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SAORI Premium Japanese Sauce

初めまして、オーストラリア、メルボルンで日本の手作りソースを製造販売しております SAORI Premium Japanese Sauce の小嶋紗織と申します。
操作をすべて日本語で、表側をすべて英語表記にできるおちゃのこネットさんは、使い方もとても簡単で、感謝しております。
ダメ出し!道場、いつも楽しみに読ませて頂いています。
オーストラリアのHPは大手のものでも使い勝手が良くないものがたくさんあって、道場で登場する方たちへの、お客様目線からの細かい指摘は、とても勉強になります。
家族経営で小さな会社ですので、HPの写真デザインすべて私が行っているため、まだまだ未熟なHPなのですが、これからも、もっともっと改善していきたいと思っております。
オーストラリア人対象のHPのため、すべて英語なのですが、もし、可能であればぜひダメ出ししていただきたいです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
Saori Kojima
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SAORI Premium Japanese Sauce
HP http://saorisauce.ocnk.net/
facebook saori sauce
Adress 44 Thompson Rd Upwey,VIC

台風一過かと思いきや、また次の台風が南からやって来ています。
ある意味、四季を感じる日本らしい様子ではありますが…
やはり穏かな秋晴れのスポーツの秋、読書の秋、そして食欲の秋であって欲しいものです(^^;)

日本の四季と食と言えば…
昨年の話ではありますが「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録されましたね!
その追い風もあってか? 最近、和食の割烹、料亭、寿司店などの名店にどんどんミシュランの星が付いて、日本はあっと言う間にミシュラン一流店大国になっているそうです。

ミシュランの場合は料理の美味しさだけでなく、店の構え、美しさ、サービスも含めた総合評価のようですが、地方や下町には、店は多少古びてキレイではなく、多少無愛想や乱暴な物言いの店主でも、味は一流! 値段は安い! なんて名店はミシュランの星は付かずともたくさんありますね!
日本に来た外国人も和食飲食店の多さとそのジャンル、種類の多さ、そして美味しさに驚くそうです。

そして、今、海外でも「和食」の良さを知り、その美味しさ、美しさも、そして健康志向でそのヘルシーさにも注目が集まっているようです。

「和食」のユネスコ世界無形文化遺産登録に際して、安倍首相の「和食」の海外に向けてのプレゼンテーション動画がありましたので紹介します。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「This is "Washoku," traditional dietary cultures of the Japanese!」
http://youtu.be/SXGxLaNnGO0

前半部分は「伝統的な和食」のプレゼンですが、後半に日本中から寄せられた日本人の生活においてのキャラ弁やお月見団子なども含めた現代の「和食文化」を示す写真が多く紹介されているのは良いですね!

また、日本以外の料理はほとんどが塩分と油脂分で濃厚なソースによる味付けの調理文化ですが、和食には「出汁(ダシ)」という油脂分をほとんど含まず、アミノ酸のいわゆる「旨味(うまみ)」を使いこなす文化があります。

欧米諸国においては、この「旨味」に相当する表現や概念が存在しなかったため、今や、「旨味」は「UMAMI」として欧米メディアでも紹介され、海外でも料理人やグルメなら知っている方も増えたようです。

さて、本日のお店は、なんと南半球はオーストラリアのメルボルンで、手作りで日本の和風調味料、ポン酢やソース、たれ等を主にオーストラリア国内向けに製造直販されているお店です!

また「ダメ出し!道場」初の 海外市場向けの英語のお店です! 私も辞書を片手に頑張ってダメ出しさせていただきます!
それでは「ダメ出し!道場」第90弾 スタートです!(^-^)

「日本」「和」を控え過ぎて強みが十分にアピール出来ていない?


EC仙人 太田

パッと見の印象はオシャレな洋風(オーストラリア風?)のデザインですし、Japan Japaneseという文字も控え目で日本の国旗もなく、漢字や仮名もほとんどなく、日本人が和食の食材や技法を用いて作っている和食の調味料というイメージをほとんど感じさせないサイトです。

正直、私はメルボルンにもオーストラリアにも行ったことがないですし、オーストラリア人にはほんの数人しか会ったことがありません。
彼らと日本や和食、調味料について会話したこともないので、一般的なオーストラリア人への印象は想像するしかありません。

恐らく、私よりもSAORI店長ははるかにオーストラリア人の持つ日本への印象を、日々常々感じられていると思います。
また、商品もあくまでTraditional(伝統的)でStandard(標準的)な日本のポン酢やダシつゆ、ソースとは違って、オーストラリア人の口に合うようにアレンジを加えられているのかも知れません。

だからあえて、日本日本したデザインやイメージを避けて洋風なデザインにこだわっておられるのかも知れないのですが…
やはり世界共通、その国の料理を作るための食材や調味料を販売する専門店には、その国ならではのイメージや印象も求められるものではないでしょうか?

