和柄アメカジ【KEI'S CLOTHING】

カテゴリ:ファッション

和柄アメカジ【KEI'S CLOTHING】

お世話になっております。
ケイズクロージングの勝本ともうします。
2月ぐらいよりスタッフが1人増え(パソコン技術は普通)、商品もマメに載せられるようになりました。
ちょこっと注文もはいるようになりました。
もっと上に行くためにはどうしたらよいかを教えていただきたく、ダメ出しお願いします。
よろしくお願いいたします。

【地デジ難民がっ!】
ついに被災地の一部を除き全国的に地デジに移行しましたね。 何年も前から、「地デジ! 地デジ! お早めに!」とPRされていたので、もはやこの期に及んで「地デジ難民」なんかいるのかなぁ〜?

と思っていたら…
なんと、とても身近に「地デジ難民」がっ! おりました…

実は私事で恐縮なのですが…
今月初旬に、田舎の実家で闘病中だった父がついに他界しました…

私が長男で一人っ子なので、数日間実家に帰り、葬儀や父の遺品や、もろもろの事を一通り整理して来ました。頑固でカミナリ親父だった父が亡くなって、母は落ち込みつつもストレスも無くなって元気ではあるのですが…

母は耳がほとんど聞こえないので、電話もできず、テレビも見られず、一人ではいろいろ大変です。葬儀も一段落した折、そう言えばと居間のテレビ(の機械)を見ると…

かなりレトロなアナログブラウン管テレビ! あっ! 地デジ映るのか?

もともと、私が実家に帰る際はいつも短い期間の滞在なので、父母とも積もる話を沢山してばかりで…そういえば何年も、実家のテレビが映っているのを見たことがなかったのです。

映るのか? あわよくば! と思ってスイッチを入れてみましたが…

シャー………
当然、全チャンネル砂の嵐…「地デジ難民」決定の瞬間でした(苦笑)

ここ1年以上、父の闘病もあって、母も地デジ移行どころではなく、すっかり忘れていたとのこと。いやはや、まさか我が親が「地デジ難民」だったとは…

でも、当然、76歳の母にはアナログ放送とか地デジとか言っても何のことやらちんぷんかんぷん。わからなかったのは当然ですね。

年齢に加え、母は耳が不自由で、補聴器をしてもほとんど聞こえません。でもそれだけに、地デジの文字放送や字幕はかなり便利なはず。

前回の帰省では葬儀や他の事務手続きなどで手一杯だったので家電店に行けずでしたが、2週間後の先週末、再度帰省した際に、やっと母に小さいですが地デジ対応のテレビをプレゼントしてきました。

ちなみに、母はかなりの機械音痴ではありますが、耳が不自由になってから携帯電話のメールを使いこなし、超ロングメールを素早い文字入力で送ってきます。

地デジテレビは字幕が表示されると大喜び! すぐに難なく使いこなしてくれるでしょう…(^^;)さっそくデータ放送でニュースや天気を見ていました。

そのうち、ネットショッピングしたよ〜なんて言って来るかも!?

皆さんも遠く離れた高齢のご両親、祖父母、親戚のおられる方、ご近所のお年寄り、まさかと思っても念のため「テレビ映ってるか〜?」と、地デジ難民になってないか確認してあげてくださいね〜!

さて、今回は私の実家と同じくらい田舎!?の熊本の洋服屋さん(失礼!)
ですが、地デジどころかYouTube動画まで使ってのネット販売!必見の価値有りです!それでは「ダメ出し!道場」第19回目 スタートです!

