chinese tea 桃花

カテゴリ:食品、飲料

chinese tea 桃花

EC仙人 太田様
始めまして、中国茶・シノワ雑貨専門店『桃花』の佐藤です。
『ダメ出し!道場』登場希望いたします。
おちゃのこを利用させていただいて1年目になります。
気がつくたびに改善をしたつもりですが、なかなかアクセス、売上につながらず、何処をどう改善すれば良いのか日々悩んでいる状況です。
ぜひこの機会に改善点を洗い出していただき、御指導頂きます様、なにとぞよろしくお願いいたします。
中国茶・シノワ雑貨専門店『桃花』
佐藤 泰彦

唐突ですが、皆さんは中国のイメージ、いかがでしょう?

最近はニュースで中国の政治や軍事、経済活動などを耳に目にしない日はありませんし、日本の街を歩いても、おしゃれなファッションで身なりの良い大勢の中国人観光客が目につくようになりました。あちこちの量販店には、家電を中心とする中国製品があふれています。「世界の工場」と呼ばれて久しいながらも、「安かろう、悪かろう」で不良品や品質の面では問題も多く、特に有害物質や違法コピー商品の問題なども中国製品へのイメージとなっています。

私が学生時代、社会科や地理の授業で学んだ頃の中国は、改革開放政策をとる前のいわゆる毛沢東時代で、当時の中国製品といえば、ハンドメイドの竹や木で作った雑貨や伝統的中国文化を色濃く感じる陶器や磁器、シルクなどの繊維製品など、そして中国茶や紹興酒、中華食材など伝統的な魅力ある食料品の比率が高かったように思います。

当時は今ほど大量生産、工業化などで機械や化学的処理なども少なく、有害添加物や残留農薬などの問題もなかったように思います。

このように急激に工業化、ハイテク化して富み発展し、問題も多い中国ですが、日本にも日本茶や日本酒など和の伝統食材があるように、中国でもお茶は伝統産業であり、工業化、機械化される以前の古き良き? 中国の主要輸出品のひとつでした。

今回はそんな伝統的な中国茶や、英国やヨーロッパに伝わった紅茶のルーツ、そして茶文化とともに西洋に取り入れられた中国風美術様式のシノワズリと呼ばれるタイプの和洋混合ならぬ、中洋混合のデザインの雑貨等を扱うお店です。

食品を扱うお店ではありますが、ある意味、趣味嗜好の偏った、興味のない方は無縁ですが、好きな方にはたまらないタイプの専門店です。

それでは「ダメ出し!道場」第34弾スタートです!(^-^)

第一印象はスバラシイ!洗練度の高さは十分合格点!だが


EC仙人 太田

はい! 読者の皆さんもパッとトップページをご覧になって…おぉ! 良く作りこまれているし、写真もバナー類もキレイ、商品の品数も豊富で、まずは見てみたくなるお店だなぁ! と感じられるのではないでしょうか…

「ダメ出し!道場」ではいきなり写真やデザインの第一印象でひっかかってなかなか商品の具体的な見せ方や説明まで踏み込めない店も多かったのですが、ようやく「当たり前基準」はクリアして、中身に踏み込めるお店が来たな!(^-^) って感じです。

最上段に「『安心・安全』にこだわった有機中国茶・中国紅茶や中国茶器とモダンレトロなシノワズリ雑貨の専門店」とコンセプトも明確に記してありますし、トップページ全体を眺めても中国茶・紅茶のイメージカットや商品画像、西洋と中華の両方の雰囲気を持った商品画像やバナーデザインも散りばめられ、大変に印象は良いと思います。

しかしながら…
お店の自己紹介、店長さんの自己紹介プロフィール、なぜ下関で中国茶専門店なのか? 「上海シノワズリ」というお店のサブタイトルの意味。そもそもシノワズリとは何か? など、第一印象で足を止めさせたお客様を、より引き付け、引き込む「重要な情報」がかなり不足しています。

特に左メニュー下のチャイナドレス姿の店長さん自己紹介のコーナー「私が店長です…佐藤です」でブログにリンクはあるのですが、肝心の店長さんのプロフィールや経歴、なぜ中国茶・紅茶専門店を始めるに至ったのか? その理由やエピソードなど、「専門店」としてお客様の信頼を得る情報が、まずは圧倒的に不足していると思います。

