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伝統こけし専門 らいふギャラリー

アクセス数が少ない。最近、なかなか売れない。

日本の古き良き伝統工芸品といえば、皆さんはどんな物を
思い浮かべるでしょうか?
有田焼、伊万里焼などの陶芸品?
輪島塗、津軽塗などの漆器?
友禅染、西陣織、大島紬などの織物、染物、反物、組紐、のれん、手ぬぐい…
甲冑、武具、日本刀、刃物、茶器、茶道具、蒔絵、筆、和紙、和蝋燭、ガラス切子、算盤、碁盤に将棋盤、仏壇、仏具に仏像、墓石、灯篭、お香に箪笥、釣り竿、金銀銅錫鉄器に木工指物、提灯、ひな人形に五月人形、陶磁器人形に木のこけし…etc

ざっと思いつくだけでも結構いろいろありますね。
皆さんのお宅にも、この中のいくつかはあるんじゃないですか?
若い方の家にはなくても、親や田舎の祖父母の家に行けば、ご先祖様から受け継がれた伝統工芸品のひとつや二つ、あるのではないでしょうか?

中には美術品、観賞用としてではなく、まだまだ現役の道具として、今でも使われている物もあるかもしれませんね。
皆、本来は生活の中で必要とされてきた道具だったのですが、残念ながら、茶器や将棋盤、団扇などいくつかのジャンルを除けば、その多くは「道具」「商売」から「芸術」や「美術品」としての「伝統工芸品」として買い求める人も減り、「実用」ではなく「コレクション(収集)」というニーズでの売り買いがほとんどになってしまいました。

市場規模もすっかり小さくなって、絶滅寸前なんて物もあるかもしれません。
とはいえ、専門性が高く、流通も少ないだけに、どこの町にも専門店があるものではないため、むしろネット向きなジャンルでもあります。

都市部じゃなく地方都市であっても、情報量や専門性、品揃えなどが充実さえしていれば、全国、場合によっては海外からさえ集客や注文が見込めることもあるでしょう。

一つの都市で近場の需要だけでは規模が小さ過ぎる専門性の高い伝統工芸品のお店も、全国(全世界?)を相手にできるネットであれば、十分な需要規模が期待できるからです。

また、廃れていると思われていたジャンルでも、なんらかのきっかけで火が付けば、ネットで検索されてあっと言う間にブームに乗れることも珍しくありません。

例)ゲームやアニメでの歴史物、時代物ブームで刀剣や武将関連の伝統工芸品市場に若い世代、女性などが増え活況を呈しているなど。

本日のお店もそんな伝統工芸品のひとつ、「こけし」の専門店です。
さて、どんな商売、どんなお店でしょうか?

ダメ出し! 道場スタートです!

第一印象 うーん、店主の意思、意図、がわからない…


EC仙人 太田

「こけし専門店」であることはひと目でわかるのですが…
ざっと見ていくと、製造工房で新たなこけしを作って売っているのではなく、昔の作家の作ったビンテージ物(年代物)のこけしに特化して買取、販売するお店のようですね。

しかも、現状は「盛 美津雄」さんと 「奥瀬 陽子」さんという、たった2人の作家の作品のみしか商品はありません。

メニュには他に「小椋 正治」さん、「盛 秀太郎」さん、「小林 倉治」さんという作家の名前はあるのですが、商品は1点もありません。

トップページに「状態の良い作家こけし・戦前こけしは全国より高価買取致します♪」
とあるので、こけしの中古再販のお店だとはなんとなくわかるのですが…

当店は●●●を目指す、〇〇〇に強い(特徴のある)お店で、□□□を目指して(目的として)△△△△の方針で経営しています!

といったお店の自己紹介、メッセージ的なものが見当たらないため、お店の強みや特徴、専門性、意思、意図、目的、目標、ビジョン、戦略など…何もわかりません。

残念ながら現状、ここにアクセスして
「おおぉ、ぜひ見てみたい!」
「買いたいものあるかな?」
と感じられるのはビンテージこけしのコレクター(収集家)で、「盛 美津雄」さんと 「奥瀬 陽子」さんを知っている一部のマニアだけですよね?

全国の「盛 美津雄」さんと 「奥瀬 陽子」さんファン&コレクターの市場規模がどのくらいあるのかは、現時点でこけし門外漢の私にはまったく予想もつかないのですが、

その方たちだけの流通額でライバル、競合店も含めてらいふギャラリーさんの経営が成り立つほどの市場規模があるのか? はかなり難しそうだな…と想像されます。

他の作家さんの名前がメニューにあるので、現時点ではまだ品揃えを拡張充実させている段階なのかと思いますが…

こけし作家、こけし工人 などで検索してみると、ざっと調べただけでも作家さんは新旧合わせて数百〜千人はいるようですし、こけしの情報サイトや専門店はかなりの数ありそうですので、市場規模もそれなりにあるとは思います。

ですが、やはりたった2人の作家の作品しか取り扱いがないのは、かなり厳しい状況だと思います。

また現在のお店の構成、コンテンツの貧弱さは、シンプルに
「盛 美津雄」さんこけし自販機
「奥瀬 陽子」さんこけし自販機
なので、探している人が欲しいものの有無と価格だけが情報だと思います。

