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AKF工場問屋

いままでは中国からの卸売りがメインでしたが、今年から日本に倉庫や事務所を置いてブランド化を目標に展開していく予定です。ご助言をよろしくお願いいたします。

ネットもテレビも新聞も、ニュースと言えば「新型コロナウィルスの…」という言葉で始まるのが当たり前になってしまいました。
健康・感染面の不安と、お金・経済的な不安との両面で、おちゃのこショップのみなさんも心配で気疲れがたまり、「コロナ鬱」気味ではないかと心配しております。

おちゃのこネットや私どものある兵庫県も「緊急事態宣言」が出され、大手百貨店の全面休業をきっかけに急に危機感が高まって、人々の往来が減り休業に入る会社やお店も増えてきています。

医療関係はもちろんのことですが、介護、衛生、健康関連、スーパーなど、人手不足になるほど忙しくなっている業界もあれば、スポーツ、レジャー、旅行、音楽や芸能イベント、飲食など「三密」リスクのある業種や、アパレル、宝飾、車や住宅、家具など贅沢品の業種は冷え込んできています。

そんな中でも少しでも日銭を稼ぎ、マイナスを食い止めようともがき苦しむお店や会社もあれば、社員や従業員やその家族、地域の安全を守るために、業績が悪化するのを覚悟のうえで、少しでも感染拡大を防ぐことに協力して早々に自主休業する会社もあります。

儲けどころか、持ち出し、赤字で自社の商品やサービスを無償や破格で提供し、地域や社会に貢献するお店や企業もあり、頭が下がります。

いろいろな意味で経営者としての判断が問われる事態です。

でも多くのお店、会社は、そんな余裕などなかなか持てず、「これからどうなるのか?」「この事態はいつ終息するのか?」「これからどうしていけば良いのか?」などを必死であれこれ考えられていることでしょう。

私もそんな一人です。平時であれば、ある程度の自信をもってどっちの方向に進めば良いか、どう進めば失敗しないかをアドバイスできますが、震災や台風どころか、戦争さえ超えるような世界規模のパンデミックで人・物・金が停滞し、一方で膨大な負の情報だけが錯綜している中で、確実に生き残れる答えまでは残念ながら見出せてはいません。

しかしながら、恐竜が絶滅した時のような避けられない巨大隕石が飛んできているわけでも、地球全体が凍結するほどの何千年にもおよぶ大氷河期が来ているような絶望的な状況でもありません。

早ければ数か月、遅くとも1〜2年でワクチンや特効薬が開発されるかなり確度の高い兆しや情報もあり、十分に感じられる距離感に出口は見えているのですから…そこまでをなんとかアイデアや工夫、努力で耐えて乗り越えましょう。

諸外国に比べてかなりスピード感に欠けるとはいえ、大きな経済対策も打たれつつあります。皆さんの助けになり得る補助金、助成金もあります。ゼロ金利、低金利でかつ審査の緩い融資も今なら通りやすいでしょう。納税や、社会保険料の納付などもしばらくは猶予されそうです。

売って儲けるだけでなく、支出を抑えたり、手元資金を増やしたりして、飛行機に例えるならば、とにかく少しでも高度を高くとって墜落してしまわぬようにしていきましょう。

首相官邸のホームページを中心に、各省庁のコロナ対策支援制度や、自社、自店の所在地の都道府県や市区町村のホームページをこまめにチェックしておきましょう。

【首相官邸ホームページ】
https://www.kantei.go.jp/

さて、本日のお店(会社)は、そんな私たち日本の企業より一足先にコロナ騒動による影響を受けた中国の水着メーカーさんの卸売り専用B to Bショップです。中国企業とはいえ、彼らのビジネスの9割は日本向けだそうです。まさに今、日本市場の緊急事態宣言下で大きな影響を受けつつあるようですが、ピンチをチャンスに変え、またコロナ後を見据えて日本市場に本格進出を検討されているようです。

メーカーさんでもあり商社さんでもあるので、ひょっとすると他のおちゃのこ店舗さんの仕入れ先候補になる会社かもしれません。

それでは、ダメ出し道場、始まりで〜す!

