大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ

カテゴリ:本、雑誌

大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ

自然史博物館友の会からスタートしたショップです(店舗もあります)。
自然とのつながりを広げ、深めるための窓口として、博物館出版物やオリジナルグッズを中心とした自然関連商品の販売をしています。
大きく分けると、博物館・友の会商品と、それ以外の商品があり、そのなかにいろいろな商品があります。
わかりやすいカテゴリ分けを目指したいのですが、カテゴリがサブカテゴリまでの二段階までしかないので、苦労しています。
また、複数のジャンル(カテゴリ)にまたがる商品も多いのですが、今のところ、1商品に1カテゴリしか選ぶことができないのも悩ましく、関連商品に入れてみるなどしてみていますが、わかりやすくはなっていないように思います。
この依頼をするために改めてサイトを見てみると、依頼の最初に書いたような紹介文がないことに気が付いたり、カテゴリ以外にグループという機能もおちゃのこネットにあることに気付いたりしました…。
わかりにくい点など、ご意見をいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

目が悪くなってきました…トホホ…、老眼です(苦笑)
ここ数年前から「暗いところで見えづらいなぁ」とか、手元を見て遠くを見たり、また手元を見たりと視線を動かすと、「なんか目がしょぼしょぼして辛いなぁ」と感じていたのですが…

たまたま眼科医の友人と話す機会があって相談すると、
「それが老眼だよ!」と一言(泣)。

子供のころ祖父が分厚い虫メガネのようなメガネをずらし気味に鼻にかけて、新聞はメガネで見るのに、テレビはレンズの上から裸眼で見ているのや、メガネがないときは腕を伸ばして物を目から遠く離して見たりするのを不思議に思っていましたが…

老眼とはてっきり小さい文字や近くが見えにくい状態(遠視)だとばかり思っていたら、それは症状の一つで、それだけでなく明るさ調節やピント調節など目の機能のレスポンス全体が悪くなることが「老眼」なのだとか…。正に目の機能が老化によって鈍くなってくることなんですね。

うーん、確かに明るさの変化、距離の変化に迅速についていけてない。

暗いと特に瞳孔が開き気味になるのでピントも合いづらく、余計に小さい文字などがハッキリ見えなくなります。これは、カメラや写真に詳しい方ならわかると思いますが、絞りを絞れば近くも遠くもはっきり写るのですが、暗いから少しでも光を取り込むために絞りを開くと、ピントは近くに合わせれば遠くはボケるし、遠くに合わせれば近くがボケるというのと同じです。(よくある手前の物にピントを合わせ背景をボカす写真を撮りたい時は絞りを開くと良いということ)

カメラなら格好良い写真が撮れていいのですが、人間の目となるとピントは常に手前も奥も合わせておきたいですよね(^^;)

実際に見えなくなってくる細かな部分に構わず、老眼でも見える大きな見出しやビジュアル(写真やイラストなど)で概要や全体像を想像しながら捉えようとしてきます。

お店のホームページや、ちらしなどの販売メディアもそうですし、新聞や雑誌、テレビなどを見ていても同じです。

細かな説明文や注意書きなど読みません(笑)。いえ読みたくても読めなくなってくるのです。まずは全体をパッと眺め、大見出しや大きな画像で要点や興味を惹きつけられる部分を探します。そしてそれを見つけたら、そこにピントを合わせ中見出し→小見出しと見ていきます。より詳しく知りたくなった時だけ、やっと詳細の説明文を「拡大して」「老眼鏡をかけて」読み始めるのです。

つまり、最初の写真や大見出し(キャッチコピー)の印象やわかりやすさで概略や要点を判断し、目的を見つけて先に進むのです。
見出しレベルで見つからなければ「あきらめる(見捨てる)」。

文字や写真などだけではありません。本来のサイトコンテンツのメニュー構成や商品分類、レイアウトなどもできるだけシンプルでわかりやすくしておかなければ、これらもまた「あきらめる(その店を見捨てる)」理由になりかねません。

ここでクイズ!

1億3千万人弱の日本の総人口のうち、老眼人口はどのくらいだと思いますか?

正解は、なんと7000万人!! 実に国民の半数越えが老眼なのです!

