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サロン専売品通販店

当店は今年で3年目に突入いたしました。
おかげさまで売り上げは伸びていたのですが、ここ最近低迷しており困っております。
商品を更新してもキャッシュされなかったり、なかなかSEOの効果が出にくかったりしている部分も気になっております。
品揃えは豊富なのでいろんなお客様に利用していただきたいです。
なんとか更なる飛躍を! と思い頑張っていきたいです!!
どうかよろしくお願いいたします。

サロン専売品通販店 浅田昭広

日々、ネットで商品を売ろうと苦心されている皆さんと思いますが…逆に皆さんはどんなものを、どの位の頻度で、ネット購入されていますか?

私は、つい今しがたも、切れかかっていた名刺をネットで注文しました。昨夜は就寝前にふと思い出し、今週、法事で里帰りをするので土産を兼ねて田舎の親戚に贈るお中元をネットで注文しました。

一昨日も家に常備しているペットボトルの飲料をケースで発注しました。

先週は、Facebookで同級生と会話していて出てきた漫画のキャラクターが懐かしくなり、ネットで検索して一番安かった中古のマンガ本を2店舗に分けて3冊注文しました。同じく、友人との古い映画の話題から、DVDを探し注文しました。

そう言えば、先週も、情報番組で紹介されていた、地元のスーパーなどでは見たことのない珍しい野菜が美味しそうで、これまたネットで検索して取り寄せ注文したり、夏場になると毎年食べたくなる食品もいつもの店で注文しました。

一方で、ここ一週間でネットではなく実店舗で買ったものは…

夏向きのデッキシューズ(私はサイズと履き心地を絶対に確かめて買いたいので、靴は必ず実店舗で買います)

今週の法事の時に着る用の、夏向けの黒いスラックス(同じく、サイズと着心地、履き心地を確かめて失敗したくないので、ボトムは実店舗で買います)

日曜的な食料品やシャンプー・洗剤など無くなったら買い足すもの(言い換えれば近所のスーパーやドラッグストアなど行きつけの店で容易に買えるものは実店舗で買います)

必要に応じて買う場合もあれば、かなり衝動的に買ってしまう場合もありますが…一応私なりに、実店舗で買うかネットで買うかの基準があります。

1)珍しいもの(入手しにくいもの)を探して買う
産直品、全国流通や一般量販店では販売していない専門製品
レア物、業務用商品など

2)買いにくい(買うのが恥ずかしい)ものを買う
ダイエットや薄毛対策品などコンプレックス商品
アダルト関連商品など

3)買う面倒・労力がかかる(重い・かさばる)ものを買う
飲料・大容量液体(洗剤・塗料など)寝具・大型家具

4)専門家のアドバイスが必要なものを相談しながら買う
ニッチな趣味用品、専門店数が少ない商品

5)メーカー・品番がはっきりしていて最も安いものを比較し買う
本、DVD、家電、全国流通している消耗品(コスメ類)
高級ブランド品

もちろん、これは人によって異なる基準ですし、絶対的なものではないのですが…一般にはネットで買うものとして…ある程度の参考にはなるかと思います。

今回のお店は、いわゆる美容院・ヘアサロンでプロの美容師さんたちが使うシャンプー等のヘアケア製品、化粧品など「サロン専売品」に特化したお店で、上記の分類でいえば1)3)4)5)の4つにも相当する商品群で、ネットで買いやすい商品とも言えるのですが…

しかしながら買いやすい商品が売りやすいとは限りません。そこが商売の難しいところですね!

それでは「ダメ出し!道場」第40弾スタートです!(^-^)

SEO一番なら売れるのか


EC仙人 太田

上記のご依頼文にもありますが…私どもにご相談のメールやお電話を頂く際にまず「SEOが」「検索順位が」「検索対策を」とおっしゃるお店は少なくありません。
もちろん、商売をする上で、お客様に見つけていただき、来店を促しやすくする上で、検索上位表示は当然優位にはなります。

でも、考えてみてください。
皆さんは常に一番に表示されている店で買い物をしていますか?
答えはNoですね。もちろん一番上位表示されているお店が、中身も最高レベルのお店ならば買う確率は高くなるでしょうが…逆に、レベルの低いお店であったならば…そのがっかり感も順位に比例して!? 大きくなってしまい、来店者が多い分、「残念なお店」であるということを大勢のお客様にお知らせしてしまうことになってしまいかねません。

逆に一番に表示されていても買わないのはどんな時ですか?
いろいろな理由が考えられるでしょうが…
シンプルに言ってしまえば、二番、三番手、他のお店の方と比較した際に、そちらのお店の方が魅力的な場合ですね。