第一印象


EC仙人 太田

トップページには水着メーカーと表記はあるものの、大型バナーや新着商品一覧にはマスク姿のモデルさんの画像が目立っています。
縫製技術を生かしてマスクづくりを始めたというアパレルの事例は日本国内の水着メーカーでもニュースになっていますので、素早い対応の会社なのかなという印象です。

また水着も「New」のマークのついた商品が多く、この夏に向けての新商品を大量に用意して準備をしているんだなと感じます。

日本向けのモデルさんの画像も多く、品数も多そうで、全体的には商品レベルのクオリティはなかなか良いメーカーさんなのかなという印象です。

「メーカー卸問屋」「卸価格」「価格をご覧いただくためには会員登録」などの見出しから、一目で個人向けショップではなく小売店、販売店向けのB to Bサイトであることもわかります。

しかしながら、「初めてのお店も積極的にWelcomeなのか?」「おもにリピーター向けなのか?」「小さなお店も歓迎なのか?」「大手流通業などのバイヤー向けなのか?」などターゲットは見えにくく感じます。

また、「AKFとは?」という自己紹介や、お取引開始の条件や手順、最低発注ロットや金額、サンプル注文の可否、方法など、新規店が気になるであろう要件がなかなか見つからず、ややわかりにくく感じます。

トップページのかなり下の方のおすすめ商品の下に、ようやく「AKFは、日本向け水着&アパレル専門のメーカーで…」とあいさつ文が出てきますが、位置も悪いですし、小さな文字の文章なので、ほとんどの人に気づかれなかったり、読まれていない可能性が高いです。

全体の構成を見直すべきでしょう。

インタビューで浮き彫りになった事


EC仙人 太田

今回インタビューさせていただいたのは、日本での窓口で、日本市場進出の担当でもある日本人の田中さん。社長は中国人で日本に住んでいたこともあり、日本語にも日本文化や商習慣にもかなり精通されている方とのことですが、現在はコロナ騒ぎもあり、中国にいらっしゃるとのことです。

田中さんは元々、ご自身もネットショップを運営されていらっしゃったようですが、会社の本格的な日本進出のためのキーマンとして、昨年末に入社されたとのこと。

現在、すでに日本に事務所と倉庫を設け、都度都度の中国からの発送から、日本国内倉庫からの安定的かつ迅速な物流体制の準備や、AKFを水着専門メーカーとして日本市場でのブランディングを確立させるべく、マーケティング戦略の実行役として動き始めておられるとのことです。

その矢先のコロナ騒動で、いろいろと計画は変わってきてしまいましたが、一方でマスクの生産や調達をすかさず始め、新たなビジネスチャンスを作り出す変化対応などは大したものです。

自粛ムードや休業要請などでマスク以外の受注は停滞したようですが、マスクの注文は多く、中国本社では生産、出荷に追われているようです。

日本においては、今のうちに当おちゃのこサイトの見直しや、ネットマーケティングの戦略・計画、ニーズの高い日本倉庫での定番在庫商品の選択と在庫準備など、今後に向けての準備を進めているそうです。

おちゃのこネットでの商売は13年目とかなり長く、顧客企業もスモールショップから大手百貨店や量販店などと幅広く、業界においても水着メーカーとして製品の品質でも、営業対応の質でも、求められるJAPAN市場クオリティレベルの信頼を得ているようです。

ただ長年の成長の中で、主力である水着に加え、コスプレ衣装やルームウェアなどの製造も行ったり、それ以外の雑貨類など、AKFブランドとしては統一感がなかったり、品質的に不安要素のある仕入れ商品も増えたりで、現状はややごちゃごちゃわかりにくいサイトになっている点も否めません。