イタリア国旗のないイタリアンレストラン、フランス国旗のないフレンチレストラン、漢字や紅白金色の装飾のない中華レストラン、ヒンズーの神々の絵のないインドレストランは寂しくありませんか?

何も、Fujiyama、Geisha、Ninja、Samuraiを飾れ! と言っているのではありませんが、オーストラリア人なら誰もが描く日本のイメージを表わす日の丸国旗の提示や、漢字や仮名まじりでの表記、日本の景色や美しく美味しそうな日本料理のビジュアルは、トップページを初め各所に盛り込みたいですね。

SAORIさんも沙織? 早織? 沙緒里? どのような漢字かはわかりませんが、漢字や仮名で明記されては? アルファベット圏の国の方には、漢字への一種の憧憬があるので、ブランド認知に有効だと思いますよ。(カタカナの「ユニクロ」ロゴが海外でも認知されたように)

さて、地元の実店舗で貴店のことをよくご存知のお客様の意見だけでなく、オーストラリア全土で貴店のことをよく知らない、和食や日本のことをそこまで詳しくないお客様が初来店(初アクセス)されても、ひと目でここは「和食・日本風の料理を作る際に欠かせない調味料の専門店だ!」と認知させる必要があると思います。

日本でもネパール人が「インド料理店」を経営していたり、アジア料理の店としてトムヤムクン(タイ料理)とナシゴレン(インドネシア料理)とフォー(ベトナム料理)を一緒に出すお店があったりするのと同様に、海外でも寿司と中華料理とキムチチゲを一緒に出すお店があったりするので、和食をよく知らない人にとっては日本食の印象もあいまいなものである可能性も十分に考慮しなければならないと思います。
わかりきったこともよりわかりやすく明示してアピールする必要があると思います。

少なくとも、醤油、ポン酢、照り焼き、ふりかけ、豚カツソースなど、漢字仮名混じり表記で大きく堂々と和風の書体を用いて併記されるだけでも、オーストラリアのお客様には読めないまでも日本人による専門店だとしっかりと印象付け認識されるのではないでしょうか?

第一印象はこんな感じです。

そもそも、ソースって何のため?


EC仙人 太田

お店の概観の印象は上記の通りですが…さて商品の印象について…
読者の皆さんは食べたことのない異国の料理や、何度か食べていても知らない調味料のボトルやパッケージだけを見て美味しそう! 食べたい! 買いたい! と思いますか?

例えば…世界的にポピュラーな中華料理ですが、そんなに熱心な中華料理好きでなければ、豆板醤(とうばんじゃん)の味は知っていても、芝麻醤(ちーまーじゃん)、甜麺醤(てんめんじゃん)、XO醤となったらいかがですか?
ボトルや小皿に取ったものだけ見せられても美味しさをイメージできますか? なかなかイメージ湧かないですよね?

でも、豆板醤→四川麻婆豆腐(マーボードウフ)、芝麻醤→棒々鶏(バンバンジー)、甜麺醤→回鍋肉(ホイコーロー)豚肉とキャベツの味噌炒め、XO醤→香港風海鮮のXO醤炒め
と料理の写真と共に紹介すればいかがですか? 知らなかった方も知っていた方でさえ、がぜん美味しそうなイメージや食べたい! という欲求が刺激されませんか?
同様にポン酢、そばつゆ、ゴマ醤油ドレッシング、照り焼きタレといわれても、和食に詳しくない人には「???」ではないでしょうか?

現状の貴店はあくまで淡々と製造者(メーカー)として商品のスペック(原材料、容量、価格)表記をされていますが、ほとんどそれを使った料理や食べ方の提案がトップページにも商品ページ内にもありません。

実際にはよく見ていくと…
・Okonomiyaki/Tonkatsu Sauce
http://saorisauce.ocnk.net/product/11
ページ下部にお好み焼きの写真がある。

・Sesame Soya Dressing
http://saorisauce.ocnk.net/product/5
ページ下部に炒め物の写真がある。

・Spicy Japanese BBQ Dipping Sauce
http://saorisauce.ocnk.net/product/10
ページのかなり下部にお肉の横に小皿にとったソースが置いてある写真がある。

などなど、せっかくのソースを使った料理写真があるにも関わらず、商品ページまで入って下のほうにスクロールしてやっと少しイメージが湧くというものがほとんどです。

これでは
1)知識や情報として商品に興味を持つ(知りたい!)
↓↓↓↓↓
2)トップや分類ページからクリックする(どんなもの?)
↓↓↓↓↓
3)説明を読み頭で理解しながらスクロールする(なるほど!)
↓↓↓↓↓
4)美味しそうな写真でやっと食欲を刺激され背中を押される
(食べたい!→欲しい!)
↓↓↓↓↓
5)購入! (よし!買おう!)

