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フォレスト・ファーム

売上が伸び悩んでいます。
(1)SEO対策
(2)ご興味のあるお客様が、一度試しに購入して見ようと思えるサイトの作り方、商品アイテムのヒントを教えて頂ければ幸いです。

突然ですが…「ササニシキ」ってご存じですか?

若い世代の方は「???」
何のことかピンとこないかも知れませんが…
40代以上の方なら、

「あぁ懐かしい…けど、そういえば最近見かけないね…」

と思われる方も多いのではないでしょうか。

ササニシキとはお米の品種名の一つで、昭和〜平成5年ころまではコシヒカリと並んで「お米の両横綱」と呼ばれる人気品種でした。

私も実家にいた高校三年生までは、ずっとササニシキを食べて育ってきました。コシヒカリほどもっちりしておらず、甘みもコシヒカリよりは少なく、あっさりしていながら、炊き立てのご飯の香りはもっと強く…

おかずに合うご飯!「ザ・日本の食卓」だなぁ〜という印象のお米です。
といっても、私も平成5年からかれこれ27年間は家で炊き立てを食べてないのですが…

なぜ平成5年(1993年)から急に消えたのか?

「平成の米騒動」をご存じでしょうか?
平成5年の夏が冷夏で稲の生育不足となり、特に冷夏に弱かったササニシキの収穫が悪く、全国的なコメ不足で海外から緊急輸入するという大騒ぎが起こり、社会問題になりました。
コメ農家では翌年から冷害に強かったコシヒカリや他品種への転換が一気に進み、ササニシキは市場から姿を消したのでした。

そうしてササニシキは今ではスーパーのお米売り場ではまず見かけることがないほど馴染みのないお米になってしまっていますが…

あっさりとしていておかずに合うとか、もちもちし過ぎず、すし酢を入れてもべたつかない食感が合うとのことで、一部のお寿司屋さんでは愛用されているようです。

また、アトピーや一部のお米アレルギーの方が、ササニシキにすると症状が改善するとか、同じお米でもコシヒカリなどと比べ消化吸収が穏やかで、血糖値の上昇がゆるやかになるなど健康面で注目されたり、あらためて人気も高まりつつあるようです。

さて、本日のお店は、そんな懐かしいお米「ササニシキ」を中心に栽培する秋田の農家さん直営のお店「フォレスト・ファーム」さんです。
それでは、ダメ出し!道場 始まりです!

第一印象
良い意味でも悪い意味でも…古い産直のお店…


EC仙人 太田

トップページを見ると黒字に白でデザイン的にはシンプルで、まず目に入るのは看板画像の農作業中の店長(生産者)とお二人のお子さんの写真。
そこからスクロールしても小さな文字とカエルやトンボと田んぼの風景写真…

かなり縦長のトップページを半分くらいスクロールして行くと、ブログ日記的コンテンツの中に、稲穂の写真とアロニアという栽培されている木の実の写真、トンボの羽化の写真など…

ようやく左に紙袋に入ったお米の商品写真が見えてきます。

20年以上前の初期の産直ネットショップではよく見かけた、生産者さんの手作り感の出た素朴な印象のお店(産直サイト)だとは思います。

ただ、現代ではスマホの普及とYoutubeや各種SNSの動画化による消費者の文章離れ、長文の苦手化、高齢化による小さな文字の苦手な消費者の増加など…

今となっては古き良き初期のネットショップのスタイルですが…
少し今風に改善アレンジしないと、見てもらいにくくなっていると感じます。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

フォレスト・ファームさんはおちゃのこネットは2005年からですが、ネット販売は2000年頃から始められているキャリア20年のベテランショップさんです。
店長の佐藤さんは、この頃に農業を始められたそうです。
言い換えるなら、農業を始めた時からネット販売にも取り組まれ、着実にファン、リピーターを獲得して営業して来られた「産直農家さんのはしり」だということです。