この辺を田中さんと本社社長の間で相談し、取捨選択しながらブランディングしていくのが現状の優先課題のようです。

具体的なダメ出し


EC仙人 太田

上記の 「日本におけるAKFブランディングと新規顧客、新規市場開拓」という点を基本にダメ出しをしてまいります。

従来のリピーターのお客様は、商品検索や注文方法が今のままでも逃げることはないでしょうが、できれば今より簡便な注文方法も可能なら喜ばれると思います。

既存リピーター顧客は、今の1点ずつ商品の色、サイズごとにカートに入れる方式だけでなく、Excelなどの表やFAXなどアナログな方法でも、とにかく一括で簡易に注文できると、より便利で満足度が高くなると思います。(すでにメール注文もされているとは思いますが…一括注文のフォームや方法を正式に用意すべき)

例)体型カバー水着4点セット [SW866]
https://www.akf-japan.jp/product/27525

色柄が4種類×サイズが4種類の都合16種類。
全色×全サイズを数枚ずつオーダーするのに、この商品だけで16回もカートに入れては戻る作業をしなければならず大変。

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【初めてのお取引ガイドが必要】

一方で、新規取引先を開拓していくには…
まずは初見の方々に短時間でAKFの特徴や取引方法を理解してもらうことが必要です。

初めてアクセスしてきた際に、迷わず一発で見てもらえて、短時間でAKFの特徴や会社概要、信頼感、そして初めての輸入注文の方法や関税、納期、送料などがわかる、まとまった1枚の「しおり」や「ガイドブック」のようなページを用意しておきたいですね。

現在も上部メニューの「ご利用案内」のページがそれっぽくはあるのですが、目立ちませんし、中を見ても冒頭からいきなりお買い物の流れと、個人向けショップのようなカートの使い方説明が書いてあり…

仕入れで来た小売店さんやバイヤーさんが本当に知りたい情報ではない、いわば「どうでもよい情報」が上部にあってわかりにくいです。
AKFの自己紹介、強みや特徴のアピールにもなっていません。

送料や税金やミニマムロットなども長々とした文章の中にテキストで埋もれているので、なかなか見つけられません。

プリントすればA4用紙1〜2枚に一目でわかるような見出しやキーワードだけでまとめて、わかりやすい「初めてのお取引ガイド」を目指しましょう。

また、新規の小売店にとって、一度も現物のクオリティを目で見て触って感じてもいない状況で、全サイズ、全色、何万円もいきなり注文するのは怖いと感じる方も少なくないと思います。

できれば、それぞれの商品の初回のサンプル注文は、定価販売でも良いので1枚から注文できるようにして早く届け、現物のクオリティを確認してもらえるようにすれば、より多くの小売店が初取引の不安という心理的ハードルを越えやすくなります。

私は中国企業がみなレベルが低いとは思いませんし、良いものを作る企業も多いと思うのですが…

一般論としては、初めての中国製品には品質面に不安を持っている人が多いというのも事実です。

日本において多くの消費者がAmazonでさまざまな中国製品を買っては、日本製品に比べてはるかに高い確率で不良品や低品質な品が届き、ガッカリした経験を多くしています。

この漠然とした品質や検品精度への不安感は、初注文のハードルを越えさせる上でとても重要です。
また、万一の不良品やトラブルの際の誠意ある対応や素早い交換品の手配、送料負担、返品や返金など簡便で手間をかけない配慮など…

こういった営業対応面も、JAPAN市場クオリティにしておかないと新規客が増えていきませんし、AKFのブランド力も高まりません。

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現状、サンプル購入や返品や返金に関する記述は残念ながら見当たりません。これも「取引ガイド」ページを設けて明記しましょう。

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ミニマムロットや最小発注金額についても、ご利用案内には
「最小買付金額は、日本円で6万円以上とさせていただいております」
とあったり、過去のブログには
「ご注文いただく際には必ず5万円以上になるようにお願いします」
とあったり
「初回の注文に限り3万円からご注文が可能となっております」
とあったり、ビジネスですので変化していくことはあると思いますが…
あいまいに感じてしまいますので、しっかりした「取引ガイド」のページを設け、「今の基準はコレ!」と明記しましょう。

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水着系
例えば…モノキニ水着 [SWYZ1854]
https://www.akfshop.jp/product/3362

