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Antiques Violetta

頑張っているものの、なかなか売り上げにつながらない。

やっと緊急事態宣言が解除されましたね。
とはいえ、まだコロナウィルスが消え去ったわけでもないですし、ワクチンや特効薬が開発されたわけでもなく、第二波のリスクも警戒せねばなりません。十分に感染対策に心がけ気を付けて商売・生活して参りましょう!

ビジネス面で見ても人々の往来や国外との行き来が以前に戻ったわけでもなく、まだまだ「景気」がコロナ以前並みには戻りそうにありません。

業種によってはコロナ関連特需で儲かっている、衛生関連業種、IT業種、オンラインゲーム業種などもありますが、旅行業、観光業、飲食業を初め、大打撃を受けている業種も少なくありません。

比較的良いと思われているネット通販業界でも、大型家具や家電などの耐久消費財や高級アパレル、ジュエリーなど比較的高価な商品を主力とするお店は、消費者のマインドの冷え込み、先行き不安感からくる節約志向や買い控えによって業績を落としているのが現状ではないでしょうか。

6月からはさまざまな業種で自粛休業も解除され、企業の動きは再開され、消費者の不安心理も少しずつは緩んで、財布の紐も同様に緩んでくれることを切に願います。

コロナ危機当初よりいろいろなところで何度も申し上げていますが…
こうしたパンデミックや国家的・世界的な危機の後はいろいろなことが元に戻ることはなく、それまでとは変わっていきます。

国は「新しい生活様式」といった生活者目線の表現をしていますが…
世界中の社会学者や経済学者たち曰く…
政治や産業やビジネスの世界も含めてまったく新しい別の状態「ニューノーマル=新常態(状態ではなく常態)」となるそうです。

わかりやすい例で言えば、マスク姿が当たり前になったり、握手やハグなど挨拶の仕方が変わったり、オフィスワーカーではテレワークが当たり前になったり、企業間の契約でも紙と印鑑から電子契約が常識化するようになったり、会議出張が減りオンライン会議が当然化したり、製造業の国内回帰が進んだり…いろいろな面での変化が起こり、それが当たり前になっていくということです。

オンラインレッスン、セミナー、オンライン接客などもどんどん当たり前になって増えていくでしょう。

さて、今回のお店も現在のような危機下で影響を受けやすい、いわゆる高級品、贅沢品の類を販売する、横浜市郊外で創業20年。ヨーロッパのジュエリー、高級食器、インテリア、雑貨などのアンティーク品に特化した専門店さんです。

商品単価は下は数百円のポストカードからありますが、数万円、数十万円のアイテムがズラッと並び、上は数百万円のアンティークジュエリーまで、ほとんどが年代物の一点物の貴重な品です。

日本の平均的な通販の価格帯(1万円未満)からすると数倍〜数十倍の価格帯、ひょいっと衝動買いするのはちょっとためらわれる、かなりお高めのこだわりの贅沢品のお店だといえるでしょう。

でもこの危機下でどのように変化に対応しようとされているのか…

それでは、ダメ出し道場、始まりで〜す!

第一印象


EC仙人 太田

PCサイトのトップページにアクセスして最初の画面で目に入ってくるのは、シンプルに説明もキャッチコピーもない店名「Antiques Violetta」と、大きな写真の商品数点と実店舗の内外装のスライドショーだけなので…

なんとなく…アンティークのお店で実店舗もあるみたい…

程度はわかるのですが…

少し下にスクロールしても Welcome to Violetta のあいさつ文にも「緊急事態宣言が解除…」うんぬん、「実店舗は予約制…」うんぬん… と現状説明こそあれ…

ウチはどんなお店で、何が得意で、店主のプロフィールも思いも、業歴やこだわりも…いわゆる自己紹介的なことがほとんど見受けられません。

上部メニューからも、例によって「ご利用案内」は単なる買い物操作の案内ですし、店舗のご案内も実店舗の住所や地図と、ようやく最小限の抽象的な紹介文があるだけで…

後ほどインタビューで明らかになるお店や店主の【強み】やこだわり、取り扱い商品やサービスなどが、お店の顔であるべきトップページからほとんどわからない、もったいない! という第一印象です。

