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TAS アトピースキンケアのラソシエ

ネットショップを始めてからもうずいぶん経ったように思います。試行錯誤を繰り返し、いまでは固定化してほとんどまったくいじらなくなりました。(疲れて?笑) 新規の方に見ていただくことがほとんどないからそうなりました。 ブランド名(ラソシエ)を検索すれば1位にヒットしますが、そもそもブランド名を知っている方はいませんので、このキーワードで検索する方がいません。また、対象者がアレルギーの方のため、薬事法の関係で表現ができないので、新規の方が見ても「使ってみたい」と思える表現ができないことも大きな要因です。 以前は例えばカルピスのようにバイブル商法で広告色のないサブページ(リンクページ)に飛ばして見ていただくようなことも考えましたが、更新するのがなかなかできないため新しい情報を提供するのが難しく、断念しました。ということで固定化することになったわけです。 その結果、新規の方を対象にしたHPはやめて、「既存のお客様にいかに簡単に注文していただけるか」に集中しています。お年寄りの方も多いので、「使いやすさ」が一番のテーマです。 このような現況でなにかアドバイスをいただけるなら、できることはやってみたいと思いますのでよろしくお願いします。

ネット販売の世界に20年以上も関わってくる間には、変わった商品やサービスを売るいろいろなお店や会社とのお付き合いがありました。

中には、風俗店のホームページや、合法と言いつつも怪しげなドラッグを売りたいという相談もあったりして、即お断りしたケースもございます。(^^;)…

実際にコンサルでお手伝いした中には、かなりセクシーな下着やコスプレ衣装、いわゆる大人のおもちゃを販売するお店や、霊感占い師さんたちの電話占いを予約販売するサイト、モーニングコールサービスを販売するサイトなんて変わり種もありました。

もちろん、一般的なショッピングサイトやおちゃのこネットのようなサービスの会社の規約で禁止されているような「法令で禁止されている品」のお店はもちろんですが、違法ではなくても、私があまり得意としていない(どちらかというと苦手であまり気の進まない)業種のお店もあります。

それは、いわゆる健康食品やスキンケアなど「薬機法(旧薬事法)」の規制対象になり得る商品のお店です。

一度でもそういった商品を販売されたことのあるお店なら、お役所から直接厳しい指導をされないまでも、おせっかいな一般の方から「●●の商品の説明は薬事法違反じゃないのか?」などとご指摘をいただき、慌てて修正したり、削除して販売中止したり、なんてご経験があるかと思います。

例えば、ほとんどはまっとうな食品を販売しているお店が、たまたま20種類の植物の葉や実をブレンドした健康茶を販売するのに、その商品説明文の中に、「●●の葉には血圧を下げる効果が」とか、「血糖値を下げる働きが」「脂肪を燃焼させてダイエットできます」とか…

雑貨やコスメを販売しているお店がスキンケア化粧品の説明に「アトピーのお肌が治った」「改善した」「かゆみが止まった」などと書こうものなら…

もう「炎上」必至です! (^^;)

SNSでの炎上だけなら、図太いお店なら無視することもできるかもしれませんが…

当局(厚労省)や自治体の保健課・薬務課などに通報されると、お役所から調査が入り、販売停止や改善命令だけでなく、今後は課徴金を課せられることもあり得ます。(令和3年8月から)

正直、ネット販売が始まった頃(2000年前)は、まだまだこの辺の規制は甘く、「売ったもん勝ち」で効果効能や大げさな利用者の経験談(お客さまレビュー)などはむしろ良いマーケティング手法だともてはやすコンサルやHowTo本さえ多くありました。

しかし、やはりこうした商品は玉石混交で、良いものもあったでしょうが、中にはろくな効果もないのに、誇大な広告や表現、見せ方のテクニックだけで大儲けしたような悪質な商品や業者が多く現れたのも事実です。

そしてそれらを取り締まるために法律もお役所の体制も改正・強化され、現在ではかなり厳しく規制されるようになりました。
その結果、たとえ良い商品であっても、正式な医薬品や医薬部外品以外ではなんらかの効果効能を表現したり、特定の病気が治るかのような印象を与える表現をすることは「虚偽・誇大広告」で違法とみなされ、まったくできなくなっています。