ひと昔前までの老眼の人たちは、さほどネットやスマホを使わない層だったのですが、今からは違います。

ネットを当たり前に使うけど…実は見えづらい! 見えてない!
という世代が日々どんどんと増えていくのです。

お店にとっても、財布に余裕のあるこれらのいわゆるシニア「老眼層」はぜひ獲得したい見込み客層でもあります。良い商品があっても「見えにくい」ってだけで敬遠されないように、できるだけストレスのないサイトとして、見やすくなるように文字や写真の大きさ、レイアウト、見出しの付け方など工夫・改善していきましょう。

参考までに…テレビ番組でのテロップや新聞、雑誌、ネットニュースの見出しなどが大きな文字で7〜15文字程度なのは、幅広い年齢層、視聴者層への受け入れられやすさを追求した結果です。

いわゆるユニバーサルデザイン化でユーザーに優しいお店に!

皆さんもお店内のコピーや見出し作りなどでは、ぜひ参考にしてみてください。そして、こうしたシニアに優しいサイトは、すべての人に優しいストレスの少ないサイトとして、ますます歓迎されることになっていくと思います。

さて、今回のお店は自然科学のジャンルの博物館のミュージアムショップさんです。やはり子供さんからシニアまで、幅広い利用者さんが期待されるお店ですね。

それでは「ダメ出し!道場」スタートです!

第一印象…ミュージアムショップということだけはわかったが…


EC仙人 太田

「大阪市立自然史博物館 友の会ネットショップ」…

うーん、大阪市の博物館の運営するミュージアムショップ?
というのがストレートな印象だったのですが…
「友の会」というのが「?」で…特定商取引法表示を見ると

運営者は特定非営利活動法人 大阪自然史センター [ はくラボ ]というNPO団体なので、このお店は「大阪市立」ではないようです。

決して「怪しいお店」という印象ではないのですが…
でも素直に、「大阪市立」の博物館とこのお店の関係はよくわかりませんでした。

まぁ、商品は動植物などに関連する書籍や、それらをモチーフにしたグッズ、それらの研究に関連するアイテム類などなので、商品からくるお客様にとっては運営元の細かな情報はあまり気にならないかもしれませんが…

できればまずは「私たちのお店はこういうお店です!」といった簡潔でわかりやすい自己紹介的なコンテンツがトップページや特定商取引法表示のページに欲しいところです。

電話インタビューで浮き彫りになってきた事


EC仙人 太田

今回もお電話でご担当者にインタビューさせていただきました。

第一印象の疑問を投げかけて、下記の関連するサイトをいくつか拝見していくうちに、ようやく「大阪市立自然史博物館」と「当店」の関係がわかりました。

●当店「大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ」
http://omnh-shop.ocnk.net/

●大阪市立自然史博物館
→(大阪市が運営する博物館)
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/

●大阪市立自然史博物館 友の会
→博物館の利用者の会員組織
http://www.omnh.net/

●特定非営利活動法人(NPO)大阪自然史センター (はくラボ)
→友の会の運営をお世話する組織で博物館内のミュージアムショップ、当店ネットショップもここが運営している
http://www.omnh.net/npo/

このように大阪市立自然史博物館との関係は強く、博物館刊行の書籍などは主力商品ではあるけれど、扱っている商品は必ずしも博物館の物だけではなく、当店オリジナルのグッズや他の博物館や団体とのコラボ商品なども徐々に増えていたり、販売先も全国各地の催事、イベントなどに広がっている。

現在、ご担当者はネットショップの運営(HP管理、顧客対応、受注〜梱包〜出荷)だけでなく、商品の企画、デザイン、仕入れまでほぼお一人で行っていらっしゃるとのこと。

商品のジャンルも商品数そのものもかなり増えて(現在約1500商品)、分類や商品情報の充実などになかなか手が回らなくなって大変。

集客は有料の広告宣伝などは行っていないが、博物館サイトや友の会サイト、友の会Twitter、Facebookからのリンクや、実際の博物館来場者や全国での催事イベントでのチラシからの検索アクセスでそこそこはある。(月間3〜5万件)

など、リアルの博物館来館者と友の会会員、イベント催事来場者によって成り立っている(ネットオンリーではない)ことが見えてきました。

お悩みの点、わかりやすいカテゴリー分けについて…


EC仙人 太田

カテゴリー、サブカテゴリーなどの分類は、商品ジャンルや商品数の多いお店では悩ましいところではあるのですが…ある意味、お店側の都合での分類で、買う側からすると必ずしも分類ごとにたどって商品を探して買う人ばかりではありません。

メーカー直営店などにありがちなのですが、あまりに細かくカテゴリー分けし過ぎて素人のお客様からすると目的の品がどのカテゴリーに入っているのか? すら想像できず、とても見つけられなくなってしまっているような状態は本末転倒ですね。