トップページには「商品をUPしました」と数点の写真があるだけで、商品名やひとことのキャッチコピーやキャプションすらない潔さ(苦笑)。

検索対策的にもNGですが、せっかくの来店者を誘導する導線にもなっていません。

リピーターさんのみで回すならこれでも良いのかも知れませんが、少なくとも

> 頑張っているものの、なかなか売り上げにつながらない。

というのも当然、仕方ない と思います。

ちょっとキツく皮肉めいた言い方になってしまいましたが…(^^;)

後ほど、まとめてダメ出ししたいと思います。

次にスマホサイトの第一印象ですが…
https://www.antiquevioletta.jp/phone/

古いタイプのスマホサイトなので、できるだけ早く、おちゃのこネットのレスポンシブ対応のテンプレートを使ったショップに変更しましょう。現状では文字ばかりのメニュー構成でトップページにほとんど情報がなく、それでなくとも乏しいトップページが一層情報不足で「何のお店か?」さえわからず、怪しささえ感じさせかねません。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

創業は1999年12月〜 と先ごろ20周年を迎えた歴史と実績も十分な会社で、現店長の青山 櫻さんは2年前にお母さまからお店を引き継いだ二代目さん。

ホームページやネット販売、SNSなどはすべて現店長の青山さんが始められたとのことです。

お母さまを含め4名で事業運営されています。

商品は、そのほとんどがヨーロッパへの直接買い付けで、各地のアンティーク市場から目利き、確認し仕入れている一点物。

ここまでだけ聞くと、よくあるインポートセレクトショップのアンティーク品に特化したお店か…と早合点してしまいがち(私も最初はそう思いました)ですが…

店主 青山さんの経歴をお聞きすると…

お母さまがViolettaを創業当初はまだ学生さんで、お手伝いをしていたとのこと。その後は臨床心理士としてクリニックに勤めながら、医療としての心理カウンセリングと並行してお店も手伝うという二足のわらじ状態が続いていたそうです。

その後お店の仕事を通じ、アンティークやジュエリーの見識も深め、宝石鑑定士、ジュエリースタイリスト&アドバイザー、宝飾、アンティーク研究科として本を出されたり …
↓↓↓↓↓
『レディのたしなみ Jewelry Lesson』
https://www.amazon.co.jp/dp/4860294122

ヨーロッパへの仕入れの経験を通じて築いた人脈、知脈でこんなスゴイこと
↓↓↓↓↓ も企画されたり…
ウィーン・オペラ座舞踏会 海外研修
https://www.antiquevioletta.jp/product/1389
↑↑↑↑↑
オーストリア大統領主催の世界的にも最も格調高い舞踏会
ヨーロッパの本物のセレブ達の社交会でそこらの旅行会社で簡単に参加できるようなレベルのダンスパーティーではありません。
それに加えて、オーストリア王室(ハプスブルク家皇太子のお城でのお茶会! ハプスブルク家なんてルパン三世でしか聞いたことなかった(^^;))

ロイヤル・アスコット&ハイクレア城ディナー
https://www.antiquevioletta.jp/product/1414
↑↑↑↑↑
英国 エリザベス女王主催の超格調高い競馬の大会での特別席での観戦や、英国の貴族(伯爵)が今も住むお城での貴族によるテーブルマナーレッスンとディナー

こんなことはちょっとやそっとのコネや人脈ではできません。

横浜のお店でも、青山さんはマナーレッスンのセミナーや、ジュエリーやアンティークのセミナー、ゲスト講師を招いての様々な教養を身に着けるセミナー、高級レストランでのテーブルマナーレッスン付きディナー、国内各地での出張セミナーなどもされている、正に「淑女」を育てるプロの先生だということが、インタビューを通じてわかってきました。

先述の執筆された本も、「ジュエリーレッスン」とタイトルにありますが、クラフトハンドメイドでジュエリーを手作りするような意味とはまったく違い、本物の淑女としてのジュエリーの見識、教養を学ぶ教本という意味のようです。

映画や海外ドラマでしか見たことないような欧州の貴族や上流階級の世界を実際に知り、その世界に必要なマナーや教養を身に着け、お客様をお連れするお手伝いもできる、すごい【強み】を持ったお方でした。

それだけの知識や経験、見識を持った店主が本物のヨーロッパアンティークグッズの目利き、仕入れをされている…。
それが Antiques Violetta というお店のようです。

大ダメ出し!


