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大工道具の店ハマネット

ネットショップを始めてから4年半が経ち、現在手道具(鉋〈かんな〉、鑿〈のみ〉等の大工道具)や中古木工機をメインに販売しています。
SEO対策やタグ等、ネットでやり方を調べ、少しずつ改善してきました。
少しずつですが海外からの注文も出てきて、売上を伸ばしてきましたが、現状頭打ちの状態です。
なるべくごちゃごちゃせず、内容を伝えるように制作してきました。
良い改善点等ありましたら宜しくお願い致します。

この漢字、読めますか?
「鑿」「鉋」「鉞」「玄翁」

読めた方はよほど漢字に長けた方か、ある職業の方々だと思います。

「鑿」:のみ
「鉋」:かんな
「鉞」:まさかり
「玄翁」:げんのう

はい、いずれも日本の大工道具の名前ですね。
と書かれても、DIYに興味のある方でなければ、それぞれがどんな道具なのかわからないかも知れませんね。

でも、それぞれを示す漢字があることからも、これらの道具が大昔から存在し、使われてきたことがうかがえます。

今回はこうした日本古来からの大工道具を中心に工具を販売する専門店さんです。

それでは、ダメ出し道場、開始です!

第一印象:プロの大工さんをターゲットにしたお店…!?


EC仙人 太田

お店の看板が「プロショップ・大工道具の店 ハマネット」ですので、プロの大工さんをターゲットにしたお店だという印象です。

トップページに出ている商品も、15万円もする鉋(かんな)や一点が1万円〜数万円と値の張る道具類なので、対象は一般のDIYユーザーではないということが想像できます。

道具類の名前も「小片秀司 春乃波涛」「船津舟弘 三裏追入鑿」など、製作者の職人さんの名前を冠した「コダワリの名品」物も多く見受けられ、正にプロショップ、専門店であることは一目瞭然です。

その分、商品名や、商品説明文を見ても、初心者や一般向けの説明などはなく、知らなければ商品選択すら難しい、素人お断り的な敷居の高さも感じます。

インタビューで浮き彫りになった事…


EC仙人 太田

今回のダメ出し道場へは、経営者さんではなく、ネット店の担当者である小黒さんからのお申込みでした。小黒さんは入社7年の中堅社員さんで、ネット専任というわけではなく、実店舗での仕事や配達など幅広い業務でお忙しくされていらっしゃるようです。

ネット店は元々、前任者である事務の方から引き継いだとのことですが、現在はお一人でページメンテナンスを行われているとのこと。

商品も多く、日常業務も忙しいので、ネットに関しては特に明確な戦略があるわけではなく、日々の問い合わせや注文対応が中心で、何をどうやって伸ばして行けば良いか悩んでおられるご様子でした。

お電話でインタビューをするうちに、第一印象とは違う、お店や顧客・ターゲットの実情なども見えてきました。

会社は創業60年以上の業歴で、地元ではプロの大工さんや家具職人さんなど、木工系の職人さんたちだけでなく、DIY好きな一般のお客様から、包丁研ぎやまな板削りなど主婦の方々まで幅広く愛され、ご利用されるお店のようです。

ネットにおいてもプロだけでなく、銘品のコレクターなど海外からも指名買いで注文が入るとのことです。(日本語の商品ページしかないにもかかわらず)

ぱっと見はわかりにくいのですが、鉋(かんな)などは中古品も多く販売されているとのこと。中古品と言っても、ただ古くて安いという中古品ではなく、名人的な鍛冶職人さんが鍛えた道具類も少なくなく、もう二度と手に入らないプレミアム的な銘品もあるようです。

「ダメ出し」改善案具体的にいくつか…


EC仙人 太田

お電話でお聞きしたところによると…
例えば、カテゴリーの「かんな」のコーナーには
http://hama-net.ocnk.net/product-list/5

新品だけでなく、中古品、中古銘品の再生品なども混在して陳列されているそうです。上記カテゴリーページで一覧しただけではどれが新品でどれが中古品なのかわかりません。(一部品名に「中古」表記があるものもありますが、ないものもあるそうです)

せめて、品名表記ルールを統一するか、できれば商品サムネイルに新品なら「新」、中古品なら「中古」、銘品なら「銘」などわかりやすいインジケーター表記をするなど工夫すれば、より見やすくなりますね。

また、中古でも有名な職人さんの手による銘品に関しては、別カテゴリーを設けて、そうした品に興味のあるコレクターやこだわりの強いお客様がアクセスしたり口コミしたりしやすい工夫をすれば、いずれ有名になって集客が増える可能性が高まります。