第一印象


EC仙人 太田

「和柄カジュアルブランドのセレクトショップ」さんですね。

ざっと拝見する限り、自社ブランドの「ケイズクロージング」
http://keis.ocnk.net/product-list/52
以外は、いわゆる他社ブランドの仕入れ商品のようですね。

「セレクトショップ」という業態は、今では「安くて良い物」という最も当たり前の消費者ニーズから脱却しつつあり、

あえて「高くても良い物」、「高くても人とは違う物」という差別化を図った業態となっています。

最近では、ただ豊富な品揃えというだけではダメで、それに加えて、お店の個性=ポリシーやカルチャーをしっかりと「提案」できる店が客の心をつかまえて離さず生き残れているようです。

ただ同類の商材を寄せ集めて陳列するだけなら、結局、同類のお店との価格競争になってしまい、そんなセレクトショップはすぐに飽きられてしまいます。

お客様にとって新たな気づきや発見を与え、
「ケイズクロージングに行けばいつも新鮮な発見がある!」
「ああ、こうやって着ればかっこいいんだ!とわかる」
「●●●(ブランド名)なら必ずケイズクロージングで買いたい!」
と言わせられるようにならなければなりません。

ケイズクロージングがお客様に提供できるのは、ただ品揃え、ブランド揃えが良いことだけでなく、新たな「気づき」や「発見」を与えられるかどうかにかかっていると思います。

私はファッションの専門化ではないですし、正直、服や色のセンスは、ウチのスタッフから「太田さんは色やデザインに口出ししちゃダメ!」と言われるくらいセンスがないらしいです。(本人は超個性的と思っている(苦笑))

なので、貴店の、商品の色やデザインセンスには口を出しませんが、お店や、売り場、そしてファッション提案するプロショップとして見たときには、まだまだプロとしての自信が見えにくいお店だとはわかります。

東京でなく、大阪でも、名古屋でもなく、あえて熊本県の上益城郡という、世間的には「田舎」と思えるお店でファッションアイテムを買うには、それだけの動機付け、理由付けが必要だと思います。

勝本店長やスタッフ牧尾さんのプロフィールや、ファッションに対する見識、熱い思いや取り組み、仕入れのための展示会や勉強会の様子など、プロとしての取り組みが垣間見えてこそ、お客様からの商品の目利き=バイヤーとしての信頼感や共感が生まれて来るのではないでしょうか?

つまり、セレクトショップにとって、店長やスタッフも大事な商品価値だと思います。リアルの実店舗では顔なじみになり、会話を経て気心も知れてくれば、信頼できる店主、スタッフになりやすいのですが…
ネットでは「よく知らないおっちゃんと兄ちゃんのお店」で服を買うのは、元々よく知っているブランドや商品でもなければ、なかなかのチャレンジです。

自動車のことをよく知らないかもしれない車屋さんで車を買いますか?
フランスのことを知らず、フランスに行ったこともないシェフやソムリエの店でフレンチを食べたいですか?

せっかく、プロとしての見識や経験をお持ちであれば、それをアピール(明示)していないのはもったいないです。

「ダメ出し」の観点から言えば、プロとしての情報発信や提案がまだまだないことが、セレクトショップとして重大な「ダメ」ポイントです。

まずは…
和柄アメカジファッションのプロならではの情報や提案をぜひ増やしていきましょう!

商品写真


EC仙人 太田

うーん。写真のクオリティのばらつきはひどいですね…
http://keis.ocnk.net/product/200
↑↑ちょうどよい(悪い)例がありました。

誰が見ても、1枚目の背景の青さと、2枚目、3枚目の色の違いはヒドイですねぇ〜。

その他もいくつか…背景の色が違うってことは、露出や色合いも変わってしまっているということです。

http://keis.ocnk.net/zoom/6331
http://keis.ocnk.net/zoom/8718

基本中の基本ですが、まずは「白」に注目して画像の明るさやコントラスト調整をしてみてください。白が最も白らしく見えるように露出、色合いを合わせれば、その他の色も自然に近い色になるはずです。

でもその他の商品ではなかなか良い写真も多いので…
まさに今進化中、成長中のお店なのだとは思います。

ではそんな良い例もご紹介しておきましょう(^-^)
次に写真の構図です。屋外で街の景色の中での撮影は個性的で、独特の雰囲気があって僕は良いと思います。好きです。(^-^)
↓↓↓↓↓
http://keis.ocnk.net/product/402
http://keis.ocnk.net/product/460
http://keis.ocnk.net/product/458

