お菓子屋さんの袋屋

カテゴリ:事務、店舗用品

お菓子屋さんの袋屋

ここ数年、売上が横ばい状態です。
今後、売上を伸ばすために、新規のお客様の獲得・アクセス・検索順位を上げる方法、ショップページの改善点など、ご指導お願い致します。

久しぶりに東京に出張で行ってきました。
行くたびに新しいビル、新しいお店、施設などができていて、毎度変化に驚かされる大都会東京ですが…

今回は仕事で浅草に滞在したのもあって、外国人の多さに驚きました。
朝、昼、夕、深夜を問わず、浅草の街を歩いていてすれ違う人のおそらく8割以上は外国人!

浅草寺と仲見世通りで「和」や「日本」のイメージの強い浅草ですので、観光地として外国人が多いのはまあ理解できるのですが、地元のスーパーやドラッグストア、ディスカウントショップなどは外国人スタッフを雇って路上で英語、中国語などで呼び込みをさせていたりしていました。

宿泊したホテルでも、フロント以外のスタッフで見かけたのは外国人スタッフばかり! でも挨拶、マナーともしっかりとした日本語で、日本人スタッフ以上の笑顔で好印象でした。

浅草で驚いたのは、もんじゃ焼き屋さんでもフロアのスタッフの多くが外国人で、外国人観光客相手だけでなく、日本人の客にも、もんじゃ焼きの焼き方を日本語でていねいに教えてくれるという不思議な光景。
私もまさか日本食の食べ方を外国人に教えてもらうとは、思いもよりませんでした。

また、浅草だけでなく、都内各所の飲食店やコンビニなども、店員さんの多くが外国人だらけ。中国人だけでなく、カタカナの名札を付けた方も多く見かけました。彼らの接客態度、言葉もなんら問題も違和感もなく、マニュアル通りの対応で十分な業種、職種なら日本人である必要はなくなってきているんだなぁ、むしろ礼儀やマナーに疎い日本の若い子よりも印象は良いとさえ感じました。

最近はITの進化やシンギュラリティー等とAIの進化によって、人間の仕事がコンピューターに奪われ、失業者が増えていくような記事や論調をよく見かけますが、それ以前に都会、都市部では日本人の仕事がすでに外国人によってかなり奪われていっているじゃないか! というのを実感しました(苦笑)。

彼らに支払われる報酬は全額が日本国内で消費されるなら良いですが、彼らの母国へ送金される率もそれなりでしょう。
トータルで見ればGDPの一部であっても、実体経済としては海外に流出するお金が増えることで国内の日本人の収入や生活は少しずつ少しずつ小さくなっていくのかもしれませんね。

まだまだ地方ではそこまでではないですが、日本の社会に確実に外国人労働者が増えて存在していくことは当たり前になってきているようです。

さて、今回のお店はそんな話とはまったく関係ありませんが(^^;)
食品業種向けの袋や包装資材などを販売するBtoBのお店です。

それではダメ出し!道場スタートです!

第一印象…袋屋さんだとわかったが、ターゲットがわからない


EC仙人 太田

店名や看板上部の説明文やセンターのキャッチコピーなどで、お菓子の袋、特に「ガス袋」という商品が主力の袋屋さんだとはわかりましたが、一般の人にとっては「ガス袋」というものが何かもわかりません。

あくまでプロのお菓子屋さんをターゲットにしているのか? もしくは個人客なのか? そのあたりがよくわかりませんでした。

BtoB(Business to Business)いわゆる企業間取引を主にした業種の会社では、商品は実は個人でもニーズのある(個人にも売れるであろう)商品を扱う企業も少なくありませんが、対応業務面では「個人客の必要なレベルの数量・金額でも歓迎ですよ、販売しますよ!」という企業もあれば、「そんな少量・少額の販売なんてやってられん! 業者さんのみ販売します!」という企業もあります。

客側は個人や小規模法人(個人経営の店舗など)は欲しい商品を見つけても心理的には恐る恐る…小規模、小ロットでも相手にしてもらえるかしら? と感じていることも少なくありません。

元々がメーカーさんや大きな問屋さんだと、ホームページ、Webサイトで販路は広げたいけれど、あまり小口な客は来てほしくない、増やしたくないというこことも理解できます。これは会社の戦略・方針ですので、どちらが良い、悪いではありません。

人員、労力、コスト、利益率、物流体制などいろいろな要因で単価が安い注文も数をこなしていけるか、薄利でも少数で大きな注文を効率優先でこなしていくかはネット云々、ホームページ云々以前の事業戦略の問題です。

今回の「お菓子屋さんの袋屋さん」を運営されているカワサキ商事さんがそのあたりのターゲットをどう考えておられるのか? がトップページを拝見するだけでは今一つ見えてきませんでした。