しかしながら健康食品や美容・スキンケア商品の多くは、具体的に特定の病気や臓器や部位に悩みや不具合を抱えておられる方に強い購入動機があり、治ったり良くなったりする期待感が重要で、ただ漠然と「健康維持やお肌をいい感じに保ちます!」だけではなかなか売れないものです。

オンラインショップにおいては、いかに商品の特徴や強みを説明して魅力を感じさせ、興味から購入意欲に変えさせていくかが重要な中で、商品の本質的な特徴である「効果」が説明できないのは致命的です。
でも違法行為をしてまで売ることはオススメもお手伝いもできません。

資本力やブランド力のある大企業なら、タレントさんを多く使ってネット・テレビ・雑誌や新聞折込などメディアミックスで広告をバンバン打ってイメージ戦略で顧客獲得することもできるのでしょうが…

我々中小オンラインショップではそれもままなりません。

「知恵と工夫と努力だけ」ではなんともならないことが多いのと、私自身も医学者や薬学者、法律家ではないので、個々の企業やお店のこれら商品が本当に効果のある良いものか否かの判断をするのも難しく、慎重にならざるを得ません。

皆様も、これらの商品を扱う場合には、必要ならば法律家や、お役所に確認を取りながら、法に触れぬように、慎重に検討なさってください。

さて、今回のお店はそんな厳しい薬事法・薬機法の規制の中で、26年間にわたって主にアトピーのお肌の悩みを持つ方々に支持されてきたスキンケア商品のメーカー直営ショップさんです。

それでは「ダメ出し道場」始まりです!

第一印象


EC仙人 太田

今回の「ダメ出し!道場」の申込文には、長年の薬事法の規制との戦いに、「疲労とあきらめ」のようなムードも感じます。

額面通り受け止めれば、薬事法の規制で新規客が興味をもって食いつくような表現はできないので、新規客獲得はあきらめて、既存客のリピート注文がしやすくなればよい。何か少しでも改善点があれば…
となりますが、それだけならばお答えは簡単です。

トップページにはリピート注文の多い商品を並べておいて、わざわざカテゴリーから探さなくてもよいように…(既にそうなっている)

レスポンシブ対応のテンプレートで、スマホユーザーにもより見やすいページに。

シニア向けには最上部にフリーダイヤル表記をして電話注文を積極的に誘導する、FAX注文用紙をプリントして手書きでも記入して注文ができるようにする。

など、通販業者としての見せ方や注文方法の改善点をお答えして…「以上です」程度となってしまいますが…

しかしながら、本当にそれ(リピーターへの使い勝手の改善)だけで良いのでしょうか?
既存のお客様もどんどん高齢化し、亡くなったり注文してこなくなったりすることも増えるでしょうし、いずれジリ貧になっていくでしょう。

https://www.lasocie.jp/product-group/6
上記の「TASガイド>きれいな肌にもどりたい」のページにありましたが、

1995年から26年も販売実績があって、23万人以上ものご使用者がある商品であるならば(私は使ったことがないですが)、それなりに信頼度が高く、評価される確率の高い商品なのではないかと思います

新たな認知や新たな使用者が増えれば、新規客もきっと増えていくことでしょう。このサイトでは表現できないからとあきらめず、現代のネット事情・環境に合わせた対応をした方法を模索、チャレンジしてほしいなぁというのが第一印象です。

表面的な第一印象としては…
・「TAS」って何の略? 何? すぐにわからない
・お店やブランドの自己紹介が弱い
・実績のアピールがトップページに見られず、もったいない
・オススメ商品、一押しがどれなのかがよくわからない
・購入者の声や評価、感想、満足度などが見当たらない
・薬機法の制約を気にするあまり? 商品への自信やアピールも弱すぎる