ロングマキシ丈ワンピース [FL1915]
https://www.akfshop.jp/product/3370

などなど、ほとんどの商品の説明テキストはサイズや材質などの仕様だけです。特徴やオススメポイント、注目点など、小売店さんが売りやすくなるようなセールスポイントがありません。

ブランドとして売り込んでいくなら、デザインやコンセプトに意思・メッセージが必要です。

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雑貨系…
例えば iPhoneケースなどもかなりの数がありますが…
https://www.akf-japan.jp/product-list/154

iphoneX対応ケース [iphoneX10]
https://www.akf-japan.jp/product/23384

スマフォンケース [LG-005]
https://www.akf-japan.jp/product/21642

などなど、いくつか見ましたが、いずれも写真だけで材質やサイズ、仕様、説明文などがありません。これではなかなか注文できませんね。

これらは恐らく自社製造ではなく仕入れ商材だと思うのですが…
こうしたあいまいでいい加減な商品ページがたくさんあると、サイト全体の信頼感が弱まります。

AKFという会社、ブランドの信頼感を本気で作っていくならば、こうした仕入れ商材の取り扱いは止めるか、止めないまでも、AKFブランドとは別サイトで販売されるのが良いと思います。

総評

AKFさんは水着やコスプレ衣装、ルームウェアのメーカーであり、ブランドでもあると同時に、中国服飾雑貨の貿易商社問屋という側面も持っておられるようです。

13年間に渡り、試行錯誤し、成長しながら商材も増え、現在に至るのだと思いますが、今回、日本に物流拠点(倉庫)を設け、日本国内からの出荷を始めながらAKFを水着中心のブランドとして認知、拡販する方針を開始されたとのことなので、これを機会に、力を入れるべきカテゴリーとそうではない部分を整理し、捨てるべき物は思い切って止め、まずは水着を軸にした「水着のブランドAKF」として日本市場にわかりやすく洗練したイメージでアピールされるのが良いと思います。

ざっと検索して調べさせていただくと…現状運営サイトがこれだけありました。

おちゃのこサイト
https://www.akf-japan.jp

自社サイト
http://akfjapan.co.jp

twitter
https://twitter.com/akf1118

Facebook
https://m.facebook.com/akfshop.oem/

Instagram
https://instagram.com/akfjapan

Youtube AKF JAPAN チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCQ3FSD6j7_p2r-KFZDQloWQ

おちゃのこ、2店舗目(国内在庫専用ショップ)
https://www.akfshop.jp/

Youtube動画はせっかくたくさんありますが、説明文にサイトへのリンクURLの記載がないのはもったいないです。今からでも全部に入れましょう。

なんと、最後のおちゃのこ2店舗目は、田中さんも、おちゃのこネットの担当者さんも把握されていなかったようですが、こちらも10年前からあったようです。こちらは正に、水着に特化して国内倉庫から発送に特化したサイトとして準備中のようですね。

ただ、こちらは現状はお店の存在認知がないのか注文はあまりないようです。(古い方のサイトは、展示会などで案内されているので注文が多い)

今後は、SNSやYoutubeなどを通じて「水着のAKFブランド」としてはこの2店舗目サイトの方を中心に案内していくのが良いかもしれませんね。

いずれにせよ、今までがむしゃらにあれこれと手を広げてきて…
いろいろな無駄や不都合が生じてしまっているようです。一度、整理して限られた人員や労力や資金の選択と集中をすべきタイミングなのだと思います。

コロナ騒ぎで生まれた「水着素材のマスク」という商品ジャンルも、貴社だけでなく市場として確立されました。コロナ終息後もきっと風邪や花粉症対策アイテムとして定着し、いろいろな機能やデザインなど改良されながら発展していくことと思います。

田中さんという心強い日本人スタッフも加わり、今後日本市場においてAKFさんには信頼される中国企業ブランドとなって頂ければと思います。

皆さん、コロナ騒動で大変な時期ですが、マイナスムードに負けず、「ピンチはチャンス!」と思い、アイデアと良い商品開発で頑張りましょう!

差別化するアイデア出し、商品企画など…
ジリ貧、マンネリ化打破などアイデアに行き詰まった際は、ぜひお気軽にご相談ください。


※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。