実際のご注文はリピーターさんメインですが、今では新規客ができにくく伸び悩んでもおられるとのこと。

前述のアトピーやアレルギーの方からのお米アレルギーには、自然栽培のササニシキが良いとの情報から、従来は5Kgサイズからだったものを、お試ししやすく、送料も安いクリックポスト対応の750gお試しパックを作って新規客層の開拓に取り組まれ始めたとのことでした。

主産品はお米(ササニシキ、あきたこまち)を中心に、あとはブルーベリー、カシス、アロニアなどの木の実類と、それらの加工品(ジャム、ドライフルーツ、玄米コーヒー、季節の山菜など…

玄米コーヒーとは、玄米を黒くなるまでゆっくり焙煎したいわゆる「黒焼き玄米」で、元は玄神と呼ばれる漢方の一種だそうです。
それを粉砕して粉にしたものを煎じて飲むインスタントコーヒーのような飲み物で、自家焙煎しパッケージ化されています。

ジャムも工房を作り自家製造で、素材にてんさい糖だけというシンプルでヘルシーなジャムだそうです。

てんさい糖を除けばあとはすべて自家栽培・自家生産の安心できる自然栽培農家の産直ショップです。

農家としては佐藤さんとご両親と奥様で運営され、ネットショップは奥様と二人でコツコツと更新されているとのこと。

ただ、スマホ対応が不十分だったり、それ以前に佐藤さんご自身はなんとまだガラケーユーザーでスマホを持っておらず、撮影もデジカメで行っており、ちょっと時流について行けてないご様子でした。

具体的なダメ出し!


EC仙人 太田

まずはトップページにきても、個人のブログサイトなのか、小売りネット通販のショップなのか、何がウリ・特徴なのか、主力商品なのかなどがぼんやりとしていてわかりにくいです。
トップページの、文章が縦長にダラダラとした構成も、リピーターさんにはまだ良くとも、初めてのお客様にはわかりにくく、見出しをつけてメリハリが欲しいところです。

また、自然栽培米とか、アロニアとか、玄米コーヒーなどは誰もが知っているといえるレベルの商品ではまだないので、「自然栽培とは」「アロニアとは」「玄米コーヒーとは…」という基本的な説明がほしいですね
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ブルーベリー、カシス、アロニアなどの畑や木の様子なども見当たりません。
実は写真で見たことがあっても、どんな木で、背は高いのか低いのか、枝葉はどんな感じなのか、花は? などなど、せっかくの生産者ですからできるだけ詳しく見せてほしいところです。

玄米コーヒーの焙煎の様子やジャムづくりの様子なども、たった1枚の味気ないパッケージ写真だけでは何の思いも伝わりません。
特に企業秘密がなければ、ぜひ動画で見せたりしながら、ウンチクや作るに至った思い、エピソードなどもぜひ欲しいですね。
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お米は商品分類メニュー表示では
「自然米ササニシキ」
「無農薬米あきたこまち」

となっていますが、品種の違いは誰でもわかりますが、自然米と無農薬米の違いは初心者にはわかりにくいと思います。

無農薬栽培、自然栽培の他にも、世間一般にはオーガニック、有機栽培など「なんとなく良さそう」な農法がいろいろあるのは知っていても、その細かな違いや定義までご存じな消費者は少ないと思います。

フォレストさんのひとつひとつのページを見れば、このお米は
〇農薬は、一切使用しておりません
〇化学肥料は、一切使用しておりません
〇肥料は、米ぬかを散布しております
〇田んぼに有機質肥料を使用していません

などと書いてはあるのですが、パッと見て比較できるわかりやすい違いを表したページは見当たりません。

20年前に比べれば、今は近所のスーパーやネット上にもオーガニックや有機、自然栽培などの文字はよく見かけるようになったのですが、その明確な違いや意味を理解できている消費者は決して多くはないと思います。

でも一方で、こういうことに興味を持ち、関心が高い属性を持ったお客様ほど、これからのフォレストさんのリピーターになってもらいやすいはずですので、これらの用語の定義はどこか1ページにまとめて比較し、理解してもらいやすいようにしておくのが肝要です。

「勝手によそでググって調べて!」では、ちゃんと説明しているショップさんに流れて行くだけです。

せっかく意義、意図をもって自然栽培や無農薬栽培をされているのですから、来店者すべてが容易に比較、理解できる見せ方を工夫しましょう。
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またお米(ササニシキ)を見ると
https://forest.ocnk.net/product-list/20

白米、胚芽米、発芽玄米、玄米 とありますが、
何が違うの?
どれが美味しいの?
栄養価はどれが高いの?

