THE DECK

カテゴリ:ファッション

THE DECK

THE DECKを運営しております一点鐘の佐藤です。
当店はデッキシューズ専門店として、ヨットやボートに乗る人と、ファッションアイテムとしてデッキシューズを履く人に向けて商品展開をしています。
実店舗が新西宮ヨットハーバーというゲレンデにあることもあり、実際にヨットで使用できる、という観点を重視した品ぞろえを心がけています。
「デッキシューズ」というキーワードで比較的検索上位を取れているので、特に春から夏にかけてはそれなりにアクセス数はあると思うのですが、せっかくサイトに来た人を購入にまで繋げられていないように感じています。
商品画像には必ず溝のパターンが判るように靴底の画像を付けるなど、デッキシューズのこだわりの部分も見せているつもりですが…。
何か購入までに踏み切れない要因があるのか。
ぜひダメ出しいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

THE DECK
佐藤 基裕

いやぁ、この2週間、お疲れ様でした!
って何のことかって? 皆さん、ソチオリンピック応援で寝不足&お疲れでしょ?(^^;)

日本からは金メダル1、銀メダル4、銅メダル3のメダリストはもちろんですが、惜しくもメダルは取れなかった総勢113人の選手の方々には本当に多くの感動と勇気、元気をもらいました!

いえ、日本選手だけではなく世界中のさまざまな競技の多くの選手にも感動を与えてもらいましたね。本当に世界トップクラスのアスリートたちの競技や演技はすごいものがありましたね。

私は暖かい地方出身なのでウィンタースポーツはほとんど経験がありませんが、それでも見ているだけでそのレベルの高さには恐れ入りますし、どの選手もすごいプロ根性(アマチュア競技ですが)だなぁと感心、感動を隠せませんでした。

このオリンピック観戦をきっかけに、新たにそれぞれの競技を始めるちびっ子や若者も現れることでしょう。それがいずれ4年後、8年後のオリンピアンになって世界に羽ばたくことを期待したいと思います。

さて、来週7日からはパラリンピックが開催されます!日本からは20名の選手が参加予定だとか。ぜひこちらも応援したいですね!
http://www.jsad.or.jp/paralympic/index.html

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さて、今回のショップさんは…
ウィンタースポーツではありませんが、マリンスポーツグッズの会社が運営するデッキシューズの専門店さんです。

私もそうですが、マリンスポーツは特にやってないけど、デッキシューズは履いているよ! という方も少なくないのではないでしょうか?

夏のイメージの強いデッキシューズですが、冬用もあるみたいですよ!

では「ダメ出し!道場」第76弾スタートです!(^-^)

SEOは優秀!トップクラス!なのに売れない?


EC仙人 太田

「デッキシューズ」で検索してみると…
今日現在、YahooでもGoogleでも4位にTHE DECKさんのページがヒットしています。

1位 楽天でのデッキシューズの検索結果
2位 Amazonでのデッキシューズの検索結果
3位 ABCマートさん(靴の大手量販店)
★4位 THE DECKさんのデッキシューズとは? のウンチクページ
5位 ZOZOTOWNのデッキシューズの検索結果

です。日本を代表する大手ECサイト、しかもバリバリのIT企業のSEO対策に肩を並べているのですから大したものです!

大手さんがどれほどデッキシューズを売り上げているかはまったく不明ですが、THE DECK の佐藤店長は「お客様が購入にまで踏み切れない」と悩んでおられます。

SEOが良ければ売れる! というものでは決してないことは、先日のセミナーでも申し上げましたが…

でもメイン商材である「デッキシューズ」というビッグワードでここまで上位に食い込んでいながら売れないのであれば、それは逆に深刻ですね。

あとちょっと!だけど大きな「ちょっと」


EC仙人 太田

サイト内のデザイン、構成、バナーなど十分にクオリティは高く、ほとんど「ダメ出し!」するところはないのですが…

画像をクリックした際のサイズが 小さくて(十分に拡大しなくて)、靴を実際に手にとって細部を確認できるほどの解像度ではない点が、お客様の購入の決断を迷わせていると思われます。

例1)
クラークス ジェットボート ライムスウェード 15,750円
http://www.the-deck.jp/product/662
の靴の上部写真 をクリックしても↓↓↓↓↓このサイズです。
http://www.the-deck.jp/data/the-deck/product/clarks/cl20359038_c3.jpg

例2)
デュバリー アルティマ ブラック 63,000円
http://www.the-deck.jp/product/659
の靴の底部分の写真をクリックしても↓↓↓↓このサイズです。
http://www.the-deck.jp/data/the-deck/product/dubarry/du3850_01_c1.jpg

例3)
トップサイダー オーセンティックオリジナルウインター 13,650円
http://www.the-deck.jp/product/644
の靴の底部分の写真をクリックしても↓↓↓↓このサイズです。
http://www.the-deck.jp/data/the-deck/product/TOPSIDER/ts10281519_c2.jpg

皆さんのパソコン画面サイズや解像度にもよるでしょうが、単純に実際に靴を手に持って目の前で見る際の大きさとくらべて見てください。

実店舗なら必ず手にとって目の前で細部を確認するでしょう?