でも…ちょっとこの写真を見てください。惜しい!
http://keis.ocnk.net/zoom/6327

後ろの民家や木々の緑は、景色として邪魔になりませんが、左端に映っているオレンジ色の道路ミラー、気になりますよね。ほんの少し、数度右を向けていれば映り込まずに済んでいたと思います。

「このミラーが映っていたから売れない」、「映っていなければ売れる」というものではないかも知れませんが、せっかく「服を見よう」という意識になっているお客様に

あれ? ミラーが映ってる…
自然の中に、オレンジ色の人工物ってなんか雰囲気台なしだなぁ…
普通に道路で撮ってるんだなぁ、ここどこなんだろう?…

などと余計なことを連想・想像させてしまうと、気が散って買い物行為の邪魔になるかもしれません。

人間の興味や好奇心というものは思っている以上に気が散りやすく、興味は移ろい易いものです。少しでも余計な興味や意識を発生させるものは写さないのが得策です。

この辺が、同じ写真撮影でも「アート作品」としての写真とは異なる点ですね。


ケイズクロージングさんのダメ出しではないですが…
ついでにデジカメの撮影について少しお話しておきましょう。

よく、プロのカメラマンに撮影を依頼されたり、プロ写真を参考にカメラに凝った店長さんにありがちなのが…

美しい写真にこだわるあまり、背景・撮影場所(ロケハン)や小道具に凝り過ぎて、肝心の商品以外にお客様の意識を散らしてしまう場合があります。

リアルのお店のように買い物に意識が集中する環境と違って、パソコンや携帯の画面を見ているお客様は、ちょっとしたきっかけですぐに違うことに興味や好奇心が吸い寄せられやすいので、必要最低限の演出のためのイメージカット以外であまり背景に余計なものを映り込ませないことをオススメいたします。

また、写真テクにはまっている店長さんの中には、必要以上に高価なデジカメを買って、照明器具にも何十万円もかけて…1000万画素(10Mピクセル)以上の超高解像度で巨大なファイルサイズの撮影をし、画像加工にも1枚で何十分も時間をかけて…などと無駄の積み重ねをされている方も少なくありません。

ケイズさんでは大きい部類に入る下記写真でも800×600ピクセル=48万ピクセル。つまり0.5メガピクセル未満程度です。
http://keis.ocnk.net/zoom/8603

通常の高解像度パソコンのディスプレイは1024×768=78万ピクセル。つまり1M(100万)ピクセルもないのです。

その10倍もの解像度で撮影して、重た〜い巨大な画像ファイルを何分もかけてパソコンに取り込んで、画像加工ソフトでも重〜く、遅〜い処理をするのは、本当に時間とディスク容量の無駄です!

細かな部分をキレイに見せたい撮影でも、デジカメの解像度はせいぜい200から300万画素程度で十分です。できるだけ軽く、さくさく撮影したり取り込んだり、加工できるようにして作業効率をあげましょう!

良いカメラや機材じゃないから良い商品写真が撮影できない…
なんて言い訳している店長さんいませんか?
月商数千万円も売っているようなお店でも、2〜3万円のコンパクトデジカメと数千円の照明器具で十分に売れる商品写真を撮影・加工している店舗さんはたくさんありますよ!

要は、基本テクニックと知恵と工夫とちょっとしたコツ、そして「考え方」が大切だということです!(^^;)
ケイズクロージングさんは基本テクニックはお持ちのようですので、ちょっとしたコツと「考え方」を学べば格段に良くなると思いますよ!

テクニックよりも考え方を大切に!


