myCall

カテゴリ:事務、店舗用品

myCall

今回応募させていただいたきました理由は以下になります。
ECサイトからの購入が軒並み減少してしまった。
もっと売り上げを伸ばしたい!
過去のダメ出し道場を拝見して、直したほうが良いところが多々あるのは理解できているが、何から手を付けたらよいか優先順位がわからない。
主観的に見るよりも、プロの目を通してアドバイスをいただきたい。

皆様、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

2020年、年初から中東での軍事的緊張など国際情勢は不安材料も多く、世界的にはいわゆる景気(株価だ為替だ)は下がり気味なのかも知れませんが…

私は政治評論家でも経済評論家でもないので正確な予測などはできませんが、少なくともオリンピックイヤーなので夏までは国民の気持ちも比較的明るく盛り上がることでしょう!(そうあって欲しいですね!)

また今年は日本での5G(第五世代移動通信システム)元年といわれています。

これまた、通信技術の専門家ではないので詳しくはわかりませんが、要するにより高速で精度が高い新世代の通信技術が始まるから、いろいろ便利になって世の中大きく変わりそうだよ!ってことです(^^;)

高速大容量、低遅延・高信頼度、多数同時接続…
2時間の映画が3秒でダウンロードできるとか、自動運転や遠隔操作(手術など)にも時間差がなくなるので、いよいよ安全に実用化されるとか、大勢が集まる都市部や会場、競技場などでもストレスなく使えたり、複数カメラを視聴者が自由に切り替えて好きな角度や視点からの映像が見られるようになるとか、あらゆるモノがネットに繋がってネット経由でコントロールできるようになるIoTがいよいよ当たり前になるなどなど、大見出し的な特徴は語られていますが…

まぁ皆さん、慌てずとも大丈夫。インフラ整備に1〜2年はかかるでしょうし(東京以外は)5G対応のスマホや端末、機械や道具類はまだまだこれから徐々に出てくるでしょうし、何より、人間のほうがそんなに急には進化できません(苦笑)

今までの3G、4Gだって老若男女までが使えるようになるにはそれぞれ10年くらいかかっていますから(^^;)

ハイテク産業に従事して、5G対応の新製品で一山当ててやろう! という方以外は、のんびり様子を見ながらこなれてきて良さそうな物から少しずつ導入していけばよいのではないでしょうか。

新しい技術、新しい製品にはメリットもありますが、最初に導入するにはバグ(不具合)やノウハウ不足を自分で解決していかなければならない労力やリスクもあります。

皆さんが自ら最新技術にチャレンジしたいITオタクやチャレンジャーならお止めしませんが、「商売人」ならば、リスクとメリットのバランスを見ながら「いいとこ取り」していくことをオススメしときます(^^;)
(そう言いながら私は結構新しいもの好きで、いつも痛い目に合っているんですが(^^;))

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さて…そんな最新の5Gのハイテクだのというものではなくとも、人々の生活や仕事の上で便利な機械は道具類ってありますよね。

ファミレスや少し大きめな飲食店などでは当たり前な「呼び出しベル」。
ポチっと押せば「ピンポーン♪」と鳴って、壁にかかっている電光掲示板に番号が表示され、店員さんがそれを見てやって来てくれる。

大きな声で「すみませーん!」と呼ばなくても来てくれる。

私など昭和生まれの図々しくてせっかちなおっちゃんは、ポチっと押すより、大きな声で
「おねえさん、お水くださーい!」
「おにいさん、ビール追加ね〜!」
と、ひと言で済まそうとするのですが…(笑)

多くの方は、そんな図々しいことできないですよね(^^;)
控え目な女性でも子供さんでも、ポチっと押せば「ピンポーン♪」と鳴って店員さんがすぐ来てくれる。便利な機械です!

今やないお店だと店員さんを呼べなくて…とドギマギされる方も少なくないとか…

さて…
新年、最初のお店は…、そうピンポーン♪ (^-^)、はい!、私のように図々しくなくても気軽にボタン一つで呼び出せる、その

「呼び出しベル専門」のお店(メーカーさん直営店)です!

でもひと言で呼び出しベルといっても、ファミレスの店員さん呼び出しだけでなく、工場や、介護施設でスタッフさんを呼び出したり、病院だとナースコールやドクターの呼び出しなどにも使われていたり…

逆にお客様を呼び出す…大型ショッピングモールや高速道路のサービスエリアなどのフードコートで、お店が待って下さるお客様を呼び出すためのものなどニーズはいろいろありますね。

それぞれに合った専用機があるようです!