目の前30cm、20cm、10cmで確認するのと同じレベルまで見えますか?

私のパソコン画面では実寸で12cm位に見えていますから、実物の靴の半分の大きさ程度にしか見えません。

実店舗でいえば、2m位先に置いてある靴を眺めて吟味しているような感じです。2mの位置でよし、あれ買おう! って決断できますか?

13,650円、15,750円、まして63,000円のブーツを買うのに、この程度のクローズアップ画像で妥協して決断できますか?
私ならばまだ不安を感じて、とても購入に踏み切れません。

例えば3)のトップサイダーというブランドは、デッキシューズの代名詞とも言えるメーカーで、その靴底の「スペリーソール」(*注)という模様パターンがポイントだと 当店のウンチクページにも書いてありますが…

その肝心の「スペリーソール」がこの写真では良く見えないですよね(^^;)
http://www.the-deck.jp/data/the-deck/product/TOPSIDER/ts10281519_c2.jpg
あとちょっと! でも購入決定には大きな「ちょっと」なのです。

購入率の低さは、こんな些細な不安心理を消し去れていないことが原因の一つかもしれません。

(*注)デッキシューズで最も有名なソール。自身セイラーでもあったポール・スペリーが1935年に開発したものです。氷上を走り回る愛犬の姿からインスピレーションを得たといいますが、濡れた甲板の上で滑りにくくするために、靴底と甲板の間の水を効果的に排出する目的で、自動車タイヤのような溝が彫られています。その性能が評価され、自らのブランド「トップサイダー」だけではなく、多くのブランドがデッキシューズに採用するソールとなりました。

靴を買う上での心理的障壁は?


EC仙人 太田

私は常々、ネット通販にはある種の心理学が必要だ! と思っているのですが(^^;)、靴の購入の場合でも、お客様の心理を考えることが重要だと思います。

靴を買う上での心理的障壁は、何でしょう?
実店舗の靴屋さんで買う場合との一番の違いは?

そう、誰でもすぐに思いつきますよね。「履き心地」と「サイズ」です。果たしてこの靴は、自分の足に合うだろうか?

デザインや色は、好みがあるので、多くの品揃えの中からそれをできるだけ簡単に選んだり見つけ出したりできれば問題ありません。書籍やDVD、家電製品を見つけるのと同じです。
表記上のサイズも、23.0cmなり、26.5cmなり、USサイズやEUサイズも比較換算表があればわかるでしょう。

でも、実際に履いたときの履き心地と体感するサイズは、どんなに頑張ってもネットでは(通信販売では)、感じることは不可能ですよね!?

はい、ではそこでお客様が思うことは?
1)履き心地サイズがわからないから、やっぱり通販で靴を買うのはやめておこう
2)合わなかったら返品や交換はしてもらえるのかな? それにコストがかからないなら買ってみよう
3)合わなかったら返品や交換はしてもらえるのかな? 返品時に送料負担だけでいいなら買ってみよう
4)通販なんだから合わないリスクも当たり前、実店舗ではなかなか見つからない商品があれば買う買う!
などが考えられるでしょう(^^;)

1)のタイプの方は、ネット以前に通販属性を持たない方ですから、お客様にするのはなかなか難しいでしょう。

4)のように通販慣れしたお客様は問題ありませんね。

通販ショップとして実店舗や他店と奪い合うお客様は、2)や3)のお客様ですね。薄利多売の量販店ならともかく、高級本物志向の専門店なら、この範囲のお客様を取り込むためには他店と差別化するためのサービスや仕組みは必要かも知れませんね。

大手量販店と同じでいいや! と考えていたら、こちらに来てくれるお客様は少ないと思います。

総評

今日は、あえてちょっと早めの採点と総評です!…

でも…今日はここからが長いのでよく読んでくださいね!(^^;)

現状の THE DECKさんは、ひとことで言うと…
「無難で可もなく不可もなくのデッキシューズの自動販売機」
という感じに見えます。

買い物に必要な必要最低限の情報は掲載されていますし、画像なども先ほど指摘したサイズの問題はあれど、撮影や加工の質はまずまず十分なレベルではあると思います。

しかしながら、それでは単にデッキシューズの自販機に過ぎません。

ジュースの自販機同様、どこで買っても商品は同じなら、近くて便利か値段が少しでも安い自販機が売れて、わざわざ無名なところの自販機まで出向いてもお客様にとってのメリットはないのです。

メーカーやブランドが確固たるもので、品番で商品検索や比較ができるような商品を、私は 「型番商品」と呼んでいます。

家電店やパソコン関連、書籍やソフトなどは代表的ですが、THE DECKさんの取扱い商品のような認知度の高いブランドの服や靴、バッグなどのお店も、検索一つで複数店を横断的に比較検討できる「型番商品」を扱う「型番系ショップ」です。