EC仙人 太田

いつもならここで商品ページなど具体的な細かなダメ出しに入るところなのですが、今回は、大前提についての「大ダメ出し!」です(^^;)

上記、インタビューで明らかになった、このお店の最大の【強み】は、そう、店長 青山 櫻さんそのものですよね!
「その方が選んだ商品!」というのと、「ただ淡々とスペックを書き記しただけの商品」というのでは、お客様への説得力や信頼度がまったく異なりますよね。

にもかかわわらず…
Violetta さんのトップページには 店長 青山さんの名前も、顔も、挨拶も、プロフィールも、思いやこだわりも…
なーーーーーーんにもない!

控え目にもほどがあります!(^^;)
(実際、お話しすると、本当に謙虚で控え目で品格を感じる方ですが…)

でもそれでは、ネットからの新規客はなかなか買ってはくれません。

しかしながら、実店舗のお客様、特に青山さんのセミナーやレッスンを受講されたお客様はまったく行動が変わります。
セミナー後には店内の商品をより高い興味と基礎知識を持って見るようになり、その見識を持つことで、貴重な一点物のヨーロッパアンティークの品々が、高価な価格に見えても、実は十分に価値に見合うものだと感じてくるのでしょう。

つまり、青山さんのセミナーを直接聞けば、アンティークや商品の魅力が十分に理解できるようになり、買ってくれるようになる! ってことですね。

しかしながら問題は…
青山さんご自身も、実店舗への来店者、セミナーの受講者はネットでも購入してくださると理解されていながら、ご自身という主力商品が最も価値ある商品だということには気づかれていない! ってことです。

まったく自己アピールコンテンツがない!

それが Violetta さんの最大の ダメ出し! です。

まずは、「Antiques Violettaとは…」 と題して、お店のプロフィールと履歴書、そして創業者であるお母さまの創業からの思い、そして 引き継いだ青山さんのプロフィール、資格や知識や教養や人脈やネットワークも含めた強み(特にヨーロッパアンティークやジュエリー、その文化的背景などに関する見識)などを1ページにまとめ、トップページのセンター上部に大き目なバナーで誘導できるようにするのが第一歩かと思います。
どのページからでも誘導できるように上部メニューにも入れておきましょう!

できれば、笑顔の見える写真(カメラ目線ではないスナップ写真)なども添えれば、グッと親近感も増して、初めての方も瞬時に安心感をもって店内商品を見て回り始めると思います。

現状、おちゃのこショップ以外にも
・Facebook
・Instagram
・Ameba Blog

などのSNSもされているようですが、SNSに関してはお店や商品のことよりセミナーや海外買い付けや体験などのコンテンツも多く、自然に良いアピールができておられます。
でも肝心の店舗内ではそれがまったく見られないので、お店のページにアクセスして来られたお客様には、単に得体の知れない説明の少ないアンティークショップに見えてしまっているのです。とにかくもったいない!

具体的なダメ出し


EC仙人 太田

上記の「大ダメ出し」に比べれば以下は些末なレベルですが、ちょっと改善した方が…と気づいた点を列記しておきますね。

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・英語表記のみ には日本語表記や意味も添えて
例)左メニュー Costume Jewery などはコスプレのジュエリーなどと誤解されかねません。コスチュームジュエリーの本当の意味を知っている方はむしろ少数だと思います。

*コスチュームジュエリーとは必ずしも貴金属や宝石を使ったものだけでなく、ガラスやプラスチックなども含めて素材を問わない正にファッション衣装の一部として身に着けるアクセサリーの総称です。

例)同様に Silver (銀製品)、Glass(ガラス製品)、Chinaware(陶磁器)なども明記しておきましょう。

すべての来店者が、基礎知識を持っているとは限りませんし、ハードルを高めれば高めるほど客層は狭く少なくなってしまいます。

お店の常識 がすべてのお客様の常識 とは限りません。
専門店こそ、初心者に優しく、少しずつ初心者を啓蒙、教育していける作りにしておくべきです。(初心者を取り込み、少しずつ客を育てる!)