自店の「強み」を順を追って説明し引き込む流れが出来ていない


EC仙人 太田

左メニューには「桃花店舗ご案内」「美味しさへのこだわり」「中国茶の安全性について」など、ぶつ切りでは説明はあるのですが…初来店のお客様が、他の中国茶専門店と何が違うの? 有機って? シノワズリって何? 産地との関わりは? お店の専門性やレベルは? などが流れに沿ってすんなりわかるような「客導線」ができていません。

冒頭にも触れましたが、中国製品、特に食品の安全性への信頼感を疑問視する日本の消費者も多いだけに、まず貴店を訪れるお客様に、その安全性や信頼度を自然な流れで説明してから商品に誘導して行くことは必須のパターンだと思います。

貴店にとっては当たり前の商品名、でもお客様にも当たり前?


EC仙人 太田

明前 獅峰龍井茶、高級 保険茶 苦丁茶などなど、読めないほど難しい漢字もないのですが、多くの日本人にはなんと読んでよいのかわからない商品名のオンパレードです。

龍井茶(ろんじんちゃ)

苦丁茶(くーでぃんちゃ)

など、桃花さんにとっては当たり前の商品名も一つずつ読み仮名をふって商品登録しておきましょう! これは、ネットショップの場合、お客様は必ずしもトップページからだけ来店するわけではなく、たまたま検索エンジンでヒットした商品ページから入店されることもありますので、面倒臭くても、くどいかな? と思っても、各商品ごとに読み仮名を振っておくことは大事だと思います。

商品ページに入るとアラが出てくる、情報不足・決定力不足


EC仙人 太田

すべてをチェックするのは困難ですので、いくつかアラが目立った商品を取り上げて「ダメ出し!」してみたいと思います。

●「茶漉し-中国茶具 虎 磁器」
http://touka-tea.ocnk.net/product/247
写真を見ると台や器、茶壺と呼ばれる日本でいうところの急須や虎の形の陶器などいろいろ写っていますね。どこまでが商品かを一瞬で判断するのは難しく、誤解されるお客様も少なくないと思われます。下にスクロールすれば商品部分だけを撮影した説明カットがあるのですがわかりにくいですし、今度は茶漉しの内部が写っておらず、買うかどうかを悩むお客様には決断するための情報不足となってしまっています。

●「刺繍画 小鳥」
http://touka-tea.ocnk.net/product/206
同様にイメージカットに主役の刺繍画はガラスに何か映りこんでいますし、手前の小道具が邪魔をしています。商品アップ画像も、肝心の刺繍がピンボケで全部写っていません。これでどうして商品に魅力を感じて「欲しい!」と思わせることができるでしょうか?

●「中国茶具-茶玩具 布袋様(大)」
http://touka-tea.ocnk.net/product/225
商品説明を読んでいけば「サイズ:最大横 15×10.5センチ 高さ11.5センチ」とあるのですが、えーっと…とお客様に頭の中で想像させていては、せっかちなお客様は逃げていってしまいます。拡大画像ばかりではなく、大きさのイメージが一瞬でわかるように他の比較物(茶壺や茶杯など)と一緒に写った写真を用意すればよいでしょう。また「茶玩具は、茶杯を温める時に茶船に一緒に沈めて『ぷくぷく』出る気泡を見て楽しんでもらう、おもてなしの道具です」という商品最大の魅力の部分を文字で説明するだけでは、お客様の「欲しい!」を刺激できませんね。せめて静止画、できれば動画なども使ってこの商品の魅力を伝える工夫にも今後期待したいです。(^-^)

●「景徳鎮 朱色ランプシェード(小)」
http://touka-tea.ocnk.net/product/53
朱色の方のページですが、朱色の方はランプを灯していない写真のみで、ランプ画像は白色の画像を流用。一言でいえば「手抜き」です。ランプを灯した美しさが魅力の商品でそのシーンがなければ、お客様の「欲しい!」は刺激できませんし、不安を与え躊躇させるだけです。せっかくキレイな写真で画像加工のレベルも高いのに、ほんの少しの情報不足、手抜きがお客様の背中を押し切れていません。もったいない!