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

今回もお電話にて社長の佃さまにインタビューさせていただきました。お時間があまりなく、いつもより短い時間でしたので、細かな点まで確認できていない部分もありますが…

おちゃのこネットでの販売は11年目ですが、会社は28年目。
当初からおもにアトピーでお悩みの方を対象にしたスキンケア商品を販売していたのは変わりませんが、当初は竹酢液ではなく木酢液をベースにした商品をメーカーから仕入れて販売されていたとのこと。
その後、木酢液より竹酢液のほうがより良いという情報を得て、メーカーさんと共同で新商品を開発。
のちにメーカーが事情で潰れてしまったことをきっかけに、製造レシピは保有してあったので、他の製造業者を見つけ、配合も見直し、商品を改良し、商品名やパッケージなどもリニューアルしてTASシリーズを販売し、現在に至る。

事業開始当時からネット販売より新聞の折り込みチラシなどアナログな手段で顧客獲得を進めてきたので、現在もネットよりもアナログで注文するリピーターのお客様が多いとのことです。

おちゃのこ以前は自社サイトでの販売と、一時期はYahoo! Shoppingでも販売されたこともあったようですが、採算に合わず、現在ネットはおちゃのこサイトのみで頑張っておられます。

Facebook、Instagram、Twitter等のSNSも一切なさっていないとのこと。うーん、実にもったいない…

また、このスキンケア商品の事業の他、美容院・サロン向けのヘアカラーなどプロ向けのB to B商品の事業を行っておられ、そちらは営業してくれる代理店さんもあって、コロナ事態までは好調であったご様子です。

薬事法での制約が厳しくなるまでは、アトピーでお悩みの方への無料サンプル配布で、3割以上の注文率があったとのことなので、商品の品質的にはかなり高い満足度のモノであるようです。

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お聞きできたのはここまでで、ここから先はサイトに書いてあった情報と、その後の検索などで新しく知り得た情報と合わせての推測も入るのですが…

現在のTASという品名とアトピーでSNS検索してみても、実に残念なことにInstagrmにも Facebookにも1件も投稿はありませんでした。

Twitterに 2017年に1件だけ投稿がありました。
どうやらアトピーに悩む中学生のお子様のお母さんのようで、ご自身も昔アトピーでTASを使って改善した経験から思い出して、探して買って使ったら良い感じ! というブログ記事の投稿でした。

ご年配の方が多いとはいえ、リピーターがある商品にしてはあまりに少なくて不思議なのでいろいろ見ていると…

現在TASシリーズとして販売されている商品の元は、1995年に「アピュア」という名前で販売開始されており、23万人以上の方がお使いになられてきたようです。

そこで旧製品名「アピュア」で検索すると、2012年ころと少し古いですが、twitterやブログサイトなどにいろいろと投稿が見つかりました。
やはり以前は口コミされていたようです。

皮肉なことに新しい品名になったころから、スマホやSNS全盛になって、口コミによる認知や拡販が大きく期待できる中、今はSNSでの情報発信もなされておらず、またスマホ世代の顧客獲得ができていないせいか、お客様の口コミがほとんどないのは残念な限りです。

具体的なダメ出し…


EC仙人 太田

https://www.lasocie.jp/product-group/18
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上記、「よくある質問」ページ内の「ミニサイズ」「まろやかシリーズ」などへのリンクが 間違っていて飛んでいけない。(lasocie.jp ではなく lasocie.com になっている)
→大至急 ご修正ください。

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また第一印象で述べた点について、特にスマホサイトを意識して改善されると良いと思います。

・「TAS」って何と読むの? 何の略?
・お店やブランドの自己紹介が弱い
→初めてのお客様に一度で認知して覚えてもらえるように明記しましょう!