貴店の主力商品ジャンルを買う理由、買わない理由を考える


EC仙人 太田

さて、今回のお店「サロン専売品通販店」さんの場合、多くのブランド、多くの種類の商品を取り揃えておられ、確かに品揃えも豊富ですね。
でも、販売されている商品はすべて、それぞれのメーカーが各自のブランドで製造販売しているいわゆる「メーカー品」「型番商品」ですね。

これらの「型番商品」は、その製品の品質や仕様は各メーカーが保証しているもので、お店の個性やノウハウはほとんど影響しにくい商品となります。
言い換えれば、お客様が買う際に最重要視されるのは、品番と価格と最低限のお店の信頼度(正規な商品を不正なく販売・配送してくれる)です。
ちゃんと届くのであれば、どこのお店で買っても良いので、「最安値のお店で買う商品」ということになります。

もし、「以前は売れていたのに、売上げが落ち込んで来ている」「お客様がリピート注文してくれない。リピーターが少ない」ようであれば、価格競争力が弱くなっていることが考えられます。

実際に、貴店がトップページで「おすすめ商品」にリストアップされている商品をいくつか検索してみましたが、貴店より1割以上安価なお店が容易に見つかりました。 つまり、価格競争力がモノを言うジャンルの商品のお店でありながら、価格競争力が十分にあるお店とはいえないようです。
当然、これらの商品を貴店で買う確率は低くなっていると思われます。

「良い物を安く」は大手流通業の正義で、時点の正義では無い


EC仙人 太田

いつの頃からでしょうか?
「良い物を安く」と言う言葉が、まるで商売の合言葉のように言われ始め、通販でも実店舗でも、多くのお店が当たり前にこれを追求してアピールして来ました。
それから、デフレ日本 が始まり、経済が悪くなったように思います。

一消費者・生活者としては「良い物を安く」は歓迎なのですが…
「良い物を」よりも「安く」が一人歩きして…最近では「良い(っぽく見える)物を安く」のお店が増えトラブルを起こしたり。
「悪い物でも安く」すれば売れるじゃん! になっているような気さえします。(^^;)

すみません。(^^;)私は偉そうに日本の経済や景気に口を出せるような立場ではないですね。少し脱線しました…。
でも、ここでは…中小零細企業や個人事業の多いオンラインショップにおいては、「良い物を安く」は必ずしも正義ではないと申し上げたいと思います。

そもそも 「安く売る」とは、どういうことでしょうか?
ライバル店より、同じ商品もしくは、同等レベルでお客様が頻繁に比較検討される商品を安価に販売するということですね!

そのためには、下記の3つのいずれかを行えなければなりませんね。
1)他店より原価を下げて価格を下げる
2)他店より利益を削って価格を下げる
3)上記の両方

1)ができるのは大量仕入れでスケールメリットを出せる大手販売店か、製造コストや販促コストを削る努力や体力のある企業、もしくは人的に仕入先に対してなんらかの強い影響力・コネがある場合。

2)は、経営者の意思、気合でできなくはないですが、それでビジネスとして経営が維持できるかどうかは別で、利益を削りすぎた多くの小零細企業が潰れ続けているのが現状ですね。

3)上記両方をやれば、最も安く売ることは可能ですが、経営が続くかどうかは2)と同様ですね。

生き残っている大手さんは主に1)だから安くしても生き残れているのであって、大手でも2)に走りすぎたり、多くの小企業は安易に2)を行ってしまい潰れたり、経営難に陥ったりしているというわけです。

つまり、小規模企業、零細企業にとって安易に「安く売る」ことは決して正義ではなく、むしろ、「安くしないと売れない病」という病気と言っても良いほどの悪いことだと言えるのです。

「安い店で買う商品」を「高くても買うお店」にするには?


EC仙人 太田

特定商取引法表示を拝見する限り、貴店は、法人ではなく個人経営のようですし、失礼ながらそこから推測するに、大きな資本規模で事業をされているようには見えません。

つまり、上記で言えば2)の利益を削って価格を下げなければ、「安く売る」ことが難しいお店だと思います。

言い換えれば、「安く売る」ことが、最大効果のジャンルの商品を主力にしたお店として、「安く売る」のが難しい事業体、ビジネスモデルであるわけです。

誤解なきように申し上げますが、安易に「安く売れ!」と申し上げているわけではありませんが、「安い店で買う」ジャンルの商品だけで商売をなさっているということです。

そのままだと、価格競争をして勝ち残る事だけが戦略になってしまいますが、それをできる体力や資金力があればよいのですが、そうでなければ…

他店より「高くても買うお店」にするしかありませんね。正直、そんな魔法のようなことがあれば皆がやってるはずですし、多くの商売人がそれができないからこそ、安売りに走り、今のデフレ日本があるのです。(おっとまた経済批評になってしまいますね(苦笑))

