽天店ではこれでも十分成り立つレベルだと思います。しかしながらおちゃのこ店に関しては、同じ戦略で行っても、集客も今後の売上向上もあまり期待できないでしょう。

他店でも買える物をただ豊富に品揃えとお値打ち価格で薄利多売するなら、都市型大型量販店やチェーン店の戦略を取るべきですが、その場合は徹底的な規模の論理(スケールメリット)が必要でしょう。

知る人ぞ知る専門店の戦略を取るなら、他店にはない商品力や提案力、特殊なターゲットに絞り込んだ品揃えやノウハウの提供などがカギになるでしょう。

例)女性ライダーに特化、ビッグサイズライダーに特化など…

レストランに例えるなら、商品ボリュームだけでなく、きっと潜在的な情報やノウハウ素材のボリュームも山盛りあるはずのカムカムさん。その材料や素材をどう選んで、どう組み合わせて、どんなお客様を対象に、どう料理して提供するのか?

いわば現状は…
せっかくあらゆる食材や調味料が冷蔵庫に眠っているのに、良いレシピと調理ができていないために美味しい料理があまり出せず、素材をそのままでしか提供できていない…。

現状のままスケールメリット優先で薄利多売戦略で行くのか、手間、コスト、労力をかけてでも付加価値を優先して高い利益率を目指す戦略で行くのか?

そこに将来のビジネスにおける成長の可能性が潜んでいるはずです!

ここは経営戦略の根本なので、「ダメ出し!道場」で安易に言えるようなことではありませんが…。

個人的には、楽天、Amazon、おちゃのこでそれぞれ別々のターゲットを狙った違う提案、戦略のお店にしていくのも有りなのではないでしょうか?
とくにおちゃのこ店に関しては、必死の商品数アップに明け暮れるよりも、品数は減らしてもテーマやコンセプトを絞り込んで、コアなファン作りやマニアたちの間で評判になるような専門店化が
良いような気がします。

今後どちらの方向に進むべきか?
導き出したくなったときには、ぜひお会いしてご相談いただければ、貴社の状況をより具体的にお聞きしながら方向性を決断するお手伝いができるかと思います。

 

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。