・実績のアピールがトップページに見られずもったいない
→26年間、ご愛用者23万人以上、トラブルたった2件の信頼のアピール

・オススメ商品、一押しがどれなのか? あまりよくわからない
→あれこれ欲張らずTASシリーズを最前面、一段上にプッシュ

総評

「ブランド」とは、メーカーや商品のシリーズ名をつけるだけでできるものではありません。何年、何十年と販売し続け、お一人お一人のお客様との間に信頼を積み重ねていって、はじめて本物のブランドが築かれていくものです。

26年間23万件以上もの販売実績が貴社のブランド力であり、最大の強み・財産だと思います。この間、商品が合わずお客様からクレームになったのはたった2件だとか! 「23万分の2」ですから、かなり安心・信頼できる優れたブランドといえるのではないでしょうか。

それにしても今のネットとSNS全盛の時代に、InstagramにもFacebookにも「アトピー TAS」で1件も投稿がないのは、ちょっと驚きですし残念すぎます。

実際に売れていて使用者が多い商品なので、考えられるのは、やはり新聞折り込みチラシでの客層が高齢者だったり、ネット利用者とマッチしていない客層だということなのでしょう。

通販業において、まだまだネットとは重ならない客層がいることは、ある意味嬉しい情報でもありますが…

やはりこれからの時代に、ネット客層への認知度や関心が皆無に近い商品なのは、将来への大きな不安・懸念材料であることも否定できません。

現代から未来にかけての客層の多くは、なんらかの新しいモノやコトと出会うと、その詳しい情報をネットで調べて確認するのが一般的だからです。

その方法や手段は検索エンジンで、Wikipediaや論文、権威ある人のブログなどを求める方もいれば、情報との出会い自体がネット記事や広告、そして何より頻繁に利用しているSNSだという方が多いのも事実です。

その情報の正確性や信頼性を判断するのはお客様のリテラシーや責任においてですが、こと買い物という行動のトリガー(きっかけ)は、スマホやPCで偶然目にしたSNSの情報キーワードだったり、写真・動画だったり…という傾向だけは受け入れざるを得ません。

言い換えれば、ネットで検索して自社サイトがヒットするだけではダメな時代になったということです。第三者評価としてSNSによる口コミ、投稿も一定数は検索でヒットしないと信頼されにくい商品だということです。

過去から今までのお客様の評価をどうやって新たなお客様に伝えていくか…表現の制約の中でも新たな手段(スマホやSNS)をもっと活用して広めて行く方法がきっとあると思います。

商品構成の面でも、無料サンプルはアトピー以外の方のリクエストが増えてコストパフォーマンスが悪くなったために止められたとのことだったのですが…

先の中学生のお子様を持つお母さんの投稿のように、かつて自分が使って良くなったのを思い出して探して息子へ…

など、購入経験者や既存顧客が身の回りにアトピーで悩んでいる方を見つけた際にプレゼントしたくなったり、オススメしやすい有料だけど戦略的な価格の超安価なお試しセットを用意して、1配送先につき1回限りなどの仕組みを設けておくなどすれば、新規顧客獲得のきっかけにつながるのではないでしょうか。

注文者や購入者に特別なクーポンや特典を用意すれば、リピーターさんが貴社の営業マンになってくれる確率が高まると思います。

また購入者への同梱物として、SNSへの投稿を促すようなキャンペーンを行う(例)ハッシュタグ「#TASラソシエ」で投稿してくれた方から抽選で毎月●名さまに豪華プレゼントが当たる! など、

ネット上での口コミ活性化案も考えられると思います。
お店には「アトピーに効く」とか「改善する」などと書けなくても、お客さまが勝手にSNSサイトに個人の意見や投稿として書いてくれるのは、なんら問題ありません。

あきらめずに新規顧客獲得、認知度アップにもチャレンジしていっていただきたいと思います。

以上、「ダメ出し!道場」でした。

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あとがき…
要注意:薬機法(薬事法)改正が令和元年12月に公布され、課徴金制度が今年の8月1日から施行です!

医薬品、医薬部外品、健康食品、スキンケア品だけでなく、一般の食品などを販売するお店でも、なんらかの効果・効能などの表現があると「虚偽・誇大広告」違反として対象になり得ます。
注意だけでは済まなくなります。みなさん今一度、ご注意ください。

詳しくは「課徴金制度の導入について
厚生労働省 医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課」
https://www.mhlw.go.jp/content/000609186.pdf

今回の「ダメ出し道場」終了です!(^-^)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。