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アメリカの老舗ブランドを継承してネットと実店舗で販売

本牧・横浜といえば、1982年の基地返還まで、米軍キャンプが置かれていた地です。年配の人は、「フェンスの向こうのアメリカ」として懐かしい思い出があるでしょう。そこに何棟もの社屋を持ち、まんまアメリカンテイストの'60s Style Coffee Shopも経営する自動車・バイク用品店があります。「ムーンアイズ」というロゴのもと、幅広い商品をネットと実店舗で販売するMOON OF JAPAN, INC.の菅沼"Shige"繁博代表取締役と佐藤"Hiro"拡宣MOON-SPACE Agency Directorにお話をうかがいました。

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米軍基地の跡地でアメリカ文化のグッズを販売しているわけですね。

菅沼 以前は元町でお店をやっていました。本牧に移転したのは1991年です。それまではあちこちにお店や倉庫が分散していたのですが、ここに集約しました。

当初からアメリカ西海岸のカルチャーを紹介するご商売だったのですか?

菅沼 そうです。基本的にはクルマやバイクの部品と、それにまつわるグッズを売っています。

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月に目玉がある印象的なマークですが、これも最初からですか?

菅沼 このマークは1950年からアメリカの会社が使っていたものです。私たちはそれをライセンスして使っていました。1992年に私たちがその会社を買収して、今はこちらの資本でアメリカの会社を運営しています。でも、彼らがいたから今の私たちがあるわけで、私たちは敬意を表して彼らのことを「先代」と呼んでいます。

このマークがひとつの伝統ということですね。

菅沼 このマークを大事にしようという思いがあるので、会社をいっぺんに大きくしたりしないで、少しずつ成長するような路線を歩んできました。量販店に卸さずに自分たちと販売代理店だけでコツコツ売っているのもそのためです。ブランドの歴史などは、自社で発行している本や雑誌に書かせてもらっています。

スタッフは総勢何名くらいですか?

菅沼 約40名です。みんな、バイクやクルマ、うちのキャラクターなどが好きで入ってきた人たちです。
佐藤 ぼくはムーンアイズの「ラットフィンク」というネズミのキャラクターが大好きで、それで入ってきたんです。
菅沼 ラットフィンクはムーンアイズと並ぶうちの人気キャラクターで、うちが版権を持って日本で販売しています。かなりマニアックな存在ですが、こういう特殊な会社で働く人は、何かそういうきっかけで入ってきますね。

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実店舗とネット販売の両方でご商売をされていますね。

菅沼 1986年にこの商売を始めたときから通信販売もやっていました。その当時は雑誌に広告を出して、現金書留か銀行振込で注文をいただき、商品を発送するというスタイルでしたね。

ネットショップはいつから?

佐藤 2002年です。ぼくが入ったのが2003年で、その前年からと聞いていますから。最初はヤフーショッピングさんでやっていました。
菅沼 ネットでの商売ということでは、もう少し前からやっていました。ホームページに商品を掲載して、アナログでご注文をいただく方式です。ただ、その時点ではまだ紙媒体の通販のほうが強かったですね。
ただ、あるときから「ネットに力を入れないと伸びしろがない」ということに気付きました。雑誌広告は費用が高い割には効果がだんだん下がっていくので、その分の予算をネットに回そうと思ったのです。

そして楽天さん、おちゃのこの順でチャンネルを増やしていったわけですね。

佐藤 そうです。それぞれシステムが違うので、全部やるのは大変なのですが、みな特色が違うので工夫してやっています。

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ネットでよく売れるのはオートパーツですか?

菅沼 いや、オートパーツはそれほどでもないです。世の中でいわれているクルマ離れということがあるのでしょうね。よく売れているのは用品やステッカー類です。クルマやバイクの部品は大きくて重いし、専門知識がないと梱包もできませんが、Tシャツやステッカーなら主婦のパートさんにも発送作業ができるので助かっています。

おちゃのこネットを選ばれた理由は何でしょう?

佐藤 料金的にすごくリーズナブルなことと、他のショッピングサイトは手数料がかかるためです。手ごろな予算で自分たちのカラーを出せるショッピングサイトを作りたいということが大前提にあったので、おちゃのこネットを選びました。私たちの目的に合ったサービスだと思っています。

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スマホ版もお使いですね。

佐藤 3、4年前にスマホが主流になると見て、ちょっと先を見据えたWebサイトにしようと考え、フルカスタマイズしました。
菅沼 彼の提案を受けて、「お客さまが喜んでくださり、見てワクワクしてくださるサイトになるなら、やってくれ」とGOサインを出しました。いい話はとりあえずやってみるというのがうちの方針です。やってみてダメならやめればいいし、良ければ続ける。私はそういうスタンスです。

ネットショップに携わっているスタッフは何名ですか?