それでは、新年初めの ダメ出し道場、始まりま〜す!(^^;)

第一印象:
さすが専門メーカーさんと言う印象だが…プロだけに…


EC仙人 太田

画像や、バナーデザイン、ロゴなどは「さすがメーカーさん!」というデザインクオリティで、第一印象としてはしっかりした日本のメーカーで、製品もきっと良さそう…
と感じました。

トップページを少し眺めるだけで大きく分けて
・電池レスコール
・SMADIO(介護施設用、工場用、飲食店用)
・ZERO(病院・薬局用、フードコート用)
の3タイプの呼び出しベルシステムがあり…

・コインカウンター
・お札カウンター
の2タイプのお金を数える機械(カウンター)があるのが
すぐにわかりました。

と、ここまでは良かったのですが…

カウンター類は違いがすぐにわかるのですが、呼び出しシステム類はパッと見ただけでは違いや特徴がわかりにくく、特に電池レスコールとSMADIOシリーズの特徴や違いはわかりにくいですね。

また、おちゃのこネットというショップ形態なので、トップページに同一商品の台数違いやセット内容違いをまとめて商品陳列しているのですが… まだシリーズごとの特徴や違いもわからないうちにあれこれ多くを並べて見せられても、情報過多で混乱を招くだけになっていると感じました。

まずは、シリーズの違いを理解して、お客様が(自分が)必要としているのはどのシリーズなのか決まるまでの導線を最優先にし、端末台数やセット構成の違いは各シリーズの下層ページから選んでいただければ良いのではないでしょうか?

リピーターがしょっちゅう買いに来るような個人向けの小売店ならば、トップページにあれこれお買い得品やおすすめ品を出して置くのは有効ですが…

当店は、あくまでBtoBで、お客様もほぼ法人のビジネス用途で、呼び出しベルシステムを導入しようと検討している購買担当者や責任者、経営者だと思います。まずは売り込みよりも商品選定に必要な情報を優先したトップページにしましょう。

インタビューで浮き彫りになった事…


EC仙人 太田

お店は2006年からの14年目になるおちゃのこネットでもベテラン店の一つですが…、ご担当者の神山さんはなんと入社半年の新人さん!
といっても新卒さんではなく、他社でWeb管理経験のある担当者さん。

前任者はなんと社長さん。13年目にしてついに社長から神山さんにネットショップの仕事が引き継がれることになったようです。

それゆえ、今回のインタビューではあまり過去の経緯などはお聞きできなかったのですが、3年前をピークに売上が減少している理由についてはまだ十分に把握できていないようです。

一般的には
・検索順位の低下
・アクセス数の減少
・ヒット商品の衰退
・強力なライバルの登場や成長
だったり、特にここ数年で言えば

・スマホ対応の遅れ(サイトデザインだけでなくマーケティングも)
などが考えられますが…
アクセス数の減少などは特にないようです…

ページを拝見する限りでは、売上減少の理由はサイト内には見当たりませんので、外部環境の変化(ライバル出現や、他の可能性)もあるのではないでしょうか…(のちほど…)

ご担当者の神山さんは前職でのWeb経験を活かし、まずはサイトデザインや見せ方面の改善を優先的になさっているようです。

【具体的な「ダメ出し」改善案 】 【商品選びで初心者が行き詰まりそうな点】


EC仙人 太田

初めて来店し、呼び出しベルシステムを検討する業務担当者になったつもりで、わかりにくかったり、疑問に思った点をいくつかリストアップしていきます。

─────────────────
まずは、全体的にレシーバーとか消去機とか一般には耳慣れない各器具の名前を、当たり前のように使っていますが、まずはそれを理解させないと説明が頭に入ってこない…です。

─────────────────
特に、SMADIOの呼び出しボタンと消去機は形状はそっくりなので、初見の方には混乱しやすいと思います。

*消去機とは、壁にかけて数字の表示される電光掲示板(本体受信機)に表示された数字を消すための専用リモコンボタンのことですね。

*腕時計型レシーバーとは、上記の本体受信機を見なくても各自が腕に着けていれば番号が表示される受信機のことですね。

─────────────────
左メニューはセット商品と、単品・付属品とありますが、セット商品のほうでは、各機器の説明不足で結局は単品ページを見ないと細かな点はわかりません。

─────────────────
また各ページに違うシリーズの商品リンクが表示されるので、混乱します。
例えば http://www.mycall.jp/product/147

店員さん呼び出しベルシリーズのSMADIO用のレシーバーページなのに、下部には用途もターゲットも違うお客様呼び出しのZEROシリーズの説明リンクが表示されるなど、貴社の商品シリーズを理解してないお客様には混乱の元。初めての方にはワケがわからなくなります。

─────────────────
各シリーズの商品一覧に必ずある「デモ機無料貸し出し実施中」という商品リンクに全シリーズの商品写真が使われていて混乱するので、いっそ写真を使わず文字だけで

のようにベタ塗りの青や緑などで目立つ商品画像にして「デモ機を貸し出しているんだ!」ということを気づかせるのが良いと思います。

─────────────────
・SMADIO飲食店向け

イラストでの用途シチュエーション概要はとてもわかりやすいですし、腕時計型レシーバーは全員に必要なのでは? でもセットには1台とか2台しか付いていないのが不思議…

─────────────────
・本体受信機に表示された数字は腕時計型レシーバーから消せるのか? それとも消すのはわざわざ消去機まで行って行うのか? レシーバーを着けている人がお客様に対応したかどうか? 消去機の近くのスタッフにはわからないと消せないのでは?

─────────────────
消去機の説明がそもそもわかりにくい。
↓↓↓↓↓
表示を古い順から消去、1対1の消去機機能も搭載!送信機ごとに登録可能です。

「単純に古い順から消去」という設定にもできるし、
「消したい番号を選んで消す」という設定にもできるということ?