マニアやコレクターさんは単に物欲だけで買い物をするのではありません。
物欲以上に「知識欲」「情報欲」が彼らの原動力であり、エサだと思います。

作家に関する情報やウンチク、エピソードはもちろん、それ以外の関連する情報やコンテンツも充実させない、とファン、マニアが集う店にはなれないと思います。

こんなマニアックな専門店を経営しよう! という店長さんなので、ご本人もそれなりに「こけし」についての見識や一家言をお持ちかと思います。

「物」を陳列するだけでなく、「情報」も掲載して、お客様の「知識欲」「情報欲」を満たしてあげる工夫と努力をぜひ行っていってください。

その上で、資金や仕入れルートとの相談ですが、取り扱い作家を増やしたり、商品を充実させることを行っていけば、少しずつファンは増えていくかと思います。

ここまで2人の作家に特化していながら、現在「盛 美津雄」や「奥瀬 陽子」でGoogle検索しても、上位100件中で14番目、18番目に1件ヒットするだけです。

ここまで絞り込める状況であれば、自然検索だけでなく、Adwords広告やYahoo!リスティング広告で「伝統こけし」「作家こけし」「ビンテージこけし」などのキーワード広告を試してみても良いと思います。

広告を試せば、おのずと検索数やインプレッション数と実際のクリック率の比較なども見えてくるので、市場性、採算性が予想しやすくなってくると思います。
それに、そもそも検索の絶対数もそれほど多くないでしょうから、クリック単価も広告費も大きくはかからないと思います。

むしろこれくらい絞り込めるお店こそ、キーワード広告向きと言えます。

また、おちゃのこメルマガで言うのはややはばかられますが(^^;)、ヤフオクなどオークションサイトで地道に出品し、最低入札価格を設定して、過度に安価に落札されぬように防御しながら、宣伝、集客と割り切っておちゃのこ店に誘導して来るのも有効だと思われます。

24時間365日、いつヤフオクで「作家こけし」、「工人こけし」「伝統こけし」などで検索しても、貴店の出品は常にヒットする状態にすることが肝要です。

とにかく、日本中の「伝統こけしコレクター」のひとりも漏らさず貴店を認知させ、ブックマークさせておくくらいのことは必要だと思います。

専門性が高いだけに、メルマガ(新入荷情報)も有効性が高いと思います。
メルマガ登録特典を付けても、メルマガ会員を増やしておきましょう。

総評

手作りで1点1点作りこむ商品そのものには個性も、技術も、魅力もあると思うのですが…

その前に「マクラメアクセサリーとは何か?」「ソウタシエとは何か?」
そこまでメジャーで一般認知がされているジャンルの商品ではないと思いますので、まずは基本的な知識や情報コンテンツを充実させたり、興味を掘り起こし、惹きつける努力が必要だと思います。

ヒーリングやパワーストーンについて、知っていて当たり前、知ってる人ならわかるはずといった前提で運営されている、ちょっと初心者にとってはやや付き合いにくいお店のように感じます。

店長さんにとってはもはや当たり前のマクラメやヒーリング、パワーストーンやスピリチュアルの知識も、初心者にとっては分からない、知らないことだらけ。

「マクラメとは?」から始まって、パワーやエネルギーやヒーリングといった神秘的なモノに関する知識や情報を店長さんなりの言葉で噛み砕いて伝えなければ、せっかく興味を持ち始めて来た初心者のお客様は「なんだかよくわからない…」、場合によっては「怖い」、「怪しい」と感じかねません。

理論、仕様、効果、効能などでは説明できないジャンルの商品です。
そういった神秘的な「価値」を含めた商品価値であるからこそ、ていねいな説明が求められます。

なんとなく、雰囲気で「わかるだろう」では、放っておいてもわかってくれるほんの少数の客層だけにしか伝わらないマニアックなお店になってしまいます。
(そういう経営戦略であれば良いのですが…)
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また店長 chisato さんの
「2児の母で石と猫が大好きです」
という個人の個性は分かっても、

では何のプロで何が強みで何ができるのか?
どんなこだわりや信念を持ってどんなスキルや実績があるのか?

など、店長ではなくマクラメアクセサリー作家としてのアピールコンテンツがなく、魅力が伝わり(感じられ)ません。
作家物、ハンドメイド物は作家さんの個性やスキル、実績なども商品価値の一部です。

また例えば…猫が好きといいながら、猫モチーフのアクセサリーはSoldOutが1点のみなど、せっかくの個性と商品・作品が十分にリンクしていないなど、ちょっともったいない感じがします。

お客様が「魅力」と感じられるようなアピールをしていかないと、個人の趣味の披露・自慢・自己満足にとどまってしまいます。

デザイン性、アート性のある物を創り出す「感性」や「アート性」は右脳型の才能といわれていますが、論理的に物事や特徴をきちんと説明して、価格と商品の機能や性能や仕様、魅力とのバランスを取り、展示・販売するお店の商売(お客様の冷静な判断も)は左脳型といえると思います。

「感性」豊かなアクセサリー作家・クリエイターであると同時に、商売人・店長としての「論理性」も【お店】のホームページとしては同時に求められるのです。

作家chisatoさんをアピールして生かすのは店長chisatoさんです。
chisatoさんは本来は前者の 「感性」 優位のクリエイタータイプの方だと思います。ビジネス面、「論理性」を整理しつつ、お客様にどうアプローチしていくか、お一人で悩んで行き詰まったら、お近くですし、ぜひ相談会にいらしてください。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。