佐藤 ぼくを含めて2名です。撮影からバナー制作、キャプション書きまですべてこの2名でやっています。3つのサイトに2人なので一見大変そうですが、もう慣れてしまっているので効率が良くなっていて、とにかく早めに情報をもらって動けるものから動いていくという方針でやっています。
受注から発送は通販部門の人にお任せしていて、そちらは4名の体制です。そのほかに、発送を手伝ってくれるパートさんが2人います。

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お客様の年齢層はどんな感じですか?

佐藤 ぼくが37歳なんですが、ぼくよりも上の年代の人たちがコアですね。かつてこの業界を一番楽しんだ人たちだと思います。もちろんそれだけではどんどん高齢化してしまうので、下の世代を取り込むためにノベルティとかに力を入れています。
菅沼 クルマだけだったら、もっと高齢化していたと思いますが、幸いうちはバイクにも力を入れていて、年に1回横浜で大きなイベントもやっているので、そちらから若い人たちが入ってきてくれます。

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Coffee Shop もあるところがユニークですね。

菅沼 はっきり言って、今の日本には私のような60代の人がくつろげる場所が少ないと思うんです。ファミレスでは子どもがうるさいし、高級店ではしょっちゅう行くわけにはいかない。うちのカフェは年配の人が1人でも、夫婦でも、家族連れでも楽しめるようにとプロデュースしました。

英語サイトもありますね。

菅沼 お客様は東南アジアの方が多いです。そのために私は年に3、4回ほど、マレーシアなどの東南アジアのイベントに出ています。クレジットカード決済のトラブルがいくつかあったので、今は海外の決済はペイパルに一本化しています。

ネットショップ運営で一番力を入れているのはどんな点でしょう?

佐藤 その時代に合ったものを作りながらも、ムーンアイズに合ったテイストを外さず、お客様を楽しませるという精神を忘れずに、バナーなどの細かいことまですべてにムーンアイズのスタイルを貫くということを大事にしています。

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ムーンアイズのスタイルとは、どんなものでしょう?

佐藤 明文化はされていないんですが、長く働くうちに「ムーンアイズらしいよね」ということがわかってくるんです。なんというか、染みついてくるんですね。
菅沼 お客様もそれはわかっているので、「らしくない」とか「どうしたの」と言われるのが怖いですね。ずっと培ってきたイメージがあるので、その価値観を外さないようにして商売を続けなければならない。それは、ディズニーなども同じだと思います。

おちゃのこを使っていて便利なところはありますか?

佐藤 一番いいのは、ひとつのアイテムに対していろいろな価格をつけられるところです。これはすごく便利で、うちはTシャツにXXLというすごく大きなサイズがあって、それは少しお値段が上がるんです。よそのサイトだと商品を2つ登録しなくてはならないので、バナーから飛ばすのがむずかしくなります。その点、おちゃのこさんなら1つのバナーで済みますから、お客様を迷わせることがありません。

逆にここは何とかしてほしいという点はありますか?

佐藤 私たちはサイトを徹底的にカスタマイズしていて、ほかのおちゃのこ店さんとは違うスタイルにしています。ぱっと見て「あ、おちゃのこの店だ」と気付く人が誰もいないようなショップを作りたかったのです。しかし、商品ページはカスタマイズの制約が大きいので、その部分がもう少し自由になったらうれしいですね。

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今後、どのように発展していく予定ですか?

佐藤 このまま続けるというか、無理して変化させなくてもいいような気がします。ぼくらはそういう考えなんです。ムーンアイズはムーンアイズでいいと。時代によっていろいろなものが出てくるかもしれないけれど、中心のものは変わらない。それがムーンアイズじゃないかと思うんです。
菅沼 商売だから何をやってもいいという考えもあると思いますが、私たちは敢えて手を出さないという部分を結構作ってきました。そっちに行くとイメージが変わってしまうかもしれないと思うと、立ち止まるんです。
じつは変わらないということが一番辛いことなんですよ。経営者は辛抱できなくなってロゴマークを変えたりしますよね。でも私は、そのことによるプラスよりもマイナスのほうが大きいと思っているんです。だからうちのロゴは60年間変わらずに生かしています。60年間ロゴが変わらずにTシャツになっているという会社は、世の中で数えられるくらいでしょう。もしかすると、ミッキーマウスとうちだけかもしれません。そういう形だから、お客様も安心してついてきてくれるということがあると思うんです。

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※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。