SPLASH

カテゴリ:ファッション

SPLASH

いつもおちゃのこメールマガジンを拝見しております。
弊社は2008年から個人事業主として出発し現在にいたります。
ポーランド製の女性インナー・ランジェリーの輸入販売と卸売りをECだけで行っております。ほとんどのブランドは弊社の独占輸入状態であり、2社と独占販売契約もしております。来年には1ブランドが銀座の百貨店に出品させていただくなど、日本での認知度が出てきたと喜んでいますが…売り上げが行き詰まり…よろしくお願いいたします。

月曜日は朝から揺れました! 大阪北部で震度6弱という地震!

私のいるのはお隣の兵庫県ですが、一番東の端で比較的震源に近く、また同じ断層の延長線上なので、震度5とかなり揺れました。

幸い被害はパソコンのディスプレーが1台倒れたのと、棚の上の物がいくつか落ちてきたくらいで大きな被害はなく大丈夫でした。
しかしながら、被害に遭われた方はほとんどが何かが倒れてきたり落ちてきたりで下敷きになったとのことなので、皆様も普段から高いところに置いた物や、倒れそうな背の高い家具などにはなんらかの対策をしておきましょう。
屋外では高い塀などは意識して近寄らぬように気を付けましょう。

朝の通勤時間帯の地震のせいで、関西圏はほとんどの鉄道がストップしてしまい、ウチのスタッフも何人かが出社できず、また途中で車内に閉じ込められた後、線路上に降ろされたりと大変だったようです。

その間、必死でスマホで情報検索し、家族や会社やあちこちに連絡したりしていると、みるみるバッテリーが減ってしまい、やっと電車を降りてコンビニに駆け込み、モバイルバッテリーを買おうと思ったころには売り切れていて、携帯ショップに駆け込もうにも臨時休業で充電できず、路頭に迷ったようです。

普段は家と会社の間だけで、特にモバイルバッテリーを買おうとまでは思わなかったようですが、今回の地震をきっかけに、早速モバイルバッテリーをネットで検索して注文したようです!(^^;)

「買おうと思わなかった」と言えば、今回のお店は…(やや強引?)

ネット買い物歴20年を超える私が、今まで一度もネットで買おうと思わなかったジャンルの商品の専門店さんです!

さて、今回の「ダメ出し!道場」を機会に私も買ってしまうのでしょうか!?(汗)(笑)

素晴らしいお店だけど…おそらく私が買うことはないお店!
(買ったら怖い…)(^^;)

その謎は!?

それでは「ダメ出し!道場」スタートです!(^^;)

第一印象…洗練されたクオリティの高いお店


EC仙人 太田

ネットショップ、オンラインショップとしてこのサイト単独で見た時には、十二分に作りこまれており「何を強みに何を売っているお店か」も明確です。

「売上が行き詰まり…」と高い目標をお持ちの社長さんはまだまだ満足できずに悩まれておますが、月商で数百万円、年商数千万円を少人数で何年も維持されていることは、ビギナー店舗さんからは憧れ、目標にされるようなお店だと思います。

メニュー構成、リストも必要十分なコンテンツが用意され、10年間の歴史の積み重ねが感じられます。

読み物コンテンツなどもSPLASHというお店そのもののブランディングに一役買っているとともに、お店の入り口としてSEOにも役立っているようです。

参考まで Googleでの検索結果
インポート下着 3位
輸入下着 2位
高級下着 11位
ランジェリー通販 18位
インポートランジェリー 8位
輸入ランジェリー 11位

などなど…比較的上位に位置していますが、検索ヒットしているページがトップページではなくて、下記のような説明解説コンテンツのページであることが、あらためてSEOはテクニックではなくユーザーのためにわかりやすく役立つページが評価されるということの一つの証だと思います。