EC仙人 太田

自分ではうまく撮影できないからプロカメラマンに頼めば…とか、プロカメラマンに撮影テクニックを教われば良いのでは?
…と考えていたら、オンラインショップの写真としては失敗します。

なぜなら彼らは、美しい写真を撮影するプロであっても、「物を見せて売るプロ」では決してないからです。

テクニックとしての撮影技術をプロに教わることはできても、一つ一つの商品のどこをどんな風に撮影すれば(見せれば)その商品の良さや機能、特徴が端的に伝わるのかを考えるのは、販売のプロのノウハウなのです。

私どもでも、多くのオンラインショップのスタッフさん達に数多く商品撮影研修をさせていただいてきましたが、カメラや撮影のハウツー本を読めばわかるようなことではなく、1店1店、そのお店の商品の特徴や何を伝えたいかをしっかり聞いた上で、一緒にアイデアを出し合って、個々のお店の商品の現物を使い、撮影ノウハウと撮影の「基本的な考え方」を研修してきました。

ですから1回の研修でも、その後そのお店での撮影品質がぐっと上がるのだと思います。要するに「テクニック」よりも「考え方やカルチャー」が大事なのです!

「プロカメラマンが教える撮影講座」みたいなセミナーに高い費用を払って行くのだけは皆さんご注意くださいね(笑)

ケイズクロージングさんの「ダメ出し!道場」から話が横道にそれましたね…すみません。

でも、テクニックより考え方! を表すような良い例がケイズさんのお店にありました!

それは…動画による提案です!

まずはこのネックウォーマーの写真だけ見て、欲しい! と思った方はそれほど多くないのではないでしょうか?
http://keis.ocnk.net/product/463

では次に、同じページ下部の動画をご覧ください。(リンクは下記)
http://www.youtube.com/watch?v=7pShidRdSRw&feature=player_embedded

構図も背景もおかしいですし、店長さんの立ち位置も中心からずれているし、説明の声も小さくて聞き取りにくいし、ダメダメだらけですが…

それでも!

写真だけでは伝わりにくい、アレンジの楽しみ(商品付加価値)を動画を使うことによって確実に伝えています。

写真を何枚も、文字で何千文字書こうとも、この3分足らずの動画にはかなわないと思いました。十分にこのネックウォーマーの楽しみ方は伝わっていますね。

セレクトショップとして「気づき」と「発見」を与えてくれました。私も、俄然、興味が湧いてきて欲しくなってきました。(^^;)

でも、まだ買えません! なぜなら?

アレンジした際の絵柄の見え方なども買う側にとっては気になる点ですよね。なので、そこまで考慮したプレゼン動画にしないと、購入の意思決定にまでは到達させられません。

それができれば、お客様の背中を押す効果がより高まると思います。

でも、シャツやパンツのように、普通に着るだけの服ではなく、こうした服飾雑貨にはアレンジの楽しみがあることを、あらためて感じさせてくれる説明ページ(動画)であると言えます。

まさに、お店のスタッフに接客して教えてもらって、購買意欲が掻き立てられる、セレクトショップならではの効果がオンラインショップでも表現できる一例ですね。


「動画」となると、多くの店長の皆さんは構えてしまって、
「素人には動画は難しいよ」と、なかなか実行に移せないものですが、ケイズクロージングさんのように肩の力を抜いて、スタジオや特別な機材なんかなくても屋外で自然体で伝えたい事をまずは伝えるから始めるのが第一歩でしょう。

そこから、少しずつ、声を大きくとか、説明文を詳しくとか、細部のクローズアップもあった方が良いなとか…気づいた点を改善して行けば良いのです。

あらためて、ネットショップの初心を思い出させていただいた気がします。 「今できる事を着実にやる」「当たり前の事を当たり前に出来る」 そんなお店は間違いなく成長・成功できると思います。

総評

まだまだ荒削りで雑な部分も多いお店ですが、個性と思い入れやチャレンジ精神は感じられるお店です。

商品戦略を間違えなければ確実に成長して行くお店になるでしょう。
ケイズクロージングさんには期待が持てそうです。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。