という流れで買う方は拾えますが、3)の段階で好奇心(知りたい)は満たされ、ここで戻ったり出て行く方も多くなりそうですね!?

では最初に美味しそうな料理写真や動画を見せると!?
1)美味しそうな見た目で食欲を刺激され食べたくなる!(食べたいっ!)
↓↓↓↓↓
2)トップや分類ページからクリックする(どれどれ?)
↓↓↓↓↓
3)説明を読み、頭でも理解し納得し欲しくなる(買いたいっ!)
↓↓↓↓↓
4)購入! (よし!買おう!)

この方が多くの人が反応するのが一般的です。食べる、食欲は人間の本能・基本欲求に訴える感覚だからです。
物の考え方や不安や懸念材料は国民性で違いはあるかも知れませんが、旨そうな写真を見せられて食べたい! という本能に訴えるアプローチは万国共通の物です。実店舗なら店頭で実際にお肉を焼いて、料理をして香ばしく旨そうな匂いをふり撒けばお客様の足を止め、試食させれば旨い! と納得させられますが、匂いや試食のできないオンラインショップではビジュアルが生命線です。

せめてトップページで各商品のサムネイル画像の段階で、調理写真と合成した写真を用いるとか、余裕があれば調理動画や盛り付けて食べるシーンを動画で用意して見せつける! なんてことも十分に可能なはずです。

全部で7種類17商品しかない貴店なら、全種類のソース、ふりかけで動画を用意して、その美味しさをできる限り伝え、イメージさせてみても良いのではないでしょうか?

動画まではすぐには無理でも、せめて下記商品のように複数画像で料理写真を掲載することだけはすぐにでも対応しましょう。

・Citrus & Soya Dressing - Ponzu
http://saorisauce.ocnk.net/product/2

それでも、メイン画像やトップページにも料理のイメージカットは必須だと思います。トップや一覧は買い物の基点になるページです。この時点で食欲を十分に刺激できるよう工夫してみましょう!

具体的なダメ出し例


EC仙人 太田

・SAORI SAUCE Introduction Set
http://saorisauce.ocnk.net/product/13

・SAORI SAUCE Complete Set
http://saorisauce.ocnk.net/product/15

上記は「お試しセット」と「全部セット」で、貴店では自家用の購入だけでなく、ギフトにも使われる重要な商品だと思います。

まず、商品説明に 品名×1 が羅列されているだけですが、詳しい説明や内容量は個々の商品を勝手に検索して見てね! ではあまりに不親切ですね。
せめて品名一覧に個々の品の内容量を明記し、できることならば個々の商品ページへのリンクを別窓で開くように張っておきましょう。

またギフト対応できる旨明記したり、ギフト包装について日本ならではのきめ細かい包装の外観(過剰包装にならない範囲で)やメッセージカード同梱などのサービスも検討されると良いと思います。
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・Seaweed Sesame Rice Seasoning(わかめとゴマのふりかけ)
http://saorisauce.ocnk.net/product/6

商品ページにパッケージの表と裏の写真を掲載されているのですが、たまたまなのか? 表から見た中身と裏から見た中身がかなり違って見えます。おそらく目の細かな粉末が裏面に偏ってしまった結果だと思いますが、知らないお客様から見ると、「????」謎だと思います。

パッケージだけならあえて裏面を見せる必要はないと思いますが、見せたいなら中身に偏りがない状態で見せましょう。むしろ中身を小皿に出してクローズアップした写真と、ご飯にふりかけてお箸でそれを一口分とって口に運んでいる時の写真などを載せる方がよ
り効果的だと思います。

「商品を見せる」とは、パッケージを見せるというより、購入の判断に必要なモノを見せる! ということなのです。
このふりかけに限らず、どんな写真を見せるとその商品のことがよく伝わり、買いたく(食べたく)なるのか? という視点でぜひ見直してみてください。

お箸で持って、ソースやタレをつけて、正にそれが滴って、お肉や魚や野菜が口に入れる直前の目の前10cmにあるイメージを思い浮かべてください。
それこそがシズル感といわれる臨場感です。英語でSizzle feelingと言うかどうかはわかりませんが…

Sizzle(お肉の焼けるジュージューと言う音)を感じさせるような商品写真や動画、ビジュアルのことを言っています。

総評

基本的なオンラインショップとしてのサイト構成や店舗制作スキルは十分に高いのですが、残念ながらお店、売り場としてよりも仕様(スペック)中心のメーカー製品カタログの色合いが濃いのが現状です。