高級ランジェリー通販SPLASH[スプラッシュ] - インポートランジェリー ...
https://www.splash-web.net/page/65

知られざるポーランドランジェリーの魅力 [総力特集]
https://www.splash-web.net/page/62

インタビューで浮き彫りになったこと、お悩み


EC仙人 太田

いつものように電話インタビューでお話をお聞きしました。

SPLASHさんを運営する株式会社アヴァンサさんは、名古屋の会社です。
社長の平野さんが夫で、店長の石田さんが奥様。ご夫婦と数名のバイトさんと東京で営業を担当する社員さん。正に少数精鋭の会社です。

元々は独身時代に平野さんが個人事業として開業。当初はまったく違うジャンルのアクセサリーなどを海外に出かけて買い付けてきては日本向けにネット販売するというところから始まり、スタッフとして手伝っていた奥様とやがてご結婚。商材はいろいろと紆余曲折の中で今のポーランドの女性下着メーカーさんと出会い、そこに特化して専門店として頑張ってこられ、今ではポーランドのブランドの方とは家族ぐるみでお付き合いするほどの信頼関係を築き、ポーランド下着に特化した事業として現在に至るそうです。

日本の有名下着メーカーの物と、フランスやイタリアの一流高級下着の間の価格帯で、ポーランドのレースや刺繍などの美しさ、品質の高さを売りに、フランス、イタリアほどの高価ではないコストパフォーマンスが受けて順調に業績を伸ばされてきたようです。

また、東急百貨店のバイヤーさんの目に留まり、2016年、銀座数寄屋橋に開業の東急プラザ銀座内のセレクトストアに直営店「kobieta」を出店し、一流店への仲間入り。信頼とブランド力を手に入れられました。

ネット販売のほうは、有名なGoogleの検索アルゴリズムの大きな修正パンダ・ペンギンアップデートの影響で、一時上位にあった検索結果が暴落したりで、かなり逆風が吹いた時期もあったようですが、落ち込んだり持ち直したり、リスティング広告の出稿でなんとか一定の集客は現状維持という状況のようです。

少し、話が横道に反れますが…
モール出店のお店と違って、おちゃのこのお店や自社サイトのお店は、とかく、Googleを初めとする検索結果からの集客を最優先に考えてしまいます。それなりに歴史の長いお店ほど、つい検索エンジン対策(SEO)のテクニックに走って姑息なことをやってきたり、外部からの意図的なリンクをたくさん張ってもらったりしてきたことが仇となって、ペンギンアップデートで(怪しいサイトからの被リンクのせいで)ペナルティを食って検索順位が暴落! というお店が少なくありませんでした。それが原因で客足が急に途絶え、手を打てないまま潰れたお店、会社もあるほどです。

あくまで一般論ですが、常日頃から限られたワードでの検索だけに依存せず、できるだけ多様なお店の入り口を設け、集客手段やサイト展開を持っておくことが肝要です。

総評

第一印象でも申し上げたように、お店サイトのクオリティは十分に高く、商品ページ、情報ページも細部にいたるまでしっかりと作りこまれていますので、特にこれはというダメ出しポイントがなかなか見当たらないのですが…

ここは恐らく、下着事業を始められて以来の課題・テーマであるとは思いますが、「ポーランドの下着」という商品ジャンルの認知、位置付けイメージ戦略ではないでしょうか?

お電話でも話題になりましたが、「ポーランド下着」で検索して買いにくるお客様はまずほとんどいらっしゃらないでしょう。多くは、高級下着や輸入ランジェリーなどを探してお店を見つけ、サイトに入ってきてから「ポーランドの下着」なんだと知って…

という流れで、そこからはお客様個人個人の趣味嗜好、考え方で行動が変わるものと思われます。

しかしながら「輸入下着」「インポートランジェリー」を探す際に、はっきりと意識はせずとも念頭にある国名は、フランス、イタリア、アメリカ…などではないでしょうか。おそらくポーランドはSPLASHさんにきて初めて意識する国名だと思います。