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例えば…商品カテゴリーの「まさかり」のコーナー
http://hama-net.ocnk.net/product-list/30

SOLD OUTも含めて10商品がありますが…
検索で「鉞」で検索するとなんと6件。検索で「マサカリ」で検索すると5件。検索で「まさかり」で検索するとなんと0件。

要するに、商品名や説明文に共通して「鉞」「まさかり」というワードが入っていないのです。銘品なので作者名が入っていますし、写真を見ればプロなら鉞だとはわかるのですが…
これだとおちゃのこネットの外(Googleなど)からはヒットしません。

他の商品類(鉋など)も含めて、すべて共通の表記(漢字:鉞 かな:まさかり カナ:マサカリ ローマ字:MASAKARI,masakari)を入れて、サイト内外の検索対策をしておきましょう。

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中古木工機 ジャンルは一覧の時点で価格目安を…

大工さん向けの手工具が多い中で、他と違うのは中古木工機のコーナーです。
http://hama-net.ocnk.net/product-list/11

これらは、大工さんよりも、家具の職人さんなど木製品製造のプロや法人がターゲットになる高額商品です。

値段も数十万円台のものがほとんどですし、大きさ、重量も普通の宅配便で送れない品ばかりです。もともと同機種を使っていた方以外は、使い方や設置の仕方などもわからないものがほとんどでしょう。

実際にこれらはお問合せの後に、電話などで詳細についてのQ&Aを経てお客様の場所によって、運送の仕方、送料も変わるため、すべて買い物カゴではなくお問合せボタンになっています。

現状では、いちいち各商品をクリックして商品ページに入らなければ、価格目安もわかりません。

商品価格はすべて各商品ページに記載されているのですから、どうせなら一覧ページの段階で価格がわかるようにしておきましょう。

また、もう少し、「何に使う」「どんなことができる機械なのか」とか、設置や、刃物などの交換、メンテナンス、動作確認、アフターケアなどについて、お客様の不安や知識不足を補えば、今よりも幅を広げたお客様が購入してくださる可能性が広がると思います。

おちゃのこネットの外でのマーケティング活動:SNS


EC仙人 太田

現在、おちゃのこ以外は、
ブログ:http://hamanetshop.blog.fc2.com/
twitter:https://twitter.com/hamanetshop

を一応されているようですが、特に大きな効果を実感されてはいないようです。中を見ても、新商品の入荷案内や展示会の案内程度で、特に興味深い、いわゆる「口コミ」したくなるような有用なネタは見当たりません。

SNSは単にお店から単純なチラシ的な情報発信をしていても、なかなか「拡散」したりはしてくれません。
「あ、これ面白いな」「興味深いな」「へえそうなんだ!」と思うような中身があれば、リツイートなり転送など拡散して大勢に伝わります。

また、スマホや回線の進化で、文字だけよりも画像や映像が重要な時代になってきました。プロショップとして、道具類の使い方や、メンテナンス、当店のプロ用高級品とホームセンターなど市販の安物との性能や耐久性の比較など、短い動画を作り、Youtubeにアップ、蓄積して見せたりすることで、コンテンツが充実したり、お店の認知度、レベルの高さをアピールして集客につなぐことができると思います。

総評

プロショップとして限られたプロの方を相手にしているだけの自販機型のショップならば、多少の改善をして今のままでも良いのですが…
それでは売り上げの大きな伸びは期待できません。

せっかくの強みを生かしていない、生かそうともしていない点がもったいない限りです。これはご担当者一人ではどうにかできることではありません。残念なのは、会社としての大きな戦略や方針がないままに担当者任せでなんとなくネットショップを続けている状況です。

あくまで仕入れ販売の小売店業態で、オリジナル品があるメーカーではありませんが、掘ればいろいろと宝(強み)がありそうな会社です。

例えば、中古の銘品や機械類を仕入れるルートがある、それを再生(磨いたり、研いだり、メンテナンスしたり)する技術や協力先もある。いろいろなメーカーや職人さんの銘品に関する幅広い知識と経験がある。多くのプロのお客様とのネットワーク(集合知)がある。

など、その知識や経験といったソフトウェア、ユースウェアが実はとても大きな価値を持っています。つまりお金になるはずです。

こうしたプロショップに埋もれているノウハウや知識やスキルなどは、実はまだまだ表に現れておらず、ビジネスモデルにできていないことが多いのです。

ぜひぜひそれらを売上・収益につなぐことを考えましょう。
いつでもお気軽にご相談ください。

以上 「ダメ出し!道場」でした。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。