もちろん、メーカーとして卸売りも意識した商品仕様も必要ですが、売り場として、機能、仕様といった左脳で理解する理屈よりも、なんだか良さそう! 美味しそう! といった感覚の右脳に訴えるようなコンテンツ、ビジュアルが決定的に不足していると思います。

例えば左メニューにあるレシピ集
Quick & Tasty Recipes
http://saorisauce.ocnk.net/page/4
なども、上部にイメージカットで4つの料理写真こそありますが、実は文字での料理名一覧のみで、パッと見では個々の料理がどんな出来上がりなのかまったくわかりません。日本料理や貴店の調味料を使った料理に馴染みのないお客様に、文字だけでどんな料理かいイメージさせて作ってみたい! と思わせられるとは考えにくいですよね?

ぜひ面倒がらずに出来上がりの料理写真の一覧ページを用意して、またこのページをトップページの目立つところからバナーで誘導して、料理好きなお客様の調理意欲をかきたてて購入の後押しにしましょう。

また、冒頭のコラムでも触れましたが、「和食」のユネスコ世界無形文化遺産登録は日本人として誇れる追い風であるはずですね!
先の首相のプレゼンやユネスコ制作の下記和食文化の紹介などの公のコンテンツを紹介したり、調味料という商品だけでなく、和食の文化もぜひ広めていただけると嬉しいですね。

「Washoku, traditional dietary cultures of the Japanese, notably
for the celebration of New Year」 ユネスコ制作
http://youtu.be/Xtnwt-Jq93E

上記動画は温故知新
「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」でもあり、「新しきを温(たず)ねて故(ふる)き良さをも知る」ですね。
今の日本の都会では見かけなくなった日本の良さが見られますね。

また、和食の基本知識をSAORIさんの解説で教えてあげるようなコンテンツもあると、単にお客様の「食欲」だけでなく、和食や和風メニューへの好奇心と「知識欲」も満たしてあげられるのではないでしょうか?

例えば、本格的な昆布だしの取り方を成功例と失敗例も両方紹介して(煮詰めすぎると濁ってえぐみが出るなど)いかに手間や火加減、タイミングなどシンプルだけど難しいものなのか? を紹介すると、貴店の「Seaweed and Soya Japanese Sauce - TSUYU」がいかに便利で簡単で美味しい優れものか? などもアピールできるのではないでしょうか?

また、ダシ文化や旨みについての科学的な根拠の解説…「昆布はグルタミン酸、カツオはイノシン酸のアミノ酸を多く含み、人間の舌にはそれぞれの受容体があるのでそれを美味しいと感じる」のようなウンチクコンテンツもあると、より信頼感や専門店としてのステータスが演出できるかと思います。

余談:鶏肉もグルタミン酸、豚肉もイノシン酸を多く含むので、それ自体が旨みを多く含んだ食材として美味しいし、煮込めばスープもダシが出て美味しくなるのです。(太田は化学専攻で料理好きなのです(^^;))

少し話は反れましたが、要するに和食調味料のプロショップとして当たり前レベルの情報だけでなく、知りたい人には知りたいだけ! 日本食好き、和食マニアにはとことん知れるショップ作りを目指せば、オーストラリアNo1和食調味料ショップを確立できると思います。

将来的には、コンセプトを守りながら日本のスーパーマーケットで売っている全種類の和風調味料や食材をオリジナルで開発し売っていてもおかしくないと思いますので、将来が楽しみですね!

また、好き嫌いはあると思いますが、古き日本の和の印象だけでなく、現代では世界中においてアニメやポップカルチャー文化なども日本のステレオタイプなイメージになってきています。今後お店のオリジナルアニメキャラなどを制作して、イメージ戦略、ブランド戦略、商品ラインアップ拡充戦略を採ることも十分に考えられますね。

さすがに遠いので簡単に個別相談会に来てください! とは言えませんが、SkypeやLINE通話等を使ったお電話での相談も可能ですので、将来構想などご相談があればぜひご連絡をお待ちしております!
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今回は、初めての英語ショップ、ターゲット市場もオーストラリアということで、若干日本のオンラインショップの常識とは違った見方が必要でした。私も大変勉強になりました。

読者の皆さんの中にも英語サイトで海外向けショップを! と検討されているお店もあると思いますが、ある意味、お支払い方法や取引条件などの表記などはお手本に出来るお店だと思います。ぜひブックマークしておきましょう!
http://saorisauce.ocnk.net/

また、オーストラリアにお知り合いのいる方はぜひご紹介してあげてください。日本でもいつか逆輸入で販売される日を楽しみにしております!(^^;)

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。