─────────────────
「SMADIO介護施設向け」
はナースコールタイプ 送信機だけ加工(改造)するので納期をご確認ください…
とありますが、加工、改造? などお客様にとってはどうでも良いことで、別の商品として選択できれば良いしわかりやすいと思います。なぜ一定数を作り置きして在庫しておかないのでしょうか?

─────────────────
電池レスコールシリーズには腕時計型レシーバーは使えないのか?
SMADIOが用途別になっているのに電池レスコールシリーズは呼び出し機が電池不要だけを前面に押し出していますが、その他の基本機能にはSMADIOと違いや差はあるのでしょうか?

比較表などあれば検討しやすいかと思います。

─────────────────
ZEROシリーズはお客様に端末を渡して持たせるので、小さなお子様が持ったり触ったりすることも想定されますが…落下などの耐久性、水濡れなどの耐水性、防汚性、不特定多数のお客様が触ることから抗菌性や紛失、盗難(意図せず急用などでうっかり持ち去る)などのリスクへの対応や、より安価な整理券(紙)発行で番号呼び出し、との違いメリットなどわかりやすさの説明が必要かと思います。(音とライトで呼び出せる良さなど)

──────────────────────────────
Youtube動画で説明を作られてはいるのですが、一人で撮影されており、左手でカメラ、右手で操作? のせいか斜めからでレシーバーの表示が見えにくかったり、もったいないです。2人で撮影するなり、三脚を使って製品の数字や文字表示はカメラに近づけて良く見せるなど、せっかくの動画説明を意義あるものに改善しましょう。
https://youtu.be/X2BOkNvo5p4

総評

ひと言でいうと、マイコールさんの改善点は、ホームページのデザインやテクニックではなく、「お客様目線で見直す」ことに尽きると思います。

自分たちの「当たり前」「会社の常識」を一度捨てて、初めてのお客様の立場に立って、用語や器具名の基本説明から始め、商品説明や写真や動画を見直してみて、お客様目線で見ると何が足りないのか? 何が多すぎて混乱させているのか? にまずは気づくことが大切だと思います。

幸い、入社間もない担当者の神山さんですので、まだ社内では最もお客様目線に近いと思います。ご自身が入社されてから、少しずつ商品のことを知って特徴や機能を覚えてきたり、気づいてきたことを順番に思い出せば、改善ポイントは見つかるのではないでしょうか?

今まで社長が自らされていたおちゃのこサイト運営を、思い切って新人さんに任せたのは、そういう新鮮な目線、感覚での改革、改善のチャンスだともいえます。

また、おちゃのこネットはショップ機能の仕組みではありますが、何もこのカートで完結することだけを目的とする必要はありません。
特にBtoBの専門機器販売などでは金額も張りますし、お客様も衝動買いではなく、他社製品との比較検討や、社内稟議を上げるための情報収集や見積書が必要なケースも多々あるでしょう。

ページを見て電話した、というケースもよくあるともおっしゃっていましたが、むしろ、アナログなお客様にはその「電話を掛けさせること」を「とりあえず問合せをさせること」をもっと促すような誘導を強めるのも良いのではないでしょうか?

台数やセット内容に関しても問合せから個別相談、営業対応することで予備機として端末台数が増えたり、中継器などオプションの追加購入で客単価が上がったり、系列店や支店などの紹介や同時購入などチャンスが広がる可能性もあると思います。

冒頭のコラムで書きましたが、5GによりIoT(モノのインターネット化)はどんどん進みますし、スマホなどのネット端末、アプリもどんどん高度なものが増えてきています。

他の呼び出しベルメーカーだけがライバルではなく、お客様のスマホを使った呼び出しベルの仕組みや、タブレット端末やスマホ端末を使った安価でカスタマイズが自由なPOSシステムなどに呼び出し機(レシーバー)の機能も組み込んだものなども出てきているようです。

例えば 呼び出しボタンだけの IoTデバイスなどもわずか1〜2千円程度で売られていたり…今後はこうした安価で汎用的な機材を用いた新たな店舗向けシステムが増えてきて、御社の市場を侵食してくる可能性も否定できません。

積極的なお客様とのコミュニケーションで比較検討されている競合製品の情報を得たり、今後の対応策に早めに気づけるかもしれません。

ただ社長の手足となって指示待ちのオペレーター(作業者)になるか、新たな感覚で、今まで社長や社内では気づかなかった事を見つけだして仕事の流れも含めたリニューアルをして行く(改革者)になるか?
神山さんにとっても会社にとっても良い機会にして頂ければ幸いです!

気づきや、発見、アイデアを引き出すお手伝いが必要な際は、いつでもお気軽にご相談ください!(それこそが、私どもの得意とするところです)
また、とかく社内で他の社員、スタッフに理解してもらえず孤独化しやすいWeb担当・ネット担当者の相談役、経営陣や幹部達との潤滑剤役としてもお役に立てると思います。

宜しければ、ぜひ社長さんと一緒にご相談会を!(^-^)

以上 「ダメ出し!道場」でした。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。