例えば当店でいえば「大阪市立自然史博物館が刊行した書籍」とか「友の会会誌(月刊誌)」みたいな物はそれぞれのカテゴリーに入れておけば探しやすいですが…

それ以外の書籍まであまり細かく分けても、かえってどこにあるか…
サブカテゴリーをクリック→ない→戻る→クリック→ない→戻る…
と多くなるとお客様はうんざりしてきます。

こうしたところはネット(コンピュータ)の便利さを生かして…

例えば
フナムシ →[検索]

大阪 鳥類 →[検索]

のように検索してください

と例をあげて検索を促して見つけていただいたり…

ニーズの多いテーマごとにおちゃのこネットのフリーページを使って

「大阪で見られる鳥類特集」とか「みんな大好き恐竜特集」などのように「特集ページ」を作っていくなどすれば、コンテンツも充実しますし、雑誌編集長や博物館セレクトショップ店長的な切り口が自然科学ファンたちやメディアの注目を集めるかもしれません。

大型書店が店頭に特集コーナーやお店の推薦書コーナーを作って販促するようなイメージです。担当者の腕の見せ所ですね!

博物館・図書館的な系統立った分類にこだわり過ぎた「商品データベース展示」ではなく、マーケットイン(お客様目線を意識した)「商品陳列」をしましょう。

ただ探す、ただ見つけるはコンピュータを使った検索に任せましょう。

また、工夫として例えばグッズ類は共通して「グッズ」というキーワードを入れて検索した際に全部ヒットさせられるうように…など、検索機能をより便利にするような仕掛けもしておくと良いでしょう。

ホームページの具体的なダメ出し


EC仙人 太田

トップページや分類ページでのサムネイル画像はもっと大きく視認性をあげ、一覧性も良くしましょう。書籍の表紙、グッズの外観などが残念ながら小さくてよくわからないのがもったいないです。

グッズ類の見せ方

〇たねマキシワンピース
http://omnh-shop.ocnk.net/product/1689
ワンピの全体像、着用、せめてマネキンかハンガーで全体のデザインやシルエットを見たいですね。ご自分ならこの写真だけで服を買えますか? 生地の質感などもクローズアップで撮影する、生地の下から手を入れて持ち上げながら撮影するなど工夫して見せましょう。

元のワンピースのメーカーサイトへリンクが貼ってありますが…NGです。値段もバレバレですし、あくまでこの絵柄で企画された商品は当店の商品です。自信を持ってしっかりと売れるだけの情報を掲載しましょう!

このワンピースだけでなくTシャツ類なども多数ありますが…
ミュージアムグッズとはいえ服(着るもの)です。サイズ感や質感などがイメージできるように、本来はモデルさん着用写真も撮影したいところですが、洋服専門店ではないのでご事情はお察しします。

しかしながらせめてマネキンや最低限、ハンガーにかけて前後を見せるなど、お客様が買えるだけの情報は提供しましょう。

〇瀬戸内海の自然マスキングテープ
http://omnh-shop.ocnk.net/product/1667
マスキングテープという機能はわかりやすい商品ですが、買う人が重視するのはその絵柄です。

その他クリアファイルや手ぬぐいなど、モチーフ系のグッズはすべて同様ですから、絵柄をある程度拡大してはっきり見えるように、大き目の画像は必ず用意しておきましょう。今の倍のサイズくらいあっても良いと思います。

総評

担当者さんのお一人での運営と仕事量、ご苦労には本当に敬服感心いたします。ネットショップ自体の歴史も10年を越え、その蓄積はコンテンツや商品の充実でもありますが、情報も多くなって雑然としてきている感もあると思います。

世の中の変化(スマホの普及、利用度の急上昇)も意識すれば、スマホサイトの開設も急がなければならないと思います。

また単に大阪市立自然史博物館だけではなく、外部での催事やコラボで新商品を生み出し、売り上げを上げていくことは、NPOとはいえミュージアムサービス事業として今後求められることでもあると思います。

動物、植物、昆虫、鳥類、恐竜や魚類などコンテンツは山ほどあり、それはつまりこれらをモチーフ、テーマにした商品企画開発の可能性も山ほどある! ということでもあります。

そしてこうした未来の商品の見込み客(自然科学ファン)とも多く繋がっていける大きなポテンシャルを感じます!

SNS(Twitter,Facebook)などの活用でもっともっと広がると思います。
https://twitter.com/omnh_museumshop
https://www.facebook.com/omnhshop

このあたりで一度ショップの見直しと整理・リニューアル、そして商品企画やマーケティングに関して、今後のためにぜひ一度ブレストができればと思います。

ぜひお気軽にご相談ください!

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。