こうした「型番系ショップ」では、商品の品質はお店とは無関係にメーカーブランドが保証してくれますので、お店の差別化は圧倒的な品揃え(品切れせず在庫があることも含めて)と便利さ、そして価格競争力がものをいいます。

書籍や音楽・映像ソフトのAmazonや楽天Books。大型家電量販店の通販サイトなどがまさしく、その代表ですね。

靴の世界でもちょっと検索するとTVCMをやっている大手靴店の通販サイト広告がやたらと出てきますので、否が応でもこれらの店との品揃え在庫、価格競争は避けられません。

そんな時、(同じ価格なら)お客様の立場から見るとどうですか? CMで認知されている全国規模の大手靴店で買うか? まだまだ無名の西宮のお店で買うか?

100:0 になることはないと思いますが、何もしなければかなりの確率で前者に流れてしまうことは容易に想像できますね(^^;)

では、どうすれば? どんなお客さんならTHE DECKさんで買おう! 買いたい! と思ってくれるでしょうか?

THE DECKさんを知らないお客様にとっては、ふと検索で訪れても現状のトップページにある 挨拶文は
「デッキシューズ専門店「THE DECK(ザデッキ)」ではデュバリー、プーマ、ヘリーハンセン、ティンバーランド、トップサイダーなど世界中からオススメのデッキシューズを集め、あなたのマリンライフ、カジュアルライフに安心と快適を提供します! 」

で…これだけではいったいどんな素性のデッキシューズ専門店なの? 靴屋さん? 靴好きの個人商店? 無名な靴屋さん止まりで何もわからないままですね。

では…
例えば…こんな挨拶文やお店概要自己紹介があったらいかがでしょうか?
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
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THE DECK は 港神戸〜西宮の地で ヨット・マリンスポーツのグッズを扱って40年の老舗、新西宮ヨットハーバー内の「マリンショップ一点鐘」が運営する、デッキシューズのことを知り尽くしたデッキシューズ専門店です!
カジュアルに街で履けるリーズナブルなものからヨット競技で履くような本格的なプロ仕様シューズまで、幅広く、そして深く取り揃えております。
ヨットやマリンスポーツを楽しむ方はもちろん、ファッションでも「どうせなら本物のデッキシューズを履きたい!」という本物の良さの分かる本物志向のお客様にも、ぜひご利用いただければ幸いです!
当店のお客様には「インチキなんちゃってデッキシューズ」を履いて足元を安く見られるような恥ずかしい思いはしていただきたくありません!
本物のオシャレは足元から!
ぜひ本物のデッキシューズで本物のオシャレをお楽しみください!
当店は靴を売るだけでなく、デッキシューズの持つ歴史やウンチクもあわせてお届けしたいと思います! どうぞお気軽にお問い合わせください!
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ぱっと見ではよくわからない、どこのどんな会社がどんな思いでこのお店を運営しているのか? を、このくらいしっかりとアピールして押すことで、専門店である信頼や、買う方のステイタス感、満足感を与えることができると思います。またさりげなく安物のインチキデッキシューズを買うことを恥ずかしい行為だと感じさせ、お客様のステイタス感やプライドをくすぐるような表現を盛り込むことで、ライバル量販店へ行きにくくする文章にしてみました。どうぞアレンジしてお使いください。(^^;)

上記のようなお店紹介文によって…
同じ価格なら量販店で → 同じ価格なら本物の専門店で!
ひいては
→ 少しくらい高くても THE DECKで!
→ 専門店でしか買えない一品を!
になって行くことも可能だと思います。

そして、最初のSEOの話に戻りますが、現状SEOで4位に表示されているのは、「デッキシューズとは?」のコンテンツのあるフリーページなのです!
http://www.the-deck.jp/page/4

先日の神戸のセミナーでも、アレルギー対応パンのtontonさんがウンチクや日記をフリーページに載せると検索で自然に上位にヒットしてくる! と、意図せぬ自然なSEOについて紹介していただきましたが、

フリーページを使って、もっともっとデッキシューズのウンチクやメーカーブランドごとの情報コンテンツを充実させたら、より集客効果が高まるだけでなく、量販店との専門性での差別化ができると思います。

(おちゃのこネットのフリーページは比較的SEO効果が高いようです。読者の皆さんもぜひ、もっともっとフリーページに専門店ならではのコンテンツを充実させてみてください!)

またそれがひいては、お店のブランド力・信頼感に繋がっていくのです。
ブランドとは一朝一夕には作れません。コツコツと積み重ねていくことでステイタスや安心感・信頼感を築いていけるのだと思います。

THE DECKさんの進むべき道は 日本一の本物のデッキシューズ専門店! ではないでしょうか?

情報も! 商品も! サービスも! 目指せ 金メダル! (^^;)

具体的な戦略や改革案をぜひご相談いただければと思います!

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。