まだ残念ながら日本の下着市場において、ポーランド下着のイメージは良くも悪くも特になく、あえて「売り」「キャッチ」にするほどではないでしょう。つまり、来店まで(検索や広告など)の段階では「ポーランド」をアピールする必要もないと思います。

しかし、いざ来店すると、SPLASHさんはポーランド下着に特化したお店で、ポーランド大使館の貿易投資促進部ともお付き合いがあるほどの輸入商社の直営店であることは強く感じられてきます。

私のような東西冷戦時代を知る世代には、旧東欧の社会共産主義のポーランドというやや暗いイメージがありますが、幸い、主要なターゲット層であろう40代以下の女性層のほとんどにはそうしたイメージも無く、フランスやイタリアほどおしゃれでファッションの最先端のイメージこそないでしょうが、特に先入観もないニュートラルな「ヨーロッパの国」だと思います。

実際、当社のスタッフの女性陣数名にポーランドやポーランド下着についてのイメージを聞いてみましたが、全員が「ヨーロッパの国」ということ以外、特に何も知らないし感じない、先入観もないし、あえていえば興味もない「白紙」「無」といった感想でした。

そうであれば、逆に、SPLASHさんを訪れたお客様に一瞬で(ほんの短時間で)「知る人ぞ知る、実はお洒落で優雅なポーランドのイメージ」や「欧米各国で人気のブランド」という印象を植え付ければ良いと思います。

例えば、日本でのブランドイメージの話ですが…
梅干しといえば「紀州(和歌山)」がダントツのブランド力がありますが、実は「福井」の梅干しは生産量2位で良質で美味しく価格もリーズナブルで密かに人気があります。

またお茶といえば「静岡」か「宇治(京都)」が有名ですが…
福岡の「八女茶」や鹿児島の「知覧茶」、埼玉の「狭山茶」などは、知る人ぞ知る「銘茶」として知られ、徐々に人気も認知も広がっていたりしますよね。

その他、例えば海外からは「日本」「和」と言えば「京都」ですが…
実は「金沢」であったり「飛騨高山」や「萩・津和野」「熊野古道」などは、外国人旅行者の中でも知る人ぞ知る、旅の通が行く場所として人気が出ているとか。

同様に、輸入下着の中でもフランスやイタリアなどは初心者でも知っていて人気かも知れませんが、実は「通」「見る目のあるお客様」「海外のセレブ」などには「ポーランドの下着」は人気上昇中といったイメージを印象付けられれば、むしろ現時点での「無名」「不人気」がかえって強みになり得ます。

また、それが「銀座」の「一流百貨店」のバイヤーのメガネにかなったというのも、第一印象として瞬時に伝えられれば、大きな「強み」として背中を押す効果になるのではないでしょうか。

要は、こうした第三者が端的に客観的に感じるSPLASHさんの強み・特徴を、ひと目でわかるキャッチコピーやバナーで、一瞬・数秒で理解させるような工夫があれば、一層良くなると思います。

例えば…
「ヨーロッパ・アメリカのセレブが密かに選ぶポーランドのランジェリー。日本では銀座直営店か 当店SPLASH WEBでしか買えません」
といったイメージです。
あえて10秒〜15秒のTV CMを作るなら、このような端的な説明になるのではないでしょうか。

お電話でも申し上げましたが、もっと本国のメーカーさんから「ヨーロッパやアメリカのどこの国や都市で人気か?」といった追い風になりそうないろいろな情報を引き出して紹介するなど、単なる一仕入れ先としてではなく、日本の総代理店、インポーター、メーカーとして「日本市場でのブランディングを率先してリードする!」というくらいのアピール、動きがない、弱いところがあえての「ダメ出し!」です。

もはやそれが十分にできる会社だと思います。
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編集後記:ここ数日間、女性下着のページをじーっと見続ける私を、スタッフの女性たちがいぶかしい目で見ていることに気づいて、慌てて皆に説明(言い訳?)しながら感想を求めるのでした(苦笑)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。