電話インタビュー、来て欲しいのはやはりプロ


EC仙人 太田

運営のカワサキ商事さんは神戸でお菓子屋さんだけでなく食品メーカーや食品販売店などのプロの方々向け中心に袋、包装資材などを卸販売されている会社で、店長さんは社長さんの弟さんで実業の営業と兼務でネット店を運営されており、外出も多くお忙しくされているようです。

リアルの商圏は神戸を中心にしていますが、ネットでは全国から個人、業者を問わず小ロットの注文、スポット(一時的)注文が来ているようです。来るものは拒まず、歓迎の姿勢で個人であれ法人であれ売れたらという思いで始められ、現在に至る。

という感じですが、実際にはやはりリピーター(得意先)になってくれる業者さん、法人さんを増やしていきたいとのことでした。

私から素人の素朴な疑問で、元々プロのお店や会社さんであれば、地元で取引のある袋・包材の既存仕入れ先があるものではないのか? とご質問したところ、「多くの場合はあるでしょうが、既存業者に新商品に合う袋がない」「もっと安くて良い業者を探している」などのケースもたまにあるし、新規事業、新規創業のお店や会社はネットで0から探していることもあるとのことでした。

お悩みの点について


EC仙人 太田

「今後、売上を伸ばすために、新規のお客様の獲得・アクセス・検索順位を上げる方法、ショップページの改善点など、ご指導お願い致します」

・新規のお客様の獲得
→ただ安いところを探している客は他に安いところを見つければ、またすぐ逃げていくので、新規創業、新規食品事業参入などで包装資材、機械設備、運用ノウハウなどトータルで相談したいお店や会社にターゲットを絞り、お問合せ窓口(専用ページ)コンテンツを用意する。

・アクセス、検索順位アップ
→そういったB to B関連キーワードでリスティング広告を出し、食品包装資材・機械のご相談ランディングページに誘導する。このページの中身の説明文自体がサイトの検索順位アップにも効果的だと思われる。

・ショップページの改善点
→10年近く営業されているがゆえ、商品写真などが昔のデジカメで撮った画質の悪い物も少なくないようです。一度にすべては無理でも少しずつ優先度の高い商品から新しいスマホやデジカメで撮り直してイメージアップを図っていきましょう。

袋やパッケージなどの新しい流行・トレンドを紹介するようなコンテンツはときどき増やし、トップページトピックスを更新してお店の活気賑わいを演出しましょう。これは人間だけでなく検索エンジンに対してもショップが活動しているアピールになり得ます。

ショップ内検索の機能を上手に使って商品を探してもらえるようにトップページに検索例を入れた説明を用意したり、各商品ページに商品名、商品説明文中に必要なキーワードが入っているか見直して修正・追加していきましょう。

ただしキーワードの羅列はスパムと見なされる可能性もあるのでマイナスです。注意しましょう。

総評

商品数も多く、説明文も充実している点はプロの専門店としては合格点だと思います。B to Bなのですべての商品ページをそこまで美しく作りこむ必要はないですが、せめてお客様の食品を見栄え良く見せる柄物の袋や包装材は、見た目の印象で選ばれますから、メーカーカタログスキャンのどんよりした画像ではなく、できれば何かを実際にラッピングして明るくきれいに撮影したイメージ写真を用意したほうが良いでしょう。

乾燥剤(シリカゲル)、脱酸素剤(エージレス、ネガモールド)などは、初めて扱う方には選び方や、保管方法(保存中にダメにしてしまわないか)など注意点が重要です。

現在も説明はありますが、正直、ちょっと素人には内容の理解が難しいので、実例をいろいろ交えて説明ページを用意したり、業務向けの密閉の保存袋、保存容器などもあればついで注文もあり得るのではと思います。

また、「売れないので現在では商品登録はしていない」とお電話でおっしゃっていたのですが、カテゴリーやお店の説明文にあるシーラー(袋を熱着密封する機械)は在庫は持っていないが各種いろいろな機械をメーカーから仕入れ販売することは可能とのことでしたので、新規創業や包材の素人向けにあらためて商品登録し、特徴や選び方を紹介したり、トータルで包装の相談を受ける
「食品包装・パッケージコンサルティング」
のようなサービス窓口を設けて、「ここならいろいろと相談に乗ってくれそう」と印象付けるのも、一つの戦略として有効だと思います。

「食品用パッケージ、包装資材のことならなんでもご相談ください!」
がカワサキ商事さんネットショップの最大の「売り」になるのではないでしょうか!(^-^)
貴社のポテンシャルは大きいと感じました!

その他まだまだ御社にはビジネスチャンスの宝が埋もれているような気がします。
「ネットの活用で新規顧客開拓を!」とお考えの際は、ぜひ社長さんも巻き込んでお気軽にご相談ください。お近くですし、いつでもお伺いします。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。