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・無意味にデカ過ぎるトップページの上部画像
画面一面を今の数枚の大きな画像のスライドショーにするだけの意味があるでしょうか?
大した意味や導線になってない画像で画面を埋めるよりも、端的なキャッチフレーズで「Violettaのなんたるか?」がわかるような紹介を最初の1画面内(スクロールせずに見える範囲)に考えてレイアウトしましょう。

最上部の店舗名のところも…
単に「Antiques Violetta」だけでなく、

西洋アンティーク研究家のセレクトショップ
「Antiques Violetta」(アンティークス・ヴィオレッタ)Since 1999

のように何を専門に扱うどんなお店かを示しましょう。
これだけでも、20年もやっているアンティークに詳しい専門家の運営するお店なんだ! と一瞬で信頼感が高まりますよね。

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・トップページの商品数が少な過ぎ!
どんな商品がどのくらいあるのか?
お店の奥行き、品揃えの豊富さが見えていません。

おちゃのこさんからの情報によると…商品登録数は1768アイテムもあるようです。でもそれだけの品揃えがあることがトップページからはまったくわかりません。

全部を出せとは申しませんが、代表的なものや特にオススメしたいもの、月替わりや、季節替わりの特集商品など ある程度ピックアップして全ジャンルの商品をできるだけトップページに陳列しておきましょう。

縦のスクロールはパソコンでもスマホでも容易ですので、数十〜100商品くらいずらっと並べても、決して多すぎないと思います。

特に一点物ばかりのお店ではトップページの商品陳列数は多いほど、お客様の興味や好み、目に留まるモノの確率が高まります。

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・商品カテゴリーの L'institut VIOLETTA(ビオレッタ研究所?学園?)つまり、セミナーや体験学習のメニューは 他の通販商品とはまったくタイプの違うカテゴリーですし、ここを見ることで Violettaの価値もよくわかりますので、別途バナーを作って目立たせ、新規のお客様をより誘導するようにしましょう。

総評

商品ページの写真や商品説明、セールストークなど細かな部分のクオリティは十分に高く、良いお店なのに…とにもかくにも、根本である

「何を特徴・強みとするどんなお店なのか?」

が控え目すぎる(弱すぎる)ことに尽きます。

店長とスタッフにとって当たり前になりすぎている、自社の強みである店長のプロフィールや知識、経験、見識を端的にアピールして、お客様からの信頼を短時間で獲得できるようにしておけば、自然な流れで商品への誘導がスムーズになります。

トップページだけでなく、検索サイトからどの商品ページに入ってきても、まずは「どんなお店なのか?」「どんな店主のセレクトなのか?」の紹介ページにワンクリックで誘導できるトップメニュー構成にしておきましょう。

コロナ対応で始められた下記の
↓↓↓↓↓
オンラインプライベートショッピング
https://www.antiquevioletta.jp/news-detail/564

流行りの オンライン会議アプリのZoomを使ったオンラインでの商品のご案内(接客販売)も始められたようですが、どうせなら漠然としたショッピング対応だけでなく、同じ1時間や、もっと短い30分などであっても…

例えば
「アンティークとは」
「ジュエリーの基礎」
「テーブルウェア・カトラリーの基礎」
など

プチセミナーメニューを作れば、具体的にお客様の興味を高め、従来は接客で話すことを有料化しつつ顧客育成もできるかと思います。

基礎的なコースなら、教材ページを用意しておいて、スタッフの方でもそれを使って初心者のお客様にレクチャーできるのではないでしょうか。

また、せっかくの書籍も Amazonだけでなく 当店でも紹介、購入できるようにしておけば、それ自体がお店と青山さんのアピールにつながると思います。

逆風の吹く厳しいご時世ですが、Violettaさんのターゲットになるような余裕のある富裕層はまだまだ全国にたくさんいらっしゃるはずです。

一人でも多くのターゲット層に、これからアンティークやヨーロッパの上流階級の文化やライフスタイルを知って、興味を持っていただけるようにアピールと情報コンテンツの充実をなさってください。

また最後になりましたが、一点物ばかりのお店というのは、商品ページを1ページ作っても、そのページが上げる売り上げは1回限りです。
量販店のように1商品1ページが何十回、何百回と売り上げを上げてはくれません。

つまり、どんどん商品UP(商品ページ登録)をしていかなければ売り上げが立ちません。
ということは、商品撮影、商品登録、仕様、説明文、セールストークなどのページ作りも、効率的に分業や流れ作業化していくことが望ましいです。
スタッフの分業化やスキルアップ、育成も売り上げUPには重要な要素です。

少し遠方ですが、またアイデアに詰まったり、悩んだ際はお気軽にご相談ください。

以上、ダメ出し!道場 でした。


※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。