まだまだいろいろとありますが紙面の都合でここまでにします。他の商品ページも同様の視点で見直してみましょう!

「ただお茶を淹れて飲む」だけではないのが中国茶の魅力なのではないですか? せっかく多種多様な茶器、茶道具類を扱っていらっしゃるのですから、カタログのような仕様や説明だけでなく、中国茶の文化や雰囲気、作法の+αの楽しみ方、バリエーションを写真や動画をもっと用いて提案してこそ、専門店プロショップですよ!

茶の品揃えが専門店として判断材料にされます。


EC仙人 太田

次に、お茶の方ですが…まずは中国茶…

http://touka-tea.ocnk.net/product-list/31

http://touka-tea.ocnk.net/product-list/28

http://touka-tea.ocnk.net/product-list/29

品揃えも少なく、とにかくSOLD OUT(売切れ)が多い! 私も数年前にちょっと中国茶に興味を持っていろいろ買って飲み比べしたりもしたのですが…中国茶の色合いでの分類(青茶、緑茶、白茶、黒茶)それぞれでこれだけしかないというのは専門店としては少なすぎるように思います。

黒茶(プーアール系黒麹のお茶)だけでもかなりの品種やグレードがあるはずですが、たった2種類ではちょっとかじったお客様でも物足りないと思われるはずです。

また日本人にも人気の小さな玉状になった茉莉龍球(ジャスミン茶)などは、品切れは避けたい商品ではないでしょうか。商品力の充実こそ専門店の生命線ですし、良い商品こそ利益の源泉です。今後の対策が期待されるところですね!

専門性の説明が弱く、強みを強みに出来ていない!


EC仙人 太田

最後になりましたが、桃花さんが恐らく最も力を入れたいであろう「紅茶」についてダメ出しします! 今日一番のポイントですのでよく読んで対策改善案を考えてみてください!(^-^)

中国紅茶? え? 美味しいの? 紅茶といえば英国じゃないの? オシャレじゃなさそうだし…美味しくなさそう…

多くのお客様の先入観や英欧ブランドイメージとの対比にどう対抗しますか? くどくどとした説明ももちろん大事ですが、一瞬で興味を引き付けるような「え?そうなの?」と感じさせる大見出し=キャッチコピーが必要です!

「テレビで紹介 プレミアムな中国 紅茶」では弱いですね!

例えばこんな挑戦的なキャッチで紅茶好きのプライドや好奇心をそそるのも一案です。
↓↓↓↓↓ (^^;)

「世界の紅茶のルーツ!中国紅茶を飲まずして本当に紅茶ツウ?(笑)」
「高級紅茶の秘密 ゴールデンチップ(金毫) って何?」
「ゴールデンチップ(金毫)が生み出すゴールデンリングの 紅茶!?」
「『紅茶の元祖』ラプサンスーチョン え?飲んだこと無い!?」

いかがですか? 読者の皆さんもちょっと飲んでみたくなりませんか?(^^;)

あ、最後に私の個人的な疑問なのですが…中国も、ヨーロッパも水がミネラル分の多い「硬水」で、それに合わせて紅茶の品種や加工、ブレンドが行われたとありましたが…軟水がほとんどの日本において、軟水で紅茶を淹れることは、生産者の意図した味わいが得られていないのではないでしょうか? また、ヨーロッパの硬水ミネラルウォーターを用いて淹れることは推奨されないのでしょうか?

茶葉だけでなく水にもこだわってもよいのでは? と思うのですが…いかがでしょう?

ぜひぜひ、この読者の皆様のためにも、この回答をお店のコンテンツに反映なさってみてください。また紅茶に合う硬水を販売!? なんてこともありかもしれませんね! そこまでやってる専門店はまだ見たことがありません。(^^;)

では、本日はここまで!


 

総評

店舗制作の面では十分に合格点! でもやはりショップは商品の魅力をいかに上手に伝え、感じさせ「欲しい!」を起こさせるかにかかっています。個々の商品ページの詰めの甘さが充実していけば、購入率(転換率)は高くなっていくはずです! また専門店としてのノウハウや提案力は大きな課題ですが、それを期待して65点!(^^;)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。