などなど素人はいろいろな観点で疑問だらけです。
これも一つずつ商品ページに入って説明文を読み、自分の頭の中で比較してはじめて違いがわかりますが、分類ページの段階で違いを比較表形式でわかりやすく説明するなどしてはいかがでしょうか?

お客様が早く、自分に合う商品を見つけられるような工夫がほしいです。
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写真はすべて玄米の真空パック写真を共通で使われていますが、はっきり言ってこれは大きな手抜きです。
白米、胚芽米、発芽玄米、玄米の違いを知らないお客様は、まずはその見た目の違いも見たいはずです。
パッケージだけでなくお米一粒一粒の違いを見せてあげましょう。

また、商品説明文の中にあるマイナス要素(カメムシに食われて黒くなった米粒や、早い収穫でまだ緑がかった米粒)なども写真で見せておきたいですね。
お客様にとっては不安要素ですし、ここを読んでいなければ、届いた時にクレームになったり、最悪はクレームも言わず、ただ悪い店だと思い込んで二度と来ないとか、悪評だけを拡散されるなんてことにもなりかねません。

できるだけビジュアル(写真や動画)で見せるようにしていきましょう。

総評

電話インタビューでお聞きした中で、注文者の大半は東京、大阪、名古屋などの近郊のいわゆる都市部の方が多いとおっしゃっていました。
これは人口比率・統計学的に一般的だと思いますが、それゆえ、都市部のお客様=田んぼや山や畑があって虫やカエルがたくさんいる生活とは離れた方々、のライフスタイルや常識を想定しなければなりません。

スーパーで白米を買って家で研いで炊く人はまだ良い方で、最近は無洗米も増えたりしているので、研ぐことさえしなかったり、それどころか、レンジでチンするパックご飯や、毎晩宅配のお弁当や、なんなら米も食べないなんて方も増えている時代ですから。

精米なんて見たこともなければ、意味もわかっていない方も多いでしょう。
白米、胚芽米、発芽玄米、玄米なんて区別も知らない方が当然のように多いと想定しておかねばなりません。

そんな方であっても、お子さんができたりお孫さんが生まれたり、アレルギーだとかアトピーになったりなどというきっかけで、食材、食品の安全性に急に興味を持ったりするようになるのです。

お米のプロである佐藤さんの常識を当たり前と思わずに、こうした初心者さんたちに、わかりやすい「まとめコンテンツ」をちゃんと用意することで、それ自体がSEO対策にもなり得ますし、滞在時間を延ばし、またフォレストファームさん、佐藤さんへの信頼度を増すきっかけにもなります。

人は、詳しい科学的・論理的な説明もさることながら、「なんとなくこの人(このショップ)は信頼できそう。ちゃんとしたプロだな、詳しいんだな!」と思えば、オススメする商品を信頼して買ってくれるようになります。

今までのリピーターさんたちは、佐藤さんの日記やメールなどでそうしたお客さんになってくださったと思いますが、これからは世代交代もあり、もう少しわかりやすい見せ方や工夫をした上で信頼感を得ていかなければなりません。

まずは佐藤さんご自身がスマホを購入して慣れるところから始め、動画撮影やSNS投稿など、多くの新世代のお客様の目線になってみましょう。

心をこめて生産しているお米やフルーツなどの商品は間違いないものだと思います。お電話でお話しした限り、自然農法農業やお米の栄養などに関する知識や経験もとても豊富だと思います。

あとは、いかに今流の見せ方、わかりやすさを学んで表現するかだと思います。スマホ対応、動画コンテンツ、SNS情報発信などは、奥様やお子さんお友だちなどに相談して教えてもらってください!

以上、ダメ出し!道場 でした。


※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。