では、あらためてサロン専売品とは、何なのでしょうか?
店舗内を見てみましたが、特に説明もないようですし、店長日記を見ても、最近始められたとあったTwitterを見ても、なんらサロン業界で従事する専門家としてのコメントなどは一件も見受けられず、プロには見えません。

ほとんどのお客様は行きつけの美容院・サロンや雑誌などで、これらのブランドのいずれかを知って、直接商品名の指名買いで買い物されているのだと思われます。 貴店にふらっと入ってきて、初めて「サロン専売品」を知った上で、そこから比較検討して買われるお客様はほとんどいらっしゃらないでしょう。

でも、だからこそ、「指名商品を価格比較で買う」が主流になって、価格競争しか戦略がなくなってしまうのです。

でも、例えば…
★貴店がサロンのプロの美容師さん並、いや、それ以上の知識や情報を掲載していれば?
★シャンプー・リンス は指名買いだけど、ついで買いさせ得る利益の取れるコスメを提案できていれば?
★単品はお客様(お客様に情報を与えた店や雑誌)に任せても、組み合わせの「プロの提案」が可能ならば?

などなど、貴店ならではの付加価値や情報、強みがあれば、必ずしも安価な商品だけを買うお店ではなく、高くてもついでに買う、一緒に買うお店にはなり得るのです。

これは私の懸念に過ぎませんが…
貴店がもし実は専門店ではなく、特定卸業者のネット向きアフィリエイト(無在庫で陳列販売だけするネット店)であれば、あまり将来性はないと思いますので早めにやめられることをオススメいたします。

小規模スーパーマーケット、地方薬局の戦略を参考に!


EC仙人 太田

ネットに限らず、大規模資本の大手スーパーや大手ドラッグストアに価格競争で押されながらも、地場でしぶとく頑張って生き続け、利益を出し続けている地場スーパーや小規模の薬局は意外と多いものです。

これらのお店は、必ずしも全商品、地域最安値ではないでしょうし、全商品がオリジナル自社製造のオンリーワン商品ではないですが、高くても買うお店として生き残っているわけです。

例えば…古くからある手法ですが…
玉子特売、1パック50円 お一人様1パック限り! で赤字でも客寄せし、大手他店より数円〜数十円高い野菜や肉、魚もついで買いさせ、トータルで利益確保する。

売れ筋洗剤を赤字価格で特売! で客寄せしつつ、季節・時節ごとのイベント(春先の花粉対策、夏の日差し対策など)で特設コーナーを設け、ついで衝動買いをさせ、利益確保。
のような手法は実際に良く見受けられ有効ですね。

もちろん、せっかく来たからついで買いしやすい実店舗と、簡単にクリック一つで他店に行けるネットでは多少工夫が必要ですが、「送料が二重にかかる」「検索して比較する手間と時間」などはアドバンテージになるはずです。こんな一言を添えればより効果的でしょう!

「100円安い商品を探して、送料が更に600円かかる他店で買う?」
「100円安い商品を他店で探すのに1時間かければあなたの時給は100円!?」
「家から繁華街への往復交通費+あなたの時給と当店の送料490円を比べてみてください!」

では、本日はここまで!

総評

今回は本当に専門店としてのなんらの情報もなく、ただただ多くの商品を並べただけの「自販機」ショップと言わざるを得ません。

また、ほとんどメーカーの資料のうたい文句ばかりで、専門店としてのセールストークや使用感、プロとしてのアドバイスもないので、正に安売り価格競争店としか見えません。

徹底して安さ日本一を目指せる体力があれば何も問題はないのですが、そうでなければ、個人事業の信用の薄さ、資本力のなさを補うだけの情報量やノウハウ、工夫は必要でしょう。

また、競争の激しいジャンルだけに、売り方、商品企画、利益創出の仕組み(ビジネスモデル)が重要となってくると思います。

これらは小手先のテクニックではありますが、まだまだ考えれば高くても買っていただくアイデアは出てくると思います。

売り方、見せ方、SEOのテクニックと言うレベルではなく、ビジネスモデルの成長を本格的に考えられる際はぜひお気軽に相談会にお越しください。(^-^)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。